JIS Z 4752-3-5:2021 医用画像部門における品質維持の評価及び日常試験方法―第3-5部:受入試験及び不変性試験―X線CT装置 | ページ 9

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
附属書F
(参考)
取るべき処置に関する指針
F.1 初回測定時に設定基準に適合しない場合
試験の結果,CT装置が規定の要求事項又は附属文書に記載している設定基準に適合していない場合は,
次の処置を始める前に,試験機器の性能を確認し,かつ,再試験の結果を確認することが望ましい。
F.2 複数回測定時に設定基準に適合しない場合
再試験の結果,CT装置が規定の要求事項又は附属文書に記載している設定基準に適合していない場合
は,次の一つ以上の処置を取るとよい。
a) 試験した機器に関する品質保証計画の規定に従って処置を開始する。
b) 品質保証計画の管理責任者に報告する。
c) 試験した機器の日常管理責任者に報告する。
設定基準に適合しない程度に基づいて,F.3又はF.4を参照する。
F.3 設定基準に僅かに適合していない場合
試験の結果,機器が規定した要求事項又は設定基準に僅かに(例えば,試験機器の精度範囲内)適合し
ていない場合は,次の処置を取る。
a) 次の不変性試験の結果を確認する。ただし,その間に作成された診断用画像の画質を詳細に確認する
ことが望ましい。
b) 不変性試験の頻度を増やす。
c) 次回の定期サービスを実施するときの注意を必要とする事項として,不変性試験の不適合事項を記録
する。
d) .5に従う処置を取る。
F.4 設定基準に全く適合しない場合
試験の結果が,規定の要求事項又は設定基準に全く適合しなかった場合には,次の処置を取る。
a) 現状試験を実施し,その結果をF.2のb)及びc)に示した責任者に提出する。
注記 現状試験は,与えられた時間で機器の機能状態を確立するために実行するものである。
b) 機器の修理程度について,次を検討する。
− 修理(の質,量など)は,どの程度が適切か。
− 修理が直ちに必要か。
c) 次のいずれかに決定する。
− 機器の継続使用を中止するかどうか。
− F.5に従う処置を取るかどうか。
F.5 設定基準に適合しなかった履歴
CT装置に不変性試験の設定基準に適合しなかった履歴がある場合には,F.2のb)及びc)に示した責任者

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
は,次の事項に配慮することが望ましい。
a) 現状試験の実施。
b) 適用する基準緩和の実施。
c) 試験したCT装置の使用範囲制限の実施。
d) 交換が必要な機器のリストにそのCT装置を記載。
F.6 確立した不変性基準には適合しないが,確立した受入基準に適合する場合
不変性試験には適合しないが,受入基準に適合する場合,基礎値を再確立することが望ましい。基礎値
の再確立は,主要な保守作業(例えば,X線管装置の交換)後にも要求される場合がある。
使用者は,基礎値の再確立の頻度を増やす必要がある場合,附属文書又は製造業者の指針(ガイダンス)
で調べることが望ましい。
F.7 F.1からF.5までで対応できない場合
操作者によって,その他の必要な処置を決定しなければならない。

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
附属書G
(参考)
自動露出制御(AEC)
G.1 概要
自動露出制御(AEC)のうちの一つは,使用者が指定した画質の事前基準パラメータに従って,z,x-y,
x-y-z方向(又は一定の管電流モード)の患者の減弱経路長に基づいた管電流を変調することである。この
試験は,CT装置にこれらのAECの方式が少なくとも一つある場合にだけ適用する。
CT装置のAEC機能の試験は,CT装置で利用可能なAECの方式に従って,潜在的に二つの試験の意図
をもつ。最初の意図は,それぞれ大きさの異なる試験器具における管電流を変調するための自動露出制御
(AEC)の機能を評価することである。二つ目の意図は,zの断面サイズが変わる試験器具において,x-y
及び/又はz軸に沿って変調するAECの機能を評価することである。
これらの変調方式が,一つだけの場合,その方式に関係する試験を実施する。
注記 この附属書の試験実施は,管電流の変化に対する試験を意図している。その他(管電流の変調
以外)のAEC試験は,この附属書の適用範囲外である。
G.2 試験機器
試験器具は,JIS Z 4751-2-44:2018の203.108に記載されている直径32 cm及び16 cmのPMMA製(線
量測定用)ファントムからなる。小児に適用する予定のあるCT装置に対しては,JIS Z 4751-2-44:2018の
203.108に記載されている設計と一致した直径10 cmのPMMA製(線量測定用)ファントムを含めてもよ
い。これらのファントムの全ての孔は塞がれていてもよい。
注記 直径10 cmのファントムにおいては,孔はあってもなくても試験で用いることが可能である。
G.3 試験手順
次の試験は,z,x-y若しくはx-y-z又は一定の管電流照射制御機能をもつCT装置に対して適用する。
この試験での各プロトコル要素における再構成パラメータ,中央への配置方法及び患者支持器(天板)
上の患者位置決めの場所を含むCT作動条件は,附属文書に記載することが望ましい。
G.4 サイズ依存変調評価
G.4.1 成人体幹部プロトコル要素に対するサイズ依存変調評価
患者支持器(天板)上に直径32 cmの試験器具を,試験器具の左右対称軸とCT装置のz軸とを合わせ
て配置する。試験器具の中心と附属文書に記載したCT装置のアイソセンタとを合わせる。製造業者の附
属文書に記載したこのAEC試験用に定義した成人体幹部用プロトコル要素で撮影する。
直径32 cmの試験器具を直径16 cmの試験器具に置き換え,附属文書に記載しているように患者支持器
(天板)上に試験器具を再配置し,直径32 cmの試験器具に対して用いたのと同じプロトコル要素を用い
て,撮影を繰り返す。
G.4.2 小児体幹部用プロトコル要素に対するサイズ依存変調評価
次は,試験を小児のプロトコル要素に対して実行しない場合には,適用しない。
この小児に対する試験において附属文書に記載しているように患者支持器上に直径16 cmの試験器具を

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
配置する。試験器具の円筒形の左右対称軸を,CT装置のz軸と合わせる。製造業者の附属文書に記載し
たこのAEC試験用に定義した小児体幹部用プロトコル要素で撮影する。
直径16 cmの試験器具を直径10 cmの試験器具に置き換え,患者支持器(天板)上に試験器具を再配置
し,直径16 cmの試験器具で用いたのと同じプロトコル要素を用いて繰り返し撮影を行う。
16 cm及び10 cmの試験器具を患者支持器(天板)の中心に配置するために,必要に応じて小児用撮影
補助具を用いてもよい。
この試験で用いてもよいAECの方式は,z,x-y,x-y-z又は管電流一定の照射制御である。
G.5 長手方向管電流変調の評価
試験器具の円筒対称軸がy軸に一致し,CT装置のx及びyの中心にくるように,患者支持器(天板)
上に直径32 cmの試験器具を置く(図G.1参照)。製造業者の附属文書に記載している,このAEC試験の
ためのプロトコル要素で撮影する。試験器具が完全に画像範囲内に収まるように撮影する。撮影は,角度
(x-y)方向及び/又は縦(z)方向の変調を伴うプロトコル要素を用いて,可能な限り20 mmに近いN×
Tを用いて行う。プロトコル要素は,管電流の変調が明確に分かり,CT装置の制限によって切り捨てられ
ないように選択する。
図G.1−試験器具の位置決め
可能であれば,この試験に用いるAECの方式は,z又はx-y-zのいずれかでよい。z及びx-y-z変調が利
用できない場合,x-y変調を用いてもよい。一定の管電流照射制御は用いない。
この試験では,32 cm線量測定用(CTDI)ファントムを非標準的な向きに置く。この向きは,32 cmフ
ァントムの平たん(坦)な面を横にしている。この向きでは,孔を塞ぐために用いるロッドは,ファント
ムの下に落ちないように固定する必要がある。ロッドが,ファントムよりも長い場合,ロッドの端が上面
より上に突き出ることを許容する。
G.6 データ評価
G.6.1 サイズに依存した管電流変調の評価
それぞれの撮影に対して,CT装置によって記録された撮影後のCTDIvol値を記録する。
G.6.2 長手方向管電流変調の評価
附属文書に記載している製造業者の指示に従い,試験器具の先端から約6.4 cm(20 %),16 cm(50 %)

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Z 4752-3-5 : 2021 (IEC 61223-3-5 : 2019)
及び25.6 cm(80 %)の位置における制御した管電流の設定値を記録する。
G.7 適用する基準
G.7.1 サイズに依存した管電流変調の評価
附属文書に記載している基準を適用する。
G.7.2 長手方向管電流変調の評価
附属文書に記載している基準を適用する。

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JIS Z 4752-3-5:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61223-3-5:2019(IDT)

JIS Z 4752-3-5:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4752-3-5:2021の関連規格と引用規格一覧

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規格名称