JIS Z 8122:2000 コンタミネーションコントロール用語 | ページ 3

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Z 8122 : 2000
番号 用語 定義 参考
慣用語 対応英語
果の増加率が小さい。
1095 分画分子量 膜(特にUF膜)の孔径を評価する指標。膜が特定 molecular cutoff
の阻止率で阻止できる最小の分子量。
備考 特定の阻止率には,標準物質として,イ
ンスリン,ポリエチレングリコール,デ
キストランなどを用いて,通常90%又は
95%の値が採用されている。
1096 精製水 常水(通常,水道水及び井戸水)を蒸留,イオン交 purified water
換,超ろ過又はそれらの組み合わせによって精製し
た水。
備考 精製工程の最後にイオン交換法を用いる
場合には,細菌汚染防止のため細菌を適
当な方法で制御する。
1097 蒸留水 蒸留法によって精製した水。 distilled water
1098 滅菌精製水 精製水を滅菌した水。 sterile purified water
備考 注射剤には用いられない。無菌製剤の製
造に用いる。
1099 注射用水 常水又は精製水の蒸留,又は精製水の超ろ過によっ water for injection
て作製した水で注射用に供する。注射剤の精製に用
いるもの,又はこれを容器に入れて滅菌したものが
ある。
1100 手洗用滅菌水 sterilized water for
手術や無菌病室などで,主として手洗用に使用され,滅菌手洗水,
生菌のない水。 滅菌水 hand-scrubbing
備考 製造法には,温度調整が可能な逆滲透圧
法,ろ過法,紫外線法などがあり,水道
法に規定する水道水以上の純度を要す
(水道法第4条並びに水質基準に関する
省令−平4.12.21−省令69)。
微生物的な規格は,メンブランフィル
タ法で,1 000ml当たり生菌数0個を指標
とし,培養時間は48時間とする。なお,
サンプリングは15秒以上放流してから滅
菌容器に採水する。
1101 細菌 微生物の1種で原核生物に属し,単細胞で大きさは bacteria
110 束 から桿菌,球菌,ラセン菌などがあ
る。
1102 真菌 微生物の1種で真核生物に属し,単細胞又は多細胞 かび fungi
で糸状菌(カビ)酵母,きのこ類などが含まれる。
真菌の大部分は胞子を形成する。
1103 殺菌 微生物の生活力を奪い,生存している微生物を殺滅 sterilization
すること。
1104 滅菌 熱,ガス,放射線,ろ過などによって物質中のすべ sterilization
ての微生物を殺滅,又は除去する。
1105 消毒 病原微生物を不活化したり,除去したりして,感染 disinfection
が起こらないようにする。
1106 封じ込め 組換えDNA技術によって得られた組換え体が,一 containment
般環境に伝ぱ拡散するのを防止する。
備考 物理的封じ込めと生物学的封じ込めとが
ある。

――――― [JIS Z 8122 pdf 11] ―――――

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1107 病原微生物 人に感染し病気を起こす能力をもつ微生物。細菌, 病原体 pathogen
真菌,マイコプラズマ及びウイルス,原虫類など。
1108 通常飼育動物 SPF動物などのように微生物学的な制御がなされて conventional animal
いるもの以外の飼育動物。
1109 SPF動物 特に指定された微生物・寄生虫がいない動物。 specific pathogenfree
(えすぴーえふ 備考 特に指定された微生物・寄生虫とは,一 animal
動物) 般に病原性のあるものをさす。
1110 普通動物
コンベンショナ 微生物学的なコントロールがされていない動物。 conventional animal
ル動物
1111 無菌動物 検出可能なすべての微生物・寄生虫がいない動物。 germfree animal
備考 アイソレータに入れ無菌環境下で飼育さ
れる。
1112 gnotobiote animal
ノトバイオート 保有する微生物・寄生虫のすべてが明らかになって ノトバイオート
動物 いる動物。
1113 バイオハザード 病原微生物,DNA組換え微生物などによる人への危 生物災害, biohazard
険・障害。 生物危害
備考 これらの微生物を取り扱う人に対するも
のと,一般公衆に対するものとがある。
1114 組織培養 高等動植物の体では多くの組織・器官が統制がとれ tissue culture
たシステムを形成しており,それぞれの機能を果た
している。この複雑な生体から目的とする組織,器
官を生体外に取り出し,培養器の中で生存させる。
備考 特に,この過程で無菌操作は重要である。
1115 環境放出 組換えDNAを開放系(野外)に放出する。 野外試験 environmental release
備考 遺伝子組換え技術によって,改変した微
生物を用い環境汚染制御した微生物農業
として農業生産を高める。
1116 生残菌数 殺菌法又は滅菌法で,ある時間(又はある量)処理 生存菌数 surviving organism
した後に生き残っている微生物の数。 count
1117 初発菌数 殺菌法又は滅菌法で処理する前に生きている微生物 initial organism count
の数。
1118 指標菌 滅菌法に対して強い抵抗性を示し,滅菌条件の決定 indicator organisms
や滅菌工程の管理などに用いられる微生物。 for sterilization
蒸気滅菌法ではBacillus stearothermophilus(芽胞),
エチレンオキサイドガス滅菌法及び乾熱滅菌法で
はBacillussub tilis(芽胞)などが利用されている。
1119 生菌数 ある試料中の菌の総数のうち,生きている細胞の数。 生細胞数 viable cell count,
備考 測定法はメンブレンフィルタ法,平板塗 counting bacteria-cell
抹法,混釈培養法及び最確数法などが常
用される。通常の微生物用培地を用いた
ときに増殖できる微生物のコロニー数。
1120 死滅速度 微生物を熱,化学薬剤,放射線などで処理したとき 致死率 reduction rate
の単位時間当たり死滅する微生物数。
b) 管理
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contamination control
2001 コンタミネーシ 限られた空間,製品などの内部,表面又は周辺につ クリーン化技術管

ョンコントロー いて,要求される清浄度を保持するために必要とす

――――― [JIS Z 8122 pdf 12] ―――――

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ル るあらゆる事柄について,計画を立て,組織し,実
(清浄度管理)施する。
2002 環境管理 環境の状態を良好に保つために必要とする事柄に environmental
ついて計画を立て,実施する。 control
2003 管理区域 空気,ガス又は液体中の汚染物質についてコンタミ controlled area,
ネーションコントロールが行われ,要求される清浄 barriered area
度が保持されている閉鎖区域。動物実験施設ではバ
リヤー区域という。
2004 浮遊微粒子管理 空気中の浮遊微小粒子に対するコンタミネーショ particle controlled
区域 ンコントロールが行われる区域。 area
備考 この区域にはクリーンルームの出入口及
び物品の搬入口も含める。
2005 清浄作業区域 清浄化した空気によって,囲まれている作業区域。 clean work area
2006 汚染負荷量 単位時間に空気清浄装置又は液体ろ過装置に流入 air cleaning load,
する汚染物質の量。 contamination load
2007 一方向流 限られた区域内で,平行な流線に沿って一方向に一 層流 unidirectional airflow
様な速度で動く空気の流れ。 整流
2008 非一方向流 限られた区域内で,方向が定まっていない乱れた空 非層流, non-unidirectional
気の流れ。 非整流, airflow
乱流
2009 クリーンルーム クリーンルーム中の空気清浄度,気流速度などの評 cleanroom
利用状態 価項目を測定する場合の,クリーンルーム内の製造 operational phase
装置などの設置状況,及び運転状況によるクリーン 1. as built
ルームの利用されている状態の分類。 2. at rest
備考 これにはa)施工完了時,b)製造装置設置 3. operational
時,及びc)通常運転時の3種類がある。
2010 清浄度レベル 特定のある場所,又はある容積中に存在する汚染物 cleanliness level
質の量若しくは粒子の大きさ別の数によって,格付
けされた清浄度の程度。
2011 清浄度クラス 清浄度レベルを等級分けする。 クラス cleanliness class
備考 例えば,粒子濃度についての等級付けは,
粒径別の粒子濃度の程度によって決定さ
れる。JIS B 9920では清浄度クラスを1 m3
の空気中に含まれる粒径0.1 上の微
小粒子数を10のべき乗で表したべき数で
表し,クラス1クラス8に分類してい
る。
2012 管理清浄度 クリーンルームの使用者が製品,又は対象物のコン cleanliness control
タミネーションコントロールの観点から定めたク level
リーンルーム稼働中における管理のための清浄度。
2013 クリーンルーム クリーンルームを所定の清浄度レベルに保持し,所 cleanroom personnel
要員 定の生産が可能になるように管理する責任がある
クリーンルームの専門家,及びクリーンルーム内で
働く作業員。
2014 更衣 クリーンルームの入退室者が,脱衣室において清浄 ガウニング gowning,
作業区域清浄度クラスに対応したクリーンルーム clothing change
用衣服を定められた手順に従って,着用又は脱衣す (gowningsystem)
る。
2015 気流速度 室内の対象とする位置における,一定時間内の気流 airflow velocity

――――― [JIS Z 8122 pdf 13] ―――――

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平均速度。
2016 気流速度一様性 室内の対象域の各測定点における,気流の平均風速 airflow uniformity
の空間的ばらつきの大きさ。
2017 気流平行性 室内に単一一方向流の気流方向の平行の程度。 airflow parallelism
備考 設計気流方向とのずれ角度で表す。
2018 室内圧力 室内の気圧。 room pressure
備考 室内と外気,又は隣室との差圧で示すこ
とが多い。
2019 清浄度回復能 クリーンルーム内に考え得る最大量の汚染物が入 cleanliness recovery
り込んだり発生したときに,清浄度が規定の清浄レ characteristic
ベルに戻るまでに要する時間。
2020 誘引漏れ 構造物の継目又は配管とパネルとの継手などを通じ induction leakage
て誘引された空気によって,作業用空間に微小粒子
が侵入する現象。
2021 漏れ試験 HEPAフィルタ又はULPAフィルタの接着部,及び リーク試験 leakage test
ろ材とその支持枠との接合部などからの局部漏れ
試験。
備考 試験体の上流側に試験粒子を供給し,光
散乱式濃度計,又は光散乱式自動粒子計
数器法で漏れの有無を測定する。上流側
にランプを当て下流側で目視によって試
験する方法を含む。
2022 走査漏れ試験 HEPAフィルタ若しくはULPAフィルタの面のピン scanning leakage test
ホール,フィルタと取付枠との接着部,フィルタ取
付枠間の接合部,又はろ材と支持枠との接合部など
からの局部漏れ試験。
備考 試験体の上流側に試験ダスト粒子を供給
し,下流側に透過する空気中の粒子をサ
ンプリングするためのプローブをフィル
タ全面走査することによって,漏れの有
無及びその位置を調べる試験方法で,粒
子の測定には,光散乱式濃度計などを用
いる。
2023 部分走査漏れ試 HEPAフィルタ又はULPAフィルタの下流側の,例 partial scanning
験 えば,フィルタと支持枠との接合部などの走査漏れ leakage test
試験。
備考 対象とする局部の中の一部分について走
査漏れ試験と同様の方法で行う。
2024 フィルタ現場試 HEPAフィルタ又はULPAフィルタを設置した現場 in-place filter test
験 で,フィルタに生じたピンホール又はフィルタの取
付け不良などによって生じる漏れの有無を調べる試
験。
備考 漏れの有無の検出にはDOP粒子などを
用いる。
2025 クリーンルーム クリーンルームの空気清浄度が清浄度クラスに規 cleanroom
空気清浄度試験 定されている条件に適合しているかどうか確認する cleanliness test
方法 ため,クリーンルーム中の浮遊微小粒子の濃度を測 method
定し,空気清浄度を評価する方法。
備考1. 浮遊微小粒子の濃度測定方法には散光

――――― [JIS Z 8122 pdf 14] ―――――

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乱式濃度計数器法,凝縮核粒子計数器
法などがある。
2. 評価方法には正規の評価方法及び逐次
サンプリング評価方法がある。
2026 メンブレンフィ 多孔質の合成樹脂製膜フィルタ(孔径,0.22 ろ過集菌法, membrane filter
ルタ法 0.45 を用い,液体,空気中の除じん,除菌程度
除菌法 method
を計る方法。このほか,滅菌済みメンブランフィル
タを用い試料中の微生物を捕集し培養する方法があ
る。この方法は試料の量的制約や発育阻止物質の影
響も少なく精度の高い生菌数測定法である。
2027 液状培地段階希 生菌数測定法の一つ。低汚染試料の生菌数測定に適 最確数法 most probable
釈法, している。 number method
MPN法 (MPN method)
2028 正規の評価方法 クリーンルームの空気清浄度の評価方法で,各測定 normal air cleanliness
点の浮遊微小粒子濃度のばらつきを考慮した評価 evaluation method
方法。
備考 クリーンルーム中の各測定点の浮遊微小
粒子の平均濃度及び各測定点の平均濃度
の平均の上側信頼限界がその清浄度クラ
スの上限濃度以下である場合,クリーン
ルームをその清浄度クラスであると評価
する。
2029 逐次サンプリン クリーンルームなどの空気清浄度の簡易な評価方 sequential sampling
グ評価方法 法であって,一定量の空気を逐次サンプリングし, air cleanliness
そのサンプリング空気中に含まれる微小粒子の累 evaluation method
積個数をその都度,判定基準(JIS B 9920では逐次
サンプリング評価線図)と比較して,その清浄度ク
ラスへの適合,不適合,又はサンプリング続行の判
定をし,適合又は不適合が判定された時点でサンプ
リングを終了する評価方法。
2030 定格流量 流体を処理する装置,ユニットなどにおいて製造業 rated quantity of flow
者が保証する最大流量。
2031 前面風速 空気清浄装置などの流入面に対する法線風速。面風速 face velocity
2032 線速度 処理すべき流体が反応容器内を通過する速度。LV値 linear velocity
流量を容器断面積で割った値。
2033 空間速度 ガス除去用フィルタなどにおける反応容器とガス SV値 space velocity
供給速度との関係を表す概念。規定された条件にお
ける,供給流量を反応容器の体積で割った値。
2034 空間時間 空間速度の逆数。 滞留時間 space time
ST値
規定された条件において計量された反応器容積に相
当するガスを処理するのに必要な時間。
2035 圧力損失 空気清浄装置などの上流側と下流側との全差圧。 pressure loss
2036 粒子捕集率 particle collection
空気清浄装置などにおいて,それを通過する気体中 粉じん捕集率,
の粒子を捕集する効率。空気清浄装置などを通過す 粉じん除去率 efficiency,
る前後の粒子濃度をそれぞれC1,C2とするとき particle removal
C1 C2 efficiency
C1
で定義する。粒子濃度測定法によって値が異なる。
ぐ 値の%で示すこともある。

――――― [JIS Z 8122 pdf 15] ―――――

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JIS Z 8122:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8122:2000の関連規格と引用規格一覧