この規格ページの目次
- 5.6 大気の条件
- 6. 測定器
- 6.1 一般事項
- 6.2 校正及び測定現場における確認
- 6.3 音響インテンシティの時系列データ及び2乗音圧の時系列データ
- 7. 音源の設置及び作動
- 7.1 一般事項
- 7.2 被測定音源の作動条件
- 8. ノーマル音響インテンシティレベルの測定
- 8.1 測定面の決め方
- 8.2 スキャン経路及び面要素の決定
- 8.3 測定
- 8.4 追加試験
- 9. 音響パワーレベルの算出
- 9.1 部分測定面ごとの部分音響パワーの算出
- 9.2 基準化音響パワーの算出
- 10. 報告事項
- JIS Z 8736-3:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS Z 8736-3:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS Z 8736-3:2006の関連規格と引用規格一覧
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Z 8736-3 : 2006 (ISO 9614-3 : 2002)
5.6 大気の条件
気圧及び温度によって空気の密度及び音の速さが変化する。したがって,測定器の校
正値に対するこれらの要因の影響を十分考慮し,指示値に対して適切な補正を行う必要がある(JIS C 1507
参照)。
6. 測定器
6.1 一般事項
JIS C 1507の規定に適合するクラス1の音響インテンシティ測定器及びプローブを用い
る。JIS C 1507に従って,大気圧及び気温に応じて測定器の感度を調節する。使用する測定器のJIS C 1507
に定義されている音圧−残留音響インテンシティ指数を測定周波数帯域ごとに記録しておく。測定器は音
響インテンシティの時系列データ及び2乗音圧の時系列データ並びに時間平均音響インテンシティ及び時
間平均2乗音圧が求められるものとする(3.14,6.3及び図3参照)。
6.2 校正及び測定現場における確認
6.2.1 測定器全体 プローブを含む測定器は,JIS C 1507に適合していなければならない。JIS C 1507に
適合していることを確認するために,少なくとも1年に1回,又は音響パワーレベル測定ごとにインテン
シティ校正器を使用する場合には,少なくとも2年ごとに,認定された校正機関においてJIS C 1507に適
合していることを確認する。その結果は,10. d)によって記録しておく。
それぞれ一連の測定に先立って,測定器が正常に動作していることを確かめるために,測定器の製造業
者が定めた手順に従って現場における点検を行う。そのような方法が指定されていない場合には,次の方
法によって運搬中などに起こる可能性のある測定器の異常の有無を調べる。
6.2.2 音圧レベル JIS C 1515に規定するクラスLS,クラス1,クラスLS/C又はクラス1/Cの音響校正
器を用いて,インテンシティプローブを構成する二つのマイクロホンの音圧感度を校正する。
参考 原国際規格では,音圧校正器の表記をクラス0,1,0L又は1L としているが,その後音響校正
器の規格 (IEC 60942,JIS C 1515) が改正されたときに表記方法が変更されたため,この規格
では,それぞれに該当する LS,1,LS/C又は1/C と表記した。
6.2.3 音響インテンシティ 測定面上で,ノーマル音響インテンシティが測定面全体の平均値よりも大き
い位置にインテンシティプローブをその軸が面に垂直になるように置く。その状態で,すべての測定周波
数帯域におけるノーマル音響インテンシティレベルを測定する。次に,インテンシティプローブを測定軸
に対して180゜回転させる。その場合,プローブの音響中心は前と同じ点に保つ。この状態でインテンシ
ティを再び測定する。回転するときにプローブが同じ位置を保つようにスタンドに取り付ける。測定器が
適合しているためには,すべての周波数帯域で二つのInの符号が反対で両者のレベル差が1 dB以下でなけ
ればならない。
6.3 音響インテンシティの時系列データ及び2乗音圧の時系列データ
測定器は少なくとも必要とする
スキャン時間Ts以上で,8.3.2に従って時間変動性指標FTを求めるために必要な時間間隔の音響インテン
シティの時系列データ及び2乗音圧の時系列データを連続的に測定できるものとする。測定時間間隔t
0.5 s以下とする。高速フーリエ変換(FFT)に基づく測定器の場合にはハニング窓を用い,30 %以上のオ
ーバーラップで測定する(図3及び附属書G参照)。
7. 音源の設置及び作動
7.1 一般事項
特殊な機械又は装置で特別の試験要項がある場合には,その試験要項に従って設置する。
特に試験要項が定められていない場合には,被測定音源を通常の使用状態に近い形で適切に設置する。被
測定音源,外部音源及び測定環境に関する変動要因を特定できるようにしておく。
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 11] ―――――
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7.2 被測定音源の作動条件
試験要項で指定されている作動条件に従う。特に試験要項が定められてい
ない場合には,次の条件の中から適切なものを選ぶ。
a) 規定された負荷及び作動条件
b) 最大負荷の条件[ a) と異なる場合]
c) 無負荷(アイドリング)の条件
d) 通常の使用状態で音の発生が最大となる条件
e) 条件をよく考えた疑似負荷条件
f) 特徴的な作動周期における作動条件
8. ノーマル音響インテンシティレベルの測定
8.1 測定面の決め方
測定面は被測定音源を囲んで設定する。手動のスキャニングによる場合には測定
面は直方体で,各部分測定面は長方形であることが望ましい(図1参照)。音源表面と部分測定面との最
小距離は,その部分測定面からの放射パワーの寄与度が大きくないことが測定によって確認できないとき
は,0.25 m以上でなければならない。測定面の一部は,コンクリート,石ばりなどの反射性の面(残響室
法吸音率0.06以下)であってもよい。ただし,そのような面についてはインテンシティの測定は行わず,
式 (5) による音響パワーレベルの計算からも除外する(3.6.1参照)。
5
4
3
2
1
図 1 測定面(平行六面体表面)及び部分測定面 (1-5) の例
8.2 スキャン経路及び面要素の決定
スキャン経路は,直線を基本とする。スキャニングは一定の速度
で行い,その経路は,各部分測定面を均等に覆うように設定する。プローブのスキャニングは,手動又は
機械式移動装置を用いて行う。プローブが感知する機械式移動装置による外来インテンシティの大きさは,
測定面上において被測定音源によるインテンシティよりも少なくとも20 dB低くなくてはならない。イン
テンシティプローブを各部分測定面上のあらかじめ設定した経路に沿って連続的に移動する。測定面に対
してプローブの軸が常に垂直になるように,また,プローブの移動速度が一様になるように注意してスキ
ャニングを行う。すき間,開口部などは音響放射において特に重要であり,部分測定面の選定時に特に注
意する。
この規格では,部分測定面上の互いに直交する二つのスキャン経路のうちの一つを用いる。スキャン経
路を決定する前に,部分測定面を図2に示す仮想的な面要素に分割する。x 湫 率は
0.83 ≦x y≦ 1.2 を満たすものとする。x びy は音源と測定面との最小距離の1/2以下と
する。測定面全体にわたって,最小と最大との面要素の面積比は1.5未満とする。スキャン経路の始点及
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 12] ―――――
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び終点を図2の1及び2で示す(1及び2は逆でもよい。)。スキャン速度を一定に保つために,スキャン
経路の端部において,直線をわずかに曲線としてもよい。
面要素
1 2
1
2
y
x
備考 この例では面要素の数NSは20である。
図 2 長方形の部分測定面上の互いに直交するスキャン経路の例
8.3 測定
8.3.1 一般的手順 目標とする精度の等級を達成する手順を,附属書Cに,それをまとめたものを,図
C.1に示す。この規格では図2に示す直交する二つの経路のうちのいずれかを用いる。選択した経路上で2
回スキャンを行う。各部分測定面で,スキャン時間TSにおけるノーマルインシティレベルの二つの値の差
が許容値内であれば(基準1),それらの二つの値をその部分測定面のノーマルインテンシティレベルの平
均値として一時的に採用する。すべての部分測定面での測定が終了後,その測定面に対する基準2基準5
を確認し,それらを満たしていれば各部分測定面で得られたインテンシティレベルを用いて音源の音響パ
ワーを求める。
A特性音響パワーレベルを求める場合には,最大のA特性バンド音響パワーと比較して複数のバンドの
加算したA特性音響パワーが 10 dB 以上低い場合は,それらのバンドにおいて基準1基準5を満たす必
要はない。
8.3.2 音場の時間変動性の評価及びスキャン時間の決め方 音場の定常性の評価のため,測定面上で大き
なインテンシティレベルを示す測定点を一つ選択する。測定器を瞬時測定モードに設定し,100秒以上,
インテンシティの時系列データ Inを測定する。時間幅Tにおける時間平均インテンシティ
q In,m
m = 1,2,
3, ...M を求める(図3参照)。時間幅Tは1秒又はそれ以上,Mは通常10とする。Tの時間幅は連続し
てもよいし,離れていてもよい。次に,式 (B.1) を用いて,0.5秒又はそれ以下の刻み幅で種々のTに対
する時間変動性指標を求め,すべての周波数バンドに対してFT < 0.6を満たす,TFT<0.6 を見出す。
スキャン時間TSは,複数のバンドの N STFT<0.6 の最大値以上でなければならない。ここで,NSは部分測
定面の面要素の数である。もし,TSが現実的な値でない場合は附属書Cの表C.1に従う。
手動スキャニングの場合の速度は0.5 m/sを超えてはならない(5.3参照)。自動スキャニングの場合は,
スキャン時間及びトラバース装置が発生する騒音に関する要件を満たす限り,スキャン速度は任意である。
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 13] ―――――
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2 2 2 2
p1 p2 p m p M
In 1 In 2 In m In M
t
2
2
pQ 時間
p12 p22 pq
In1 In 2 Inq InQ
T T
a) 直接積分法
2 2 2
p2 1 p2 p m p M
In 1 In 2 In m In M
t
p12 p22
2
pq
2
pQ 時間
In1 In 2 Inq InQ
T T
b) FT法
2
図 3 音響インテンシティの時系列データ In及び2乗音圧の時系列データ
Q pから平均時間幅Tにおける
Q
2
時間平均音響インテンシティ In及び時間平均2乗音圧
m p,(m
m = 1,2,3,...M)を求める方法
8.3.3 部分測定面におけるインテンシティ及び音圧の測定並びにスキャニングの再現性の確認 同一の
スキャン経路上でスキャン時間TSのスキャニングを2回繰り返し,音響インテンシティの時系列データ及
び2乗音圧の時系列データを測定する。実際のスキャン時間TSは目標とするTSの±20 %以内でなければ
ならない。その範囲を超えた場合には,測定データを破棄し,もう一度やり直す。それぞれのスキャンご
とに LnI 及び LnI を求める。全測定バンドについて LIn 1 - LIn
を求め,C.1.3の基準1が満たされてい
るかどうかを確認する。
2回のスキャニングともにその基準を満たしている場合には,すべての測定周波数バンドにわたって式
(16) で与えられる値を平均ノーマル音響インテンシティレベルとして記録する。
1 LIn110 LIn210
LIn 10 log 10 10 10 (16)
2
さらに,基準1が満たされている場合は,各部分測定面の面要素に対応する時間平均インテンシティ及
び時間平均2乗音圧を求める。最初に,附属書Gの手順に従って,2回のスキャニングについてそれぞれ
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 14] ―――――
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の面要素に対応する時間平均インテンシティ及び時間平均2乗音圧を求める。次に,各面要素について2
回のスキャニングの平均値を求める。これらの値は,音場不均一性指標の計算に用いる。
基準1が満たされない場合は,差が生じる原因を明確にし,附属書Cの表C.1に従って低減する。
8.3.4 測定器の性能の評価 符号付き音圧−インテンシティ指標 FpIn を全測定面の全測定バンドについ
て式 (B.6) によって求め,附属書CのC.1.4の基準2に当てはめる。基準2に適合しない場合には,附属
書Cの表C.1に従って改善を図る。
8.3.5 外来騒音の有無の評価 符号なし音圧−インテンシティ指標 Fp In を全測定面の全測定バンドにつ
いて式 (B.3) によって求め,附属書CのC.1.5の基準3に当てはめる。基準3に適合しない場合には,附
属書Cの表C.1に従って改善を図る。
8.3.6 音場の不均一性の評価 音場不均一性指標FSを全測定面の全測定バンドについて式 (B.8) によっ
て求め,附属書CのC.1.6.1の基準4に当てはめる。基準4に適合しない場合には,附属書Cの表C.1に
従って改善をはかる。
8.4 追加試験
基準1基準4が測定面に対して全周波数バンドで満たされていれば,最初の測定による
音響パワーを次項に従って求め,最終結果としてよい。そうでない場合には,C.2に従って適切な改善方
法をとり,それによってノーマル音響インテンシティレベル及び音圧レベルを測定する。その結果から指
標FT, Fp In , FpIn 及びFSを再び計算し,C.1に従って評価する。C.1に示す基準が満たされるまで,C.2
に示す方法を繰り返す。
基準1基準3が満たされても基準4が満たされない場合がある。このような場合にはスキャン密度を2
倍又はそれ以上にする。前回の測定で得られている音場不均一性指標FS(1)の新たに行った測定による音場
不均一性指標FS(2)に対する比が基準5(附属書CのC.1.6.2参照)を満たす場合には,新たに行った測定に
おけるスキャン密度は十分であり,部分測定面で測定された音響インテンシティレベルを放射音響パワー
の計算に用いてよい。
上記の比が基準5を満たさない場合には,更にスキャン密度を高くする必要がある。
スキャン密度の増加も含めた測定方法の改善によっても基準が満たされない場合は,測定不可能とし,
その理由を記録するか,この規格群の第2部による実用級(グレード2)又は簡易級(グレード3)の精度
の測定に変更する。
9. 音響パワーレベルの算出
9.1 部分測定面ごとの部分音響パワーの算出
測定面上のそれぞれの部分測定面について,その部分音
響パワーを各周波数バンドについて式 (5) によって計算する。
9.2 基準化音響パワーの算出
各周波数バンドごとの音響パワーレベルLWを式 (8) 及び式 (9) によっ
て計算する。次に,式 (10) を用いて,基準化音響パワーレベルを計算する。
音響パワーPが負となる周波数バンドがある場合には,そのバンドについては,この規格は適用できな
い。
A特性音響パワーレベルを求める場合には,平均ノーマル音響インテンシティレベル Lは,1/3オクタ
nI
ーブバンドレベルの測定値にJIS C 1509-1 による周波数重み特性をかけた値とする。JIS C 1509-1に規定
されているA特性の重み係数はJIS C 1514に規定されている中心周波数について適用する。
10. 報告事項
この規格による測定では,次の事項を記載して報告する。
a) 測定
――――― [JIS Z 8736-3 pdf 15] ―――――
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JIS Z 8736-3:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9614-3:2002(IDT)
JIS Z 8736-3:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.01 : 音響測定及び雑音除去一般
JIS Z 8736-3:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
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- 電気音響―音響インテンシティ測定器―圧力形ペアマイクロホンによる測定
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1514:2002
- オクターブ及び1/Nオクターブバンドフィルタ
- JISC1515:2020
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