JIS Z 8106:2000 音響用語 | ページ 2

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-21-38 音響パワー密度, sound power density,
指定された方向に垂直な面を通過する音響エネルギー束
音の強さ, をその面積で除した値。 sound intensity,
音響エネルギー束密 sound energy flux
度,音響インテンシ density
ティ
801-21-39 瞬時ポテンシャル音瞬時音圧の二乗を媒質の弾性係数で除した値の1/2。 instantaneous
響エネルギー密度 potential sound
energy density
801-21-40 瞬時運動音響エネル媒質の密度とその粒子速度の二乗との積の1/2。 instantaneous kinetic
ギー密度 sound energy
density
801-21-41 音響エネルギー密 sound energy
瞬時ポテンシャル音響エネルギー密度と瞬時運動音響エ
度, ネルギー密度との和。 density,
全エネルギー密度 total energy
density
801-21-42 音響放射圧 音波が表面上に作用する一方向の定常圧力。 acoustic radiation
pressure
801-21-43 スペクトル密度 spectral density,
場の量の二乗平均値を帯域幅で除した値を,帯域幅をゼ
spectrum density
ロに近づけたときの極限値。場の量の種類は,音圧,粒
子速度,粒子加速度などのように指定しなければならな
い。
801-21-44 パワースペクトル密 power spectral
音響パワーを帯域幅で除して,帯域幅をゼロに近づけた
度 ときの極限値。 density,
power spectrum
density
801-21-45 時定数 time constant
時間とともに指数的に減少する場の量の振幅が,1/e=
0.3679···まで変化するのに必要な時間。
801-21-46 刺激, 系に加えられる外力又はその他の入力。 stimulus,
励振 excitation
801-21-47 応答, response
指定された条件下で刺激(駆動)による機器又はシステ
レスポンス ムの,運動又はその他の出力。用いられる入力及び出力
の種類を示すべきである。
801-21-48 ひずみ 波形の望ましくない変化。 distortion
備考 ひずみは,次によって生じる。
a) 入力と出力間の非線形関係
b) 異なる周波数での非均一性伝搬
c) 周波数に比例しない位相変化

3.2 レベル

   IEV番号         用語                             定義                       対応英語(参考)
801-22-01 レベル level
ある量とその量の基準の量との比の対数。対数の底,基
準の量及びレベルの種類を明記する必要がある。
備考1. レベルの種類は,着目した量を表す用語と
組み合わせて示す。例えば,音圧レベル,
音響パワーレベルなど。
2. 基準の量は,着目する量が瞬時値,実効値
又はそれ以外の量であっても変わらない。
3. レベルに用いられる対数の底は,レベルの
単位によって明示される。

――――― [JIS Z 8106 pdf 6] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-22-02 ベル bel
対数の底を10としたときの,パワーに比例する量のレベ
ルの単位。また,対数の底を10の平方根[10を底とす
る対数(常用対数)の値の2倍]としたときの場の量の
レベルの単位。
備考 パワーのような量の例には,音響パワー及び
音響エネルギーがある。場の量の例には,音
圧又は電圧がある。
801-22-03 デシベル ベルの1/10の値。 decibel
備考1. デシベルは,レベルの単位として,ベルよ
りも一般的に使われる。
2. デシベルは,対数の底を10の10乗根[10
を底とする対数(常用対数)の値の10倍]
としたとき,パワーのような量のレベルの
単位として定義される。また,デシベルは,
対数の底を10の20乗根[10を底とする対
数(常用対数)の値の20倍]としたときの
場の量のレベルの単位である。
801-22-04 ネーパ neper
対数の底をe=2.718···とする場の量のレベル単位。また,
対数の底を7.389···となるeの二乗としたときのパワー
のような量のレベル単位。
備考 デシネーパは,ネーパの1/10。1ネーパは,8.686dB。
801-22-05 音響パワーレベル sound power level
ある音響パワーの基準の音響パワーに対する比の対数。
比の10を底とする対数(常用対数)をとり10倍すれば,
音響パワーレベルはデシベルで表される。単位記号は,
dB。
備考 特に指定がない限り,基準の音響パワーは,
1pW。
801-22-06 音の強さのレベル, sound intensity
ある指定された方向の音の強さの基準の音の強さに対す
音響インテンシティ level,
る比の対数。比の10を底とする対数(常用対数)を採り,
レベル sound energy flux
10倍すれば,音の強さのレベルはデシベルで表される。
単位記号は,dB。 density level
備考 特に指定がない限り,基準の音の強さは,
1pW/m2。
801-22-07 音圧レベル sound pressure level
ある音圧の基準の音圧に対する比の対数。比の10を底と
する対数(常用対数)を採り,20倍すれば,音圧レベル
はデシベルで表される。単位記号は,dB。
備考 特に指定がない限り,基準の音圧は,空中伝
搬音に対しては20愀 空気以外の媒質に対し
ては1Pa。また,特に指定がない限り,音圧は
実効値で表されているものとする。
参考 IEC 60050-801では,空気以外の媒質に対し
て,1 鉗 圧としているが,誤りで
ある。
801-22-08 粒子速度レベル particle velocity level
ある速度と基準の速度に対する比の対数。比の10を底と
する対数(常用対数)をとり20倍すれば,粒子速度レベ
ルは,デシベルで表される。単位記号は,dB。
備考 特に指定がない限り,基準の粒子速度は,
1nm/s。また,特に指定がない限り,速度は実
効値で表されているものとする。

――――― [JIS Z 8106 pdf 7] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-22-09 (振動)加速度レベ (vibratory)
ある(振動)加速度の基準の加速度に対する比の対数。
ル accel-eration level
比の10を底とする対数(常用対数)をとり20倍すれば,
(振動)加速度レベルはデシベルで表される。単位記号
は,dB。
備考 特に指定がない限り,基準の加速度は,
1 一 忿 特に指定がない限り,加速度
は,実効値で表されているものとする。

参考 計量法は,基準の加速度は,10
801-22-10 ピークレベル peak level
ある指定された時間内に生じる指定された量の最大の瞬
時レベル。
801-22-11 時間平均音圧レベ time-average sound
ある指定された時間内における音圧実効値の基準音圧に
ル, 対する比の対数。比の10を底とする対数(常用対数)をpressure level,
等価音圧レベル とり20倍すれば,時間平均音圧レベルはデシベルで表さequivalent
れる。単位記号は,dB。 continuous sound
備考 特に指定がない限り,空中伝搬音の基準音圧 pressure level
は,20
801-22-12 帯域音圧レベル, ある特定された周波数帯域内の音圧レベル。 band sound pressure
バンド(音圧)レベ 備考 周波数帯域は,低域及び高域の遮断周波数又 level
ル は幾何学的な中心周波数と帯域幅で特定して
よい。帯域幅は,1オクターブバンド(音圧)
レベル,1/2オクターブバンド(音圧)レベル,
1/3オクターブバンド(音圧)レベルのように,
バンドレベルに付随する接頭語で指定しても
よい。
801-22-13 スペクトル密度レベ spectrum density
ある周波数帯域内に分布する指定された量のその周波数
ル, level, spectrum
帯域幅との比について,周波数帯域幅をゼロに近づけた
スペクトルレベル ときの極限値のレベル。 level
備考1. 量の種類は,(二乗)音圧スペクトルレベル
のように明示しなければならない。
2. 観測に用いるフィルタが有限な周波数帯域
幅をもつていることを考慮し,実際には着
目する周波数帯域の中心周波数における音
圧スペクトルレベルLpsは,次の式で得られ
る。
( p2 / B)
Lps 10 log10 dB
( p20 / B0 )
ここに,pとp0は,それぞれ観測値と基
準値,BとB0は,フィルタの実効周波数帯
域幅と基準帯域幅1 Hzである。Lpをそのフ
ィルタによって観測されたバンド音圧レベ
ルとすれば,上の式は
Lps=Lp−10log10 (B/B0) B

――――― [JIS Z 8106 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-22-14 サウンドレベル, weighted sound
標準の周波数重み付けと指数形時間重み付けを施して得
重み付け音圧レベ られる音圧の基準音圧20歛譫 の対数。比の10
pressure level,
ル, sound level
を底とする対数(常用対数)を採り,20倍すれば,重み
騒音レベル 付け音圧レベルはデシベルで表される。単位記号は,dB。
備考1. 周波数重み付け特性A,B,Cと指数形時間
重み付け特性fast (F) ,slow (S) , impulse
(I) は,IEC 60651 : 1979“Sound Level
Meters”に規定されている。
2. 使用した時間と周波数の重み付け特性は,
明示するのが望ましい。特に指定がない場
合には,fast (F) 指数形時間重み付け特性と
A周波数重み付け特性が使用されているも
のとする。
参考 我か国て用いられている騒音レベルは,周波
数重み付けA特性とF又はS指数形時間重み
付け特性を用いた音圧レベル。
801-22-15 ピークサウンドレベ peak
ある指定された時間内で,標準の周波数重み付け音圧レ
ル ベルの最大瞬時値。 frequency-weighte
備考 もし,周波数重み付け特性の指定がない場合 d sound pressure
には,A周波数重み付け特性が指定されてい level, peak sound
るものとする。 level
801-22-16 時間平均サウンドレ time-average sound
ある指定された時間区間に与えられた標準の周波数重み
ベル, 懿
付け音圧の二乗時間平均値の基準音圧(20 の二乗level, equivalent
等価サウンドレベ continuous sound
に対する比の対数。デシベルで表した時間平均音圧レベ
ル, ルは,比の10を底とする対数(常用対数)の10倍。単 level
等価騒音レベル 位記号は,dB。
備考 もし,周波数重み付け特性の指定がない場合
には,A周波数重み付け特性が指定されてい
るものとする。
801-22-17 音響暴露レベル,騒 sound exposure level
A周波数特性で重み付けされた音圧の二乗値のある指定
音暴露レベル された時間間隔にわたる又は飛行機の通過のような時間
湎豎坐
事象にわたる時間積分の,基準音圧20
秒間の基準継続時間間隔を乗じた積に対する比の対数。
デシベルで表した音響暴露レベルは,その比の10を底と
する対数(常用対数)の10倍。単位記号は,dB。基準
の音圧と周波数重み付け特性は,指定があれば異なって
もよい。

3.3 伝搬

   IEV番号         用語                             定義                       対応英語(参考)
801-23-01 波 wave
媒質中のどの点においても時間の関数であるとともに,
ある時刻におけるある点では,その点の空間座標の関数
であるように媒質中をある定められた速度で伝搬するじ
ょう乱。
801-23-02 波面 surface wavefront
ある時刻において波のある特徴量が同位相で進行する面
の軌跡。
801-23-03 自由進行波 媒質境界の影響を受けることなく,媒質中を進行する波。 free progressive
wave

――――― [JIS Z 8106 pdf 9] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-23-04 圧縮波 compressional wave
弾性体内において,回転変形を伴わない微小領域の体積
変化によって引き起こされる波。
備考 数学的には,圧縮波は,速度場の回転がゼロ
となる波である。
801-23-05 縦波 媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と直交する波。longitudinal wave
801-23-06 平面波 plane wave
波面がどこでも伝搬方向に垂直で,互いに平行な平面で
ある波。
801-23-07 球面波 波面が同心球面である波。 spherical wave
801-23-08 円筒波 波面が同軸円筒面である波。 cylindrical wave
801-23-09 横波 媒質中の各点の粒子変位の方向が波面と平行な波。 transverse wave
801-23-10 すべり波 rotation wave,
弾性体内において,体積変化を伴わない微小領域の変形
によって引き起こされる波。 shear wave
備考 数学的には,滑り波の粒子速度の発散はゼロ
である。
801-23-11 屈曲波 圧縮波と滑り波とが結合した,板又は棒における横波。 bending wave
801-23-12 レイリー波 Rayleigh wave
表面粒子が表面に垂直な方向を主軸とし,初期のじょう
乱がないときの表面上に中心をもつ,だ円を描きながら,
固体の自由境界面上を伝搬する表面波。
備考1. 初期のじょう乱がないときの表面からの最
大粒子変位点では,粒子の運動方向は波の
伝搬方向と反対になる。
2. レイリー波の伝搬速度は,固体中のすべり
波のそれよりもわずかに遅い。レイリー波
の振幅は,深さとともに指数関数的に減少
する。
参考 IEC規格では,“固体又は液体の自由境界面
上を”としているが,液体を含めるのは誤り
である。
801-23-13 干渉 interference
同一周波数で位相又は伝搬方向が異なる二つ以上の波が
重畳して生じる現象。
801-23-14 うなり beat
周波数の異なる二つ以上の同種の波が線形又は非線形結
合して生じる現象。
801-23-15 定在波 standing wave
同一周波数の同種の進行波の干渉によって生じる空間的
にある固定した分布をもつ周期的な波。
備考 このような波は,空間的に固定した節又は部
分節及び腹によって特徴付けられる。
801-23-16 節 node
定在波において,波のある指定された量の振幅がゼロと
なる点,線又は面。
備考1. 実際には,この振幅は一般にゼロにはなら
ず最小値となるだけである。このとき節は,
部分節と呼ばれる。
2. 節となる量を明確に指定するために,変位
の節,粒子速度の節,音圧の節のように,
節という用語の前に接頭語を施して用いる
のがよい。

――――― [JIS Z 8106 pdf 10] ―――――

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JIS Z 8106:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60050-801:1994(IDT)

JIS Z 8106:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8106:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1505:1988
精密騒音計