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JIS A 1903:2015 規格概要
この規格 A1903は、密封形容器,捕集剤などを用いてパッシブサンプリングを行い,建築材料から空気中へ放散する揮発性有機化合物のフラックス発生量を簡易に測定する方法について規定。
JISA1903 規格全文情報
- 規格番号
- JIS A1903
- 規格名称
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC)のフラックス発生量測定法―パッシブ法
- 規格名称英語訳
- Determination of the emission of volatile organic compounds (VOC) by building products -- Passive method
- 制定年月日
- 2008年2月20日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.20, 71.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2008-02-20 制定日, 2012-10-22 確認日, 2015-03-20 改正日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS A 1903:2015 PDF [11]
A 1903 : 2015
pdf 目 次
ページ
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 4 記号及び単位・・・・[3]
- 5 原理・・・・[3]
- 6 器具・・・・[3]
- 6.1 一般・・・・[3]
- 6.2 小形容器・・・・[3]
- 6.3 温度制御装置・・・・[4]
- 6.4 拡散サンプラー・・・・[4]
- 6.5 オーブン・・・・[4]
- 6.6 分析装置・・・・[4]
- 7 試験条件・・・・[4]
- 7.1 一般・・・・[4]
- 7.2 温度及び相対湿度・・・・[4]
- 7.3 拡散距離・・・・[5]
- 8 試験条件の検証・・・・[5]
- 8.1 試験条件のモニタリング・・・・[5]
- 8.2 小形容器の気密性・・・・[5]
- 8.3 回収率及びシンク効果・・・・[5]
- 9 小形容器の準備・・・・[5]
- 10 試験片の準備・・・・[5]
- 11 測定方法・・・・[5]
- 11.1 バックグラウンド捕集量及びトラベルブランク・・・・[5]
- 11.2 小形容器濃度を測定する時間・・・・[5]
- 11.3 試験片の保存・・・・[5]
- 11.4 捕集・・・・[5]
- 12 分析方法・・・・[6]
- 13 フラックス発生量の算出方法・・・・[6]
- 14 報告書・・・・[6]
- 附属書A(参考)対象VOCのガイドライン値・・・・[8]
- 附属書B(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表・・・・[9]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS A 1903 pdf 1] ―――――
A 1903 : 2015
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS A 1903:2008は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS A 1903 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
A 1903 : 2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC)のフラックス発生量測定法−パッシブ法
Determination of the emission of volatile organic compounds (VOC) y building products-Passive method
1 適用範囲
この規格は,密封形容器,捕集剤などを用いてパッシブサンプリングを行い,建築材料から空気中へ放
散する揮発性有機化合物(以下,VOCという。)のフラックス発生量を簡易に測定する方法について規定
する。
なお,この規格は建築用ボード類,壁紙,床材,断熱材及びそれらの施工に用いる接着剤,塗料などに
適用する。
居住環境における,厚生労働省の示す室内汚染物質濃度のガイドライン値を,附属書Aに示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散
測定方法−小形チャンバー法
JIS A 1902-1 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放
散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第1部 : ボード類,壁紙及び床材
JIS A 1902-2 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放
散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第2部 : 接着剤
JIS A 1902-3 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放
散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第3部 : 塗料及び建築用仕上塗材
JIS A 1902-4 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放
散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件−第4部 : 断熱材
JIS A 1969 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・溶媒抽出・キャピラリーガスクロ
マトグラフィーによるサンプリング及び分析−パッシブサンプリング
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 1901によるほか,次による。
3.1
拡散サンプラー(diffusion sampler)
JIS A 1969の箇条4(原理)で規定する拡散原理を用いた,VOCを測定するための捕集管など。
――――― [JIS A 1903 pdf 3] ―――――
2
A 1903 : 2015
3.2
試験開始(test start)
試験片を設置し,最初に拡散サンプラーを設置した時点。
3.3
経過時間(time)
試験開始からの時間。
3.4
捕集時間(sampling period)
拡散サンプラーによって捕集を行った時間。
3.5
小形容器(micro cell)
建築材料から放散されるVOCを測定するための密封容器。
3.6
捕集量(collection amount)
捕集時間中に拡散サンプラーに捕集された特定のVOCの量。
3.7
バックグラウンド捕集量(background amount)
試験片を設置しないで捕集時間と同じ時間測定を行ったときの,拡散サンプラーのVOC捕集量。
3.8
トラベルブランク(travel blank)
拡散サンプラー自体の汚染及び開閉・輸送時における汚染を考慮するために,捕集を除く全ての操作を
行った拡散サンプラーのVOCの質量。
3.9
試験面積(test surface area)
試験片の表面の小形容器で覆われた面積。
3.10
回収率(recovery)
単位時間中に拡散サンプラーで捕集した対象VOCの総量を,単位時間中に小形容器で放散した既知の
対象VOCの理論量で除した値。
3.11
フラックス発生量(flux)
捕集されたVOCの質量を捕集時間及び試験面積によって除した値。この規格では単位面積当たりのフ
ラックス発生量Jaを適用する。その他の異なる必要条件に基づくフラックス発生量も定義することができ
る。例えば,単位長さ当たりのフラックス発生量Jlが挙げられる。
3.12
等価拡散距離(equivalent diffusion length)
試験片から拡散サンプラーまでの距離。建材からの三次元形状を考慮した等価距離となる。
――――― [JIS A 1903 pdf 4] ―――――
3
A 1903 : 2015
4 記号及び単位
この規格で用いる記号及び単位は,次による。
A : 試験面積(m2)
Ja : 単位面積当たりのフラックス発生量[μg/(m2・h)]
Jl : 単位長さ当たりのフラックス発生量[μg/(m・h)]
Mb,t : 経過時間tにおける拡散サンプラーによるVOCのバックグラウンド捕集量(μg)
Mt : 経過時間tにおける拡散サンプラーによるVOCの捕集量(μg)
t : 経過時間(h)
5 原理
この試験は,拡散サンプラーを装着した小形容器を試験片の上に設置し,試験片から放散するVOCの
捕集を行い,その値を捕集時間及び試験面積で除し,試験対象となる建築材料のVOCのフラックス発生
量を静的状態で測定する方法である。
6 器具
6.1 一般
建築材料から放散されるVOCのフラックス発生量の測定に用いる主な器具は,次による。
− 小形容器
− 拡散サンプラー
− 温度制御装置
− オーブン
− 分析装置
6.2 小形容器
小形容器は,次による。
a) 形状 小形容器は,ステンレス鋼又はガラスで作られたものとする。図1に小形容器の一例を示す。
なお,台形状容器の寸法(縦59 mm×横97.5 mm×高さ56 mm)は目安であり,試験面積は0.005 758
m2,容積は300 mL(±5 %)となる。気密性を確保するためにシートを装着する場合は,実際に有効
な面積を試験面積とする。サンプラー差込み口に上部から拡散サンプラーを差し込み,建材から放散
されるVOCを捕集する。気密性を保つため保持器具を使用してもよい。通常,全ての部品が取外し
可能で,洗浄・加熱処理が容易な構造とする。
なお,形状,拡散サンプラーと試験片との位置によって拡散距離が変わると,測定値に大きな影響
を及ぼすことがある。
――――― [JIS A 1903 pdf 5] ―――――
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JIS A 1903:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.20 : 雰囲気
JIS A 1903:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1901:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法―小形チャンバー法
- JISA1902-1:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第1部:ボード類,壁紙及び床材
- JISA1902-2:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第2部:接着剤
- JISA1902-3:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第3部:塗料及び建築用仕上塗材
- JISA1902-4:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第4部:断熱材
- JISA1969:2015
- 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・溶媒抽出・キャピラリーガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析―パッシブサンプリング