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2) 固定したドライシートの中央付近に,図2に示すようにドライシートの繊維軸と直交方向に200 mm
以上の間隔をあけて2直線X1,X2のマーキングをし,その外側のおおむね100 mmにもマーキング
を行う。
3) 試験片となる繊維束の数が5本以上となるように,その両側の繊維束を1束3束程度繊維軸に沿
ってX1−X2区間にわたり取り除く。幅が10 mm15 mmであることを計測する。
なお,同一のFRPシートから複数の試験片を作製する場合には,図2のように繊維軸と直交方向
に50 mm以上の間隔をあけて試験片を作製する。
4) 離型性フィルムに含浸接着樹脂を下塗りし,その上にドライシートを置き,繊維軸の直線性を保ち
ながら含浸接着樹脂を含浸させるとともに脱泡し,更に含浸接着樹脂を上塗りし脱泡する。
5) プレート表面に凹み,気泡が残らないように,必要に応じて,含浸接着樹脂を追加で上塗りする。
含浸接着樹脂層の厚さが均一なプレートが得られるように適切な圧力を加えてならす。離型性フィ
ルムをかぶせて平滑になるようにするのがよい。
6) 製造業者の定める方法を考慮してプレートを所定の期間養生し,幅10 mm15 mm,長さ200 mm以
上に切り出す。工具は,ダイヤモンドカッタなどを用いるのがよい。
7) 定着部にタブを取り付けて試験片とする。
8) 試験前に,製造業者の定める方法を考慮して4.5によって試験片の状態調節を行う。
単位 mm
a) 切り出し後マーキング位置
b) ドライシート固定概略 c) (S)部詳細
図2−B形試験片の作製のためのプレート
4.3 試験片の養生
製造業者の定める方法を考慮して所要の強度が得られるように養生期間を定め,試験片を養生する。
なお,養生期間は7日間,養生温度は5 ℃35 ℃が一般的であるが,特別な施工条件及び使用環境で
用いる場合には,その施工条件及び使用環境を考慮して養生期間及び養生温度を変更してもよい。
4.4 試験片の定着部
試験片の定着部は,試験片にねじれ及び曲げを生じさせるような形状としてはならない。定着部は,繊
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維強化プラスチック又はアルミニウムのタブを,樹脂又は接着剤によって適切な圧力で,接着層の厚さが
均一になるように固着する。試験片が破壊する前に接着層がせん断破壊しないような樹脂又は接着剤を使
用しなければならない。
4.5 試験片の状態調節
試験片の状態調節は,受渡当事者間の同意がない限り,JIS K 7100から最も適切な標準雰囲気を選択し
て行うものとする。試験室と同等の状態下での事前の試験によって,湿度が試験結果に与える影響がない
場合又は無視できることが確認されている場合には,相対湿度を管理する必要はない。同様に,試験室と
同等の状態下での事前の試験によって,温度又は相対湿度のいずれかが試験結果に与える顕著な影響がな
い場合には,温度又は相対湿度のいずれかを管理する必要はない。このとき,状態調節雰囲気を周囲温度
という。
4.6 試験片の数
試験片の数は,試験の目的に応じて適切に決定する。試験片の数は,5個を下回ってはならない。
5 試験機及び計測器
5.1 試験機
試験機は,JIS B 7721に適合するもので,試験片の最大引張荷重以上の載荷能力をもち,かつ,規定の
載荷速度で載荷が可能なものでなければならない。
5.2 ひずみゲージ及び伸び計
ひずみゲージ又は伸び計は,試験中において伸びの変化に正しく追従し,10×10-6以上の精度で計測で
きるものでなければならない。
注記 ひずみゲージを用いる場合は,一般的にはゲージ長20 mmのひずみゲージを用いるが,同様の精
度でひずみが測定できる場合には,異なるゲージ長のひずみゲージを用いることがある。
6 試験方法
6.1 試験片の寸法測定
試験片の試験部の幅及び厚さを測定する。試験片の幅及び厚さは,試験片の異なる3か所以上の測定値
の最小幅及び最小幅位置の厚さとする。測定は,次の精度で行う。
a) 形試験片 : 0.01 mm
b) 形試験片 : 0.1 mm
なお,B形試験片では,試験片に含まれる繊維束の数も測定する。
6.2 ひずみゲージ及び伸び計の取付け
試験片のヤング係数及び終局ひずみを求める場合には,ひずみゲージを試験部の中央位置に引張方向に
正しく取り付ける。また,伸び計で測定する場合も同様に試験部の中央位置に引張方向に正しく取り付け
る。
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6.3 試験片の取付け
試験片は,試験機の上下のつかみ具の中心線と試験片の長軸とが一致するように取り付ける。
6.4 載荷速度
載荷速度は,1分間につきひずみ1 %3 %に相当する定ひずみ速度とする。
6.5 試験室温度
一般に,受渡当事者間の同意がない限り(例えば,高温又は低温環境下の試験),試験は,試験片の状態
調節と同じ標準雰囲気で行う。温度が試験結果に与える影響がないことが確認されている場合には,試験
室温度は,5 ℃35 ℃としてもよい。
6.6 試験の範囲
載荷試験は破壊まで行い,荷重は最大引張荷重まで連続的に又は等間隔に10点以上で計測·記録する。
ひずみは,最大引張荷重の少なくとも2/3程度まで連続的に又は等間隔に10点以上で計測·記録する。
7 試験の結果
7.1 一般
試験部で破壊した試験片の試験結果を採用する。定着部で破壊又は抜けたと明らかに判断される場合に
は,その試験結果を破棄し,同一のプレートから作製した試験片を用いて,あらかじめ定められた試験片
の数を下回らないように再度試験を実施する。
また,測定値及びその平均値は,JIS Z 8401の規則B(四捨五入)によって丸める。
7.2 荷重-ひずみ曲線
測定した荷重とひずみとの関係を示す荷重−ひずみ曲線を描く。
7.3 引張強度
引張強度ffuは,次の式(1)によって算出し,有効数字3桁に丸める。
Fu
ffu (1)
A
ここで, ffu : 引張強度(N/mm2)
Fu : 最大引張荷重(N)
A : 試験片の断面積(mm2)
試験片の断面積Aは,A形試験片の場合は次の式(2)によって,B形試験片の場合は次の式(3)によって算
出し,有効数字4桁に丸める。
なお,引張耐力方向の単位面積当たりの繊維量ρs及びドライシートの繊維の密度ρshは,製造業者が指
定する値を使用してもよい。
s 3
AA bt,min
10 (2)
sh
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s Nt 3
AB 10 (3)
sh nu
ここで, AA : A形試験片の断面積(mm2)
AB : B形試験片の断面積(mm2)
ρs : 引張耐力方向の単位面積当たりの繊維量(g/m2)
ρsh : ドライシートの繊維の密度(g/cm3)
bt,min : 試験片の最小幅(mm)
Nt : 試験片に含まれる繊維束の数
nu : FRPシートの幅1 mm当たりに含まれる繊維束の数
7.4 ヤング係数
ヤング係数Efは,荷重−ひずみ曲線から,最大引張荷重の20 %及び50 %の値を用いて,次の式(4)によ
って算出し,有効数字3桁に丸める。
F
Ef (4)
A
ここで, Ef : ヤング係数(N/mm2)
ΔF : 最大引張荷重の20 %及び50 %における2点間の荷重差(N)
Δε : 最大引張荷重の20 %及び50 %におけるひずみの差
A : A形試験片の断面積又はB形試験片の断面積(mm2)
7.5 終局ひずみ
終局ひずみεfuは,試験片のひずみが破断まで計測できた場合には,最大引張荷重Fuに対応するひずみ
の測定値とする。また,ひずみが破断まで計測できなかった場合には,ひずみが計測できた最大の引張時
の荷重Flastと同時に計測できた最大のひずみεlastは,最大引張荷重Fuから,次の式(5)によって算出し,有
効数字3桁に丸める。
Fu
fu last (5)
Flast
ここで, εfu : 終局ひずみ
εlast : 計測できた最大のひずみ
Fu : 最大引張荷重(N)
Flast : ひずみが計測できた最大の引張時の荷重(N)
8 報告
報告は,次の事項について行う。
a) 必ず報告する事項
1) 試験年月日
2) RPシートの種類,名称,製造年月日,ロット番号及び製造業者名
3) 含浸接着樹脂の種類及び名称
4) ドライシートの引張方向の単位面積当たりの繊維量及び繊維束の数(B形試験片の場合)並びに繊
維の密度
5) 試験片の種類及び作製年月日並びに作製時の温度
6) 養生期間及び養生温度
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7) 状態調節の温度,相対湿度,期間,標準雰囲気の記号及び級別
8) 試験温度(℃),載荷速度(%/min)
9) 各試験片の形状·寸法及び算出された試験片の断面積
10) 各試験片の最大引張荷重及び平均値
11) 各試験片の引張強度及び平均値
12) 各試験片のヤング係数及び平均値
13) 各試験片の終局ひずみ及び平均値
14) 各試験片の荷重−ひずみ曲線
b) 必要に応じて報告する事項
1) 引張強度の標準偏差
2) ヤング係数の標準偏差
3) 終局ひずみの標準偏差
参考文献
[1] JIS K 7165 プラスチック−引張特性の求め方−第5部 : 一方向繊維強化プラスチック複合材料の
試験条件
[2] JIS R 7603 炭素繊維−密度の試験方法
[3] JIS Z 8000-1 量及び単位−第1部 : 一般
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JIS A 1191:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.120 : 強化プラスチック
JIS A 1191:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISK7100:1999
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- 数値の丸め方