JIS A 1440-2:2007 実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法―第2部:標準重量衝撃源による方法 | ページ 2

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a) 試料を施工するコンクリート製標準床は,平面形状が長方形で,厚さ120210 mmの鉄筋コンクリー
ト平板とする。ただし,附属書Cで規定する試験装置は,附属書Cによる。
b) 受音室側から見たコンクリート製標準床の表面積は,1020 m2程度とし,両辺とも,長さは2.3 m以
上とする。
注記 長辺・短辺方向の固有振動数は,できるだけ離れるようにする。
c) コンクリート製標準床は,1回のコンクリート打設で密実に作製する。打設するコンクリートは,設
計基準強度1836 N/mm2の普通コンクリートとする。
d) コンクリート製標準床は,たわみ,ねじれ,ひび割れなどが生じにくいような平板とし,場所による
厚さの変化が小さいものとする。
e) コンクリート製標準床の上部表面は平たん(200 mmの水平距離に対して±1 mm以内)な面とする。

6 試験試料

6.1 一般

  試料となる床仕上げ構造をカテゴリーIからカテゴリーIIIに分類する。これによって,標準重量衝撃源
の加振面積より若干広い試料での試験が可能か,又はコンクリート製標準床全面に施工して試験を行う必
要があるかを決定する。

6.2 試料の分類

  試料の分類は,次による。
a) カテゴリーI (small specimens) 平面的に異方性がなく,均質な材料で,標準重量衝撃源による加振
時の変形が加振点及びそのごく周辺だけであり,附属書Aに示すように,標準重量衝撃源の加振面積
より若干広い程度の小寸法試料で試験が十分可能な試料。
例 マット,カーペット(部分敷き),コルク,プラスチック,ゴムなど
b) カテゴリーII (large specimens) 比較的曲げ剛性の高い材料をもつ複層の床仕上げ構造であり,標準
重量衝撃源による加振に対して,仕上げ材の変形の平面的広がりが無視できない試料。
例 浮き床構造,根太床構造,乾式二重床構造,発泡プラスチック系床構造,直張り木質フローリ
ング,畳など
c) カテゴリーIII (stretched materials) 床面全面を覆い張力を用いて仕上げるような柔軟な床仕上げ構造
の試料。
例 張力を用いて施工するじゅうたんなど
なお,カテゴリーが不明な試料は,カテゴリーIIとして扱うこととする。

6.3 試験試料の施工

  試験試料の施工は,次による。
a) 試料は,その標準的施工仕様に準じて,コンクリート製標準床全面に施工する。カテゴリーIIに属す
る試料の試験を行う場合は,附属書Cによる試験を行うこととし,附属書Cの規定に従って試料を施
工する。ただし,カテゴリーIに属する試料又はカテゴリーI以外の試料でも全面に施工した場合と
同等な試験結果が得られると判断できる試料を附属書Aの規定に従って試験を行う場合は,附属書A
に示される寸法の小試料を用いてもよい。
b) コンクリート製標準床の上面に接着剤を用いて施工する試料の場合には,実際の現場における施工方
法に準拠した施工を行う。接着剤の使用量,使用方法,養生期間などについては報告書に明記する。
ただし,コンクリート上面を保護するために,JIS Z 1528に規定する3種で,厚さ0.2 mm未満の両面

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粘着テープを接着剤の下部に併用してもよい。
c) 接着剤を用いて施工する試料のうちJIS Z 1528に規定する3種で,厚さ0.2 mm未満の両面粘着テー
プを用いて施工しても,試験結果が同様となることが明らかであると認められるものについては,接
着剤を用いずに,上記の両面粘着テープを用いて施工してもよい。
d) 湿式浮き床構造は,浮き床層の通常の養生期間が経過するまでは試験を行ってはならない。

7 試験方法

7.1 試験条件

  試験条件は,次による。
a) 標準重量衝撃源による床衝撃音レベルの測定は,コンクリート製標準床の素面状態と試料施工状態と
の2条件について行う。
b) 素面状態,試料施工状態とも,衝撃装置,その操作員など以外の付加荷重がない状態で行う。

7.2 音源室空間の温度及び湿度の測定

  温度及び湿度によって音響性能が変化するような材料をもつ試料を測定する場合には,音響測定に先立
ち,試料中央の表面の温度,音源室空間の空気温度及び湿度を測定する。
なお,試料中央の表面温度は,1825 ℃であることが望ましい。

7.3 標準重量衝撃源による加振位置の設定

  標準重量衝撃源による加振位置の設定は,次による。
a) 素面状態,試料施工状態とも,4点以上1) で,かつ,平均的な床衝撃音レベルを求めることができる
だけの点数を,標準重量衝撃源による加振位置として設定する。ただし,カテゴリーIIの試料の場合
は,附属書Cによる。
注1) 5点以上とすることが望ましい。
b) 素面状態の測定における標準重量衝撃源の加振位置の点数は,試料施工状態と同数とする。また,加
振位置も試料施工状態のときと同位置とする。
c) 標準重量衝撃源による加振位置は,試料の端部から25 cm以上,かつ,コンクリート製標準床の端部
から50 cm以上離すようにする。

7.4 床衝撃音の発生

  素面状態及び試料施工状態で,定めた加振位置を順次標準重量衝撃源で加振し,受音室に床衝撃音を発
生させる。
なお,発生床衝撃音が,加振回数に依存性のある試料については,連続加振して最大音圧レベルが安定
してから,受音室の最大音圧レベルの測定を開始する。

7.5 受音室の最大音圧レベルの測定

7.5.1  マイクロホンの設置方法
受音室内において,コンクリート製標準床から下方に1.0 m以上離れ,かつ,受音室内の各面及び拡散
体から70 cm以上離れた空間内に,互いに70 cm以上離れた4点以上の音圧レベルの測定点を,空間的に
均等に分布させるように設定する。
なお,測定点は素面状態,試料施工状態とも同じ位置となるようにする。
7.5.2 最大音圧レベルの測定
各加振点ごとに,すべてのマイクロホン位置で,サウンドレベルメータの時間重み付け特性Fを用いて
各測定周波数帯域の最大音圧レベルを3回以上測定し,それらの算術平均値を求める。測定時には,暗騒

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音レベルを常に監視する必要がある。

7.6 測定周波数範囲

  測定は,通常,オクターブバンド又は1/3オクターブバンドの次の中心周波数について行う。
a) オクターブバンドの場合 : 63 Hz,125 Hz,250 Hz及び500 Hz
b) 1/3オクターブバンドの場合 : 50 Hz,63 Hz,80 Hz,100 Hz,125 Hz,160 Hz,200 Hz,250 Hz,
315 Hz,400 Hz,500 Hz及び630 Hz
注記 低周波数領域の床衝撃音レベル低減量が必要な場合には,次に示す中心周波数を追加して測定
してもよい。
− オクターブバンドの場合 : 31.5 Hz
− 1/3オクターブバンドの場合 : 25 Hz,31.5 Hz及び40 Hz

7.7 暗騒音の影響の補正

  受音室における測定結果に対して,室外からの騒音,受音システムにおける電気的ノイズなどが影響し
ていないことを確認するために,暗騒音のレベルを測定する。
暗騒音のレベルが,最大音圧レベル(暗騒音が加わったレベル)に対して,少なくとも6 dB以上(15 dB
以上が望ましい。)低くなるようにする。この差が15 dB未満で6 dB以上の場合には,暗騒音の影響を除
去した最大音圧レベルを式 (3) によって求める。また,その差が6 dBよりも小さい場合には,暗騒音の
影響を含む最大音圧レベルの測定値に対する補正値は−1.3 dBとし,床衝撃音レベル低減量の値は参考値
として記録する。
10Lb / 10
10 log10 10L Fmax / 10
´
LFmax (3)
ここに, LFmax : 補正された最大音圧レベル (dB)
L´Fmax : 暗騒音の影響を含む最大音圧レベルの測定値 (dB)
Lb : 暗騒音の時間平均音圧レベル (dB)
注記 受音システムの電気的ノイズの影響を調べるためには,マイクロホンをダミーマイクロホンに
置き換える方法を取る。

7.8 標準重量衝撃源に対する床衝撃音レベル低減量の算出

7.8.1  標準重量衝撃源による平均床衝撃音レベルの算出
コンクリート製標準床が素面状態及び試料施工状態の両方について,標準重量衝撃源の加振点ごとに,
すべての測定点において測定された最大音圧レベルのエネルギー平均値(Li,Fmax,k : 床衝撃音レベル)を式
(4) によって測定周波数帯域ごとに計算する。
m
1 LFmax, j / 10
10 log10
Li, Fmax, k 10 (4)
m j 1
ここに, LFmax,j : j番目の測定点における最大音圧レベルの測定値 (dB)
m : 測定点の数
式 (4) で求められたすべての加振点における床衝撃音レベル (Li,Fmax,k) を算術平均し,平均床衝撃音レ
ベル (Li,Fmax) とする。
7.8.2 床衝撃音レベル低減量の算出
7.8.1で算出した,コンクリート製標準床素面状態の平均床衝撃音レベル (Li,Fmax,s) 及び試料施工状態の
平均床衝撃音レベル (Li,Fmax,f) を用いて,式 (1) によって,床衝撃音レベル低減量 (ΔLH) を算出する。床
衝撃音レベル低減量 (dB) は,JIS Z 8401によって小数点以下1けたに丸める。

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7.9 標準重量衝撃源による加振点ごとの床衝撃音レベル低減量の算出

  標準重量衝撃源の各加振点ごとの床衝撃音レベル低減量が必要な場合には,式 (4) によって求めた,標
準床素面状態及び試料施工状態における加振点ごとの床衝撃音レベルを用いて,式 (1) によって加振点別
床衝撃音レベル低減量 (ΔLk) を算出する。各加振点の床衝撃音レベル低減量 (dB) は,JIS Z 8401によっ
て小数点以下1けたに丸める。

8 測定精度

  測定方法は,ISO 140-2の規定に適合するように十分な反復性をもたなければならない。測定の手順及
び測定装置を変更した場合には,ISO 140-2の規定に従って測定精度を確認する必要がある。

9 結果の表示及び付記事項

9.1 結果の表示

  床衝撃音レベル低減量の測定結果は,図及び表で示す。図の横軸はオクターブ幅が15 mm(1/3オクタ
ーブ幅が5 mm)となるように中心周波数をとり,縦軸には,床衝撃音レベル低減量を10 dBが20 mmと
なるようにとる。測定結果は,各周波数帯域ごとに点で示し,順次,直線で結ぶ。
なお,標準重量衝撃源による加振点ごとに床衝撃音レベル低減量を求めた場合には,別途それらの結果
を図及び表で示すことが望ましい。

9.2 付記事項

  試験結果の報告書には,測定結果とともに,次の事項を記載する。
a) この規格によった旨
b) 試験機関の名称及び住所
c) 試料の製造業者の名称及び製品証明
d) 試験の依頼者又は依頼組織の名称及び住所
e) 試験年月日
f) 受音室の形状・寸法並びに受音室の壁の構造及び厚さ
g) コンクリート製標準床の周辺の支持方法,寸法・厚さなど
h) 試料の構成,施工方法及び試料の供給元
i) 試料の詳細(使用した材料の名称,密度及び寸法)。必要に応じて断面詳細図を示す。
j) 試料を養生した場合は,付加質量の載荷方法及び1 m2当たりの質量並びに接着養生期間を記載する。
また,湿式浮き床構造については,上面コンクリートの養生期間。
k) 音源室の空気温度及び湿度並びに試料施工状態の試料中央の表面温度。
l) 測定点数及び測定点位置
m) 標準重量衝撃源の種類,仕様,加振点数,位置など。
n) 試験での試料の損傷(例えば,変形)の有無
o) 試験床の素面状態及び試料施工状態の標準重量衝撃源による床衝撃音レベル。また,受音室の残響時
間など。
p) その他,試料,試験及び試験結果に関する必要な参考事項並びに特記事項
参考文献 JIS A 1417 建築物の空気音遮断性能の測定方法

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附属書A
(規定)
カテゴリーIの小試料による測定方法

序文

  この附属書は,6.2に示すカテゴリーI又はカテゴリーIと同等に扱うことができる試料を小試料によっ
て測定する方法について規定する。
A.1 試料
試料は,大きさが500 mm×500 mmのものを最低4体用意する。
A.2 試料の設置
試料の設置位置は,7.3を満足させるため,加振点が試料の中心によるよう決定し,6.3と同様な設置方
法によって,コンクリート製標準床上にA.1の試料を最低4か所に設置する。
A.3 測定方法
A.3.1 試料施工状態の測定
A.2で設置した試料の中心位置を,標準重量衝撃源で加振し測定を実施する。
A.3.2 素面状態の測定
コンクリート製標準床上に試料がない状態において,標準重量衝撃源で試料施工状態の測定時と同じ位
置を加振し測定を行う。

――――― [JIS A 1440-2 pdf 10] ―――――

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