JIS Z 8403:1996 製品の品質特性―規格値の決め方通則 | ページ 6

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Z 8403-1996
=1 168.652 5
L1 L2 L3 369 1634.
= =
6r 6 1 168.652 5
=52.648
(L1 L2 L3 ) 2
S= =19 435 725.164 4
6r
2 2 2
L1 L2 L3
SB= S =1 283 823.823 8
2r
Se=ST-S 戀 SB=29 215.011 8
Se
V=
e =1 947.667 5
15
次の式によってSN比 侮
61 (S Ve )
r
1 =1.423 0=1.532 (dB)
Ve
(b) 2 : 製造業者2の試験機のSN比
ST=4552+8942+······+2 1222=21 771 115
Bの水準ごとにCの線形式を求める。
B1 : L1=MlC11+M2C12+M3C13
=7.25×914+14.7×1 634+30.0×3 263
=128 536.3
B2 : L2=······= 86 676.15
B3 : L3=······=163 438.3
r=M12+M22+M32=7.252+14.72+30.02
=1 168.652 5
L1 L2 L3 378 650.75
= =
6r 6 1 168.652 5
(L1 L2 L3 ) 2
S= =20 447 536.87
6r
2 2 2
L1 L2 L3
S= S =1 263 969.89
2r
Se=ST-S 戀 SB=59 608.24
Se
V=
e =3 973.882 8
15
次の式によってSN比 侮
1
6r
(S Ve)
2 =0.733 7=−1.345 (dB)
Ve
附属書3表14 分散分析表
要因 f 試験機H1 試験機H2
S V S V
B 2 1 283 824 641 912 1 263 970 631 985

――――― [JIS Z 8403 pdf 26] ―――――

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Z 8403-1996
S 戀 1 19 435 725 19 435 725 20 447 537 20 447 537
e 15 29 215 1 948 59 608 3 974
T 18 20 748 764 − 21 771 115 −
(5) N比の比較を行う。断面積の平均値を乗じて,比率のSN比を求める。
H1のSN比 1.423 0=1.532 (dB)
比率のSN比 1.423 0×14.72=307.496 1
H2のSN比 0.733 7=−1.345 (dB)
比率のSN比 0.733 7×14.72=158.545 2
手順2 測定の誤差の経済性評価を行う。材料B2を用いた部品について検討する。特性値は望
大特性で,機能限界は0=220N,そのときの平均損失A0=5 000円,現状の平均値を
基準値と考えてm0=830Nとする。
(1) 比例定数kを求める。
A0 5 000
k= 2= =0.013 4(円/N2)
(m0 Δ0 ) (8301 220 ) 2
(2) 手順1の比例式校正を行ったときのSN比(比率のSN比) いて,測定の誤
差による損失を求める。望大特性であるから,測定の誤差による損失Lは次のと
おりである。
2
A0 m0 8302
L1= =.0013 44 =30.11 (円/個)
(m0 Δ0) 2 1 307.496 1
2
A0 m0 8302
L2= =.0013 44 =58.40 (円/個)
(m0 Δ0) 2 2 158.545 2
(3) 測定に関する総損失L (T) を求める。
ここでは1日の測定時間を4時間とした。
測定コスト=賃金×1日の測定時間×1年間の日数
=3 000×4(時間)×250=3 000 000(円)
測定器のコスト H1 : 1 600 000円(1年間当たり : 購入価格の21とした。)
H2 : 2 400 000円(1年間当たり : 購入価格の21とした。)
1年間の生産個数 50万個
総損失
H1の試験機
L (T) 1 =1 600 000+3 000 000+30.11×500 000=19 655 000(円/年)
H2の試験機
L (T) 2=2 400 000+3 000 000+58.40×500 000=34 600 000(円/年)
(4) 測定に関する総損失を比較し,小さい方を採用する。
L (T) 2−L (T) 1=14 945 000(円/年)
引張試験機 (H1) の方が1年間当たり約1 495万円損失が少ない。

――――― [JIS Z 8403 pdf 27] ―――――

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Z 8403-1996
6. 総合誤差の決定 最適な測定方法を選定したら,実物試料について測定を行う。このとき,標準を使
って測定器を校正したときの誤差と実物試料を測定したときの誤差とを加えたものが,最終的に総合誤差
となる。
例 H1の試験機の引張強さの総合誤差を求める。
各手順で求めたSN比を総合する。
2 1 1 6 1
= 1 4 = 4 .5956 5 10 100 (%)
0 1 307.496 1
=±11.4(%)
ここで, 標準の誤差。ただし,ここでは他の誤差に比較して非常に
小さいとして省略した。
要素ごとのSN比から推定した試験機の総合的なSN比[4.2
手順2参照]
実物の品物を測定したときのSN比[5.手順1(5)参照]
したがって,附属書3表12のA,D及びEを誤差因子とした条件範囲において,引張強さ(引
張試験機H1を用いて測定)の最終的な総合誤差は,平均値の約11.4%であり,平均値を50MPa
として誤差は約5.7MPaとなった。
関連規格 JIS K 7109 プラスチックの寸法許容差の決め方

――――― [JIS Z 8403 pdf 28] ―――――

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Z 8403-1996
参考 適用事例
この規格の理解の手助けとなるように,参考として各分野の適用事例を示す。
例1. 複写機の特性 複写機の濃度を1.2にする必要がある。市場の調査によれば濃度が低くなると顧
客が整備のサービスを依頼する。調査結果から0.4で顧客の半分がサービスを要求することが分
かっている。工場の出荷時に規格値を満足しなかった場合,最終工程で調整の作業が必要とな
る。そのときの費用は調整時間を賃率換算すると300円となる。
また,濃度が濃くなるとかぶり現象が生じるので,かぶり濃度の規格値も決める必要がある。
それぞれの出荷規格値を検討する。
(1) 普通特性 : 複写機濃度
手順1 機能限界0及び平均損失A0の推定
サービスマンの経費 12 000円
サービス部品費 22 000円
合計 34 000円
使用者段階 機能限界 0=1.2−0.4=0.8
顧客のサービスに伴う費用 A0=34 000円
手順2 生産者側の損失Aの推定
生産者段階 調整時間による損失 A=300円
手順3 品質水準及び測定能力の検討
附属書1によって許容差設計の最適化を行っていたので品質水準は十分であると判
断した。このため,このまま許容差を算出することとした。
手順4 許容差の計算
0=0.8,A0=3 4000円,A=300円であるから
A×0= 300
= ×0.8≒0.075
A0 34 000
手順5 許容差の検討
工程能力を検討した結果,品質水準が十分であるため,このまま許容差を決定す
る。
手順6 許容差の決定
濃度は下がる方が顧客にとって問題が生じやすいので,下の許容差だけとし,許容
差を大きい数値に丸めて0.1とした。
(2) 望小特性 : 複写機のかぶり濃度 濃度が濃くなると,非画像部にかぶり現象が生じるのでそ
の規格値も要求される。この場合の出荷検査規格についても検討する。
かぶりは少なければ少ないほどよいので,望小特性とする。市場の調査では0.03が機能限
界であった。
手順1 機能限界0及び平均損失A0の推定
使用者段階 機能限界 0=0.03

――――― [JIS Z 8403 pdf 29] ―――――

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Z 8403-1996
顧客のサービスに伴う費用 A0=34 000円
手順2 生産者側の損失Aの推定
生産者段階 部品廃棄による損失 A=3 000円
手順4 最大許容値の計算
0=0.03,A0=34 000円,A=3 000円であるから
A×0= 300
= 0A
×0.03≒0.009
34 000
手順6 最大許容値の決定 以上から,この製品の最大許容値は,きりがよい数値で0.01
とした。
例2. 普通特性 : マイクロスイッチの復帰力 マイクロスイッチを圧力スイッチなどのダイアフラム
に直接取り付けて使用している。マイクロスイッチの力とダイアフラムの力とをバランスさせ
る方法をとっており,復帰力が重要になることが多い。
復帰力が基準値から0.95N以上大きくなったり小さくなったりすると,組立品の特性値に影
響する。
手順1 機能限界0及び平均損失A0の推定
使用者段階 組立品での機能限界 0=0.2N
平均損失 A0=1 000円
手順2 生産者側の損失Aの推定
生産者段階 部品交換及び調整のコストA=200円
手順4 許容差の計算
0=0.2N,A0=1 000円,A=200円であるから
A×0= 200×0.2≒0.09 N
= 0A 1 000
手順6 許容差の決定 以上から,この製品の許容差は,きりがよい数値で0.1Nとした。
例3. 望大特性 : 半導体デバイスDRAMのリフレッシュ周期 半導体デバイスの例として,小形コ
ンピュータに使用されている4M DRAMを取り上げる。DRAMにはいろいろの品質特性がある
が,その中でも主要特性の一つであるリフレッシュ周期tREFについて検討する。
リフレッシュ周期tREFとは,そのカタログの規格値の時間以内に機器側でリフレッシュ動作
をしないと,書き込まれたデータの保持が保証されないというものである。したがって,リフ
レッシュ周期tREFは望大特性である。
最小許容値を決めるに当たっての前提条件として,小形コンピュータ組立者側はDRAMのリ
フレッシュ周期tREFを,機器(小形コンピュータ)に組み込んだ状態で全数試験することによ
って,その不良品を除去していることとする。
この前提条件によって,小形コンピュータの最終使用者へはリフレッシュ周期tREFの初期特
性不良品が出荷されないので,機能限界0及び平均損失A0については,小形コンピュータ組
立者段階だけを考慮すればよいことになる。
4M DRAMのリフレッシュ周期tREFのカタログの規格値は16msであり,この値未満になる
と小形コンピュータ組立者側が苦情をいうことができる。小形コンピュータの組立工程で不良
が発見されたときに,その診断,DRAM交換及び試験にかかる費用は24 000円であり,4M
DRAMの購入価格は1 200円である。

――――― [JIS Z 8403 pdf 30] ―――――

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JIS Z 8403:1996の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8403:1996の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8101:1981
品質管理用語
JISZ8103:2019
計測用語