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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
表1−ナットのスタイル及び強度区分とねじの呼び径の範囲との関係
強度区分 ナットのねじの呼び径Dの範囲
並高さナット(スタイル1) 高ナット(スタイル2) 低ナット(スタイル0)
04 − − M5≦D≦M39
M8×1≦D≦M39×3
05 − − M5≦D≦M39
M8×1≦D≦M39×3
5 M5≦D≦M39 − −
M8×1≦D≦M39×3
6 M5≦D≦M39 − −
M8×1≦D≦M39×3
8 M5≦D≦M39 M5≦D≦M39 −
M8×1≦D≦M39×3 M8×1≦D≦M39×3
9 − M5≦D≦M39 −
10 M5≦D≦M39 M5≦D≦M39 −
M8×1≦D≦M16×1.5 M8×1≦D≦M39×3
12 M5≦D≦M16 M5≦D≦M39 −
M8×1≦D≦M16×1.5
5 ボルト・ナット結合体の設計
ナットの基本設計原理及びボルト・ナット結合体の負荷特性に関しては,附属書Aを参照。
並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)は,表2に従っておねじ部品と組み合わせる。
低い強度区分のナットを,より高い強度区分のナットに換えてもよい。
表2−並高さナット(スタイル1)及び高ナット(スタイル2)とおねじ部品の強度区分との組合せ
ナットの強度区分 組み合わせて用いることのできる
おねじ部品の最大強度区分
5 5.8
6 6.8
8 8.8
9 9.8
10 10.9
12 12.9/12.9
基礎となる寸法許容差が公差域クラス6Hの場合の0より大きいナット(例えば,溶融亜鉛めっきナッ
トなどの6AZ,6AX)では,ねじ山のせん断破壊(ストリッピング)強度の低下が起こる。低ナット(ス
タイル0)は,並高さナット及び高ナットに比べて負荷能力が減少しており,ねじ山のせん断破壊を防止
するような設計とはなっていない。
低ナットをダブルナットとして用いる場合は,並高さナット又は高ナットを組み合わせて使用する。組
付け作業は,最初に低ナットで締付けを行い,次に低ナットに対して,並高さナット又は高ナットを締め
付ける。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 6] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
6 材料
ナットの強度区分に対する材料及び熱処理(焼入焼戻し)の有無は,表3による。
並目ねじの強度区分 05,8[並高さナット(スタイル1),D>M16],10及び12は,焼入焼戻しを施
す。
細目ねじの強度区分 05,6(D>M16),8[並高さナット(スタイル1)],10及び12は,焼入焼戻し
を施す。
化学成分は,関係する日本工業規格(日本産業規格)に従って評価する。
表3−鋼材
ねじ 強度区分 材料及び熱処理 化学成分
(溶鋼分析値%)a)
C Mn P S
最大 最小 最大 最大
並目ねじ 04 c) 炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
05 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
5 b) 炭素鋼d) 0.58 − 0.060 0.150
6 b) 炭素鋼d) 0.58 − 0.060 0.150
8 高ナット(スタイル2) 炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
8 並高さナット(スタイル炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
1) D≦M16
8 c) 並高さナット(スタイル炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
1) D>M16
9 炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
10 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
12 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.45 0.048 0.058
細目ねじ 04 b) 炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
05 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
5 b) 炭素鋼d) 0.58 − 0.060 0.150
6 b) D≦M16 炭素鋼d) 0.58 − 0.060 0.150
6 b) D>M16 炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
8 高ナット(スタイル2) 炭素鋼d) 0.58 0.25 0.060 0.150
8 c) 並高さナット(スタイル炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
1)
10 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.30 0.048 0.058
12 c) 炭素鋼 QT e) 0.58 0.45 0.048 0.058
QT : 焼入焼戻し
“−” 規定値なし
注a) 疑義が生じた場合には,製品分析値を適用する。
b) この強度区分の材料は,購入者との協定によって快削鋼を用いてもよい。この場合の硫黄(S),りん(P)及
び鉛(Pb)の最大含有量は,次による。
S : 0.34 %,P : 0.11 %,Pb : 0.35 %
c) 箇条7の機械的性質を満足する場合には,合金元素を添加してもよい。
d) 製造業者の判断で,焼入焼戻しを施してもよい。
e) これらの強度区分の材料は,焼戻し前の焼入れ状態で,図3に示すねじ部において約90 %のマルテンサイト
組織となるように,十分な焼入れ性をもつようにしなければならない。
注記 特定の化学元素の制限又は禁止に関する国家規格についても,それぞれの国又は地域で考慮す
る必要がある。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 7] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
7 機械的性質
強度区分が規定されたナットは,製造工程中の試験及び最終検査のいずれとも,環境温度範囲(10 ℃
35 ℃)において,箇条9で規定された方法で試験を行ったときは,保証荷重試験力(表4及び表5)及び
硬さ(表6及び表7)に関する要求事項を満足しなければならない。
焼入焼戻しを施さないナットの場合には,更に9.2.4.2に示す規定を適用する。
表4−並目ねじのナットの保証荷重試験力
ねじ ピッチ 保証荷重試験力a),N
の呼び P 強度区分
D 04 05 5 6 8 9 10 12
M5 0.8 5 400 7 100 8 250 9 500 12 140 13 000 14 800 16 300
M6 1 7 640 10 000 11 700 13 500 17 200 18 400 20 900 23 100
M7 1 11 000 14 500 16 800 19 400 24 700 26 400 30 100 33 200
M8 1.25 13 900 18 300 21 600 24 900 31 800 34 400 38 100 42 500
M10 1.5 22 000 29 000 34 200 39 400 50 500 54 500 60 300 67 300
M12 1.75 32 000 42 200 51 400 59 000 74 200 80 100 88 500 100 300
M14 2 43 700 57 500 70 200 80 500 101 200 109 300 120 800 136 900
M16 2 59 700 78 500 95 800 109 900 138 200 149 200 164 900 186 800
M18 2.5 73 000 96 000 121 000 138 200 176 600 176 600 203 500 230 400
M20 2.5 93 100 122 500 154 400 176 400 225 400 225 400 259 700 294 000
M22 2.5 115 100 151 500 190 900 218 200 278 800 278 800 321 200 363 600
M24 3 134 100 176 500 222 400 254 200 324 800 324 800 374 200 423 600
M27 3 174 400 229 500 289 200 330 500 422 300 422 300 486 500 550 800
M30 3.5 213 200 280 500 353 400 403 900 516 100 516 100 594 700 673 200
M33 3.5 263 700 347 000 437 200 499 700 638 500 638 500 735 600 832 800
M36 4 310 500 408 500 514 700 588 200 751 600 751 600 866 000 980 400
M39 4 370 900 488 000 614 900 702 700 897 900 897 900 1035 000 1171 000
注a) 低ナット(スタイル0)を用いる場合には,完全な負荷能力をもつナットに対する保証荷重試験力よりも低い力
でねじ山がせん断破壊することを考慮する必要がある(附属書A参照)。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 8] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
表5−細目ねじのナットの保証荷重試験力
ねじの 保証荷重試験力a),N
呼び 強度区分
D×P 04 05 5 6 8 10 12
M8×1 14 900 19 600 27 000 30 200 37 400 43 100 47 000
M10×1.25 23 300 30 600 44 200 47 100 58 400 67 300 73 400
M10×1 24 500 32 200 44 500 49 700 61 600 71 000 77 400
M12×1.5 33 500 44 000 60 800 68 700 84 100 97 800 105 700
M12×1.25 35 000 46 000 63 500 71 800 88 000 102 200 110 500
M14×1.5 47 500 62 500 86 300 97 500 119 400 138 800 150 000
M16×1.5 63 500 83 500 115 200 130 300 159 500 185 400 200 400
M18×2 77 500 102 000 146 900 177 500 210 100 220 300 −
M18×1.5 81 700 107 500 154 800 187 000 221 500 232 200 −
M20×2 98 000 129 000 185 800 224 500 265 700 278 600 −
M20×1.5 103 400 136 000 195 800 236 600 280 200 293 800 −
M22×2 120 800 159 000 229 000 276 700 327 500 343 400 −
M22×1.5 126 500 166 500 239 800 289 700 343 000 359 600 −
M24×2 145 900 192 000 276 500 334 100 395 500 414 700 −
M27×2 188 500 248 000 351 100 431 500 510 900 535 700 −
M30×2 236 000 310 500 447 100 540 300 639 600 670 700 −
M33×2 289 200 380 500 547 900 662 100 783 800 821 900 −
M36×3 328 700 432 500 622 800 804 400 942 800 934 200 −
M39×3 391 400 515 000 741 600 957 900 1123 000 1112 000 −
注a) 低ナット(スタイル0)を用いる場合には,完全な負荷能力をもつナットに対する保証荷重試験力よりも低い力
でねじ山がせん断破壊荷重することを考慮する必要がある(附属書A参照)。
表6−並目ねじのナットの硬さ
ねじの呼び 強度区分
D 04 05 5 6 8 9 10 12
ビッカース硬さ,HV
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16 188 302 272 353 130 302 150 302 200 302 188 302 272 353 295 c) 353
M16ブリネル硬さ,HBW
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16 179 287 259 336 124 287 143 287 190 287 179 287 259 336 280 c) 336
M16ロックウェル硬さ,HRC
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M5≦D≦M16 − 30 26 36 − 30 − 30 − 30 − 30 26 36 29 c)36
M16表面の健全性は,JIS B 1042に適合しなければならない。
ビッカース硬さ試験を受入れの判定試験方法とする(9.2.4参照)。
注a) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 180HV(171HBW)
b) 高ナット(スタイル2)の最大値 : 302HV(287HBW; 30HRC)
c) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 272HV(259HBW; 26HRC)
――――― [JIS B 1052-2 pdf 9] ―――――
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B 1052-2 : 2014 (ISO 898-2 : 2012)
表7−細目ねじのナットの硬さ
ねじの呼び 強度区分
D×P 04 05 5 6 8 10 12
ビッカース硬さ,HV
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5 188 302 272 353 175 302 188 302 250 a) 353 b) 295 c) 353
295 353
M16×1.5ブルネル硬さ,HBW
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5 179 287 259 336 166 287 179 287 238 a) 336 b) 280 c) 336
280 336
M16×1.5ロックウェル硬さ,HRC
最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大 最小 最大
M8×1≦D≦M16×1.5 − 30 26 36 − 30 − 30 22,2 a) 36 b)
29 c) 36 29 36
M16×1.5表面の健全性は,JIS B 1042に適合しなければならない。
ビッカース硬さ試験を受入れの判定試験方法とする(9.2.4参照)。
注a) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 195HV(185HBW)
b) 高ナット(スタイル2)の最大値 : 302HV(287HBW; 30HRC)
c) 高ナット(スタイル2)の最小値 : 250HV(238HBW; 22.2HRC)
8 検査
8.1 製造業者による検査
この規格は,製造業者がそれぞれの製造ロットに対して,どの試験を行ったらよいかを指示していない。
適切な工程内検査を選択して実施することは,製造業者の責任である。これらの試験・検査は,JIS B 1092
を参照するのが望ましい。
疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。
8.2 供給者による検査
供給者は,供給するナットが表3表7に規定する機械的及び物理的性質を満足するならば,供給者の
選択する方法(製造業者の定期的な評価,製造業者から試験結果の確認,ナット試験)でナットを検査し
てもよい。
疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。
8.3 購入者による検査
購入者は,箇条9に指定された試験・検査方法を用いて,供給されたナットを検査してもよい。
疑義が生じた場合には,箇条9による試験方法を適用する。
9 試験方法
9.1 保証荷重試験
9.1.1 一般
保証荷重試験は,次の二つの手順からなる。
a) 試験用マンドレルを用いて,規定された保証荷重試験力を負荷する(図1及び図2参照)。
b) 保証荷重試験力によってナットのねじ山が損傷したかどうかチェックする。
注記 プリべリングトルク形ナットの保証荷重試験の追加の手順については,JIS B 1056を参照。
――――― [JIS B 1052-2 pdf 10] ―――――
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JIS B 1052-2:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 898-2:2012(IDT)
JIS B 1052-2:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.060 : 締結用部品 > 21.060.20 : ナット
JIS B 1052-2:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0205-1:2001
- 一般用メートルねじ―第1部:基準山形
- JISB0205-2:2001
- 一般用メートルねじ―第2部:全体系
- JISB0205-3:2001
- 一般用メートルねじ―第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
- JISB1042:1998
- 締結用部品―表面欠陥 第2部:ナット
- JISB1051:2014
- 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―強度区分を規定したボルト,小ねじ及び植込みボルト―並目ねじ及び細目ねじ
- JISB1092:2006
- 締結用部品―品質保証システム
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2243:2008
- ブリネル硬さ試験―試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法