JIS B 1052-2:2014 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―第2部:強度区分を規定したナット―並目ねじ及び細目ねじ

JIS B 1052-2:2014 規格概要

この規格 B1052-2は、10℃~35℃の環境温度範囲で試験を行ったときの炭素鋼及び合金鋼製のナットの機械的及び物理的性質について規定。

JISB1052-2 規格全文情報

規格番号
JIS B1052-2 
規格名称
炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―第2部 : 強度区分を規定したナット―並目ねじ及び細目ねじ
規格名称英語訳
Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel -- Part 2:Nuts with specified property classes -- Coarse thread and fine pitch thread
制定年月日
2009年11月20日
最新改正日
2019年10月21日
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対応国際規格

ISO

ISO 898-2:2012(IDT)
国際規格分類

ICS

21.060.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ねじ I 2020, ねじ II 2020
改訂:履歴
2009-11-20 制定日, 2014-09-22 改正日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS B 1052-2:2014 PDF [21]
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 記号及び意味・・・・[3]
  •  4 表し方・・・・[3]
  •  4.1 ナットのスタイルの表し方・・・・[3]
  •  4.2 強度区分の表し方・・・・[3]
  •  4.3 ナットのスタイル及び強度区分と呼び径の範囲との関係・・・・[3]
  •  5 ボルト・ナット結合体の設計・・・・[4]
  •  6 材料・・・・[5]
  •  7 機械的性質・・・・[6]
  •  8 検査・・・・[8]
  •  8.1 製造業者による検査・・・・[8]
  •  8.2 供給者による検査・・・・[8]
  •  8.3 購入者による検査・・・・[8]
  •  9 試験方法・・・・[8]
  •  9.1 保証荷重試験・・・・[8]
  •  9.2 硬さ試験・・・・[11]
  •  9.3 表面の健全性試験・・・・[12]
  •  10 表示・・・・[12]
  •  10.1 一般・・・・[12]
  •  10.2 製造業者の識別記号・・・・[12]
  •  10.3 強度区分の表示・・・・[12]
  •  10.4 識別・・・・[13]
  •  10.5 左ねじの表示・・・・[14]
  •  10.6 包装の表示・・・・[14]
  •  附属書A(参考)ナットの設計原理・・・・[15]
  •  附属書B(参考)保証荷重試験用マンドレルのねじの許容限界寸法・・・・[17]
  •  参考文献・・・・[19]

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――――― [JIS B 1052-2 pdf 1] ―――――

B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ねじ研究協会
(JFRI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
  これによって,JIS B 1052-2:2009は改正され,この規格に置き換えられ,また,JIS B 1052-6:2009は廃
止され,この規格に置き換えられた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
  JIS B 1052の規格群には,次に示す部編成がある。
    JIS B 1052-2 第2部 : 強度区分を規定したナット−並目ねじ及び細目ねじ

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――――― [JIS B 1052-2 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
                                                                           B 1052-2 : 2014
                                                                            (ISO 898-2 : 2012)

炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第2部 : 強度区分を規定したナット−並目ねじ及び細目ねじ

Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel-Part 2: Nuts with specified property classes-Coarse thread and fine pitch thread

序文

 この規格は,2012年に第3版として発行されたISO 898-2を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
  なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,10 ℃35 ℃の環境温度範囲で試験を行ったときの炭素鋼及び合金鋼製のナットの機械的
及び物理的性質について規定する。この規格の要求事項に適合するナットは,環境温度範囲で評価するの
で,高温及び/又は低温では,規定の機械的及び物理的性質を満足しないことがある。
    注記1 この規格で規定するナットは,−50 ℃+150 ℃の温度範囲で使用する。−50 ℃より低い
            温度及び+150 ℃を超えて+300 ℃までの温度範囲については,個々の適用状況に対して適
            切な選択を行うために,締結用部品の材料の専門家からの助言を受けることを推奨する。
    注記2 低温及び高温における鋼材の選択及び適用に関する情報は,例えばEN 10269,ASTM F2281
            及びASTM A320/A320Mから得ることができる。
  この規格は,次の条件のナットに適用する。
− 炭素鋼及び合金鋼製のもの
− M5M39の並目ねじ及びM8×1M39×3の細目ねじのもの
− JIS B 0205-1による一般用メートルねじのもの
− JIS B 0205-2及びJIS B 0205-3による呼び径とピッチとの組合せのもの
− 保証荷重試験力を含む強度区分を規定したもの
− 異なるスタイルのナット[低ナット(スタイル0),並高さナット(スタイル1),高ナット(スタイル
    2)]のもの(4.1参照)
− ナットの高さmが0.45D以上のもの
− 丸ナットの外径又は二面幅sが1.45D以上のもの(附属書A参照)
− JIS B 1051による強度区分をもつおねじ部品と組み合わせるもの
  溶融亜鉛めっきを施したナットについては,JIS B 1048を参照。

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2
B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
  この規格は,次に示すような特性に対する要求については規定しない。
− プリべリング性能(JIS B 1056参照)
− トルク/締付け力の性能(試験方法については,JIS B 1084参照)
− 溶接性
− 耐食性
    注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
            ISO 898-2:2012,Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy steel−Part 2:
                Nuts with specified property classes−Coarse thread and fine pitch thread(IDT)
              なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
            ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS B 0205-1 一般用メートルねじ−第1部 : 基準山形
      注記 対応国際規格 : ISO 68-1:1998,ISO general purpose screw threads−Basic profile−Part 1: Metric
             screw threads(IDT)
    JIS B 0205-2 一般用メートルねじ−第2部 : 全体系
      注記 対応国際規格 : ISO 261:1998,ISO general purpose metric screw threads−General plan(IDT)
    JIS B 0205-3 一般用メートルねじ−第3部 : ねじ部品用に選択したサイズ
      注記 対応国際規格 : ISO 262:1998,ISO general purpose metric screw threads−Selected sizes for screws,
             bolts and nuts(IDT)
    JIS B 1042 締結用部品−表面欠陥    第2部 : ナット
      注記 対応国際規格 : ISO 6157-2:1995,Fasteners−Surface discontinuities−Part 2: Nuts(IDT)
    JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−強度区分を規定したボルト,小ねじ及び
        植込みボルト−並目ねじ及び細目ねじ
    JIS B 1092 締結用部品−品質保証システム
      注記 対応国際規格 : ISO 16426:2002,Fasteners−Quality assurance system(IDT)
    JIS B 7721 引張試験機・圧縮試験機−力計測系の校正方法及び検証方法
      注記 対応国際規格 : ISO 7500-1:2004,Metallic materials−Verification of static uniaxial testing
             machines−Part 1: Tension/compression testing machines−Verification and calibration of the
             force-measuring system(MOD)
    JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
      注記 対応国際規格 : ISO 6892-1:2009,Metallic materials−Tensile testing−Part 1: Method of test at
             room temperature(MOD)
    JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験−試験方法
      注記 対応国際規格 : ISO 6506-1:2005,Metallic materials−Brinell hardness test−Part 1: Test method
             (MOD)
    JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
      注記 対応国際規格 : ISO 6507-1: 2005,Metallic materials−Vickers hardness test−Part 1: Test method

――――― [JIS B 1052-2 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
             (MOD)
    JIS Z 2245 ロックウェル硬さ試験−試験方法
      注記 対応国際規格 : ISO 6508-1:2005,Metallic materials−Rockwell hardness test−Part 1: Test method
             (scales A, B, C, D, E, F, G, H, K, N, T)(MOD)

3 記号及び意味

  この規格では,次の記号を用いる。
  D   ナットのねじの呼び径,mm
  dh 供試体取付具の穴径,mm
  F   試験力,N
  h   供試体取付具の厚さ,mm
  m   ナットの高さ,mm
  P   ねじのピッチ,mm
  s   ナットの二面幅,mm

4 表し方

4.1 ナットのスタイルの表し方

  ナットの高さによって,3種類のスタイルとする。
− 高ナット(スタイル2) : ナットの高さの最小値が約0.9D又は0.9Dを超えるもの(表A.1参照)
− 並高さナット(スタイル1) : ナットの高さの最小値が0.8D以上のもの(表A.1参照)
− 低ナット(スタイル0) : ナットの高さの最小値が0.45D以上0.8D未満のもの

4.2 強度区分の表し方

4.2.1  一般
  この規格で適用可能な全ての要求事項を満足するナットの強度区分の製品への表示及び包装への表示は,
箇条10による。
4.2.2  並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)
  並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)の強度区分は,組み合わせて使用することがで
きるおねじ部品の最大の強度区分の左側の数字と同一の数字一つで表示する。
4.2.3  低ナット(スタイル0)
  低ナット(スタイル0)の強度区分は,次に示す二つの数字で表示する。
a) 最初の数字は,4.2.2による並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)に比べて負荷能
    力が低下しており,そのため過大な負荷が作用したときねじ山のせん断破壊(ストリッピング)が起
    こることを示すため,0とする。
b) 2番目の数字は,熱処理された試験用マンドレルで試験する場合の保証荷重応力の公称値(単位MPa)
    の1/100を意味する。
    注記 保証荷重応力は,保証荷重試験力をおねじの有効断面積で除した値である。

4.3 ナットのスタイル及び強度区分と呼び径の範囲との関係

  ナットのスタイル及び強度区分と呼び径の範囲との関係を,表1に示す。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 5] ―――――

4
B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
                 表1−ナットのスタイル及び強度区分とねじの呼び径の範囲との関係
     強度区分                           ナットのねじの呼び径Dの範囲
               並高さナット(スタイル1)   高ナット(スタイル2)     低ナット(スタイル0)
        04                −                        −            M5≦D≦M39
                                                                  M8×1≦D≦M39×3
        05                −                        −            M5≦D≦M39
                                                                  M8×1≦D≦M39×3
         5    M5≦D≦M39                            −                        −
              M8×1≦D≦M39×3
         6    M5≦D≦M39                            −                        −
              M8×1≦D≦M39×3
         8    M5≦D≦M39                M5≦D≦M39                            −
              M8×1≦D≦M39×3          M8×1≦D≦M39×3
         9                −            M5≦D≦M39                            −
        10    M5≦D≦M39                M5≦D≦M39                            −
              M8×1≦D≦M16×1.5        M8×1≦D≦M39×3
        12    M5≦D≦M16                M5≦D≦M39                            −
                                        M8×1≦D≦M16×1.5

5 ボルト・ナット結合体の設計

  ナットの基本設計原理及びボルト・ナット結合体の負荷特性に関しては,附属書Aを参照。
  並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)は,表2に従っておねじ部品と組み合わせる。
  低い強度区分のナットを,より高い強度区分のナットに換えてもよい。
   表2−並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)とおねじ部品の強度区分との組合せ
                         ナットの強度区分  組み合わせて用いることのできる
                                              おねじ部品の最大強度区分
                                 5                      5.8
                                 6                      6.8
                                 8                      8.8
                                 9                      9.8
                                10                     10.9
                                12                   12.9/12.9
  基礎となる寸法許容差が公差域クラス6Hの場合の0より大きいナット(例えば,溶融亜鉛めっきナッ
トなどの6AZ,6AX)では,ねじ山のせん断破壊(ストリッピング)強度の低下が起こる。低ナット(ス
タイル0)は,並高さナット及び高ナットに比べて負荷能力が減少しており,ねじ山のせん断破壊を防止
するような設計とはなっていない。
  低ナットをダブルナットとして用いる場合は,並高さナット又は高ナットを組み合わせて使用する。組
付け作業は,最初に低ナットで締付けを行い,次に低ナットに対して,並高さナット又は高ナットを締め
付ける。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)

6 材料

  ナットの強度区分に対する材料及び熱処理(焼入焼戻し)の有無は,表3による。
  並目ねじの強度区分 05,8[並高さナット(スタイル1),D>M16],10及び12は,焼入焼戻しを施
す。
  細目ねじの強度区分 05,6(D>M16),8[並高さナット(スタイル1)],10及び12は,焼入焼戻し
を施す。
  化学成分は,関係する日本工業規格(日本産業規格)に従って評価する。
                                           表3−鋼材
    ねじ             強度区分           材料及び熱処理                 化学成分
                                                                   (溶鋼分析値%)a)
                                                           C         Mn        P         S
                                                          最大      最小      最大      最大
 並目ねじ  04 c)                       炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
           05 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
           5 b)                        炭素鋼d)           0.58       −      0.060     0.150
           6 b)                        炭素鋼d)           0.58       −      0.060     0.150
           8     高ナット(スタイル2) 炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
           8     並高さナット(スタイル炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
                 1) D≦M16
           8 c)  並高さナット(スタイル炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
                 1) D>M16
           9                           炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
           10 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
           12 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.45     0.048     0.058
 細目ねじ  04 b)                       炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
           05 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
           5 b)                        炭素鋼d)           0.58       −      0.060     0.150
           6 b)  D≦M16                炭素鋼d)           0.58       −      0.060     0.150
           6 b)  D>M16                炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
           8     高ナット(スタイル2) 炭素鋼d)           0.58      0.25     0.060     0.150
           8 c)  並高さナット(スタイル炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
                 1)
           10 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.30     0.048     0.058
           12 c)                       炭素鋼 QT e)       0.58      0.45     0.048     0.058
   QT : 焼入焼戻し
   “−” 規定値なし
 注a) 疑義が生じた場合には,製品分析値を適用する。
    b) この強度区分の材料は,購入者との協定によって快削鋼を用いてもよい。この場合の硫黄(S),りん(P)及
       び鉛(Pb)の最大含有量は,次による。
         S : 0.34 %,P : 0.11 %,Pb : 0.35 %
    c) 箇条7の機械的性質を満足する場合には,合金元素を添加してもよい。
    d) 製造業者の判断で,焼入焼戻しを施してもよい。
    e) これらの強度区分の材料は,焼戻し前の焼入れ状態で,図3に示すねじ部において約90 %のマルテンサイト
       組織となるように,十分な焼入れ性をもつようにしなければならない。
    注記 特定の化学元素の制限又は禁止に関する国家規格についても,それぞれの国又は地域で考慮す
          る必要がある。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 7] ―――――

6
B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)

7 機械的性質

  強度区分が規定されたナットは,製造工程中の試験及び最終検査のいずれとも,環境温度範囲(10 ℃
35 ℃)において,箇条9で規定された方法で試験を行ったときは,保証荷重試験力(表4及び表5)及び
硬さ(表6及び表7)に関する要求事項を満足しなければならない。
  焼入焼戻しを施さないナットの場合には,更に9.2.4.2に示す規定を適用する。
                             表4−並目ねじのナットの保証荷重試験力
  ねじ   ピッチ                                保証荷重試験力a),N
 の呼び    P                                        強度区分
   D                04        05        5         6         8         9         10      12
M5        0.8      5 400      7 100     8 250    9 500     12 140    13 000    14 800    16 300
M6        1        7 640     10 000    11 700    13 500    17 200    18 400    20 900    23 100
M7        1        11 000    14 500    16 800    19 400    24 700    26 400    30 100    33 200
M8        1.25     13 900    18 300    21 600    24 900    31 800    34 400    38 100    42 500
M10       1.5      22 000    29 000    34 200    39 400    50 500    54 500    60 300    67 300
M12       1.75     32 000    42 200    51 400    59 000    74 200    80 100    88 500   100 300
M14       2        43 700    57 500    70 200    80 500   101 200   109 300   120 800   136 900
M16       2        59 700    78 500    95 800   109 900   138 200   149 200   164 900   186 800
M18       2.5      73 000    96 000   121 000   138 200   176 600   176 600   203 500   230 400
M20       2.5      93 100   122 500   154 400   176 400   225 400   225 400   259 700   294 000
M22       2.5     115 100   151 500   190 900   218 200   278 800   278 800   321 200   363 600
M24       3       134 100   176 500   222 400   254 200   324 800   324 800   374 200   423 600
M27       3       174 400   229 500   289 200   330 500   422 300   422 300   486 500   550 800
M30       3.5     213 200   280 500   353 400   403 900   516 100   516 100   594 700   673 200
M33       3.5     263 700   347 000   437 200   499 700   638 500   638 500   735 600   832 800
M36       4       310 500   408 500   514 700   588 200   751 600   751 600   866 000   980 400
M39       4      370 900   488 000   614 900   702 700   897 900   897 900  1035 000  1171 000
注a) 低ナット(スタイル0)を用いる場合には,完全な負荷能力をもつナットに対する保証荷重試験力よりも低い力
     でねじ山がせん断破壊することを考慮する必要がある(附属書A参照)。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
                             表5−細目ねじのナットの保証荷重試験力
   ねじの                                    保証荷重試験力a),N
    呼び                                          強度区分
   D×P          04          05          5           6           8           10        12
M8×1          14 900      19 600      27 000      30 200       37 400      43 100     47 000
M10×1.25      23 300      30 600      44 200      47 100       58 400      67 300     73 400
M10×1         24 500      32 200      44 500      49 700       61 600      71 000     77 400
M12×1.5       33 500      44 000      60 800      68 700       84 100      97 800    105 700
M12×1.25      35 000      46 000      63 500      71 800       88 000     102 200    110 500
M14×1.5       47 500      62 500      86 300      97 500      119 400     138 800    150 000
M16×1.5       63 500      83 500     115 200     130 300      159 500     185 400    200 400
M18×2         77 500     102 000     146 900     177 500      210 100     220 300       −
M18×1.5       81 700     107 500     154 800     187 000      221 500     232 200       −
M20×2         98 000     129 000     185 800     224 500      265 700     278 600       −
M20×1.5      103 400     136 000     195 800     236 600      280 200     293 800       −
M22×2        120 800     159 000     229 000     276 700      327 500     343 400       −
M22×1.5      126 500     166 500     239 800     289 700      343 000     359 600       −
M24×2        145 900     192 000     276 500     334 100      395 500     414 700       −
M27×2        188 500     248 000     351 100     431 500      510 900     535 700       −
M30×2        236 000     310 500     447 100     540 300      639 600     670 700       −
M33×2        289 200     380 500     547 900     662 100      783 800     821 900       −
M36×3        328 700     432 500     622 800     804 400      942 800     934 200       −
M39×3        391 400     515 000     741 600     957 900    1123 000    1112 000       −
注a) 低ナット(スタイル0)を用いる場合には,完全な負荷能力をもつナットに対する保証荷重試験力よりも低い力
     でねじ山がせん断破壊荷重することを考慮する必要がある(附属書A参照)。
                                  表6−並目ねじのナットの硬さ
 ねじの呼び                                       強度区分
     D          04        05         5         6          8          9         10        12
                                             ビッカース硬さ,HV
             最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16 188    302   272  353  130  302  150  302  200   302   188  302  272  353  295 c) 353
M16<D≦M39                       146       170       233 a) 353 b)                 272
                                              ブリネル硬さ,HBW
             最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16 179    287   259  336  124  287  143  287  190   287   179  287  259  336  280 c) 336
M16<D≦M39                       139       162       221 a) 336 b)                 259
                                            ロックウェル硬さ,HRC
             最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16    −   30   26   36   −   30   −   30    −    30   −   30   26   36    29 c)36
M16<D≦M39                                            −    36 b)                   26
表面の健全性は,JIS B 1042に適合しなければならない。
ビッカース硬さ試験を受入れの判定試験方法とする(9.2.4参照)。
注a) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 180HV(171HBW)
   b) 高ナット(スタイル2)の最大値 : 302HV(287HBW; 30HRC)
   c) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 272HV(259HBW; 26HRC)

――――― [JIS B 1052-2 pdf 9] ―――――

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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
                                  表7−細目ねじのナットの硬さ
      ねじの呼び                                       強度区分
        D×P              04        05        5         6          8           10         12
                                                  ビッカース硬さ,HV
                      最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大  最小  最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5    188  302  272  353  175  302  188  302   250 a) 353 b) 295 c) 353
                                                                                      295   353
M16×1.5<D≦M39×3                        190       233       295   353   260         −   −
                                                  ブルネル硬さ,HBW
                      最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大  最小  最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5    179  287  259  336  166  287  179  287   238 a) 336 b) 280 c) 336
                                                                                      280   336
M16×1.5<D≦M39×3                        181       221       280   336   247         −   −
                                                 ロックウェル硬さ,HRC
                      最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小   最大  最小  最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5     −   30   26   36   −  30   −    30   22,2 a) 36 b)
                                                                           29 c)  36   29   36
M16×1.5<D≦M39×3                        −        −        29,2   36    24         −   −
表面の健全性は,JIS B 1042に適合しなければならない。
ビッカース硬さ試験を受入れの判定試験方法とする(9.2.4参照)。
注a) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 195HV(185HBW)
   b) 高ナット(スタイル2)の最大値 : 302HV(287HBW; 30HRC)
   c) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 250HV(238HBW; 22.2HRC)

8 検査

8.1 製造業者による検査

  この規格は,製造業者がそれぞれの製造ロットに対して,どの試験を行ったらよいかを指示していない。
適切な工程内検査を選択して実施することは,製造業者の責任である。これらの試験・検査は,JIS B 1092
を参照するのが望ましい。
  疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。

8.2 供給者による検査

  供給者は,供給するナットが表3表7に規定する機械的及び物理的性質を満足するならば,供給者の
選択する方法(製造業者の定期的な評価,製造業者から試験結果の確認,ナット試験)でナットを検査し
てもよい。
  疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。

8.3 購入者による検査

  購入者は,箇条9に指定された試験・検査方法を用いて,供給されたナットを検査してもよい。
  疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。

9 試験方法

9.1 保証荷重試験

9.1.1  一般
  保証荷重試験は,次の二つの手順からなる。
a) 試験用マンドレルを用いて,規定された保証荷重試験力を負荷する(図1及び図2参照)。
b) 保証荷重試験力によってナットのねじ山が損傷したかどうかチェックする。
    注記 プリべリングトルク形ナットの保証荷重試験の追加の手順については,JIS B 1056を参照。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 10] ―――――

                                                                                              9
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
9.1.2  適用
  この試験は,M5M39の並目ねじ及びM8×1M39×3の細目ねじの全ての強度区分のナットに適用す
る。
9.1.3  装置
  引張試験機は,JIS B 7721の1級又はそれ以上の性能のものとする。ナットに軸方向以外の力が加わら
ないように,例えば,自動調心形の取付具を使用する。
9.1.4  試験器具
  供試体取付具及び試験用マンドレルは,次の事項を満足しなければならない。
a) 供試体取付具の硬さ : 45HRC以上
b) 供試体取付具の厚さh : 1D以上
c) 供試体取付具の穴径dh : 表8による。
d) 熱処理したマンドレルの硬さ : 45HRC50HRC
e) 試験用マンドレルのねじの公差域クラス : ねじの公差域クラスは,5h6gとする(JIS B 0209-3を参照)。
    ただし,外径の最大許容寸法は,最小許容寸法に6gの外径公差の1/4を加えた値とする。表B.1及び
    表B.2に,ねじの寸法を示す。
                              注a) 鋭利な角があってはならない。
                              図1−軸方向引張りによる保証荷重試験

――――― [JIS B 1052-2 pdf 11] ―――――

10
B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
                              注a) 鋭利な角があってはならない。
                               図2−軸方向圧縮による保証荷重試験
                                    表8−供試体取付具の穴径
                                                                                   単位 mm
    ねじの呼び径       穴径       ねじの呼び径       穴径       ねじの呼び径       穴径
         D             dh a)           D             dh a)           D             dh a)
                   最小    最大                  最小    最大                  最小    最大
         5         5.030   5.115       14       14.050  14.160       27       27.065  27.195
         6         6.030   6.115       16       16.050  16.160       30       30.065  30.195
         7         7.040   7.130       18       18.050  18.160       33       33.080  33.240
         8         8.040   8.130       20       20.065  20.195       36       36.080  36.240
         10       10.040  10.130       22       22.065  22.195       39       39.080  39.240
         12        12.050  12.160      24        24.065  24.195      −         −      −
    注a)   hは,基準寸法をD,公差域クラスをD11として求めた値(JIS B 0401-2参照)。
9.1.5  試験手順
  ナットは,受け取った状態で試験する。
  ナットは,図1又は図2に示すように試験用マンドレルに取り付ける。
  軸方向引張試験又は軸方向圧縮試験は,JIS Z 2241に基づいて行う。試験速度は,無負荷状態における
クロスヘッドの速度で,3 mm/minを超えないように行う。
  並目ねじのナットに対して表4,細目ねじのナットに対して表5の保証荷重試験力を負荷した後,15秒
間保持し,その後除荷する。
  保証荷重試験力の超過は,最小化するように注意する。
  ナットを試験用マンドレルから指で外す。この場合,ナットを戻し初める際に,手動のレンチが必要と
なる場合があるが,レンチの使用は最初の半回転までしか許容されない。
  試験用マンドレルのねじ山は,ナットの試験1回ごとに検査する。試験中に試験用マンドレルのねじ山
が損傷を受けた場合には,その試験は無効とし,適合した別の試験用マンドレルを用いて新たに試験を行
う。
9.1.6  試験結果
  ナットの破壊又はナットのねじ山のせん断破壊が起こらなかったことを記録する。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
  ナットの戻し初めの半回転は手動のレンチを用いてもよいが,その後は指でねじ戻すことができたこと
を記録する。
9.1.7  要求事項
  表4又は表5に規定する保証荷重試験力の負荷によって,ナットの破壊又はナットのねじ山のせん断破
壊が生じてはならない。
  保証荷重試験力を除荷した後,ナットが指でマンドレルから外すことができなければならない(必要な
場合,初めの半回転までは,手動のレンチを用いてもよい。)。
  疑義が生じた場合には,図1による軸方向引張試験を受入判定試験方法とする。

9.2 硬さ試験

9.2.1  適用
  この試験は,全てのサイズ及び強度区分のナットに適用する。
9.2.2  試験方法
  硬さは,次のビッカース,ブリネル又はロックウェル硬さ試験によって求めることができる。
a) ビッカース硬さ試験は,JIS Z 2244による。
b) ブリネル硬さ試験は,JIS Z 2243による。
c) ロックウェル硬さ試験は,JIS Z 2245による。
9.2.3  試験手順
9.2.3.1  硬さを求める際の試験力
  ビッカース硬さ試験の最小試験力は,98 Nとする。
  ブリネル硬さ試験の試験力は,30D2/0.102 Nとする。
9.2.3.2  表面で求められる硬さ
  日常の検査では,めっき及びその他の表面皮膜を取り除き,適切な準備を施したナットの座面の片側で
硬さ試験を行う。
  120°ずつ離れた3か所の硬さを測定し,その平均値を硬さ値とする。
9.2.3.3  軸断面で求められる硬さ
  硬さ試験は,ナットの軸線を通る縦断面で行う。測定位置はナットの高さmの1/2程度の位置で,でき
るだけナットの谷の径に近い位置とする(図3参照)。
                        1  硬さの測定位置
                       図3−ナットの高さの中央部分における硬さの測定位置

――――― [JIS B 1052-2 pdf 13] ―――――

12
B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
9.2.4  要求事項
9.2.4.1  焼入焼戻しを施したナット
  9.2.3.2による表面で求められる硬さは,並目ねじに対しては表6,細目ねじに対しては表7に規定する
要求事項を満足しなければならない。
  疑義が生じた場合は,次による。
a) 9.2.3.2による表面で求められる硬さに対しては,試験力98 N(HV10)のビッカース硬さ試験を判定
    試験方法とし,表6又は表7に規定する要求事項を満足しなければならない。
b) 9.2.3.3による軸断面で求めるナットの高さの中央部の硬さに対しては,ビッカース硬さ試験を判定試
    験方法とし,表6又は表7に規定する要求事項を満足しなければならない。
9.2.4.2  焼入焼戻しを施さないナットの硬さ
  焼入焼戻しを施さないナットの硬さは,表6又は表7による最大値を超えてはならない。
  疑義が生じた場合の判定試験方法は,9.2.3.3によるビッカース硬さ試験とする。
  9.1.7による保証荷重試験の要求事項を満足している場合には,9.2.3.2又は9.2.3.3によって試験を行った
とき,最小硬さの要求事項を満足しない場合であっても,それをロット棄却の理由としてはならない。

9.3 表面の健全性試験

  表面の健全性に対する試験は,JIS B 1042による。

10 表示

10.1 一般

  この規格の全ての要求事項を満足したナットにだけ4.2で規定する強度区分の表し方を適用し,それら
は,10.210.6に従って表示しなければならない。
  製造業者の判断で,表9で規定する時計方式による記号を用いてもよい。

10.2 製造業者の識別記号

  製造業者の識別記号は,強度区分を表示する全てのナットに対して,製造工程中に施さなければならな
い。強度区分の表示を施さないナットでも,製造業者の識別記号の表示を施すことを推奨する。
  販売業者独自の識別表示が施されたナットに対しては,この販売業者を製造業者とみなす。

10.3 強度区分の表示

10.3.1 一般
  10.3.210.5による強度区分の表示記号は,この規格に従って製造された全てのナットに適用し,製造時
にくぼみ加工又は刻印によって表示しなければならない。
10.3.2 並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)
  並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)の強度区分の表示記号は,表9の第2欄による。
  小さなナット又は表示場所が小さい場合には,表9の第3欄の時計式表示記号を用いる。

――――― [JIS B 1052-2 pdf 14] ―――――

                                                                                             13
                                                                  B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
         表9−並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)の強度区分の表示記号
  強度区分        5             6             8             9             10          12
表示記号          5             6             8             9             10          12
数字による
表示記号の
代わりに用
いる時計方
式による表
示記号a)
注a) 12時の位置(基準マーク)は,製造業者の識別番号又は丸点で表示する。
10.3.3 低ナット(スタイル0)
  低ナット(スタイル0)の強度区分の表示記号は,表10による。
  低ナット(スタイル0)には,時計式表示を用いない。
                       表10−低ナット(スタイル0)の強度区分の表示記号
                                    強度区分      04      05
                                    表示記号      04      05

10.4 識別

10.4.1 六角ナット
  六角ナット(フランジ付きナット,プリべリング形などを含む。)の場合には,強度区分及び製造業者識
別記号を表示する。図4及び図5に例を示す。
  表示は,全ての強度区分のナットに施す。
  表示は,ナットの側面又は座面にくぼみ加工又は刻印で施すか,外周の面取り部に浮出しで施す。浮出
しの場合,表示が座面より突き出してはならない。
  フランジ付きナットで,製造工程中にナットの頂面に表示できない場合には,フランジ上面に施す。
                                  図4−数字による表示記号の例

――――― [JIS B 1052-2 pdf 15] ―――――

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