JIS A 8420-2:1998 土工機械―トラクタ―第2部:仕様書様式及び性能試験方法 | ページ 4

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とる。測定中の速度の変化は,5%以内でなければならない。
c) 登坂試験 長さ5m以上の測定区間及び適当な助走距離(ただし,坂路部は車両全長の1.5倍以上)
を設け,最低速度段で測定区間を登坂するのに要した時間を測定し,次の式によって登坂所要出力を
算出し,附属書付表8に記入する。また,滑りの状況を備考欄に付記する。
なお,出力及び滑りに対して余裕のある場合は,同一坂路において,より高速の速度段で行い,登
坂可能速度段を決定する。
gn m L sin
Q
1 000t
ここに, Q : 登坂所要出力 (kW)
m : 運転質量 (kg)
L : 測定距離 (m)
t : 所要時間 (s)
燿 坂路の傾斜角度(度)
gn : 自由落下の標準加速度 (9.81m/s2)
d) ブレーキ試験(ホイール式トラクタだけ) 試験は往復について行い,適当な助走区間を走行の後,
初速度測定区間を一定の初速度(指定初速度)で走行し,一定の位置において,合図によって急ブレ
ーキをかけて停止させる。この合図をしたときのトラクタの位置から停止した位置までの停止距離を
測定し,併せて車輪の路面に対する固着状況を観察する。
ブレーキをかけるため,ブレーキペダルに足をかける操作によって路面に標点の印を付ける装置を
用いた場合は,標点から停止した位置までの距離(制動距離)を測定する。
なお,指定初速度は,トラクタの最高速度が35km/h以上のときは35km/h,35km/h未満で20km/h
以上のときは20km/h,20km/h未満のときはその最高速度とし,試験時の初速度が指定初速度の10%
以内にある限り,次の式で補正し,その平均値を求める。また,初速度測定区間は,指定初速度が35km/h
のときは100m,20km/h未満で10km/h以上のときは50m,10km/h未満のときは20mとする。
V
LS LS
V
ここに, Ls : 補正停止距離又は補正制動距離 (m)
L's : 測定停止距離又は測定制動距離 (m)
V : 指定制動初速度 (km/h)
V ' : 測定制動初速度 (km/h)
また,制動距離を測定した場合は,次の式によって減速度及びブレーキ効率を算出する。
V2
b
259.LS
e b
.981
ここに, b : 減速度 (m/s2)
e : ブレーキ効率
V : 指定制動初速度 (km/h)
Ls : 平均制動距離 (m)
以上の結果を附属書付表9に記入する。
e) 最小回転半径試験 最小回転半径が得られる方法で回転し,ホイール式は,JIS A 8303によって測定
し,クローラ式は,クローラ接地跡の最外部の回転直径を測定し,その1/2をそれぞれの最小回転半

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径とする。測定は,左回り,右回りの各前進,後進の4種類について行い,附属書付表10に記入する。
10. けん引試験 けん引試験は,JIS A 8309によってけん引力及びけん引出力の測定を行う。
試験を行うトラクタと制動車両との間にけん引力計を取り付けて前進各速度段で行う。ただし,明らか
に走行だけに使用される速度段は,試験を省略してもよい。
なお,けん引試験は,特に指定する場合を除いて,運転質量の状態で行い,燃料はタンク容量の2/3以
上とするが,必要がある場合はトラクタに適当な質量を付加して試験を行ってもよい。そのときは付加質
量の大きさと取付箇所を明記する。
a) けん引出力試験 トラクタのけん引力が安定するのに必要な助走距離をおき,試験時の車速 (m/s) の
20倍の距離 (m)
又は20mのいずれか大きい方の測定区間内で,けん引力,通過所要時間,エンジン回転速度,燃料
消費量及び起動輪又はタイヤ(駆動輪)の回転数を測定し,附属書付表11に記入する。
なお,けん引力は,最大けん引力の約1/2からトラクタが停止するまでの間で適当に変えて試験を
行う。
b) 連続けん引試験 a)で最大けん引力を得た速度段を選び,エンジンがほぼ定格回転速度を保つように
制動車の負荷を調整して1時間以上の連続運転を行う。試験中,エンジン回転速度の変動範囲が20min
−1を超えるときは,負荷を調整してこれを規正する。
測定は,a)におけるもののほか,冷却水温度及び各部潤滑油温度について,10分ごとに行い,附
属書付表12に記入する。この試験中,冷却水の補充及び水温の調節は原則として行わない。また,試
験中軽易な事故によって運転を休止する必要が生じたときは,その復旧に要する時間が5分以内のと
きは1回限りこれを認め,復旧後試験を継続し,休止した時間だけ試験を延長する。それ以上の事故
が生じたときは,その試験は改めて行うものとする。
c) 最大けん引力試験 試験は,制動車の負荷を徐々に増加して,クローラ又はタイヤのスリップ,エン
ジン停止又はトルクコンバータのストールに至るけん引力の限界を測定する。クローラ若しくはタイ
ヤのスリップ又はトルクコンバータのストールの場合は,エンジン回転速度も併せて測定し,附属書
付表13に記入する。ただし,最大けん引力は,上記の状態に至る直前3秒間の平均値とする。
11. 振動及び騒音試験 振動及び騒音試験は,次のとおりとする。
なお,試験は運転質量の状態で行うが,燃料はタンク容量の2/3以上とする。
a) 振動試験 振動の測定箇所は,フロアプレート上及びオペレータシート上とし,トラクタの最低及び
最高速度段で走行時について,JIS A 8304に規定する方法によって振動感覚補正をした加速度の実効
値を測定し,附属書付表14に記入する。
b) 騒音試験 騒音の測定は,トラクタの定置時及び走行時について,運転員の耳もと及び周辺の騒音レ
ベルをJIS Z 8731に規定する方法によって測定し,附属書付表15に記入する。周辺の騒音レベルを
測定する位置は,定置時にあっては,基準平行六面体(3)の前後左右の四面から,各面の中央直角方向
に7m及び30mの地点で地上1.5mの位置とし,走行時にあっては,20mの走行区間の中間点から左
右に,進行方向に直角に引いた測線上の基準平行六面体の両側面から7m及び30mの地点で地上1.5m
の位置とする。
注(3) トラクタの前後左右の車体又は足回りの最外部を通るトラクタの前後及び左右の中心面に平行
な面で囲んだ六面体。

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附属書付表1 トラクタ履歴表

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附属書付表2-1 定置試験記録表(クローラ式トラクタ)

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A 8420-2 : 1998
附属書付表2-2 定置試験記録表(ホイール式トラクタ)

――――― [JIS A 8420-2 pdf 20] ―――――

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