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附属書4 標準の表示値の誤差の大きさの求め方
1. 適用範囲 この附属書は,校正に使用する標準の表示値の誤差の大きさを求める方法の一般的事項に
ついて規定する。
2. 標準の表示値の決定
2.1 標準器がある場合 一般には,校正に先立って標準器の表示値が決定される。表示値の決定は,上
位の計測器による測定によって行う。
備考 設定目盛の付いた標準発生器の場合には,複数の点における測定量と設定目盛との関係を求め
る校正が標準の表示値の決定に相当する。
例1. 現場の測長器(校正対象の計測器)を校正するためのブロックゲージ(現場校正用の標準)の
表示値を,比較測定器(上位の計測器)によって測定し,決める。
例2. 現場で使用する電圧計の校正の作業において,標準器である電圧発生器の目盛を,前もって上
位の計測器によって校正する。
2.2 校正時に標準となる測定量を発生し測定する場合 校正の作業の中で,発生器又は校正対象の計測
器によって測定量を発生させ,上位の計測器による測定によって表示値を決定する。
例1. 現場で使用する力計の校正の作業において,力を発生させ,上位の計測器である標準力計で測
定することによって,力の値を決定する。
例2. 液体用微量体積計の校正の作業において,校正対象の体積計で所定量の体積の液体をはかり取
り,上位の計測器である天びんで質量をはかり,液体の密度で割って体積の値を決定する。
3. 標準の表示値の誤差
3.1 標準器がある場合 校正に使用する標準の表示値の誤差は,次の誤差成分を含む。
(1) 上位の計測器によって行われる標準器の測定の誤差を,表示値決定の誤差として,表示値の誤差に含
む。
例 比較測定器(上位の測定器)による,ブロックゲージ(現場校正用の標準)の測定の誤差。
(2) 影響量,経時変化などに起因して,校正に使用するときの標準器の値が,表示値を決定したときの値
とは異なることによる誤差を,標準器の安定性の誤差として,表示値の誤差に含む。
備考 影響量による標準の値の変化は,上位の計測器による標準の測定条件と校正作業の測定条件と
が異なる場合に,誤差となる。ただし,条件の違いを補正する場合には,条件の違いによる値
の差は誤差にはならないが,補正の誤差は表示値の誤差として残る。標準の値の経時変化は,
材質が変化したり,摩耗などの劣化が考えられる場合に検討が必要である。ただし,標準器の
校正の間隔内での経時変化だけが誤差となる。
例 現場校正用ブロックゲージの表示値を決めた恒温室と,計測器の校正を行う現場との環境条件の
違いによる誤差,及び表示値を決めた後,現場校正用ブロックゲージを使用したことによる摩耗
などの変化による表示値からの差。
3.2 校正時に標準となる測定量を発生し測定する場合 校正時,上位の計測器の測定による測定量の表
示値決定の誤差を,標準の表示値の誤差とする。
例1. 現場で使用する力計の校正の作業において,上位の計測器である標準力計による測定の誤差。
――――― [JIS Z 9090 pdf 41] ―――――
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例2. 液体用微量体積計の校正の作業において,上位の計測器である天びんによる測定の誤差及び使
用した液体の密度の誤差。
4. 標準の表示値の誤差の大きさの求め方
4.1 標準器がある場合 標準器の表示値の誤差の成分の大きさは,次のように求めることができる。
(1) 標準器の表示値決定の誤差の大きさは,標準器の表示値決定に用いる上位の計測器に対して,この規
格の校正方式を適用することによって求める。
すなわち,標準器の表示値決定の誤差の大きさは,上位の計測器の使用における誤差(附属書2参
照),上位の標準による校正作業の誤差(附属書3参照)及び上位の標準の表示値の誤差(附属書4
参照)から,上位の計測器の測定の誤差として推定することができる。
例 現場校正用ブロックゲージの場合,比較測定器(上位の計測器)にこの規格を適用し,上位のブ
ロックゲージ(上位の標準)で校正し,現場校正用ブロックゲージを測定したときの測定の誤差
を,附属書2及び附属書3から求める。
(2) 標準器の安定性の誤差の大きさは,影響量及び時間を誤差因子として,標準器に対して附属書2の方
法を適用することによって,標準器の校正の間隔内の誤差の大きさとして推定することができる。
影響量の補助測定によって補正を行う場合には,値の変化は補正されるが,補正式の誤差を標準器
の表示値の誤差に含む。
例 現場校正用ブロックゲージの場合,温度,湿度及び使用回数を因子として附属書2の実験を行う。
温度の影響が大きいので現場の温度を測定し補正することとした。湿度及び温度補正式の誤差は
標準の表示値の誤差となる。使用回数は,影響はあるが,校正の間隔内ではあまり大きくないの
で誤差と考えることにした。
4.2 校正時に標準となる測定量を発生し測定する場合 標準の表示値決定の誤差の大きさは,標準の表
示値決定に用いる上位の計測器に対して,この規格の校正方式を適用することによって求める。
すなわち,標準の表示値決定の誤差は,上位の計測器の使用における誤差(附属書2参照)及び上位の
標準による校正の作業の誤差(附属書3参照),及び上位の標準の表示値の誤差(附属書4参照)から,
上位の計測器の測定の誤差として推定することができる。
備考 上位の計測器に対しては,校正対象の計測器の校正を行う環境条件が使用条件に相当し,使用
における誤差の大きさを求める場合の誤差因子となる。
5. 標準の表示値の誤差の表示 附属書4の4.において求めた誤差の成分の大きさを,分散の和の形で合
成し,次のように表示する。
2
標準の表示値の誤差の大きさを表す分散0
備考 標準の表示値の誤差を他の誤差成分と合成する場合には,規格本体の4.の手順6で示すように
分散の和の形で合成する。
関連規格 JIS K 0971 液体用微量体積計の校正方法
JIS K 7109 プラスチックの寸法許容差の決め方
――――― [JIS Z 9090 pdf 42] ―――――
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Z 9090-1991
JIS Z 9090 測定−校正方式通則原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 田 口 玄 一 財団法人日本規格協会
(幹事) ○ 矢 野 宏 工業技術院計量研究所
(委員) 池 田 要 工業技術院標準部
△ 永 田 邦 博 工業技術院標準部
○ 小 池 昌 義 工業技術院計量研究所
○ 櫻 庭 俊 昭 工業技術院電子技術総合研究所
川 村 正 信 財団法人日本規格協会
馬 場 幾 郎 馬場技術士事務所
○ 金 田 知 裕 日本電気ファクトリエンジニアリング株式会社
鎌 田 三 雄 松下電器産業株式会社
○ 斉 藤 晴 司 株式会社ニコン
○ 瀬 戸 修 美 リオン株式会社
○ 塚 越 隆 啓 山武ハネウエル株式会社
中 川 順 彦 株式会社リコー
○ 三 浦 信 行 D.E.A.株式会社
坂 野 進 日本電信電話株式会社
小 泉 正 トヨタ自動車株式会社
(事務局) 飯 塚 敏 之 財団法人日本規格協会
[○印はワーキンググループ (WG) 委員を兼任]
(△印はWG委員)
JIS Z 9090:1991の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.020 : 度量衡及び測定一般