JIS A 1412-1:2016 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法) | ページ 3

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ないように平滑に仕上げる。
例えば,図3に示すように,点Pは理想平面上で接触しているとして,そのほかの表面上のあらゆる点
Bは,平面との距離ABと基準接点からの距離APとの比が0.025/100以下になるようにする。
図3−真平面からの隔たり
加熱板に使用する材料は,加熱板の使用温度を考慮して適切なものを選択しなければならない。加熱板
は,使用目的に対して適切な熱流密度を確保できるように,ヒータ巻線の間隔及び主熱板と保護熱板との
間のギャップを適切に設計する。測定時の加熱板表面の温度分布は,試験体温度差の2 %以下となるよう
にする。試験体2枚方式の装置で,熱抵抗が0.1 m2・K/W以上の試験体を室温付近の試験体平均温度で測
定する場合,各加熱板の表面温度は,各面の平均温度±0.2 K以内となるようにする。加熱板は,測定温度
の下で,湾曲したり,ゆがんだりしないものとする。各熱板表面の半球放射率は0.8以上とし,測定温度
の下で,それを維持しなければならない。
5.3.2 ギャップ及び伝熱面積
主熱板と保護熱板との境界に設けるギャップの面積は,主熱板の面積の5 %以下とする。厳密な実験又
は数値解析を行わない場合,伝熱面積は主熱板周囲のギャップの中心線によって囲まれる領域の面積とす
る。
注記 伝熱面積,すなわち,主熱板によって供給される熱が試験体を通過する面積は,試験体厚さ及
びギャップ幅に関係する。伝熱面積は,試験体厚さが薄くなると主熱板の面積に近づき,厚く
なるとギャップの中心線によって囲まれる面積に近づく。通常,試験体厚さがギャップ幅の10
倍以上あれば,伝熱面積はギャップの中心線によって囲まれる領域の面積とする。
5.3.3 非平衡検出センサ
主熱板と保護熱板との間には,サーモパイル[熱電すい(堆)]など温度の平衡状態を確認するために必
要となる適切な非平衡検出センサを設ける。
主熱板と保護熱板との間が機械的に結合されていると,加熱板に幾らかの温度勾配が生じ,ギャップ端
に沿って存在する非平衡温度を正確に検出できないことがある。非平衡温度を正確に検出するために,非
平衡検出センサは,ギャップ端とセンサとの距離が,主熱板の辺長又は直径の5 %以下となる位置に設置
する。ギャップの熱抵抗を大きくするため,主熱板と保護熱板との間の機械的な結合をできる限り少なく
する。電気導線は,熱伝導率が低く径の細い金属を使い,ギャップと斜に配線する。熱伝導率の高い銅は,
電気導線には使用しないほうがよい。
注記1 主熱板と保護熱板との温度が非平衡の場合,その間に熱移動が生じる。この場合,主熱板に
供給された電力の一部は試験体を通過するが,一部はギャップの中を通過するため,測定誤
差の要因となる。ギャップを通過する熱流量の影響は,熱抵抗の大きい試験体ほど大きくな
る。
注記2 正方形の保護熱板法測定装置では,温度の非平衡状態は,ギャップ全体に添って完全に一様

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にはならないことが知られている。非平衡検出センサの数が限られている場合,隅角部及び
辺の中央は避けるのが望ましい。最小限の数の非平衡検出センサで平均的な非平衡状態を検
出するための最も代表的な位置は,主熱板の隅角部からの距離がギャップに沿った主熱板辺
長の1/4の位置となる(図4参照)。
注記3 非平衡検出センサは,金属表面板と試験体との間に置いた緩衝シート[図5 a)],又は試験体
と接触している金属表面板の溝の中に埋設した場合,センサと金属表面板,センサと試験体
表面,主熱板のセンサと保護熱板のセンサのそれぞれの間に熱抵抗が生じる。非平衡状態の
正確な測定は,金属表面板とセンサとの間の熱抵抗が無視できる場合,金属表面板から試験
体へ流れる熱量が図5 b)又は図5 c)のようにセンサと交差しない場合に得られる。加熱板の
金属表面板と電気ヒータとの間にセンサを取り付ける場合も同様に考えることができる。し
たがって,加熱板の金属表面板の試験体側又はヒータ側に面する溝の中にセンサを埋設する
方法,及び側温シートを用いる方法は,厳密な実験又は数値解析による確認を実施しない限
り避けたほうがよい。
図4−非平衡検出センサの推奨位置

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a)
b)
c)
I : 緩衝シート
H : ヒータ
M : 加熱板の金属表面板
S : 非平衡検出センサ
図5−非平衡検出センサの配置と関係する熱抵抗

5.4 冷却熱板

  冷却熱板は,保護熱板を含む加熱板と同じ大きさとし,加熱板より低温,かつ,試験体温度差の2 %以
下の均一さで維持できるものとする。また,恒温液体又は恒温液体とヒータとの組合せによって,冷却熱
板を所定の温度に設定できるものとする。

5.5 恒温槽

5.5.1  一般事項
雰囲気を所定の温度に維持するため,装置は恒温槽内に収容する。冷却熱板の結露及び試験体の端面熱
損失を防止するため,恒温槽は低湿かつ試験体平均温度に保持できるものとする。特殊な雰囲気の下で測
定を行う場合は,雰囲気の圧力及びガスの性質を調節するための装置を備えてもよい。
5.5.2 端面断熱及び端面熱損失
加熱板及び試験体の端面熱損失は,端面の断熱,雰囲気温度の調節,外周保護ヒータの付加,直線的温

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度勾配をもつ保護ヒータ及びこれらを組み合わせることによって抑制できる。現実的な四つの構成例を図
6に示す。
加熱板の端面方向への熱流経路について,主要なものとして,ヒータ,温度センサなどの配線がある。
配線による端面熱損失誤差を低減するため,これらの経路も,加熱板と等温に保つことが重要である。配
線を通って移動する熱流は,一次元の理想的な状態で試験体を流れる熱流量の10 %以下となるようにする。
注記 加熱板及び試験体の端面を断熱していない場合,保護熱板の表面に端面方向への温度勾配が生
じ,試験体を通過する熱流が一次元にならないことがある。試験体端面からの熱損失は,測定
誤差の原因となる。端面からの熱損失は,雰囲気温度と試験体の平均温度が一致したときに最
小となる。均質等方性の不透明な試験体については,これによる誤差を単純化された境界条件
の数値解析で検証することができる。

5.6 計測機器

5.6.1  温度測定器
5.6.1.1 非平衡検出センサ
主熱板と保護熱板との非平衡によるギャップ間温度差は,主熱板と保護熱板の温度を個々に測定しその
差から求める方法,及び示差結線した温度センサによって直接測定する方法がある。後者の場合には,線
径0.3 mm以下の熱電対を直列に接続したサーモパイル[熱電すい(堆)]がよく使われる。ギャップ間の
非平衡検出センサは,非平衡による熱性能の測定誤差が0.5 %以下となるように,十分な検出感度をもつ
ものとする。
5.6.1.2 加熱板及び冷却熱板の温度測定器
加熱板と冷却熱板との温度差(試験体の温度差)は,1 %以下の精度で測定できる方法とする。通常,
熱板の表面温度は,熱板表面の溝に埋設した熱電対,又は試験体若しくは試験体と接触している面に直接
取り付けた熱電対で測定する。熱抵抗が小さい試験体の場合,測温シートを用いるなど,表面温度の測定
誤差を小さくできる方法を選択する。
各面の測温センサの数は,10A本又は2本のいずれか大きい方とする[Aは伝熱面積(m2)]。このう
ちの1本は,主熱板の中央に取り付ける。冷却熱板には,加熱板と同数のセンサを相対する位置に取り付
ける。
注記 熱電対の結線の例を図7に示す。通常,各熱電対は,基準温度槽R内に基準接点をもち,個々
に値を読み取る[図7 a)参照]。
高精度の温度差測定が必要となる場合,図7 b)又は図7 c)の示差結線による方法で測定する
のがよい。示差結線を使用する場合には,図7 b)及び図7 c)の1c,2c,1h及び2hを純金属(例
えば,銅)とし,図7のH1とC1とを又はH2とC2とを結んだ線を,加熱板及び冷却熱板に
近い温度である容器Aの中に置くことによって,最良の結果を得る(結線沿いの温度差を最小
に保つ)ことができる。反対に,図7 a)の1と1 との線を結線にしてしまうと,示差結線の利
点が失われる。図7 b)に示す結線では,差温測定での系統誤差は平均化される。図7 c)に示す
結線では,ギャップ間をまたぐ熱電対の面積を最小にすることができる。
温度センサは,熱板と完全に電気的に絶縁してもよいが,全回路中の一点でだけ熱板へ接地
させるとよい(示差結線では熱電対の一接点だけを接地させることができる。)。要求される電
気的な絶縁の程度は,センサが加熱板又は冷却熱板の金属板に接地することによってシールド
されているか,又は単に他の電気回路だけで絶縁されているかによって異なる。後者の場合,
通常,絶縁抵抗は,100 MΩ以上とする。

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a) 端部断熱材だけ
b) 端部断熱材と外部等温保護材との併用
c) 端部断熱材と外部熱板ガードとの併用
d) 端部断熱材と外部保護断熱材と外部T形ガードとの併用
1 : 加熱板測定部(主熱板)
2 : 加熱板保護部(保護熱板)
3 : 試験体
4 : 冷却熱板
5 : 端部断熱材(・温度センサ)
6 : 付加された外部等温保護材又は外部勾配ガード
7 : 付加された外部熱板ガード
8 : 付加された外部保護断熱材
9 : 付加されたT形ガード
図6−端面熱損失を防止する付加ガードの構成例

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JIS A 1412-1:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8302:1991(MOD)

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