JIS Z 8890:2017 粉体の粒子特性評価―用語 | ページ 2

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Z 8890 : 2017
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1204 積算分布, ある粒子径より小さな粒子の割合(ふるい下)を示す分布。 cumulative
Qr(x) (x)
注記1 積算分布Qr(x)が平均頻度分布 qr(ヒストグラム表示したdistribution,
Qr(x)
ときの頻度分布)によって計算される場合,各点でのQr,i
[1.8]
=Qr(xi)が求められるだけである。分布Qr(xi)の各点は,xi
以下の相対粒子量を示している。連続曲線は,適当な補間
アルゴリズムによって計算される。正規化された積算分布
は,0と1との範囲にある。
i i
Qir, ΔQr,v 1 ≦ v≦i≦ n
qr,v Δxv ,
v1 v1
ここに, i : (下付添え字)上限がxiである粒
子径区間の番号
v : (整数,iを参照)
n : 全粒子径区間数
ΔQr,v : 上限がxvである粒子径区間に含ま
れる粒子量の相対値
注記2 横軸を対数としてプロットした場合,積算値Qr,i,すなわち
縦軸の値は変わらない。しかし,ある粒子径未満の相対粒
子量は同じであるが,積算分布曲線の形は変化する。した
がって,次の式が満たされる。
Qr(x)=Qr(ln x)
注記3 積算ふるい上分布は,1−Qr(x)で与えられる。
1205 頻度, distribution density,
ある微小な粒子径区間に存在する粒子の量を,その区間の幅で割っ
頻度分布, た分布。 qr(x)
qr(x) [1.9]
注記1 積算分布Qr(x)が微分可能であるという仮定の下では,連続
な頻度分布qr(x)は,次の式によって求められる。
dQr (x)
qr (x)
dx
反対に,積算分布Qr(x)は,頻度分布qr(x)の積分によって
求められる。
xi
Qr (xi ) qr (xd) x
xmin
注記2 対応英語の“distribution density”は,確率密度を与え,一
般には“密度分布”というが,粒子密度との混同を避ける
ため,頻度分布という。

――――― [JIS Z 8890 pdf 6] ―――――

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番号 用語 定義 対応英語(参考)
1206 粒子径を対数 粒子径の対数を確率変数にした頻度分布。 distribution density
*
とした頻度 qr* (xi 1 , xi ) は,対応している
注記1 ヒストグラム表示の密度 qir, on a logarithmic
分布, abscissa,
頻度分布曲線の下の面積が一定であることを示す次の関係
q*r(x) q*r(x)
を用いて再計算される。全面積は,横軸の変換には無関係
に1である。 [1.10]
qr (x1-i , xi Δ) xi
qr (ξ1-i , ξi Δ)ξi
ここに,ξは,xの任意の関数である。
したがって,対数軸での頻度分布を得るためには,次の
変換をする。
qir,
qr (xi ) i
又は
qr.i Δxi
qr (x1-i , xi Δ) xi
qr (ln x1-i , ln xi )
ln xiln x1-iln xi x1-i
ΔQir,
ln xi x1-i
注記2 この関係式の形は,自然対数から常用対数に置き換えても
同じである。
注記3 粒子径分布を表示する際,粒子径を横軸にとる場合と粒子
径の対数を横軸とする場合とがある。
1207 histogram,
平均頻度分布, ある粒子径区間に存在する粒子の量を区間の幅で割った分布で,そ
離散化した頻 qrx
( )
の粒子径区間における平均の頻度分布。ヒストグラム表示した場合
度分布, [1.11]
の頻度分布である。一連の長方形カラムを構成し,各カラムの面積
qrx
( ) は,相対量ΔQr,iである。ここに,
ΔQir, qr (x1-i , xi Δ) xi
ΔQir, (x1-i , xi )
又は
Qir,
Qir, (x1-i , xi )
qr (x1-i , xi )
qir,
xi xi
注記1 相対量ΔQr,iの総和は,1に正規化された頻度分布曲線 qrx
( )
の下の面積である。したがって,次の式を満足する。
n n
ΔQir, 1
qr.iΔxi
i1 i1
注記2 ヒストグラムは,離散的な度数分布などの表示を指すのが
一般的であり,ある区間の度数又は密度分布を指す用語と
しては,適切ではない。
3) 分級特性の評価
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1301 平衡粒子径, analytical cut size,
分級操作において,粗粒側に分離された微粒質量と微粒側に分離さ
xa れた粗粒質量とが等しくなる粒子径。 xa
[1.13]
注記1 分級プロセスで回収された微粒分の質量分率は,供給粒子
中のふるい下粒子の質量分率Q3(xa)と等しくなる。この定
義に対応した平衡粒子径xaは,未知であり,実際には,種々
の分級操作における平衡粒子径を求めることになる。
注記2 一般には,分級装置の性能評価に50 %分離径が使用される
ことが多いが,平衡粒子径も分離径として使用できる。
1302 50 %分離径, equiprobable cut size,
部分分離効率曲線T(x)が中央値,すなわちT(xe)=0.5となる分離径。
xe
等確率分離径, 注記 微粒及び粗粒に分級された粒子質量の比で重み付けられた各
xe [1.14]
分級粒子に対する頻度分布曲線は,50 %分離径xeで交差する。
この粒子径の粒子では,微粒及び粗粒に分級される確率は等
しい。

――――― [JIS Z 8890 pdf 7] ―――――

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番号 用語 定義 対応英語(参考)
1303 grade efficiency,
部分分離効率, 任意の粒子径に関して,供給粒子中に存在する粒子量のうち,粗粒
トロンプ曲線, 中に分離される粒子量の比率を表した曲線。 Tromp's curve,
T(x) T(x)
[1.15]
b) 粒子形状の表し方
1) 一般
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2101 粒子形状 粒子の幾何学的な外部形態。 particle shape
[4.1]
注記1 マクロ形状は,大まかな外観のことで,その幾何学的な均
整度に関する用語で定義される。一般的に,粒子投影像の
測定から求められる簡単な幾何学的な記述子が用いられ
る。
注記2 メソ形状は,微視的な粒子形状ほど小さくなく及び/又は
巨視的な形状ほど大きくない範囲の表面構造を指す。
注記3 ミクロ形状は,粒子表面の粗さであり,表面組織構造解析
に関するフラクタル次元又は高次のフーリエ係数で与えら
れる。
2) マクロ形状
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2201 ルジャンドル 粒子像の重心に関する主慣性モーメントが等しいだ(楕)円。Legendre ellipse of
の慣性だ 注記1 このだ(楕)円は,その最大主軸及び最小主軸(長径及びinertia
(楕)円 [4.2]
短径)によって定義され,また,重心の位置及び配向によ
って特徴付けられる。
注記2 マクロ形状の記述子で,幾何学的な記述子。
2202 繊維状粒子の geodesic length,
繊維のように非常に長く,折れ曲がった粒子に対する幾何学的な記
長さ, 述子。面積A及び周囲長Pから次の式によって算出される。 xLG,
xLG, A=xE・xLG, P=2(xE+xLG) geodesic thickness,
繊維状粒子の 注記1 マクロ形状の記述子で,幾何学的な記述子。 xE
幅, 注記2 長さは,測地線長さともいう。 [4.3]
xE
2203 だ(楕)円比 ルジャンドルの慣性だ(楕)円の主軸長比。 ellipse ratio
注記1 マクロ形状の均整度に関する記述子。 [4.4]
注記2 長軸長さの短軸長さに対する比は,非均整度(anisometry)
ともいう[8]。
2204 アスペクト比 最大フェレー径に対する最小フェレー径の比。 aspect ratio
注記1 それほど長くない粒子に対する記述子。 [4.5]
注記2 マクロ形状の均整度に関する記述子。
注記3 逆数又は長さと幅との比をアスペクト比という場合がある
[8]。
2205 長短度 繊維状粒子の長さに対する幅の比。 elongation
注記1 マクロ形状の均整度に関する記述子。 [4.6]
注記2 繊維状粒子だけでない場合にも用いられる。その場合,最
大フェレー径に直交するフェレー径と最大フェレー径との
比又は最小フェレー径とそれに直交するフェレー径との比
を長短度という[8]。

――――― [JIS Z 8890 pdf 8] ―――――

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番号 用語 定義 対応英語(参考)
2206 直線度 繊維状粒子の長さに対する最大フェレー径の比。 straightness
[4.7]
注記1 非常に長い粒子に対する記述子[逆数は曲がり度(curl)と
もいう。]。
注記2 マクロ形状の均整度に関する記述子。
2207 不規則度 最大内接円直径と最小外接円直径との比。 irregularity
注記 マクロ形状の均整度に関する記述子。 [4.8]
2208 compactness
コンパクト度 粒子の最大フェレー径xFmaxと粒子の投影面積相当径との比。次の式
によって定義される。 [4.9]
4Aπ/
コンパクト度
xF max
ここに,A : 投影面積
注記 マクロ形状のかさばりに関する記述子。
2209 かさ指数 粒子を囲む最小の長方形の面積と粒子投影面積との比。 box ratio
[4.10]
注記1 粒子を囲む最小の長方形をフェレーボックス(Feret box)
という[8]。
注記2 マクロ形状のかさばりに関する記述子。
3) メソ形状
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2301 球形度, sphericity,
表面積相当径xSに対する体積相当径xVの比の平方。次の式によっ
Ψ て定義される。 Ψ
2
Ψ xV xS π x2 V
S [4.11]
ここに,S : 表面積
注記1 ワーデルの球形度という。
注記2 メソ形状の記述子。
2302 円形度, circularity,
面積相当径xAの周囲長相当径xPに対する比。次の式によって定義
C される。 C
4 πAxA [4.12]
C
P2 xP
注記1 メソ形状の記述子。
注記2 逆数の平方は,ハウスナーの表面指数という[8]。
2303 充実度 solidity
投影面積Aと凸形外接図形(最小凸包)の面積ACとの比。次の式
によって定義される。 [4.13]
充実度=A/AC
注記 メソ形状のかさばりに関する記述子。
c) 試料のサンプリング及び調製
1) サンプリング
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3101 試料 特性解析のためにサンプリングした粉体材料の一部分。 sample
[11.11]
3102 試料インクリ sample increment
1回のサンプリング単位で,単位試料のこと。粉体材料中に指定し
メント [11.12]
た一連の場所からサンプリングした試料,又は生産・輸送工程にお
いて指定した一連の時間でサンプリングした試料。他のインクリメ
ントと混合することで,大口試料を形成する。
3103 一次試料 primary sample
対象とする粉体材料からサンプリングした試料(単一又は多数から
なる集合体)。 [11.9]
3104 大口試料 幾つかの試料イクリメントからなる一次試料。 gross sample
[11.8]

――――― [JIS Z 8890 pdf 9] ―――――

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番号 用語 定義 対応英語(参考)
3105 つかみ試料 明確な条件がない場合のサンプル試料。 grab sample
[11.7]
3106 代表試料 representative sample
与えられた信頼限界の範囲内で同じ特性をもち,その粉体材料を代
表する試料。 [11.10]
3107 spot sample
スポット試料 指定した場所又は生産時間に粉体材料のバッチからサンプリング
した試料。 [11.14]
3108 試験試料 特性解析の目的だけに使用する試料。 test sample
[11.15]
3109 サンプリング sampling sequence
測定対象とする粉体材料の試験試料を得るためのサンプリング,試
順序 料分割及び組合せの順序。 [11.13]
3110 かたより 真値と実測値との系統的な差。 bias
[11.5]
3111 誤差 実測値と真値との差。偶然誤差及び系統誤差からなる。 error
[11.6]
2) 調製
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3201 凝集体 粒子が強く又は弱く結合した集合体。 clump
[11.1]
3202 フロック 非常に弱く結合した粒子集合体。 floc
[11.3]
3203 チンダル現象 光線が粒子を含む液中を通過する際に見られる光の側方散乱現象。 Tyndall effect
[11.4]
3204 臨界ミセル濃 ミセルを形成し始める分散剤濃度。 critical micelle
度, concentration,
CMC CMC
[11.2]
d) 測定精度
番号 用語 定義 対応英語(参考)
4001 繰返し精度 repeatability
同一の部分試料に対してある特性を複数回,測定した結果における
(装置) (instrument)
一致の程度。この場合,短い期間に同一の条件で同じ装置によって
同一のオペレータ(装置操作者)が測定する。 [6.14]
注記1 この種の繰返し精度は,サンプリング及び分散による変動
を含まない。
注記2 併行精度ともいう。
4002 繰返し精度 repeatability (method)
異なる部分試料に対してある特性を複数回,測定した結果における
(方法) [6.15]
一致の程度。この場合,短い期間に同一の条件で同じ装置によって
同一のオペレータ(装置操作者)が測定する。
注記 この種の繰返し精度は,サンプリング及び分散による変動を
含む。
4003 再現性 reproducibility
異なる部分試料に対して,ある特性を複数回,測定した結果におけ
[6.16]
る一致の程度。この場合,異なるオペレータ(装置操作者)によっ
て試料は調製され,同一の方法に従って類似した装置で測定され
る。
注記 再現精度ともいう。
4004 全量測定 容器内の全試料が使用される解析。 single shot analysis
[6.21]
4005 適格性確認 qualification
標準物質を用いて測定したときに,装置がその仕様どおりに動作し
ていることの確認。 [7.3]

――――― [JIS Z 8890 pdf 10] ―――――

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