JIS Z 4702:1999 医用X線高電圧装置通則

JIS Z 4702:1999 規格概要

この規格 Z4702は、JIS Z 4704に適合する医用X線管装置に内蔵する医用X線管に加えるための高電圧を発生し,かつ,それを制御する医用X線高電圧装置について規定。

JISZ4702 規格全文情報

規格番号
JIS Z4702 
規格名称
医用X線高電圧装置通則
規格名称英語訳
General requirements for high-voltage generators of medical X-ray apparatus
制定年月日
1999年9月27日
最新改正日
2019年10月25日
JIS 閲覧
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対応国際規格

ISO

IEC 60601-2-15:1988(MOD), IEC 60601-2-7:1998(MOD)
国際規格分類

ICS

11.040.50
主務大臣
経済産業,厚生労働
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-09-27 制定日, 2009-04-25 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
ページ
JIS Z 4702:1999 PDF [36]
Z 4702 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣及び厚生大臣
が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 4702 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 4702 : 1999

医用X線高電圧装置通則

General requirements for high-voltage generators of medical X-ray apparatus

序文 この規格は,1998年に第2版として発行されたIEC 60601-2-7, Medical electrical equipment−Part 2 :
Particular requirements for the safety of high-voltage generators of diagnostic X-ray generators ,1988年に初版とし
て発行されたIEC 60601-2-15, Medical electrical equipment−Part 2 : Particular requirements for the safety of
capacitor discharge X-ray generatorsを元に,対応するX線高電圧装置については技術的内容を変更すること
なく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,JIS Z 4704に適合する医用X線管装置に内蔵する医用X線管(以下,X線管
という。)に加えるための高電圧を発生し,かつ,それを制御する医用X線高電圧装置(以下,X線高電
圧装置という。)について規定する。ただし,X線CT(画像再構成断層装置),乳房用X線装置及びJIS Z
4711に規定する診断用一体形X線発生装置に使用するX線高電圧装置を除く。
なお,ここに規定する以外の事項については,JIS Z 4701の規定を適用する。
備考 対応国際規格
IEC 60601-2-7 : 1998 Medical electrical equipment−Part 2 : Particular requirements for the safety of
high-voltage generators of diagnostic X-ray generators
IEC 60601-2-15 : 1988 Medical electrical equipment−Part 2 : Particular requirements for the safety
of capacitor discharge X-ray generators
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS C 8303 配線用差込接続器
JIS C 8308 カバー付きナイフスイッチ
JIS C 8313 配線用つめ付きヒューズ
JIS C 8314 配線用筒形ヒューズ
JIS C 8370 配線用遮断器
JIS T 1001 医用電気機器の安全通則
JIS T 1005 医用電気機器取扱説明書の様式
JIS Z 4004 医用放射線機器図記号
JIS Z 4005 医用放射線用語

――――― [JIS Z 4702 pdf 2] ―――――

2
Z 4702 : 1999
JIS Z 4511 照射線量測定器及び線量当量測定器の校正方法
JIS Z 4701 医用X線装置通則
JIS Z 4704 医用X線管装置
JIS Z 4711 診断用一体形X線発生装置
JIS Z 4731 医用X線装置用高電圧プラグ及びソケット
JIS Z 4921 X線管電圧測定器
JIS Z 8601 標準数
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4005によるほか,次による。
a) 線高電圧装置 X線発生装置においてX線管に供給する電気エネルギーの発生と制御のすべての構
成要素を組み合わせたもの。通常,高電圧発生装置とX線制御装置から構成される。
b) 高電圧発生装置 X線高電圧装置のうち,高電圧変圧器とその他の高電圧回路構成部品からなる装置。
c) 線制御装置 X線高電圧装置のうち,X線の制御に必要なすべての回路構成部品からなる装置。
d) インバータ式X線高電圧装置 X線照射中に直流電力を交流電力に変換して必要な高電圧を得るX線
高電圧装置。
e) 変圧器形インバータ式X線高電圧装置 撮影時,X線照射エネルギーを電源設備から供給するように
したインバータ式X線高電圧装置。
f) エネルギー蓄積形インバータ式X線高電圧装置 撮影時,X線照射エネルギーを電池又はコンデンサ
から供給するインバータ式X線高電圧装置。
g) 変圧器式X線高電圧装置 電源の各周期に多ピークの整流出力電圧を供給する単相及び三相電源作動
のX線高電圧装置。
h) 2ピーク形X線高電圧装置 電源の各周期ごとに二つのピーク値をもつ整流出力電圧が得られるよう
にした,単相電源で作動する変圧器式X線高電圧装置。
i) 6ピーク形X線高電圧装置 電源の各周期ごとに六つのピーク値をもつ整流出力電圧が得られるよう
にした,三相電源で作動する変圧器式X線高電圧装置。
j) 12ピーク形X線高電圧装置 電源の各周期ごとに12のピーク値をもつ整流出力電圧が得られるよう
にした,三相電源で作動する変圧器式X線高電圧装置。
k) 定電圧形X線高電圧装置 出力管電圧のリプル百分率が4%を超えない電圧波形を出力するX線高電
圧装置。
l) コンデンサ式X線高電圧装置 電気エネルギーを高電圧コンデンサに蓄え,その放電によってX線管
に1回の負荷を供給するようにした,撮影用コンデンサの容量2 下でX線照射の開閉を高電圧側
で行うX線高電圧装置。ただし,高電圧出力の平滑用にコンデンサを使用しているX線高電圧装置は
除く。
m) 管電圧 X線管の陽極と陰極との間に印加される電位差。通常,管電圧はピーク値をキロボルト (kV)
で示す。
n) 公称最高管電圧 特定の操作条件に適用される最高許容管電圧。
o) 管電流 X線照射中にX線管の陽極に衝突する電子ビームによって流れる陽極電流。管電流は平均値
(mA) で示す。ただし,コンデンサ式X線高電圧装置を用いて行う撮影の場合には,波高値 (mAp) で
示す。
備考 管電流は一般に陽極側で測定するが金属外囲器のX線管を用いた場合は,陰極側回路に流れる

――――― [JIS Z 4702 pdf 3] ―――――

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Z 4702 : 1999
管電流とする。
p) 公称最大管電流 X線高電圧装置の使用できる最大管電流の公称値。
q) 長時間定格 透視を行う場合の定格。10min以上連続してX線管に負荷できる最高管電圧の値及びそ
の管電圧における最大管電流の値で示す。
備考 “定格”とは許容差を含まない値をいい,許容差を含めるときは“公称”という。
r) 短時間定格 撮影を行う場合の定格。原則として0.1s以上X線管に負荷できる最高管電圧の値及びそ
の管電圧における最大管電流の値の組合せで示す。ただし,変圧器式X線高電圧装置の場合は1s以
上とする。コンデンサエネルギー蓄積形インバータ式X線高電圧装置又はコンデンサ式X線高電圧装
置の場合は,X線管に負荷できる最高管電圧の値 (kV) と管電流時間積 (mAs) 又は撮影用コンデンサ
の容量 ( ‰
s) 電源設備 配電変圧器,低圧電線路,低圧引込線,引込開閉器及び屋内配線を経て手元開閉器又は差
込接続器に至る設備。
t) 電源の見掛けの抵抗 X線高電圧装置を接続する手元開閉器又は差込接続器の電源端子から電源設備
側のインピーダンスを抵抗負荷によって測定した抵抗値。測定は,電力30kW以下で行い,次の式に
よって求める。
UN UL
R=
IL
ここに, R : 電源の見掛けの抵抗 ( 圀
UN : 無負荷時の電源電圧 (V)
UL : 負荷時の電源電圧 (V)
IL : 負荷時の電源電流 (A)
u) 変動係数 X線出力の再現性を表す係数。再現性は,指定(1)のX線管装置を用いて,連続して測定し
た10回のX線量から次の式によって求める。
1
S 1 10 (Ki ) 2K
2
C= = Σi=1
K K 9
ここに, C : 変動係数
S : 10回の測定による標準偏差
K : 10回の測定による相加平均値
Ki : i番目の測定値
注(1) “指定”とは,取扱説明書に指定していることを意味する。
備考 X線量は,空気中で測定した空気カーマ量で,その単位はグレイ (Gy) で表す。空気カーマ1Gy
は29.7mC/kg [{115R}] に相当する。
v) 公称最大電力 X線高電圧装置においては,指定(1)の負荷時間において,単一のX線管負荷を供給で
きる最大電力。インバータ式X線高電圧装置及び変圧器式X線高電圧装置においては,管電圧100kV
(100kVに設定できない装置においては最も100kVに近い値),負荷時間0.1sにおいて,使用できる
最大管電流と管電圧との積。公称最大電力はキロワット (kW) で示す。
コンデンサ式X線高電圧装置においては,負荷時間の0.1s間に管電圧が放電開始電圧の50%未満に
降下しないような,ある放電開始管電圧で放電を開始する負荷のうち,0.1sの間に最大エネルギーを
X線管に与えるエネルギーとして決定する。ただし,0.1s間に管電圧が放電開始管電圧の50%を超え
るものでは50%を超えない最も大きい負荷時間で求める。

――――― [JIS Z 4702 pdf 4] ―――――

4
Z 4702 : 1999
1) インバータ式X線高電圧装置及び変圧器式X線高電圧装置においては,次の式によって求める。
P=U I f 103
ここに, P : 公称最大電力 (kW)
U : 管電圧 (kV)
I : 管電流 (mA)
f : 管電圧の波形に依存する因子で,次から選択する。
a) 0.74 : 1ピーク及び2ピーク形X線高電圧装置
b) 0.95 : 6ピーク形高電圧装置
c) 1.00 : 12ピーク形X線高電圧装置及び定電圧形X線高電圧
装置
d) インバータ式X線高電圧装置においては,備考を参照して
管電圧の波形から最も適切な値を0.74,0.95,1.00の中から
選び,それを選択した理由を明確にする。
備考 fの値は,次の値を参考とする。
f=1.00 リプル百分率≦10%
f=0.95 10%<リプル百分率≦25%
f=0.74 25%<リプル百分率
管電圧のリプル百分率は,次の式によって求める。
Umax Umin
100
Umax
ここに, Umax : 電源の各周期における管電圧波形の最高

Umin : 電源の各周期における管電圧波形の最小

2) コンデンサ式X線高電圧装置については,次の式によって求める。
C 2 2 3
P= U1 3U 10
2t
ここに, P : 公称最大電力 (kW)
C : 撮影用コンデンサの容量 (
t : 放電時間 (s)
U1 : 放電開始時の管電圧 (kV)
U3 : 放電停止時の残留管電圧 (kV)
w) 公称最大エネルギー コンデンサ式X線高電圧装置において,最高定格管電圧からその値の21の残留
管電圧になるまで放電した場合のエネルギーは,次の式によって求める。
C 2 2 3
E= U1 2U 10
2
ここに, E : 放電した電気エネルギー (kJ)
C : 撮影用コンデンサの定格容量 (
U1 : 放電開始時の管電圧 (kV)
U2 : 放電停止時の残留管電圧 (kV)
x) 撮影時間 撮影に有効な対放射線量が得られる時間。X線高電圧装置の評価に関しては,撮影時,図
13に示す方法によって測定された時間とする。
備考 インバータ式,6ピーク形,12ピーク形及び定電圧形装置の撮影時間は,管電圧波形の立上り
部及び立下り部が,所定管電圧に対し各々75%になる間の時間である。

――――― [JIS Z 4702 pdf 5] ―――――

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JIS Z 4702:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-15:1988(MOD)
  • IEC 60601-2-7:1998(MOD)

JIS Z 4702:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4702:1999の関連規格と引用規格一覧

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