JIS Z 4751-2-43:2021 医用電気機器―第2-43部:IVR用X線装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 4

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Z 4751-2-43 : 2021 (IEC 60601-2-43 : 2010,Amd.1 : 2017,Amd.2 : 2019)
201.11.1 ME機器の過度の温度
201.11.1.1 *正常な使用時の最高温度
追加
正常な使用時に患者が長時間接触する可能性のあるIVR用X線装置の部分については,通則の表24を
適用しなければならない。
201.11.6 あふれ,こぼれ,漏れ,水の浸入又は微粒子状物質の侵入,清掃,消毒,滅菌,及びME機器
とともに使用する物質との適合性
201.11.6.1 *一般
追加
患者の分泌物,排出物,その他の体液又は流出物に接触する可能性のある全ての構成品は,次のように
組み立てなければならない。
− IVR用X線装置に,これらの流出物がかからないようにカバー又はドレープを使用できるようにする。
− その流出物がかかる可能性のあるIVR用X線装置の外装が清掃及び消毒ができるようにする。
附属文書に列挙した清掃剤·滅菌剤の使用方法の情報を提供しなければならない。
指定された清掃剤·消毒剤にさらされやすいIVR用X線装置の外装は,これらの薬剤から保護するか
又は耐えられるように設計しなければならない。
X線源装置,保持装置,X線受像器,患者支持器及びテーブルサイドの操作部の外装は,正常な使用に
おいて患者の体液で汚染されることを想定することが望ましい。
注記1 この細分箇条は,この個別規格の2005年版を変更したものである。
注記2 清掃及び消毒について,201.7.9.2.12に追加した要求事項に注意する。
201.11.6.5 ME機器及びMEシステムへの水の浸入又は微粒子状物質の侵入
追加の細分箇条
201.11.6.5.101 足踏スイッチ
テーブル周辺に設置するIVR用X線装置の足踏スイッチは,床が深さ25 mmの食塩水で覆われた場合
でも操作できなければならない。
注記 通則の8.10.4で規定された作動電圧の制限に注意する。
(試験)適合性は,(電源を接続せずに)足踏スイッチを水中の塩化ナトリウムの体積に対して質量分率
0.9 %濃度以上の食塩水に25 mmの深さで浸した状態で,1時間にわたって機械的に900回の作動及び開放
を繰り返し,その後,正常に機能すること,及び電気的安全性が通則に適合することを確認する。さらに,
いつまでも濡れた状態が続くと劣化する可能性がある機械的な部分には,液体の到達した形跡があっては
ならない。
足踏スイッチのコードのテーブルサイド接続部は,少なくとも床面から25 mmの高さにあることが望ま
しい。
(試験)適合性は,検査によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版を変更したものである。
201.11.6.5.102 *ほこり及び他の粒子
IVR用X線装置のほこり又は他の粒子の吹出し口を患者に向けてはならない。
患者の上にあるIVR用X線装置の部分は,患者に落下し得るほこりの蓄積を最小にするように設計し

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なければならない。
患者の上にあるIVR用X線装置の部分からほこりを除去する手順を取扱説明書に記載しなければなら
ない。
(試験)適合性は,検査によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.11.6.5.103 *外装
附属品を付けない状態での水の浸入に対する保護の程度は,次による。
− 足踏スイッチは,IPX7以上の保護の程度をもたなければならない。
− テーブルサイドの操作部は,IPX3以上の保護の程度をもつことが望ましい。
− 患者支持器は,IPX2以上の保護の程度をもつ,又は垂直から15°までの任意の角度での水の噴射に
対して保護することが望ましい。患者支持器の試験の実施については,患者支持器を水平位置から
15°傾けることで十分であると考えてもよい。
− 画像モニタは,IPX0でもよい(すなわち,表示を要求しない。)。
− X線管装置及び保持装置の関連する構成要素は,IPX2以上の保護の程度をもつことが望ましい。ただ
し,固定形のオーバーテーブル式のX線源装置をもつIVR用X線装置は除く。附属文書には,IPX2
の分類に含まれる保持装置の関連する構成要素を記載する。試験の実施については,Cアームを垂直
位から任意の方向に最大15°の最も好ましくない位置に傾けることで十分であると考えてもよい。
IEC 60529:1989,Amendment 1:1999及びAmendment 2:2013の指定した試験条件の下で,水の浸入があっ
てはならない。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.11.8 ME機器への電源供給又は電源(商用)の中断
JIS Z 4751-2-54:2021の201.11.8を適用する。
追加の細分箇条
201.11.101 X線管装置の過度の温度に対する保護
JIS Z 4751-2-54:2021の201.11.101を適用する。
201.11.102 照射野限定器の過度の温度に対する保護
JIS Z 4751-2-54:2021の201.11.102を適用する。

201.12 制御及び計器の精度並びに危険な出力に対する保護

  次を除き,通則の箇条12を適用する。
注記 通則の12.4.5によるこの問題の線量関連の側面は,この規格の203.6.4.3に規定されている。
201.12.4 *危険な出力に対する保護
201.12.4.5.2 診断用X線機器
置換
IVR用X線装置は,この個別規格によって変更されたJIS T 0601-1-3:2015に適合しなければならない。
適合性は,この個別規格によって変更されたJIS T 0601-1-3:2015の規定に従って確認する。
追加の細分箇条
201.12.4.101 操作者への情報
201.12.4.101.1 *患者データ
表示する画像に関連して,患者及び医療上の手技を識別する情報が表示上で利用できるようにしなけれ

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ばならない。
緊急検査の場合,この要求は適用しない。
(試験)適合性は,検査及び機能試験によって確認する。
201.12.4.101.2 画像記憶容量の管理
取扱説明書には,利用可能な画像記憶容量の定期的な確認及び重要なデータの保護·保管の必要性を記
載しなければならない。
新たな検査の開始において,患者データの入力完了時に,IVR用X線装置は,利用可能な画像記憶容量
を表示しなければならない。
収集の実行に先立ち,操作パラメータを入力したとき,IVR用X線装置は,プログラムされた条件下で
完全に記録するための記憶容量が不足しているか,又は選択されたフレームレート及び分解能での収集可
能なフレーム数又は収集時間を表示しなければならない。
十分な画像記憶容量がない場合は,操作者の作業位置に表示しなければならない。
IVR用X線装置は,記憶容量がゼロとなった場合には,撮影を禁止するか,又は中止しなければならな
い。ただし,データが他の場所に保存されており,かつ,完全に保存されたことを確認できる手段をもつ
場合を除く。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
(試験)適合性は,検査及び機能試験によって確認する。
201.12.4.101.3 *画像表示
透視中,ライブ画像は,常にモニタの同じ位置に表示しなければならない。全ての表示画像の状態を,
モニタに表示しなければならない。特に,ライブ画像か又は記録した画像であるか,また,記録した画像
の場合は,“ラストイメージホールド”画像か,又は以前に記録した参照画像であるかを,それぞれの画像
に適切に表示しなければならない。
(試験)適合性は,検査及び機能試験によって確認する。
201.12.4.101.4 緊急用電源供給の表示
永久設置形のIVR用X線装置は,緊急用電源がIVR用X線装置の構成品である場合には,電源(商用)
が故障したときに,緊急用電源を使用していることを視覚表示しなければならない。
この表示は,操作者が作業位置で見えなければならない。
(試験)適合性は,検査及び機能試験によって確認する。
注記1 201.7.9.2.104及び201.12.4.108も参照。
注記2 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.102 *画像表示遅れ
X線透視の画像表示遅れは,合理的に実行可能な範囲でできるだけ短くしなければならない。適切な限
界は,リスクマネジメントファイルで決定しなければならない。
操作者がリアルタイム表示させるため故意に撮影モードを選択するという誤った使い方をした時は,透
視を使用した場合よりも画像表示遅れが長くなる場合があることを取扱説明書に記載しなければならな
い。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び適切な機能試験によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.103 *画像の向きの記録
操作者が画像の向きを変えることができる場合,IVR用X線装置は,表示画像と保存画像との両方に,

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画像の向きを記録する手段をもたなければならない。
IVR用X線装置は,患者の向きを記録する手段をもたなければならない。
(試験)適合性は,機能試験によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.104 *ネットワーク接続中のX線透視利用
ネットワーク接続は,X線透視の利用に影響を与えてはならない。
(試験)適合性は,機能試験によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.105 *サブトラクション像のための適切なマスク位置
異なる装置位置にて複数のマスク像を収集する表示モードにおいて,自動サブトラクション機能を備え
ている場合,所定のサブトラクションされる画像に対して,マスク像が得られた装置位置とサブトラクシ
ョンされるべき画像が得られた装置位置との差を最小化するマスク像を選択しなければならない。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び機能試験によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.106 *テーブルサイドの操作部
触れる操作を必要とするテーブルサイドの操作部のうち,少なくとも,次の使用者インタフェースの操
作部は,触れるだけ,及び見るだけで明確に識別できなければならない。
− 保持装置及び患者支持器の動きの操作部(IVR用X線装置の位置を事前に選択する動きの操作部を含
めない。)
− X線照射スイッチ(足踏スイッチを除く。)
− 絞りの羽根の操作部(ウェッジフィルタの操作部を含めない。)
絞り羽根の操作は,タッチスクリーン·ユーザ·インタフェースなどのテーブルサイドの操作部に機能
追加してもよい。
全てのテーブルサイドの操作部は,該当する場合,透明なドレープで覆われている場合に,意図する使
用の照明の状態で識別できなければならない。
(試験)適合性は,検査及び機能試験によって確認する。
注記 テーブルサイドの操作部は,患者支持器に物理的に取り付けられているか否かにかかわらず,
手技中に患者に隣接して操作することができる操作部である。足踏スイッチは,この細分箇条
の目的のためのテーブルサイド操作部ではない。
201.12.4.107 *画像計測機能
取扱説明書には,意図する使用に関係する画像計測機能,その単位,及び関連する誤差について記載し
なければならない。
IVR用X線装置の画像計測機能の誤差は,操作モード及び意図する使用に応じて,合理的に実行可能な
範囲でできるだけ小さくしなければならない。
計測機能をもつIVR用X線装置で表示する各計測値は,単位とともに表示しなければならない。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査,適切な検査及び機能試験によって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。
201.12.4.108 緊急用電源の準備
永久設置形であり,緊急用電源が供給されるIVR用X線装置に関しては,この細分箇条の要求事項を
適用する。このようなIVR用X線装置では,電源故障時の電源(商用)への復帰に関して,次の事項を

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満たさなければならない。
a) 透視が行われているときには,次による。
− 電源(商用)への復帰が自動的に行われる場合,電源(商用)への復帰は,透視の中断なく行われな
ければならない。
− 電源(商用)への復帰が手動で行われる場合,操作者による電源(商用)への復帰操作を開始させる
ために,電源(商用)の状態表示を行わなければならない。この表示は,操作者の作業位置で見えな
ければならない。
b) 透視が行われていないときには,次による。
− 電源(商用)への復帰が自動的に行われる場合,透視の可用性の中断があってはならない。
− 電源(商用)への復帰が手動で行われる場合,電源(商用)の状態表示を行わなければならない。こ
の表示は,操作者の作業位置で見えなければならない。電源(商用)が利用可能であるという表示を
したときには,操作者による即時の復帰操作が可能でなければならない。
(試験)適合性は,機能試験によって確認する。
注記1 201.12.4.101.4及び201.7.9.2.104を参照。
注記2 この細分箇条は,この個別規格の2005年版に追加したものである。

201.13 ME機器の危険状態及び故障状態

  通則の箇条13を適用する。

201.14 プログラマブル電気医用システム(PEMS)

  通則の箇条14を適用する。

201.15 ME機器の構造

  次を除き,通則の箇条15を適用する。
追加の細分箇条
201.15.101 *心肺そ(蘇)生法(CPR)用配置
正常な使用時に,IVR用X線装置は,心肺そ(蘇)生法(CPR)用配置に15秒以内に設定できるよう
に設計しなければならない。この時間は,現在の患者支持器の位置の心肺そ(蘇)生法(CPR)用配置か
らの角度が15°あるごとに1秒ずつ増えてもよい。
電源(商用)の故障を除く単一故障状態において,IVR用X線装置は,正常な使用時に心肺そ(蘇)生
法(CPR)配置時間に適合できるか,又は合理的に実現可能な範囲でできるだけ短い時間内に患者を解放
若しくは適切な位置に配置できるように設計しなければならない。
(試験)適合性は,リスクマネジメントファイルの調査及び適正な機能試験によって確認する。
電源(商用)の故障時には,正常な使用時の要求事項を適用する。
(試験)適合性は,IVR用X線装置を電源(商用)から切り離して,IVR用X線装置が心肺そ(蘇)
生法(CPR)用配置に設定できることを調査することによって確認する。
注記 この細分箇条は,この個別規格の2005年版を修正したものである。
201.15.102 滅菌ドレープの装着
手技が,適切なレベルの滅菌で行えるよう,滅菌ドレープをIVR用X線装置又はその附属品に装着さ
せる手段を設けて,それについて取扱説明書に記載しなければならない。

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JIS Z 4751-2-43:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-43:2010(IDT)
  • IEC 60601-2-43:2010/AMENDMENT 1:2017(IDT)
  • IEC 60601-2-43:2010/AMENDMENT 2:2019(IDT)

JIS Z 4751-2-43:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4751-2-43:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称