JIS Z 8523:2007 人間工学―視覚表示装置を用いるオフィス作業―ユーザー向け案内 | ページ 4

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Z 8523 : 2007 (ISO 9241-13 : 1998)
多いほど,システム主導のオンラインヘルプが適している。
a) ユーザーが未経験で,素早く熟達する必要がある。
b) ユーザーはシステム又はアプリケーションをほとんど利用せず,システムを有効に利用するための手
続きを思い出す必要がある。
c) ユーザーが,システムでどのような近道(ショートカット)機能が使えるか分からない。
10.2.2 次の状況下では,システム主導のオンラインヘルプは望ましくない。当てはまる状況が多いほど,
ユーザー主導のオンラインヘルプが適している。
a) オンラインヘルプの提示を求める未経験ユーザーと,それを必要としない熟練ユーザーとの両方がい
る。
b) オンラインヘルプの文章提示が,本来の仕事におけるユーザーとのやり取りの妨げになる。
c) オンラインヘルプ情報を提示することで,システム及び/又はアプリケーションの性能が著しく低下
する。
d) オンラインヘルプが,熟練ユーザー又は高度なユーザーだけしか必要としない詳細な情報を含んでい
る。
10.2.3 システム主導のオンラインヘルプの内容は,仕事の状況(例えば,画面,ユーザーの進行段階)及
び直前のユーザー入力(例えば,選択したオブジェクト,メニュー選択及びコマンド入力)に特化したも
のであることが望ましい。
10.2.4 システム主導のオンラインヘルプは,作業の妨げにならないことが望ましい。
a) システム主導のオンラインヘルプは,仕事で用いる領域から外れた場所,又は重ならない別のウィン
ドウに提示して,ユーザーの仕事領域の可視性が損なわれないことが望ましい。
b) 決まりきった情報をシステム主導のオンラインヘルプで提示する場合,ユーザーの注意を本来の仕事
領域からそらすような形式(例えば,点滅させる,極端な色使いをする)で提示しないことが望まし
い。
c) システム主導のオンラインヘルプの文章が,仕事で使う表示領域全体を覆わないことが望ましい。
10.2.5 システム主導のオンラインヘルプをユーザーが無効にしたい場合,システム主導のオンラインヘル
プの有効及び無効を切り替える手段をユーザーに提供することが望ましい。

10.3 ユーザー主導型オンラインヘルプ

10.3.1 ユーザー主導のオンラインヘルプを提供する場合,ユーザーはいつでも利用可能な,簡単で一貫し
た操作で,オンラインヘルプを要求できることが望ましい。
例 “・”,機能キー F1を押す,ヘルプアイコンを選択する,“ヘルプ”と声に出す。
10.3.2 次の状況下では,オンラインヘルプの項目をユーザーが指定することが望ましい。当てはまる状況
が多いほど,ユーザーによるオンラインヘルプ項目の指定が適している。
a) 仕事の状況からでは提供すべきオンラインヘルプの種類を絞れない。
b) ユーザーは複数の仕事を並行して行うことがあり,オンラインヘルプの種類をユーザーが選択できる
融通性が必要である。
10.3.3 次の状況下では,ユーザーがオンラインヘルプ項目を指定する場合,システムがそれを案内するこ
とが望ましい。当てはまる状況が多いほど,ヘルプ項目指定でのシステムからの案内が適している。
a) 仕事の状況から必要となりそうな項目を絞ることができるが,ユーザーが求めている情報がそのうち
のどれであるかまでは分からない。
b) ユーザーが,オンラインヘルプの項目を選ぶ必要があるが,助けがないと項目を正確に指定すること

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が難しい。
10.3.4 ユーザーが選択以外の手段(例えば,ヘルプの要求をキーボードから打ち込む)によって,ヘルプ
の項目を要求する場合には,
a) システムは,同義語(技術用語ではない同義語も含む。)によるオンラインヘルプ項目の指定を受け付
けることが望ましい。
b) システムは,わずかなつづりの違いがあっても,オンラインヘルプ項目の指定を受け付けることが望
ましい。
参考 例えば,“ユーザー”と“ユーザ”の両方を受け付ける。
10.3.5 ユーザーによるオンラインヘルプの要求が,システムが提供できるヘルプの項目を適切に指示して
いない場合は,次のいずれかによる。
a) システムはそのときの仕事の状況及び現在の処理に直接的に関連するオンラインヘルプ情報を提示す
ることが望ましい。
b) システムがどのデータ,メッセージ,コマンドに関する説明が欲しいのかを,ユーザーが指定できる
ようにするための対話を開始させることが望ましい。

10.4 ヘルプ情報の提示

10.4.1 ユーザーがオンラインヘルプのある項目を指定した場合,指定した項目に関連する情報だけを提示
することが望ましい。
10.4.2 オンラインヘルプは,ユーザーの要求後できるだけ早く提示することが望ましい。
10.4.3 オンラインヘルプを提示するまでの応答時間は,オンラインヘルプの内容から予想の付くものであ
ることが望ましい。
10.4.4 オンラインヘルプの情報はすべて文字情報として表示するのではなく,項目の説明に最も適した表
現手段で,かつ,ユーザーが利用可能な出力機能を用いて提供することが望ましい。
10.4.5 オンラインヘルプは,システム及びシステムの目的に沿った仕事に関連する情報を提供することが
望ましい。
10.4.6 オンラインヘルプはユーザーの仕事と整合していること,及び仕事に必要な記述的及び手続き的情
報の両方を含むことが望ましい。
例 コマンドについて,そのコマンドの定義と必要な構文とともに,ある仕事を行うのに他のコマン
ドと組み合わせて使う手順に関する情報も提供する。

10.5 ヘルプのナビゲーション及び制御

10.5.1 オンラインヘルプを参照するために,ユーザーが仕事で用いている対話から離れる必要がある場合,
仕事で使用する対話とオンラインヘルプとの間を行き来する手段をユーザーに提供することが望ましい。
例 端末装置利用の環境では,ユーザーが仕事の画面とオンラインヘルプの画面との間を交互に切り
替えることができる。
10.5.2 オンラインの訓練又はオンラインの資料が利用できる場合には,オンラインヘルプの情報と訓練及
び資料との連携機能を提供することが望ましい。
10.5.3 オンラインヘルプ(システム主導及びユーザー主導のいずれでも)をユーザーが制御できることが
望ましい。ユーザーに対し,次のことを可能とすることが望ましい。
a) ユーザーの個別の必要性に合わせて,システム主導のオンラインヘルプを設定できる(例えば,有効
にする又は無効にする,案内の水準を選択する)。
b) ユーザーが希望したときはいつでもオンラインヘルプを開始できる。

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c) オンラインヘルプの項目を限定及び変更できる。
d) 何種類かのオンラインヘルプ(例えば,学習,構文,仕事に関するオンラインヘルプなど)が用意さ
れている場合,オンライン情報の種類を制御できる。
e) いつでもオンラインヘルプシステムを終了できる。
10.5.4 利用するシステムに制約がある場合,オンラインヘルプの情報を分割して,オンラインヘルプ情報
のどの部分をシステムに格納するかをユーザーが選べることが望ましい。
10.5.5 システムの性能上可能であれば,システムはユーザーが次のようにオンラインヘルプを自分に合わ
せて構成できることが望ましい。
− オンラインヘルプにユーザー個人の注釈を付ける。
− オンラインヘルプと仕事とを切り替える場合,そのときの状況を保存する。
− ヘルプの項目を追加する。
10.5.6 オンラインヘルプをモードとして実装している場合には,
a) アプリケーションがオンラインヘルプモードであることを示す手掛かりをユーザーに提供することが
望ましい。
例 オンラインヘルプモードのときに,プロンプト又はマウスポインタを“・”に変える。
b) オンラインヘルプモードを終了して,仕事に戻る方法がユーザーにとって明らかであることが望まし
い。
例 システムに“終了”ボタンの付いたダイアログボックスを用意する。

10.6 閲覧型ヘルプ

10.6.1 ユーザーは,オンラインヘルプを随時閲覧できることが望ましい(例えば,システムの機能及び操
作手順に慣れるため。)。
10.6.2 閲覧型オンラインヘルプを提供する場合,オンラインヘルプ項目の一覧又は構成図を用意して,そ
こからユーザーの求める項目を選べるように表示することが望ましい。
10.6.3 閲覧型ヘルプ一覧において項目が多数ある場合,ユーザーの求める項目が見つけやすくなるよう
に,ユーザーを援助する機能として次のうちの幾つかを用意することが望ましい。
− 項目一覧の文字列検索。
− オンラインヘルプ文からのキーワード検索。
− オンラインヘルプ文の階層構造化。
− オンラインヘルプ項目の構成図。
10.6.4 仕事上重要である,又はヘルプの内容に適切な場合には,次のものを用意することが望ましい。
− 関連する項目へ移行するためのリンク。
− リンクであることを認識させる手掛かり。
− あらかじめ定めた標準的な閲覧順序。
− 項目間の関係を表現したもの(例えば,構成図)。
− 情報を後で再び扱うための“しおり”機能。
10.6.5 ユーザーが,ヘルプシステム中で種々の項目を転々と閲覧することがあり,かつ,そうすることが
ユーザーの仕事の遂行に役立つ場合,システムは次のような即時呼び出し機構を用意することが望ましい。
− それまでにたどったヘルプ項目のいずれかに戻る。
− ヘルプシステム内の基準位置に戻る。
− 一回の操作で関連する項目を呼び出す(相互参照)。

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− それまでに扱った項目の履歴を呼び出す。
10.6.6 オンラインヘルプ情報が階層構造をもつ場合には,
a) オンラインヘルプ項目の階層構造を示すことが望ましい。
b) ユーザーが階層構造の最上位だけでなく,どの階層水準の項目にでも直接たどり着けることが望まし
い。
c) より詳細なヘルプ情報(すなわち,より下位階層のヘルプ)を,分かりやすい一貫した方法でユーザ
ーが呼び出せることが望ましい。
d) ユーザーは階層構造内ですぐ上の階層の項目に直接移動できることが望ましい。
10.6.7 ユーザーが種々のオンラインヘルプの項目を任意の順序で呼び出すことがある場合,オンラインヘ
ルプの情報は自給型(すなわち,理解のためにそれ以前の部分を読んでおく必要がないもの)であること
が望ましい。
10.6.8 オンラインヘルプ情報が表示の一画面以上にわたっていてスクロールが必要な場合,絶えず情報の
項目が見えている(例えば,情報の項目をスクロールで消えない場所に表示し続ける)ことが望ましい。

10.7 状況対応型ヘルプ

10.7.1 仕事の手順が具体的に決まっているか,又は状況について明確な情報が得られていて,ユーザーが
どのようなヘルプ情報を必要とするかをシステムが正確に予測できる場合には,状況対応型のオンライン
ヘルプ項目を提供することが望ましい。ヘルプ情報は,ユーザーの仕事上の要求達成を助けるものである
ことが望ましい。
10.7.2 状況対応型オンラインヘルプは,次のような仕事上の情報を扱えることが望ましい,
− 現在の対話の性質(例えば,意味的又は字句的,記述的か又は手続き的)。
− 現在の仕事。
− 現在のアプリケーション。
− 画面に提示された仕事の情報。
10.7.3 現在の対話に該当しそうな状況対応型オンラインヘルプ項目が複数存在する場合,デフォルトを選
ぶことが望ましい。その一方で,ユーザーが他の項目を呼び出せることが望ましい。
10.7.4 ユーザインタフェース中のオブジェクトに固有のオンラインヘルプでは,そのオブジェクトが何で
あるか,どのような働きをもつか,どのように利用するかを説明することが望ましい。もし,適用可能で
あれば,このヘルプ情報は状況対応型ヘルプとすることが望ましい。
例 メニュー中の,そのとき利用できない選択肢を薄く表示する。オンラインヘルプの説明でこの選
択肢が選べない理由及び選べるようにするにはどうしたらよいかを示す。
10.7.5 ユーザインタフェース中のオブジェクトの一部だけに固有のオンラインヘルプを提供する場合に
は,どのオブジェクトに関するオンラインヘルプが得られるのかが視覚的に判別できることが望ましい。
例 オンラインヘルプが得られるオブジェクトの上では,マウスポインタを濃い色の“・”に変える,
又は,ポインタがオブジェクトの上に来たときにオブジェクトの説明を提示する。

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附属書A(参考)適用可能性及び適合を査定する手順例

序文

 この附属書(参考)は,適用可能及び適合を査定する手順の例について記述したものであり,規定
の一部ではない。
1. 一般 この附属書は,この規格の中で推奨事項が適用可能であればそれらが満たされているか否かを
決める手順例を与える。記述する手順は,手引として提供するものであり,この規格そのものの代用とし
て使用すべき厳密な手順ではないことを留意することが望ましい。この手順は,二つの段階からなる。
− どの推奨事項が該当するかを決める。
− 該当する推奨事項に適合しているかを決める。
インタフェースの設計は,仕事,ユーザー,環境,及び利用可能な技術に依存する。したがって,この
規格は,インタフェース設計の知識及びインタフェースを利用する状況の知識があって初めて適用できる
ものであり,全部を当てはめる規定的な規則群として用いるように意図したものではない。それよりも,
設計者が,仕事の内容,及びユーザーの要求事項に関する適切な知識をもち,利用可能な技術の使い方を
理解していることを前提とする(このためには,資格をもつ人間工学専門家との相談及び,実際のユーザ
ーで実験する経験が必要かもしれない。)。
評価手順は,代表的ユーザーの分析,その代表的及び重要な仕事の分析,並びに代表的利用環境の分析
に基づくことが望ましい。ユーザー向け案内の評価は,一般に次の二つの場合に分けられる。
a) ユーザー及びユーザーの仕事が既知の場合には,代表的な利用環境で代表的及び重要な仕事を行って
いる状況下で,評価者が製品を評価し,又は製品の典型的ユーザーを観察する。
b) 具体的ユーザー及びユーザーの仕事が未知の場合,評価対象の製品中で用いているユーザー向け案内
のすべての側面を評価者が評価する。
ある製品が,ある推奨事項を満たしているかの決定は,上記の評価の中で扱ったユーザー向け案内の側
面に基づいて行うことが望ましい。この規格の中の推奨事項を満たすもの以上に優れていることを示すこ
とのできるユーザー向け案内のあり方も,この規格の推奨事項を満たすものとして受け入れる。
この規格を利用する人は,次の項目を列挙することで対象とするユーザー向け案内が推奨事項を満たし
ているかを示してもよい。
− 評価するユーザー向け案内の一覧。
− 適用可能かを決めるのに用いた方法(附属書Aの2.に記述)。
− 適合しているかを判定するのに用いた方法(附属書Aの4.に記述)。
− その結果。
2. 適用可能性 推奨事項の適用可能性は,次の二つの要因に基づく。
a) 条件部分が含まれていれば,その条件部分の条文が成立するかどうかを分析し,条件部分の条文が成
立するときにはその推奨事項を適用し,条文が成立しないときにはその推奨事項を適用しない。例え
ば,仕事上,ユーザーがある一定の操作順序に従う必要がなければ,本体の推奨事項6.2.5は,適用し
ない。
b) 設計環境 ユーザーの集団が,未知である,仕事に差異がある,オフィスに騒音がある,画面の分解

――――― [JIS Z 8523 pdf 20] ―――――

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JIS Z 8523:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9241-13:1998(IDT)

JIS Z 8523:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8523:2007の関連規格と引用規格一覧