この規格ページの目次
3
Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
t : 時刻
音響インテンシティ (sound intensity) 歛 檗 I
場における
3.3 の時間平均値で,式 (2)
で定義される。
10T
I lim I td (2)
T T
ここに, T : 積分 (平均化) 時間
備考 また,Iは,I 爰 付き大きさで符号は向きを示し,この規格では,音源から測定面を通過
して外に流れるエネルギー流を正の向きとする。Iは,I 爰 なし大きさ(絶対値)である。
単位法線ベクトルn
ノーマル音響インテンシティ (normal sound intensity) n 爰 定面に
3.4
対して垂直方向の音響インテンシティ成分で,式 (3) で定義される。
In I n (3)
n 測定面から外向きの単位法線ベクトル
ここに,
3.5 LnI ノーマル音響インテンシ
ノーマル音響インテンシティレベル (normal sound intensity level)
ティの絶対値をレベル表示した値で,式 (4) で定義される。
In
LIn 10 log 10 dB (4)
I0
ここに, I0 : 基準の音響インテンシティ ( = 10-12 W/m2)
備考1. ノーマル音響インテンシティレベルは,デシベルで表す。
2. Inが負の場合には,δの評価に用いる場合(3.10参照)を除いて,レベルは(−) XX
pI0 dBと表
示する。
3.6 音響パワー (sound powers)
3.6.1 測定面の一つの部分測定面を通過する単位時間当たり
部分音響パワー (partial sound power) i
の音響エネルギー流の時間平均値で,式 (5) で定義される。
Pi Si
In i (5)
ここに, 測定面のi番目の部分測定面上で測定された面要素平均ノ
In : i
ーマル音響インテンシティの符号付き大きさ
Si : i番目の部分測定面の面積
備考1. i番目の部分測定面上の時間平均ノーマル音響インテンシティレベル LがXX
nI dB で与えら
れるときは, Inの値を式
i (6) から計算する。
XX 10
Ini I0 10 (6)
2. i番目の部分測定面上の時間平均ノーマル音響インテンシティレベル Lが
nI (−) XX dB で与
えられるときは, Inの値を式
i (7) から計算する。
XX 10
In i−I010 (7)
3.6.2 音響パワー (sound power) この規格で規定する方法によって測定される音源の全放射音響パワ
ー(音響出力)で,式 (8) で定義する。
iP
P (8)
i 1
ここに, N : 測定面上の部分測定面の総数
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 6] ―――――
4
Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
3.6.3 音響パワーレベル (sound power level) W この規格で規定する方法によって測定される音源の音
響パワーをレベル表示した値で,式 (9) で定義する。
P
LW 10 log 10PdB (9)
0
ここに, P0 : 基準音響パワー (= 10-12 W)
備考1. 音響パワーレベルは,デシベルで表す。
2. Pが負の場合には,記録の便宜上,(−) XX dBと表示する
0 C ,気圧
3.6.4 基準の気象条件(
基準化音響パワーレベル(normalized sound power level) W0
=101 325 Pa)における音響パワーレベルで,式 (10) で定義する。
B 296.15
LW0 LW −15 log10 dB (10)
101 325 273.15 θ
ここに, 燿 測定時の気温 (°C)
B : 測定時の気圧 (Pa)
備考 附属書H参照。
3.7 面 (surfaces)
3.7.1 測定面 (measurement surface) 音響インテンシティ測定を行うための仮想的な面で,音源を完全
に包み込むように設定する。音響的に剛な連続的な面と一体となって音源を囲んでもよい。
備考 剛な面をもつ物体が仮想面を貫通する場合には,物体と仮想面との交差部分を測定面の端部と
する。
3.7.2 部分測定面 (partial surface)測定面を幾つかの小さな面に細分割したもの。これらの面上で部分
音響パワーを測定する(図1参照)。
3.7.3 面要素 (segment) 部分測定面を幾つかに分割したうちの一つの面(図2参照)。
備考 部分測定面上でスキャン経路及び時間を決めるために導入する。
3.8 測定面の外部にある音源の寄与による音響インテンシテ
外来インテンシティ(extraneous intensity)
ィ。
3.9 プローブ (probe) センサを含んだ音響インテンシティ測定システムの一部。
3.10 音圧−残留インテンシティ指数 (pressure-residual intensity index)
pI0
場内でプローブを音響
インテンシティが零となるような向きに設置したときに測定されるLpと Lとの差で,式
I (11) で与えら
れる。
pI0 (11)
Lp − LIδ
ここに, L :
I 式 (12) で与えられる残留インテンシティレベル
I
LI 10 log10I dB (12)
0
備考1. 音圧−残留インテンシティ指数は,デシベルで表す。
2. 湮
pI0
定方法は,JIS C 1507に詳しく規定されている。
式 (13) で定義する量。
3.11 ダイナミック性能指数 (dynamic capability index) d
Ld −K
pI0 (13)
備考1. ダイナミック性能指数は,デシベルで表す。
潛
2. Kはバイアス誤差係数 (bias error factor) であり,この規格ではK =10 (dB) とする。
pI0
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 7] ―――――
5
Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
際の測定で用いるマイクロホン間隔での残留インテンシティ指数である。
測定面上のそれぞれの部分測定面上における測定時間について得られ
3.12 定常信号 (stationary signal)
る時間平均値が,それぞれの部分測定面において平均化時間を測定面上のすべての部分測定面における測
定に要する時間に延長した場合に得られる値と等しい信号。
3.13 スキャニング (scanning)
3.13.1 スキャン (scan)測定面上の部分測定面上に設定された経路に沿ったインテンシティプローブの
連続的な移動。
隣接するスキャン線の平均間隔の逆数。
3.13.2 スキャン線の密度 (scan-line density)
3.13.3 スキャン時間 (scanning time) s部分測定面上で定義されるスキャン経路をスキャニングするの
に要する時間。
3.14 測定器及びデータの取得 (instrumentation and data acquistion)
3.14.1 瞬時モード (instantaneous mode) 音響インテンシティと2乗音圧の連続した時系列値を測定し,
それらの1/3オクターブ及びオクターブバンド値を保存する実時間計測モード。
3.14.2 測定時間間隔 (measurement interval) 時間平均音響インテンシティ及び2乗音圧の連続時
系列の測定時間間隔。
備考 測定時間間隔は,データ処理の速度で最小値が制限される。
3.14.3 音響インテンシティの時系列データ (time-series of intensity) nq及び2乗音圧の時系列データ
2
pq
(squared pressure) q t q = 1,2,3,... Q) ごとにサンプリングされた,短時間平均の音響インテン
シティ及び2乗音圧の時系列データ(図3参照)。
In及び時間平均2乗音圧
3.14.4 時間平均音響インテンシティ (time-averaged sound intensity)
m (squared
2
pressure) p m 時間帯 [(m - 1) T,mT],m = 1,2,3,...Mにおける時間平均音響インテンシティ及び時間
平均2乗音圧で,それぞれ式(14)及び式(15)で与えられる(図3参照)。
mQ
1
In m I
nq (14)
Qq ( m- 1) Q 1
mQ
2 1 2
pm pq (15)
Qq ( m- 1) 1
ここに, Q : 時間帯 [(m - 1) T,mT] において得られるInq及び pの測定
q
2
値の数
備考 FTを評価するときは時間幅Tは互いに離れてもよい。
4. 一般測定条件
4.1 音源の大きさ
附属書Cの基準が満たされている限り,音源の大きさに制限はない。音源の領域は,
測定面の設定によって定義される。
4.2 音源の発生音の特性
被測定音源の発生音は,定常(3.12参照)でなくてはならない。非定常的な
外部の音源の作動が予測できる場合には,その作動時間中の測定は避ける(附属書Cの表C.1参照)。
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 8] ―――――
6
Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
4.3 測定の不確かさ
この規格に規定する方法を,1回だけ適用することによって測定される音源の音響
パワーレベルは,真の値とは異なる可能性がある。その差そのものを求めることはできないが,多数回の
測定によって得られる結果が真値の周りに正規分布するという仮定に基づけば,測定結果が真値の周りの
ある範囲にある信頼性(confidence)を評価することはできる。ある測定場所に置かれたある一つの音源につ
いて,同一の測定手順及び測定器による同一の測定条件で繰り返して測定を行うことによって,測定の繰
返し性 (repeatability) を示す統計的データが得られる。一方,ある一つの音源について,この規格を適用
し,異なる測定場所で異なる測定器を用いて測定を行うことによって,測定の再現性 (reproducibility) を
示す統計的データが得られる。再現性は,測定場所の環境条件及び測定技術の違いの影響を受ける。
この規格に従って得られる音響パワーレベルの再現性に関して推定される標準偏差の最大値を表1に示
す。これらの標準偏差は測定手順及びJIS C 1507に規定された測定器の性能を考慮しているが,音源の作
動条件及び設置条件の違いによる音響パワーの変化を考慮していない。その他の不確かさ(uncertainty)の要
因を明確に把握できない限り,GUMに規定する95 %の信頼水準に相当する拡張不確かさ(expanded
measurement uncertainty)は,表1に示す再現性に関する標準偏差を2倍した値とする。
音源の音響パワーレベルの測定の不確かさは,音源の近傍音場,測定面外部の音場の性質,被測定音源
自体の吸音性及び音響インテンシティ場のサンプリングの方法と用いられた測定方法による。そのため,
この規格では,設定した測定面上の音場の特性を表す指標を調べるための測定方法を規定する(附属書B
参照)。その結果に基づいて,必要な方法を表C.1によって選ぶ。
50 Hz以下については,不確かさの値(uncertainty values)を決めるデータが十分でない。そこでこの規格
では,A特性の通常の範囲は,1/3オクターブバンドで50 Hz6.3 kHzである。31.5 Hz,40 Hz,8 kHz,
10 kHzのバンドに著しく高いレベルの成分が含まれていなければ,1/3オクターブバンドで50 Hz6.3 kHz
の帯域ごとの値から計算したA特性の値は正しいと考えてよい。これは,上記の帯域外でA特性の重み付
けをしたバンドレベル値が合成計算で求めたA特性の値から6 dB減じた値以上となっていないことによ
って確かめる。 上記の範囲より狭い周波数範囲についてA特性音響パワーレベルを求める場合には,10.
のb)に従ってその周波数範囲を明記する必要がある。A特性のパワーレベルの値だけを求める場合には,
A特性の重み付けをした帯域ごとのパワーレベルのうち,最大の値よりも10 dB以上小さい帯域は無視し
て計算してよい。そのような帯域が二つ以上ある場合には,それらの帯域のA特性音響パワーの和のレベ
ルが最大値よりも10 dB以上小さい場合には無視してもよい。A特性音響パワーレベルの値だけを求める
場合,A特性の重み付けをしたバンドパワーレベルがA特性のオーバーオール値よりも10 dB 以上小さい
帯域は,不確かさに影響しない。
表 1 この規格による音響パワーレベル測定の不確かさ
(再現性に関する標準偏差の最大値)
1/3オクターブバンド中心周波数 再現性に関する標準偏差の最大値
Hz dB
50 160 2
200315 1.5
4005000 1.0
6300 2
A特性a) 1.0b)
注a) 50 Hz 6.3 kHzから求める場合。
b) 50 Hz 6.3 kHzの範囲で比較的平たんなスペクトルをもつ場合に適用可能。
備考1. 同種の設備及び測定器を用いて測定した場合,同じ場所で得られた同じ音源の音響放射パワ
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 9] ―――――
7
Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
ーは表1の値より小さくなるはずである。
2. 類似の寸法及びパワースペクトル特性をもつ類似の音源を類似の環境条件で作動させ,ある
特定の規格に従って測定した場合,再現性の標準偏差は,表1に示す値よりも小さい値とな
るはずである。同種の機械類のばらつきを評価する統計的手法は,ISO 7574-4に規定されて
いる。
3. この規格に規定する測定方法及び表1に示す標準偏差は,ある特定の音源を対象とした測定
に適用することができる。同系列又は同じ型式の機械の音源の音響パワーレベル評価の場合
には,信頼区間を定めた無作為抽出法を適用し,結果は統計的上限値で表示する。これらの
方法を適用する場合,ISO 7574-1に規定されているように,同一ロットに含まれる個々の機
械の発生音響パワーのばらつきを評価する指標である製品上の標準偏差を含む標準偏差は,
既知であるか,又は何らかの方法で予測する必要がある。
5. 音響環境条件
5.1 測定環境条件
測定環境は,用いられる個々の測定器による音響インテンシティ測定の原理に適合
するためのJIS C 1507に規定する条件を備えていなければならない。また,5.25.5に規定する条件を満
たさなければならない。
5.2 外来インテンシティ
5.2.1 外来インテンシティのレベル 測定精度の低下を防ぐために,外来インテンシティのレベルを最小
にする(附属書CのC.1.4参照)。
備考 被測定音源の一部が吸音性材料でできている場合には,外来インテンシティによって音響パワ
ーレベルが小さく測定されることがある。被測定音源の音を停止させることができる場合につ
いては,この種の測定誤差の評価の方法を,附属書Eに示す。
5.2.2 外来インテンシティの変動性 測定中の外来インテンシティの変動が最小となるように,測定に先
立って適切な処置(被測定音源の作動に関係のない外部の音源が自動的に作動することがないようにする。
機械のオペレータに問題点を知らせておくなど。)をとり,測定時間を適切に設定する。
5.3 風及び気流
測定面上で気流がある場合には,プローブ用ウインドスクリーンを用いる。プローブ
の近傍における風,及び気流の条件が,測定システムが十分な性能を発揮するために必要な製造業者が指
定する限界以上となっている場合には,測定を行ってはならない。気流の速度は1 m/sを超えてはならな
い。
音響インテンシティ測定に対する気流の乱れの影響については,附属書Dに示す。
5.4 温度
周囲の空気に比べて著しく温度が異なる物体に対して20 mm以内にプローブを近付けてはな
らない。
備考 プローブの軸方向に温度こう(勾)配が生じている場合,二つのマイクロホンの特性は時間と
ともに異なる変化をし,それによってインテンシティ測定にバイアス誤差を生じる。
5.5 周囲の状況
測定環境は,プローブを操作する測定者の位置を除き,測定の時間内でできるだけ一
定の条件に保たなければならない。この条件は,音源が純音成分を含んでいる場合に特に重要である。測
定中に周囲の環境の変化が避けられない場合には,その旨を報告する。いずれの測定面についても,でき
るだけ測定中に測定者がプローブ軸の方向又は近傍に立たないようにする。被測定音源の近くにあるもの
はできるだけ移動しておく。
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS Z 8736-3:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9614-3:2002(IDT)
JIS Z 8736-3:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.01 : 音響測定及び雑音除去一般
JIS Z 8736-3:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1507:2006
- 電気音響―音響インテンシティ測定器―圧力形ペアマイクロホンによる測定
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1514:2002
- オクターブ及び1/Nオクターブバンドフィルタ
- JISC1515:2020
- 電気音響―音響校正器