この規格ページの目次
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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
F 荷重
Δ たわみ
U エネルギー
Δ1F1 F1 F2 FN 1 FN
U Δ2Δ1 ...ΔN ΔN1
2 2 2
図14−負荷試験時の荷重−たわみ曲線
6.3 垂直負荷試験
6.3.1 側方負荷試験の完了後,ROPS頂部に垂直荷重を負荷する。
6.3.2 全てのROPSに対し,垂直荷重の中心は,側方負荷によって変形する前のROPS構造上で定めた側
方負荷と同一垂直面内で,ROPS構造の前後方向中心線に直角に負荷する。
6.3.3 ROPS上に加える垂直荷重は,変形したROPS構造の前後方向中心線に対称である限り,分布方法
を制限することなく負荷する。図15に垂直負荷の適用例を示す。
6.3.4 たわみの速度は,6.2.7に規定する基準によって負荷が静的であると考えられる程度とする。この
負荷は,荷重のレベルが表1の規定に達するまで続ける。ROPSは,5分間又は変形が終了するまでのう
ち,いずれか短い方の時間だけこの荷重を支えなければならない。
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B1,B2 履帯フレームの移動を防止する固定具
FV 荷重分布器具に等分布する垂直荷重
LDD 荷重分布器具
図15−垂直負荷の例
6.4 前後方向負荷試験
6.4.1 垂直荷重を除荷した後,前後方向荷重をROPSの前後方向中心線に沿って負荷する。
6.4.2 前後方向荷重は,機械の前方又は後方からROPSの頂部構造部材にROPSの前後方向中心線に沿っ
て負荷する。着力点は,頂部平面と前面との交差面を用いて決定する。それらの表面が湾曲している場合
は,頂部部材又は前部部材の弧の部分の中点における接線を用いて交差面を決定する(図3参照)。
6.4.3 前後方向荷重は,側方負荷に先立って設定された図3図5の位置に負荷しなければならない。座
屈を起こさずに荷重を伝達できる後(前)部の横断部材がない場合には,荷重分布器具は全幅にわたるも
のとする。その他の全ての場合において,荷重分布器具の長さは,ROPSの幅Wの80 %を超えて荷重を分
布させてはならない。
6.4.4 どの機械の場合でも,前後方向負荷の向き(前方又は後方)は,代表的供試体にとって最も厳しい
要求となる向きを選ばなくてはならない。最初の負荷方向は,水平で,かつ,機械の前後方向中心線に平
行でなければならない。前後方向負荷の向きを決めるに当たって,更に次の事項を考慮しなければならな
い。
a) LVに対するROPSの位置及びROPSの前後方向のたわみが,運転員を押し潰さないよう保護する効
果。
b) 例えば,機械の他の構造部材がROPSの前後方向たわみに抵抗し,ROPSに対する負荷の前後方向成
分の方向を制限することなどの機械の特性。
c) 前後方向の転倒の可能性,又は実際の転倒の間,前後方向軸のまわりに回転するときに機械が斜めに
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なるような傾向をもつ特殊な機種であることを示す経験。
6.4.5 たわみの速度は,6.2.7に規定する基準によって負荷が静的であると考えられる程度とする。この
負荷は,荷重のレベルが表1の規定に達するまで続ける。
7 材料
7.1 ROPSの一般要求事項
負荷要求事項のほかに,ROPSがぜい(脆)性破壊に対して十分な耐性をもたせるために,材料の温度
に対する要求事項を規定する。この要求事項に適合するために推奨される方法は,7.2及び7.3に示す機械
的要求事項を満たす材料によってROPSの構造部材を製作することである。この場合は,ROPS試験を任
意の温度で実施してもよい。いずれの場合でも,締結用部品(ボルト及びナット)は7.4の要求事項を満
たさなければならない。
7.2 ROPS構造部材
ROPS構成部材は,薄板製を除き,表2に示すシャルピーVノッチ(CVN)衝撃強度の一つを満足する
か,又はそれ以上の鋼材で製作しなければならない。薄板製の構造部材は7.3に示す要求事項に適合しな
ければならない。代替法として,引き続いて製造するROPSの材料が,試験に使用した供試品と同等のじ
ん(靱)性をもつことを材料仕様及び購入手順によって保証される場合には,全ての構造部材を−18 ℃以
下の温度の中で静的負荷試験を行うことによって達成される。
注記 シャルピーVノッチ衝撃試験による評価は,元来,品質管理上のチェックのためのものであっ
て,表示した温度は必ずしも直接に使用条件に関係するものではない。
(材料の)供給者又は製造業者の保証書は,適用可能なことの証明書として使用することができる。
ROPS構造部材に用いる全ての製造材料に関する(材料の)供給者又は製造業者の記録を保存しなけれ
ばならない。
試験片は,ロールの圧延方向にとり,ROPSとして成形又は溶接する前の板材,管材,形鋼などから取
らなければならない。管材又は型鋼の試験片は,JIS Z 2242に規定するように,最長寸法の中央部からと
り,溶接部を含んではならない。
7.3 薄板
次のものは,シャルピーVノッチ衝撃試験の要求事項に適合したものとみなす。
− 厚さが2.5 mm以下で,炭素含有量が0.20 %以下の鋼。
− 厚さが2.5 mmを超え4.0 mm以下で,炭素含有量が0.20 %以下の細粒化キルド鋼。
7.4 締結用部品(ボルト及びナット)
構造物の結合に使用するボルト及びナットは,JIS B 1051に規定する強度区分8.8,9.8若しくは10.9の
ボルト又は同等品,及びJIS B 1052-2に規定する強度区分8若しくは10のナット又は同等品でなければな
らない。
注記 強度区分10.9を超えるボルト又は同等品(JIS B 1051参照)は,ぜい(脆)性破壊及び遅れ破
壊を避けるためにより厳密な品質管理を必要とすることがある。
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表2−シャルピーVノッチ試験の最小衝撃強度
試験片寸法 エネルギー基準 エネルギー基準 試験片寸法 エネルギー基準 エネルギー基準
−30 ℃ b)にて −20 ℃ b)にて −30 ℃ b)にて −20 ℃ b)にて
mm J J mm J J
10×10a) 11 27.5 10×6 8 20
10×9 10 25 10×5a) 7.5 19
10×8 9.5 24 10×4 7 17.5
10×7.5a) 9.5 24 10×3.3 6 15
10×7 9 22.5 10×3 6 15
10×6.7 8.5 21 10×2.5a) 5.5 14
注a) 推奨寸法を示す。試験片の寸法は,各推奨寸法のうち可能な範囲で最大の寸法を下回ってはならない。
b) −20 ℃におけるエネルギー要求値は,−30 ℃における規定値の2.5倍である。ただし,衝撃エネルギー
強度には,その他の,例えば,ロール方向,降伏点,粒塊形成及び溶接といった要因も影響する。鋼材の
選定及び使用に当たっては,これらのことも考慮しなくてはならない。
8 性能
性能は,次のとおりとする。
a) 一つの代表的な供試品の試験において,一定の側方荷重及びエネルギー,垂直荷重及び前後方向荷重
の要求事項を満足するかこれらを超えなければならない。適合しなければならない基準値を決定する
数式を表1に示す。
b) 側方負荷試験において,荷重とエネルギーの要求値とを同時に達成する必要はない。いずれか一方が
達成される前に他の一方が要求値を大きく超えることがあり得る。エネルギー要求値に達する前に荷
重が要求値に到達し,この後(負荷継続中)に一旦要求値以下に下がることがあるが,この場合には,
側方エネルギーの要求値を満足又は超過した時点で,荷重が再び要求レベルに達していなければなら
ない。
c) 側方,垂直及び前後方向の各負荷試験中いかなるときも,ROPSのいかなる部分もDLVに入り込んで
はならない。ROPSのたわみに関する制限は絶対的である。
d) 側方負荷試験中いかなるときも,f) に記載する状況を除き,図6に示すLSGPはDLV(直立姿勢)に
入り込んではならない。
e) ロールバーROPS又は1柱式若しくは2柱式ROPSでは,垂直負荷試験中いかなるときも,VSGPは
DLV(直立姿勢)に入り込んではならない(図16参照)。
f) 機械中心線から外れた横向きの運転席用ROPSに側方負荷する場合,又は前後方向負荷が加わるに従
ってROPSが変形する方向に運転員が向いている場合,ROPS部材又は側方負荷の場合はLSGPがDLV
に入り込むのを防止するため,DLVのSIP(JIS A 8318による。)より上の部分を前方に16°まで傾け
てもよい。ただし,より小さい角度において,機械構成部品の一部又は操縦装置がDLVのそれ以上の
前方傾斜を妨害するような場合には,DLVの前方への回転は,16°未満にしなければならない(図17
参照)。
g) ) に示す場合と逆の方向に前後方向荷重が加わる場合(すなわち,負荷を加えたときROPSの変形す
る方向が運転員と向き合う場合),DLVの回転は,許容しない。荷重要求値は,側方エネルギー要求
値を達成するときと同じ状態で達成されなければならない。
h) OPS,その取付具又は機械フレームの破損によって,ROPSが機械フレームから脱落するようなこと
があってはならない。部分的な破損があったとしても,ROPSは,要求される荷重及びエネルギーレ
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ベルでは機械から完全には脱落しないことを示さなければならない。
図16−天頂仮想地面(VSGP)のDLVへの侵入が許容されない例
a) 横向きに取り付けられた座席をもつ b) 履帯式ブルドーザにおける前後方向荷重
ローラにおける側方負荷
記号 SIP座席基準点
図17−DLV上部のSIPまわりの回転の許容
9 表示
9.1 一般
この規格の全ての要求事項に適合したROPSには,9.2及び9.3に従ってラベルを表示しなければならな
い。
このラベルには,FOPS(落下物保護構造)に関する情報を含めてもよい。
9.2 ラベルの仕様
ラベルは,耐久性のあるものとし,ROPS構造に永久的に取り付けなければならない。ラベルは,容易
に読み取れ,かつ,天候による劣化を防ぐことのできるROPS構造上の位置に取り付けなければならない。
9.3 表示の内容
表示の内容は,次のとおりとする。
a) OPS製造業者及び該当する場合はその法的代理人の名称及び所在地
b) OPSが装着可能な機械の型式名称1)
c) 法令で必要とされる表示1), 2)
――――― [JIS A 8910 pdf 25] ―――――
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JIS A 8910:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3471:2008(IDT)
JIS A 8910:2012の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8910:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISA8318:2001
- 土工機械―座席基準点(SIP)
- JISA8322:2001
- 土工機械―寸法,性能及び容量の単位並びに測定の正確さ
- JISA8909:2017
- 土工機械―保護構造の室内評価試験―たわみ限界領域の仕様
- JISB1051:2014
- 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―強度区分を規定したボルト,小ねじ及び植込みボルト―並目ねじ及び細目ねじ
- JISB1052-2:2014
- 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―第2部:強度区分を規定したナット―並目ねじ及び細目ねじ
- JISZ2242:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験方法