JIS Z 4921:1994 X線管電圧測定器

JIS Z 4921:1994 規格概要

この規格 Z4921は、JIS Z 4701に適合する医用X線装置の管電圧を測定するX線管電圧測定器について規定。工業用X線装置などにも準用。

JISZ4921 規格全文情報

規格番号
JIS Z4921 
規格名称
X線管電圧測定器
規格名称英語訳
Measuring devices for X-ray tube voltage
制定年月日
1983年3月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

17.220.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1983-03-01 制定日, 1988-06-01 確認日, 1994-03-01 改正日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS Z 4921:1994 PDF [9]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 4921-1994

X線管電圧測定器

Measuring devices for X-ray tube voltage

1. 適用範囲 この規格は,JIS Z 4701に適合する医用X線装置の管電圧を測定するX線管電圧測定器に
ついて規定する。
なお,工業用X線装置などにも準用できる。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 1003 ディジタル電圧計試験方法
JIS C 1102 指示電気計器
JIS C 1302 絶縁抵抗計(電池式)
JIS C 3407 X線用高電圧ケーブル
JIS C 5412 高周波同軸C02形コネクタ
JIS Z 4701 医用X線装置通則
JIS Z 4702 医用X線高電圧装置通則
JIS Z 4711 診断用一体形X線発生装置
JIS Z 4731 医用X線装置用高電圧プラグ及びソケット
JIS Z 8103 計測用語
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4701, JIS Z 4702, JIS Z 4711及びJIS Z 8103
によるほか,次のとおりとする。
(1) 線管電圧測定器 分圧器と表示部の組合せ(以下,管電圧測定器という。)。
(2) 分圧器 表示可能な電圧を得るため,管電圧を分圧する抵抗器などを内蔵する器具。
(3) 表示部 分圧器の出力電圧を管電圧に換算して表示する表示器。必要な補助的機能をも含める。
(4) 最高測定電圧 10分間連続して使用できる電圧の最高値。波高値 (kV) で示す。
(5) 最高指示電圧 管電圧測定器が表示できる最高電圧。1秒間以内の測定なら参考値として使用でき,
波高値 (kV) で示す。
3. 種類 管電圧測定器の種類は,測定対象,最高測定電圧及び分圧器の抵抗値によって区分するものと
し,その標準となる区分を表1に示す。

――――― [JIS Z 4921 pdf 1] ―――――

2
Z 4921-1994
表1
形名 測定対象 最高測定電圧分圧器抵抗値(1)
kV M 圀
HV-150 X線装置 150 400以上
HV-200 200 500以上
注(1) 抵抗値は陽極と陰極間の値で,分圧抵抗器にこれと
並列に接続される抵抗器がある場合は,合成した抵
抗値とする。
4. 定格 3.に規定する管電圧測定器の測定範囲及び電源は,表2のとおりとする。
表2
形名 測定範囲 最高指示電圧 電源
kV kV 相数 周波数Hz 定格電圧V
HV-150 20150 188 1 50/60 100
HV-200 20200 250
5. 環境条件 次の環境条件で6.の性能を満足しなければならない。
(1) 使用環境条件
温度 20±15℃
相対湿度 65±20%
気圧 7001 060hPa
(2) 輸送及び保管環境条件 輸送及び保管のためのこん(梱)包した状態で,次の環境条件に15週間以内
は耐えること。
なお,15週間を超える場合は,(1)の条件を適用する。
温度 −20+70℃
相対湿度 1090%
気圧 6001 060hPa
6. 性能 管電圧測定器の性能は,8.の試験によって試験したとき,次のとおりであること。
6.1 測定精度
6.1.1 直流測定精度 分圧器,表示部それぞれの許容差は,表3のとおりとする。
表3
指示値 40kV未満 40kV以上
区 試験直後 分圧器出力 ±0.2kV ±0.5%
分 表示部 ±0.2kV ± (0.25%+0.1kV)
試験後1年以内 分圧器出力 ±0.4kV ±1.0%
表示部 ±0.3kV ± (0.5%+0.1kV)
6.1.2 応答性
(1) 分圧器 ステップ応答は,10sにおける出力振幅を基準として,20 禍玄 化が
±1%以内で,かつ,20 満でも1%以上のオーバーシュートがないこと。
(2) 表示部 指示値は1ms幅のく(矩)形波パルス入力に対して,表3の測定精度を満足すること。管電
圧波形出力は,(1)を満足すること。

――――― [JIS Z 4921 pdf 2] ―――――

                                                                                              3
Z 4921-1994
6.2 長時間安定性 管電圧測定器が熱平衡状態に達した後,次の条件で使用したとき6.1の測定精度を満
足すること。
(1) 120kVで1時間連続の測定。
(2) 150kVで30分ごとに1回(1秒)加えて8時間連続の測定。
6.3 電源電圧変動 電源電圧変動が定格値の±10%であり,かつ,被測定X線装置の短時間負荷時に,
管電圧測定器の電源電圧降下が更に10%加わっても,6.1の測定精度を満足すること。
6.4 絶縁抵抗 電源一次回路と接地した金属部との間の絶縁抵抗は,2M 坎 上とする。
6.5 耐電圧
(1) 低圧側耐電圧 電源一次回路と接地した金属部との間は,1 500V(実効値)の商用周波数の交流電圧
に1分間以上耐えること。
(2) 高圧側耐電圧 分圧器の高電圧回路は,表4に示す試験電圧及び試験時間のそれぞれに耐えること。
表4
形名 高圧側耐電圧
HV-150 180kV, 3分間以上 188kV, 1秒間以上
HV-200 240kV, 3分間以上 250kV, 1秒間以上
7. 構造
7.1 管電圧測定器の構成 管電圧測定器は,分圧器と表示部で構成する。
7.2 分圧器の構成 分圧器は,表5の器具で構成する。
表5
抵抗・コンデンサ並列形 遮へい抵抗形
制動抵抗器 △ △
分圧抵抗器 ○ ○
出力抵抗器 ○ ○
並列コンデンサ ○
遮へい電極又は遮へい抵抗器 ○
X線装置用高電圧ソケット(2) ○ ○
分圧器出力端子 ○ ○
保護接地端子及び保護接地線 ○ ○
X線用高電圧ケーブル(3) ○ ○
低圧ケーブル ○ ○
注(2) IS Z 4731に適合するものとする。
(3) IS C 3407に適合するものとする。
備考 ○印は,分圧器の構成に必要なものを示す。
△印は,目的とする性能を保証できる場合に限り省略してもよ
いことを示す。
7.3 分圧比 分圧器の分圧比は,1/20 000とする。
7.4 X線装置用高電圧ソケットの接続法 分圧抵抗器とソケットは,陽極側,陰極側とも共通端子だけ
に接続し,ほかの端子は接続しない。
7.5 表示部の構成 表示部は,表6の器具で構成する。器具は,1個で2個以上の機能を兼ねさせてもよ
い。

――――― [JIS Z 4921 pdf 3] ―――――

4
Z 4921-1994
表6
器具 器具
入力端子 ○ 測定モード選択器 △
ピーク値ホールド器 ○ 遅延時間調整器 ○
管電圧表示器 ○ 測定時間選択器 △
表示値保持器 ○ 測定時間出力端子(4) ○
保持解除器 △ 校正電圧点検器 ○
ホールド指示,連続指示選択器○ 分圧器出力端子 △
管電圧波形出力端子(4) ○ 電源コード ○
注(4) IS C 5412に適合するCNC02形接栓(BNCコネクタ)とする。
備考 ○印は,表示部の構成に必要なものを示す。
△印は,目的とする性能を保証できる場合に限り省略してもよ
いことを示す。
7.6 測定の種類 次の種類の管電圧の測定及び管電圧波形の観測が可能でなければならず,かつ,(1)と
(2)のいずれの組合せでも測定可能であること。
(1) 測定モード 次の極間の測定が可能であること。
陽極−陰極間 (A−C),陽極−接地間 (A−E) 及び接地−陰極間 (E−C)。
(2) 指示方式 管電圧測定器の指示方式は,次の2種類とする。
ホールド指示方式(撮影)及び連続指示方式(透視)。
(3) 管電圧波形 管電圧波形は,(1)の各測定モードを同時に観測できること。
また,波形出力電圧は,50mV/kVとする。
7.7 測定時間 測定時間は,少なくとも商用電源の1サイクルを選択できること。
7.8 遅延時間調整 測定時期の遅延時間の調整範囲は,少なくとも00.05秒とし,この間連続可変であ
ること。
また,管電圧波形の立上りと内部同期させること。
診断用一体形X線発生装置に適用する管電圧測定器の場合は,遅延時間調整範囲は少なくとも01秒
とする。
7.9 表示値の保持時間 ホールド指示方式(撮影)の管電圧測定の場合は,表示部の管電圧表示器は10
秒間以上その指示値を保持すること。
7.10 分圧器の構造 分圧器の構造は,次のとおりとする。
(1) 線装置用高電圧ソケットは,原則としてJIS Z 4731に規定する3心形又は4心形に適合する構造と
し,ソケットの近くには陽極,陰極を示す記号を表示し,また,防じんカバーを備えること。HV-200
形では,その電圧に耐えるソケットを用いてもよい。
(2) 低圧出力端子にケーブルが接続されていなくても,異常が起こらない構造であること。
(3) 分圧器の外箱は,防電撃構造とし,通常の使用時においては,高電圧の露出部がないこと。ただし,
JIS Z 4711に規定する診断用一体形X線発生装置に適用する場合を除く。
(4) 十分な機械的強度をもつ単独の保護接地線(緑/黄の絶縁電線で,断面積3.5mm2以上,長さ5m,両
端 子つき)を備え,保護接地端子の近傍には,JIS Z 4702に規定する保護接地記号を表
示すること。
7.11 電源及び低電圧入出力端子の構造 電源及び低電圧入出力端子に差込接続器を使用する場合は,挿
入又は取り外し中に,偶発的電撃を受けないよう,充電部が露出しない構造であること。
7.12 管電圧表示器 管電圧表示器は,管電圧をディジタル方式で表示すること。

――――― [JIS Z 4921 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
Z 4921-1994
7.13 管電圧波形出力端子及び測定時間出力端子 出力インピーダンスは2k 坎 下とし,また,この端子
に接続するオシロスコープなどの入力インピーダンスによって,指示値が影響されることがなく,かつ,
短絡しても,表示部内の器具が破損しない構造であること。
7.14 遅延時間調整器 遅延時間を外部に表示すること。
7.15 測定時間選択器 測定時間は,使用地域にかかわらず,その電源の周期に合致していること。
7.16 校正電圧点検器 表示部には基準電圧発生回路を設け,管電圧表示器が指示すべき電圧 (kV) を校
正電圧点検器の近くに表示すること。
7.17 分圧器出力端子 表示部には分圧器の出力電圧を直接測定できる端子を設け,端子の近くに分圧比
を表示すること。
7.18 被測定系に与える影響 管電圧測定器を接続することによって,被測定系を乱すことが最少になる
ように配慮すること。
8. 試験
8.1 試験の条件 試験は,温度20±15℃,相対湿度 (65±20) %,気圧7001 060hPaの環境条件におい
て,管電圧測定器を確実に接地し,周波数が標準値±0.5%以内の電源に接続して行うこと。
8.2 測定精度試験 試験は,次の条件によって行うこと。
8.2.1 直流測定精度試験
(1) 分圧器 分圧器を図1の回路に接続し,表7の試験点について測定する。
図1
表7
分圧器の試験点 +10kV +25kV +50kV +75kV ±100kV(5)
表示部の試験点 +0.5V +1.25V +2.5V +3.75V ±5.0V(5)
注(5) ±100kV,±5.0Vは,HV-200形についてだけ行う。
(a) 直流高電圧安定電源は,出力電圧が±10±100kVの間連続可変で,電圧リップルを含め電圧変動
が±0.2%以内であること。
(b) 基準となる分圧器の許容差は±0.1%以内であること。
(c) 電圧計は入力インピーダンス500M 坎 上,精度±0.15%以内のディジタル電圧計を使用し,JIS C
1003に規定された方法を準用し,許容差±0.01%の直流電位差計で3か月に1回以上校正する。
(2) 表示部 表示部を図2の回路に接続し,表7の試験点について測定する。

――――― [JIS Z 4921 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS Z 4921:1994の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4921:1994の関連規格と引用規格一覧

JIS ハンドブックから規格の検索、規格番号や名称が調べて探すことができます。
JIS ハンドブック 一覧 規格 種類別