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Z 4752-2-7 : 2005 (IEC 61223-2-7 : 1999)
次の事項は重要である。
− 試験の実施のたびに,X線装置と附属品のすべての重要な設定を記録し,再現すること,そして同じ
装置,部品,附属品が使用されていることを確認する,
− 試験結果に関する環境の変化の影響を考慮する。電源変動や画像表示装置の画像を評価するとき,室
内の照光条件は特に重要である,
− 2. を参照した規格及び技術報告書に従うか,製造業者の説明書に従ったディジタル画像システムを使
って取り扱い,現像して,観察される撮影用フィルムを使用する,
− 試験設備の性能は定期的に確認し,X線装置に重大な変動があると疑われるときは,特に確認を行う。
備考 適切な国家規格がある場合,測定器は国家規格を参照することが望ましい。
4.2 基礎値の設定
新しいX線装置を始めて用いるとき又は試験結果に変動を生じるX線装置の部品,
附属品,試験装置が変更されたとき,受入試験で性能が満足できるものであることが示された後,速やか
に初期不変性試験を実施しなければならない。初期不変性試験の目的は試験されるパラメータのための新
しい基礎値を設定することである。
不変性試験の結果に重大な変動を生じさせるであろう部品の変更が生じるときは,新しい基礎値を設定
しなければならない。X線装置の部品や附属品に変更がある場合,受入試験で性能が満足できるものであ
ることが示された後,新しい不変性試験を実施しなければならない。初期不変性試験は5.3.2.1参照。
4.3 不変性試験の頻度
不変性試験は,この規格の個々の箇条で示した頻度で行う。その上で,次に示
すような場合に繰り返さなければならない。
− 誤動作が疑われるとき,
− 装置の試験の対象になる性能パラメータに影響すると考えられる保守を行った直後,
− 不変性試験の結果が設定基準から外れた場合。
基礎値の記録は,新しい初期不変性試験が実施されるまで保管しなければならない。その結果は少なく
とも2年間保管していなければならない。
4.4 装置,用具及び試験条件の識別
次に示す条件は,試験器具の使用に関連して規定する。
次のようなX線装置の交換可能部品
− 付加フィルタ,
− 照射野限定器(照射筒),
− 撮影用フィルムタイプ及び乳剤番号又は使用するセンサシステムの仕様,
− フィルム現像機,必要に応じて,
− ハードコピーカメラ,必要に応じて,
試験用具の品目と一緒に次の試験に使用する機能パラメータの選択可能な値の設定
− 焦点受像器間距離,
− X線管電圧ピーク値,
− X線管電流平均値,
− 照射時間。
これらは印を付けるか記録して,初期不変性試験で用いた品目や設定が試験においてX線装置とともに
使用されるようにしなければならない。
備考 試験で使用する撮影用フィルムはフィルム現像機の不変性試験で用いたタイプのものと同じも
のであることが必要である。センサシステムを使用する場合,試験には同じセンサを使用する
ことが必要である。
――――― [JIS Z 4752-2-7 pdf 6] ―――――
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Z 4752-2-7 : 2005 (IEC 61223-2-7 : 1999)
4.5 測定する機能パラメータ
装置の性能における重大な変化を検出するために,光学濃度を測定する
環境パラメータを含む装置が検査される標準試験条件の適切な選択は注意深く考慮しなければならない。
5. 性能試験
5.1 試験装置
5.1.1 試験フィルム/センサシステム 歯科診療で使用されるそれぞれのタイプのX線装置は歯科診療
で使用されている適切な撮影用フィルム,増感紙フィルムシステム及びセンサシステムで試験しなければ
ならない。
5.1.2 試験器具 試験は試験器具(付図1参照)を使って行われるが,試験器具は次のものを含む。
− 初期不変性試験フィルムを作成するためのステップウェッジをもったフィルム支持器又はセンサ固定
支持器,
− 均一不変性試験フィルムを作成するための均一なフィルタをもったフィルム支持器又はセンサシステ
ムによって作成された均一な画像,
− 両方のフィルム濃度を比較可能な中央部の抜けた挿入口。
ディジタル画像が適用される場合,その試験装置はお互いに隣接する二つの画像を表示できなければな
らない。
備考 ディジタル画像が適用される場合,任意の位置で表示された画像のグレー値のディジタル読出
し手段を用意することが望ましい。
5.1.2.1 ステップウェッジ
備考 試験器具のステップウェッジ部は濃度階段をもつX線像のフィルムを作成するのに使用する。
このX線像を含むフィルムは更に初期不変性試験フィルムと名付けられるが,初期不変性試験
中に一度作成する。その目的は次の不変性試験中に作成するX線像を含んだフィルムの光学濃
度を決定するための基準尺度を与えることである。
試験器具のステップウェッジ部は初期不変性試験フィルムが妥当な光学濃度範囲が得られるようにアル
ミニウムのような吸収材で作られる。そのフィルムには標準的な患者に使用するのと同じX線管電圧,X
線管電流,照射時間を用いて照射する。隣接するステップの光学濃度差は初期不変性試験フィルム上で0.1
0.2の間にする。
備考 次の表に純度99 %以上のアルミニウムの厚さと初期不変性試験フィルムのおよその光学濃度
を示す。値は実際に使用するX線条件によって異なってもよい。
アルミニウム厚
光学濃度
mm
2.5 1.5
3.5 1.3
4.75 1.1
7.0 0.9
9.0 0.7
5.1.2.2 フィルタ 試験器具はステップウェッジの中間のステップ,例えば4.75 mmのアルミニウムと同
じ厚さと材質の均一なフィルタをもっていなければならない。このフィルタは不変性試験のための均一不
変性試験フィルムに照射するために用い,その大きさはおおよそ4 cm×5 cmが望ましい。
――――― [JIS Z 4752-2-7 pdf 7] ―――――
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Z 4752-2-7 : 2005 (IEC 61223-2-7 : 1999)
試験器具は現在のビームアプリケータ形やX線源装置が試験器具に関して再現性のある位置づけができ
ることを確実にするために整列補助具を備えなければならない。適用するビームアプリケータの正しい位
置づけを容易にするために,中心の印のほか円形又は四角形の押形を備えなければならない。
5.1.3 初期基準フィルム
備考 初期基準フィルムは新しい未露光フィルムを既定条件で現像したものである。したがって,得
ることのできる最低のかぶり込みベース濃度になる。不変性試験時の現像条件で現像した未露
光フィルムの光学濃度と初期基準フィルムとの光学濃度を比較することで保存状態や現像状態
の情報を得ることができる。
初期基準フィルムはセンサを使うディジタル画像システムには用いない。
初期基準フィルムがフィルム製造業者から入手できない場合,初期基準フィルムは使用者が作成する必
要がある。初期基準フィルムは実際の診療で使用するものと同じタイプの新しい未露光フィルムを,作成
してから2日以内の新しい現像液を用いたフィルム現像機で現像したフィルムである(JIS Z 4752-2-1参
照)。
備考 初期基準フィルムの光学濃度は0.25を超えないことが望ましい。この値は現在の技術水準を反
映している。フィルム及びフィルム現像の大幅な進歩がある場合,より小さい値を考慮しても
よい。
5.2 試験手順
5.2.1 フィルム現像の確認
備考 センサを用いるディジタル画像システムを使用する場合,この5.2.1は適用しない。
不変性試験を開始する前に,フィルム現像装置が正確に作動しているかJIS Z 4752-2-1に従って確認す
ることが望ましい。
備考1. 5.3.1で述べる試験の実施はフィルム現像機の性能の迅速な確認に役立つ。
2. 現像機の経時劣化は現像液の酸化による。活性が減少した現像液で処理することを避けるた
め,8日を超えた古い現像液を用いないのがよい。
5.2.2 照射野寸法の確認 照射野寸法の確認のために初期不変性試験フィルムは試験器具の入射表面と
X線ビーム軸が直交するように撮影して作成しなければならない。ビームアプリケータの先端は試験器具
と接していなければならない。
測定配列は付図1参照。
5.3 測定値の評価
5.3.1 かぶり込みベース濃度 未露光不変性試験フィルムは試験器具の開放部分の上部に置き,初期基準
フィルムを試験器具の開放部分の下部に置き,お互いのフィルムが重なることなく隣接するようにする。
かぶり込みベース濃度は未露光不変性試験フィルムと初期基準フィルムの視覚による比較で確立する。
5.3.2 光学濃度
5.3.2.1 初期不変性試験 初期不変性試験フィルムは試験器具のステップウェッジ部を使って作成する。
フィルムは標準的な患者の検査に使用するのと同じX線管電圧,X線管電流,照射時間を用いて照射する。
この初期不変性試験フィルムは8日以内に作成した新しい現像液で製造業者の指定する条件(例えば,
時間,温度)において作成する。
センサを用いたディジタル画像システムの場合,上記と類似する階段をセンサの画像に適用しなければ
ならない。
――――― [JIS Z 4752-2-7 pdf 8] ―――――
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Z 4752-2-7 : 2005 (IEC 61223-2-7 : 1999)
5.3.2.2 不変性試験 不変性試験のために均一不変性試験フィルムは初期不変性試験フィルムを作成す
るために用いた条件と同じ条件の下で試験器具(5.1.2.2参照)の均質フィルタ部を用いて作成する。
この均一不変性試験フィルムは初期不変性フィルムを作成するために用いた現像条件(例えば,時間,
温度)と同じ現像条件を用いて現像する。
均一不変性試験フィルムは試験器具の開放部分の上部に置き,初期不変性試験フィルムを下部に置き,
そして両方のフィルムが互いに重なることなく隣接するようにする。均一不変性試験フィルムの濃度と一
致するステップ番号を記録する。
ディジタル画像システムを使用するとき,初期不変性試験と同じ手順を適用する。作成及び観察条件は
変更してはならない。
5.4 適用基準
5.4.1 かぶり込みベース濃度 未露光不変性試験フィルムの光学濃度は初期基準フィルムの光学濃度と
明確な差があってはならない。
備考 濃度計を使用する場合は,光学濃度の差が0.02を超えないことが望ましい。
5.4.2 光学濃度 均一不変性試験フィルムの光学濃度は不変性試験中に得られるが,初期不変性試験フィ
ルムの中心ステップから1ステップ以上の差があってはならない。
5.5 とるべき処置
装置が設定基準に適合できない場合,まずはじめに起こりうる不良と是正処置を決
定することが望ましい(附属書D参照)。更に一般的な参考は附属書Cによる。
附属書Bに従った試験結果のグラフによる記録は,機能パラメータの値におけるすべての経時的傾向を
示し,これらのいずれかの値が5.4で与えられた設定基準をいつ超えるかを示す。
このような傾向が生じたり,機能パラメータの値が5.4で与えられた設定基準に合わないならば,この
規格の附属書Cに述べられたとおり確認を実施する。
6. 適合宣言
試験報告書の表題は,次による。
口内法撮影用X線装置の不変性試験報告書
JIS Z 4752-2-7 : 2005
この規格に従っていることを述べるときは,次の文章を付けなければならない。
口内法撮影用X線装置(形式名)はJIS Z 4752-2-7 : 2005に適合する。
――――― [JIS Z 4752-2-7 pdf 9] ―――――
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Z 4752-2-7 : 2005 (IEC 61223-2-7 : 1999)
1 X線管
2 照射筒(開放型)
3 照射筒(砲弾型)
4 フィルタ(4.75 mm アルミニウム)
5 試験器具の固定部A部又はB部の容器
日常試験フィルムを 6 試験器具
ここから挿入する
A. 濃度階段フ
ィルム作成用 B. 日常試験用
濃度階段フィルムを
ここから挿入する
付図 1 口内法撮影用X線装置の試験測定配置
――――― [JIS Z 4752-2-7 pdf 10] ―――――
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JIS Z 4752-2-7:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61223-2-7:1999(IDT)
JIS Z 4752-2-7:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4752-2-7:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ4005:2012
- 医用放射線機器―定義した用語
- JISZ4752-1:2001
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第1部:総則
- JISZ4752-2-1:2005
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-1部:不変性試験―フィルム現像機
- JISZ4752-2-3:2005
- 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第2-3部:不変性試験―暗室安全光条件