JIS A 1902-2:2015 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第2部:接着剤

JIS A 1902-2:2015 規格概要

この規格 A1902-2は、建築材料としての接着剤から放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の放散速度を小形チャンバー法によって測定する場合のサンプルの採取,保管,試験片の作製,試験条件など放散に影響する事項について規定。

JISA1902-2 規格全文情報

規格番号
JIS A1902-2 
規格名称
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第2部 : 接着剤
規格名称英語訳
Determination of the emission of volatile organic compounds and aldehydes by building products -- Sampling, preparation of test specimens and testing condition -- Part 2:Adhesives
制定年月日
2006年12月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.040.20, 71.040.40, 83.180
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
接着 2021
改訂:履歴
2006-12-20 制定日, 2011-10-20 確認日, 2015-03-20 改正日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS A 1902-2:2015 PDF [13]
                                                                                  A 1902-2 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 サンプルの採取・・・・[2]
  •  5 試験片の作製及び養生・・・・[3]
  •  5.1 試験片の作製・・・・[3]
  •  5.2 試験片の養生・・・・[3]
  •  6 測定条件・・・・[3]
  •  7 試験片の設置・・・・[4]
  •  8 測定方法・・・・[4]
  •  9 報告・・・・[4]
  •  附属書A(参考)接着剤成分試験方法-接着剤中の揮発性有機化合物(VOC)含有量の測定例・・・・[6]
  •  附属書B(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表・・・・[10]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS A 1902-2 pdf 1] ―――――

A 1902-2 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS A 1902-2:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS A 1902の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS A 1902-1 第1部 : ボード類,壁紙及び床材
JIS A 1902-2 第2部 : 接着剤
JIS A 1902-3 第3部 : 塗料及び建築用仕上塗材
JIS A 1902-4 第4部 : 断熱材

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS A 1902-2 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
A 1902-2 : 2015

建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第2部 : 接着剤

Determination of the emission of volatile organic compounds and aldehydesby building products-Sampling, preparation of test specimens andtesting condition-Part 2: Adhesives

序文

  この規格は,建築材料としての接着剤について,JIS A 1901(以下,小形チャンバー法という。)に基づ
き,具体的な試験条件などについて定めるものである。
この規格は,2006年に制定され,今後,建築材料の個別製品規格に揮発性有機化合物(以下,VOCと
いう。),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物などの放散に関する性能規定を導入する場合,この
規格及び小形チャンバー法を引用することによって,迅速な対応が可能となることを目的として,改正し
た。技術上重要な改正に関する新旧対照表を附属書Bに示す。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1 適用範囲

  この規格は,建築材料としての接着剤から放散するVOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物
の放散速度を小形チャンバー法によって測定する場合のサンプルの採取,保管,試験片の作製,試験条件
など放散に影響する事項について規定する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散
測定方法−小形チャンバー法
JIS A 5536 床仕上げ材用接着剤
JIS A 5537 木れんが用接着剤
JIS A 5538 壁・天井ボード用接着剤
JIS A 5547 発泡プラスチック保温板用接着剤
JIS A 5548 陶磁器質タイル用接着剤

――――― [JIS A 1902-2 pdf 3] ―――――

2
A 1902-2 : 2015
JIS A 5549 造作用接着剤
JIS A 5550 床根太用接着剤
JIS A 6922 壁紙施工用及び建具用でん粉系接着剤
JIS K 6804 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤
JIS K 6806 水性高分子−イソシアネート系木材接着剤

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901によるほか,次による。
3.1
接着剤
建築物の接着用途に使用される蒸散支配形建築材料。
なお,接着剤には,製品規格として,JIS A 5536,JIS A 5537,JIS A 5538,JIS A 5547,JIS A 5548,JIS
A 5549,JIS A 5550,JIS A 6922,JIS K 6804,JIS K 6806などがある。
3.2
サンプル
ステンレス板又はガラス板の表面に塗布するために準備された接着剤で,かつ,有効期限内の未開封製
品で,母集団からその特性を調べる目的で取ったもの。
3.3
試験片
試験対象となる製品の放散特性についてチャンバー内で試験を行うために,試料負荷率から求めた塗布
面積に合わせてサンプルをステンレス板又はガラス板の表面に塗布したもの。
3.4
ロットサンプル
製造時に製品と同時に採取した少量サンプル。
3.5
試料負荷率
サンプルの塗布面積とチャンバー容積との比。
3.6
養生期間
試験片の作製終了から試験開始(チャンバー内に試験片を設置した)時点までの試験片を放置している
時間。

4 サンプルの採取

  サンプルの採取は,接着剤の製品から次によって行う。
a) サンプルの採取は,試験対象製品の有効期限内の未開封製品とする。
注記 倉庫などの製品の保管場所にある製品(又はロットサンプル)から採取する。
b) サンプルの数量は,製品規格の検査方法による。
なお,サンプルを試験場所(測定機関など)まで移送し,試験片の作製を行うような場合において
も,移送時にサンプルを開封し,別の容器に移し替えてはならない。試験場所へのサンプルの移送及
び保管は,サンプルからの化学物質の放散に影響を及ぼさないように直射日光を避け,密閉性のほか,

――――― [JIS A 1902-2 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
A 1902-2 : 2015
温度及び湿度にも注意する。
サンプルを採取する単位は,缶数又は本数とし,最小サンプル数はそれぞれ1缶又は1本とする。

5 試験片の作製及び養生

5.1 試験片の作製

  試験片の作製は,次のように行う。
a) 試験片は,通常,標準状態(23±2.0)℃でステンレス板又はガラス板の表面にサンプルを均一に塗布
する。サンプルの塗布量は,(300±15)g/m2とする。標準状態で試験片を作製できない場合には,作
業場所の温度を報告書に記録する。ただし,28 ℃を超えてはならない。サンプルの塗布は,はけ又は
くし目ごてを使用するなどの工夫を施し,できるだけ短時間で行う。試験片の作製時間は,5分を超
えてはならない。試験片として使用するステンレス板又はガラス板は,あらかじめイオン交換水で水
洗し,200 ℃以上(280 ℃以上が望ましい。)で一晩乾燥後使用する。 壁紙施工用及び建具用でん
粉系接着剤は,標準塗布量130180 g/m2及び接着剤表面の硬化又は接着剤の形状維持の観点から,
サンプルの塗布量は(180±10)g/m2とする。
b) サンプルの塗布面積は,箇条6 e) の試料負荷率との関係によって決定する。
c) 試験片を作製する環境は,特に他の試験片などからの化学物質の放散に注意し,試験片に化学汚染物
質が吸着しないようにできるだけ清浄な状態にする。
注記 試験片の作製は,VOCの放散源となり得るものから影響を受けないように,換気のある恒温
恒湿室又は空調された室で行うことが望ましい。

5.2 試験片の養生

  サンプルから作製した試験片は,通常,標準状態23±2.0 ℃で60±10分24±3時間の養生期間を確保
する。養生期間はVOC放散状態が安定し,かつ,試験片から接着剤が流れ落ちないように接着剤表面が
硬化又は接着剤が形状維持できる時間とする。試験片を養生する環境は,特に他の試験片などからの化学
物質の放散に注意し,試験片に化学汚染物質が吸着しないようにできるだけ清浄な状態にする。標準状態
での養生を確保できない場合には,養生する環境の温度を報告書に記録する。養生中の温度が変動する場
合には,最高値と最低値との幅を記録する。ただし,28 ℃を超えてはならない。試験片を養生する環境で
は,VOCの放散源となり得るものから影響を受けないように,例えば風速0.3 m/sが一定になるようにド
ラフト内で養生するなどの工夫を施して,空気が自由に接触できるようにする。
注記 養生期間は,5.2に示した養生期間の範囲内であれば接着剤表面が硬化又は接着剤が形状維持で
きる時間を選択してもよい。

6 測定条件

  接着剤の標準的な測定条件は,次のとおりとする。
a) 温度 (28±1.0)℃
b) 相対湿度 (50±5)%
c) チャンバー出口濃度 通常,チャンバー出口濃度は,厚生労働省のガイドライン値以下とする。
注記 厚生労働省のガイドライン値は,次のとおり。ホルムアルデヒドは100 μg/m3,トルエンは
260 μg/m3,キシレンは870 μg/m3,p-ジクロロベンゼンは240 μg/m3,エチルベンゼンは3 800
μg/m3及びスチレンは220 μg/m3である。
d) 換気回数 (0.5±0.05)回/h

――――― [JIS A 1902-2 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS A 1902-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1902-2:2015の関連規格と引用規格一覧