JIS A 1964:2015 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)のサンプリング方法

JIS A 1964:2015 規格概要

この規格 A1964は、揮発性有機化合物による室内空気汚染の測定計画を作成するための支援となることを目的として作られた。

JISA1964 規格全文情報

規格番号
JIS A1964 
規格名称
室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)のサンプリング方法
規格名称英語訳
Indoor air -- Sampling strategy for volatile organic compounds (VOCs)
制定年月日
2005年11月1日
最新改正日
2019年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 16000-5:2007(MOD)
国際規格分類

ICS

13.040.20
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2005-11-01 制定日, 2011-11-29 確認日, 2015-03-25 改正日, 2019-10-25 確認
ページ
JIS A 1964:2015 PDF [25]
                                                                                   A 1964 : 2015

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 揮発性有機化合物(VOC)の定義・・・・[2]
  •  4 放散源及び放散状況・・・・[3]
  •  5 測定方法・・・・[3]
  •  5.1 一般事項・・・・[3]
  •  5.2 短期間測定・・・・[3]
  •  5.3 長期間測定・・・・[4]
  •  6 サンプリング及び測定計画・・・・[4]
  •  6.1 一般事項・・・・[4]
  •  6.2 測定目的及び環境条件・・・・[4]
  •  6.3 サンプリング時期・・・・[6]
  •  6.4 サンプリング時間及び頻度・・・・[6]
  •  6.5 サンプリング場所・・・・[8]
  •  6.6 結果及び測定の不確かさの表示・・・・[8]
  •  6.7 測定値の品質保証・・・・[9]
  •  附属書A(参考)室内空気中で検出されるVOCの例・・・・[10]
  •  附属書B(参考)長期サンプリング中の活動状況及び境界条件を記録するための記録用紙の例・・・・[13]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[16]
  •  附属書JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表・・・・[18]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS A 1964 pdf 1] ―――――

A 1964 : 2015

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS A 1964:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS A 1964 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
A 1964 : 2015

室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)のサンプリング方法

Indoor air-Sampling strategy for volatile organic compounds (VOCs)

序文

  この規格は,2007年に第1版として発行されたISO 16000-5を基とし,国内の実情を反映させるため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を附
属書JBに示す。
JIS A 1960では,室内空気の汚染物質の測定に関する一般要求事項,及び個別の汚染物質又は汚染物質
のグループについて,サンプリング前又はサンプリング中に観察すべき重要な条件が記載されている。
この規格は,JIS A 1960との関連を意図している。また,分析手順について記載しているJIS A 1965,
JIS A 1966,JIS A 1967との関連も意図している。
この規格は,JIS A 1960の知識を前提としている。
サンプリング方法については,VDI 4300, Part 6 [1]に基づく。

1 適用範囲

  この規格は,揮発性有機化合物(以下,VOCという。)による室内空気汚染の測定計画を作成するため
の支援となることを目的として作られた。室内空気の測定を行う場合は,サンプリング及び測定方法の慎
重な計画が特に重要である。測定結果は,広範囲に及ぶ影響をもつかもしれない。例えば改修の必要性及
びその手法が成功したかどうかを判断することになる。
不適切な測定方法は,測定手順による誤差によって,より大きい不確かさを生じる。
この規格は,JIS A 1960で定義された室内環境の定義を用いる。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16000-5:2007,Indoor air−Part 5: Sampling strategy for volatile organic compounds (VOCs)
(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1960 室内空気のサンプリング方法通則

――――― [JIS A 1964 pdf 3] ―――――

2
A 1964 : 2015
JIS A 1965 室内及び試験チャンバー内空気中揮発性有機化合物のTenax TA吸着剤を用いたポンプ
サンプリング,加熱脱離及びMS又はMS-FIDを用いたガスクロマトグラフィーによる定量
JIS A 1966 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガスクロ
マトグラフィーによるサンプリング及び分析−ポンプサンプリング
JIS A 1967 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガスクロ
マトグラフィーによるサンプリング及び分析−パッシブサンプリング
ISO 16000-8,Indoor air−Part 8: Determination of local mean ages of air in buildings for characterizing
ventilation conditions

3 揮発性有機化合物(VOC)の定義

  室内環境には,様々な有機化合物が存在する。これらの化合物は,揮発性によって,気相状態,浮遊粒
子状物質,堆積したほこりなどで存在する。世界保健機構(World Health Organization = WHO)の作業グル
ープは,表1のように,沸点に基づいて有機化合物を分類した[2]。この規格では,VVOC及びSVOC,POM
を除いたものとする。
表1−室内空気の有機汚染物質の分類[WHO 1989][2]
名称 略称a) 沸点の範囲 飽和蒸気圧e) サンプリング法の例b)
下限温度 上限温度 kPa
℃ ℃
高揮発性有機化合物 VVOC <0 50100 >15 活性炭,冷却サンプリング法,
分子ふるい,キャニスター法
揮発性有機化合物 VOC 50100 240260 >10−2 Tenax 1),グラファイトカーボ
ン,活性炭
準揮発性有機化合物 SVOC 240260 380400 10−210−8 PUF c),XAD-2 d) 1)
粒子状有機物質 POM >380 − − フィルタ
注a) 次の略称を使用 :
VVOC = Very Volatile Organic Compound,高揮発性有機化合物
VOC = Volatile Organic Compound,揮発性有機化合物
SVOC = Semi-volatile Organic Compound,準揮発性有機化合物
POM = Particulate Organic Matter,粒子状有機物質
b) HOの情報を補足
c) ポリウレタン発泡体
d) AD-2樹脂 : Amberlite XAD-2,スチレンとジビニルベンゼンの共重合体で巨大網目構造をもつ樹脂で
ある。多環芳香族などの物質をよく吸着する。
e) 飽和蒸気圧は,常温での値である。
この分類は,主として沸点に基づいているが,同時に分析の方法,特にガスクロマトグラフィーのこと
も考慮している。ここでは物質の存在状態が一定でないため,沸点の範囲,及び選択するサンプリング法
を温度によって厳密に規定することは実用的ではない。
注記1 幾つかの化学物質は,常圧下で気化するときに分解してしまうために沸点を求めることが難
しい場合又は不可能な場合がある。蒸気圧は,化学物質の揮発性の分類の別の基準であり,
それは有機化合物の分類のために用いられるかもしれない[3]。
注記2 TVOC(総揮発性有機化合物)は,JIS A 1965で定義される。
注1) 表1及びこの規格の他のところに挙げられている吸着剤は,この規格の元で指定される性能を

――――― [JIS A 1964 pdf 4] ―――――

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A 1964 : 2015
発揮すると知られている。各吸着剤及び製品は商品名に特定され,単一の業者によって製造さ
れる。しかし,多くの供給業者から購入することが可能である。この情報は,この規格の利用
者の便宜のために提供された。この規格が指定された製品を支持しているというわけではない。
同じ結果が得られるのであれば,同等の製品を使用することは可能である。

4 放散源及び放散状況

  これまでに数百種類のVOCが様々な放散源から生じて室内空気中で検出されている。
室内には,継続性又は間欠性の放散源が存在する。最も重要な継続性放散源は,建材,家具及び室内用
テキスタイルである。間欠性放散源は,居住者及び居住者の活動,例えば喫煙及び趣味の活動と同じよう
に家庭用品及び改修のための製品を含む。周囲の空気も放散源と考えられるが,VOCによる室内空気汚染
の元としては通常は重要とみなされない。
上記の段落で言及された様々なタイプの放散源は,室内空気に広範囲の異なるVOCを放出する。それ
らのVOCは,異なる放散特性をもつ。ほとんどの室内空気分析の目的は,放散特性を考慮に入れ,室内
空気汚染の状態において可能な限り代表的な情報を提供することであり,正しい測定方法を開発すること
が重要である。
製品の製造過程における変化,放散されたVOC混合物の起こす変化があるので,放散源から放散され
るVOCの総括的なリストを作成するのは難しい。附属書Aに記載されているVOCは,室内空気中で頻繁
に検出されるVOCの代表例である。参考文献[4]中に,多くの国における室内空気中のVOC濃度の良い例
が記載されている。化合物は,ほとんどが次の化学的分類の一つに属する : アルカン類及びシクロアルカ
ン類,芳香族炭化水素類,テルペン類,アルデヒド類,ケトン類,アルコール類,アルコキシアルコール
類,エステル類,エーテル類,ハロゲン化炭化水素類。
このリストには,カルボン酸類,イソシアン酸塩類,アミン類などの多くの化合物グループが含まれて
いない。その理由は,これらの化合物は室内空気中に存在するが,VOC分析に通常適用される分析方法で
は,検知できなかったり,不十分な検知しかできないためである。
多数の極性化合物も含めたこれらの“特殊な”VOCを分析するためには,上記の方法ではなく,かなり
複雑な手法が必要である。したがって,明らかに必要なときを除いて,この特殊なVOCの分析が行われ
ることは,ほとんどない。
注記 ホルムアルデヒド及び他の低沸点アルデヒド類のためのサンプリング及び分析方法は,JIS A
1962 [5]及びJIS A 1963 [6]に規定している。

5 測定方法

5.1 一般事項

  室内空気中のVOCを求める方法は,VOCを個別に定量することを想定すると,短期間及び長期間の測
定法に分けられる。
分析に利用されるサンプリング及び分析方法は,JIS A 1960及びJIS A 1966に規定している。
VOC分析のためのサンプリング及び分析の基本はJIS A 1966及びJIS A 1967に規定している。室内空気
中のVOCをポンプサンプリングで捕集するときには,JIS A 1965を使用するものとする(サンプリング中
の活動状況及び境界条件を記録するプロトコルは,附属書Bに示している)。

5.2 短期間測定

  短期間測定は,一般的には測定目的に応じて1時間未満から数時間のサンプリング時間である。VOCは,

――――― [JIS A 1964 pdf 5] ―――――

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JIS A 1964:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16000-5:2007(MOD)

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JIS A 1964:2015の関連規格と引用規格一覧