JIS A 1968:2015 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・溶媒抽出・キャピラリーガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析―ポンプサンプリング | ページ 3

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A 1968 : 2015
表2−Carbotrap(525 mg)の20 ℃における推定保持容量及び安全試料採取量(SSV)
有機化合物 沸点 蒸気圧 保持容量 SSV SSV/g
℃ kPa(25 ℃) L L L/g
ヘキサン 69 16 83 42 80
ヘプタン 98 3.6 470 240 450
オクタン 125 1.9 7.9×103 3.9×103 7.5×103
ノナン 151 − 7.4×104 3.7×104 7.0×104
デカン 174 − 1.7×1011 8.6×1010 1.6×1011
ベンゼン 80 − 120 61 120
トルエン 111 − 680 340 650
キシレン 138-144 0.67-0.87 4.5×104 2.2×104 4.3×104
エチルベンゼン 136 0.93 2.1×104 1.1×104 2.0×104
トリクロロエチレン 87 2.7 8.4 4.2 8.00
テトラクロロエチレン 121 1.87 42 21 40.0
p-ジクロロベンゼン 174 0.085 540 270 510
表3−Carboxene 569(300 mg)の20 ℃における推定保持容量及び安全試料採取量(SSV)
有機化合物 沸点 蒸気圧 保持容量 SSV SSV/g
℃ kPa(25 ℃) L L L/g
ブタン −0.5 − 15 7.5 25
ペンタン 35 56 120 60 200
ヘキサン 69 16 1.6×103 780 2.6×103
ヘプタン 151 98 6.6×103 3.3×103 1.1×104
トルエン 111 − 1.6×103 810 2.7×103
キシレン 138-144 0.67-0.87 4.5×103 2.3×103 7.5×103
エチルベンゼン 136 0.93 1.5×103 750 2.5×103
表4−Carbosive S-III(300 mg)の20 ℃における推定保持容量及び安全試料採取量(SSV)
有機化合物 沸点 蒸気圧 保持容量 SSV SSV/g
℃ kPa(25 ℃) L L L/g
プロパン −42 − 5.1 2.6 8.5
ブタン −0.5 − 76 38 63
ペンタン 35 56 360 180 600
ヘキサン 69 16 3.0×103 1.5×103 5.0×103
ヘプタン 151 98 6.0×103 3.0×103 1.0×104

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A 1968 : 2015
附属書A
(参考)
破過容量の測定
A.1 動的標準ガス
濃度既知の物質を用いて動的標準ガスを調製する。ISO 6141及びISO 6145規格群に適切な標準ガス調
製方法の記載がある。濃度生成温度は,サンプラ使用時に想定される一般的な温度とする。
A.2 装置
通常の実験室器具及び次に示すものを用いる。
A.2.1 サンプラ 6.1と同様のもの。ただし,バックアップ捕集管は用いない。
A.2.2 流量計 測定範囲20200 mL/minのもの。
A.2.3 検出器 水素炎イオン化検出器(FID)。
A.3 測定
適切な暴露限界の2倍に相当する濃度の分析対象成分を生成する動的標準ガス調製器(A.1),サンプラ
(A.2.1),流量計(A.2.2)及び検出器(A.2.3)から構成される一連のサンプリング装置を組む。
20200 mL/minの範囲で一定既知流量のガスをサンプリング装置に流す。流量は,想定されるサンプリ
ング流量に対して適切な範囲に設定する。ガスを流し始めた時間を記録する。VOC成分の流出が始まると,
検出器に応答がみられる。検出器の応答が平衡に達する(入口濃度に等しくなる)か,又は用いたVOC
の主成分若しくは全成分の応答が確認されるまで測定を継続する。平衡値の5 %に達した時点の時間を求
める(図A.1参照)。
通常,サンプリング装置のデッドボリュームは,破過容量より比較的小さいものとなる。そうでない場
合は,サンプリング装置に素管(吸着剤を充していない空の管)を取り付けてデッドボリュームを繰り
返し求め,それに応じて結果を補正する。
ガス流の相対湿度を約80 %に加湿して上記の試験を繰り返し行い,破過容量に対する水分の影響を確認
する。相対湿度100 %の清浄な水蒸気を用いて,生成した濃度が5倍となる(体積比1 : 4)ように一次ガ
ス流を希釈・加湿する。加湿用の水はVOCに汚染されてはならない。
注記 相対湿度80 %は実際的な値として規定している。より高い相対湿度におけるこの方法の有効性
を考える場合,高湿度下におけるサンプリング体積に関わる必要な注意を促す情報となる。
A.4 破過容量の算出
平衡値の5 %に達するのに要した時間(min)に流量(L/min)を乗じて,破過容量を計算する。

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図A.1−破過容量の測定

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A 1968 : 2015
附属書B
(参考)
外挿による保持容量の推定
B.1 装置
通常の実験室器具及び次の装置を使用する。
B.1.1 サンプラ 6.1と同様のもの。
B.1.2 ガスクロマトグラフ 水素炎イオン化検出器(FID)付きで,少なくともS/N比5 : 1でトルエン1 ng
の溶出を検出する能力をもつもの。
B.1.3 流量計 20200 mL/minの範囲のもの。
B.1.4 温度計 JIS Z 8710[10]に規定される温度計又はそれと同等以上の性能をもつもの。
B.2 動的標準ガス
濃度既知の物質を用いて動的標準ガスを調製する。ISO 6141及びISO 6145規格群に適切な標準ガス調
製方法の記載がある。濃度生成温度は,サンプラ使用時に想定される一般的な温度とする。
B.3 定量
狭口径のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)配管によって通常のクロマトグラフカラムの代わりに,
サンプラ(B.1.1)をガスクロマトグラフ(B.1.2)の注入口と検出口とに接続する。保持時間が適切(2
20分)となるように,恒温槽の温度を最低5段階設定し,1 mLの標準ガス(B.2 20 ℃にて300 mg/m3)
を導入して保持時間を求める。保持時間にカラムの流量を乗じて保持容量を算出する。各温度にて測定を
5回繰り返す。
B.4 保持容量の算出
各温度の保持容量の平均値を,相当する絶対温度の逆数に対してプロットし20 ℃に外挿する。

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附属書C
(参考)
吸着剤の種類
C.1 吸着剤の種類
吸着剤の種類の例を,次に示す。
吸着剤名1) タイプ
Charcoal やし殻活性炭
Charcoal 石油系活性炭
Carbotrap グラファイトカーボン
Carbosieve S-III カーボンモレキュラーシーブ
Carboxen 569 カーボンモレキュラーシーブ
Anasorb CMS カーボンモレキュラーシーブ
注1) arbotrapTM,Carbosive S-IIITM及びCarboxen 569TMは,Supelco, Inc., USAの登録商標。Anasorb
CMSTMは,SKC, Inc., USAの登録商標。
この情報はこの規格の利用者の便宜を図るものであり,この名称の製品を認めるものではない。同じ結
果を導けることが示せる同等の製品を用いてもよい。

――――― [JIS A 1968 pdf 15] ―――――

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