JIS B 0060-5:2020 デジタル製品技術文書情報―第5部:3DAモデルにおける幾何公差の指示方法 | ページ 3

                                                                                              9
B 0060-5 : 2020
b) データムを確立する単一の形体がサイズ形体でない場合(例えば,データム平面)は,外殻形体の境
界(エッジ)の内側から引き出した引出線に参照線をつなげて,これにデータム三角記号を指示する。
このとき,引出線の端末記号は,黒丸とする(図15のデータムAD)。また,外殻形体の延長線上
にデータム三角記号を指示する(図15のデータムE参照)。
図15−データム平面の指示例
c) データムを確立する単一の形体がサイズ形体の場合(例えば,データム点,データム軸直線,データ
ム中心平面など)は,サイズ形体の寸法線の延長線上にデータム三角記号を指示する(図16参照)。
a) データム軸直線B及びデータム中心平面Aの例
図16−データム軸直線及びデータム中心平面の指示例1

――――― [JIS B 0060-5 pdf 11] ―――――

10
B 0060-5 : 2020
b) データム中心平面Cの例
図16−データム軸直線及びデータム中心平面の指示例1(続き)
d) 延長した寸法線の横,及び引出線につないだ参照線の横にサイズ形体のサイズを記入する場合は,寸
法線上又は参照線上にデータム三角記号を置くことで,データム軸直線及びデータム中心平面を示す
ことができる(図17参照)。
a) 参照線の上側に置く例1 b) 参照線の下側に置く例1
c) 参照線の下側に置く例2 d) 参照線の上側に置く例2
図17−データム軸直線及びデータム中心平面の指示例2

――――― [JIS B 0060-5 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
B 0060-5 : 2020
e) データム三角記号は,外殻形体の境界(エッジ)を除いた外殻形体上(表面上)に直接,指示しても
よい。ただし,見誤るおそれがない場合に限る(図18参照)。
図18−外殻形体(表面上)に直接指示した例
f) 設計モデルを二次元製図の第三角法及び矢示法による投影図と同様の向きで見たとき,データム文字
記号は,コンピュータモニタの下側又は右側から読み取れるように指示する。
g) データム三角記号は,図4に示すように公差記入枠に付ける。

5.2 データムターゲットの指示方法

  設計モデルに対するデータムターゲットの指示方法は,次による。
a) データムターゲットは,表1に記載のデータムターゲット記号とデータムターゲット記入枠とを引出
線で結び付けて指示する。
b) 領域のデータムターゲットは,データムターゲット記入枠と領域のデータムターゲット記号とを,領
域の内側から引き出した黒丸の引出線で結び付けて指示する(図19参照)。通常,領域は,細い二点
鎖線で囲み,ハッチングを施す。ただし,図示が困難な場合(例えば,領域が小さい。)には,細い実
線で囲み,ハッチングを施してもよい。
図19−領域のデータムターゲットの指示例
c) 線のデータムターゲットは,データムターゲット記入枠と線のデータムターゲット記号とを,矢印付
きの引出線で結び付けて指示する(図20参照)。また,実用データム形体の長さを明示したい場合に
は,始点及び終点に×印の付いた線のデータムターゲット記号で示す。

――――― [JIS B 0060-5 pdf 13] ―――――

12
B 0060-5 : 2020
図20−線のデータムターゲットの指示例
d) 点のデータムターゲットは,データムターゲット記入枠と点のデータムターゲット記号とを,端末記
号なしの引出線で結び付けて指示する(図21参照)。
注記 3D CADでデータムターゲット記入枠を実体の外側に引き出したときは,データムターゲッ
ト記号が形体内部にうずもれるため,×印に見えない場合が多い。
図21−点のデータムターゲットの指示例
e) データムターゲットの位置を表すTEDは,省略してもよい。ただし,設計モデルの製品データ品質が,
十分に管理できている場合に限る。

6 限定した指示

6.1 限定した領域への指示方法

  幾何公差を限定した領域に指示する方法は,次による。
a) 単一の形体内の限定した領域に幾何公差を指示する場合は,限定した領域の内側と公差記入枠とを指
示線で結び付けて示す。このとき,指示線の端末記号は,黒丸とする(図22参照)。
なお,限定した領域を表面上に作成する方法については,JIS B 0060-4の6.10(位置及び範囲の限
定)による。

――――― [JIS B 0060-5 pdf 14] ―――――

                                                                                             13
B 0060-5 : 2020
図22−限定した領域への指示例
b) 幾つかの連続した形体を限定した領域として指示する場合は,区間記号“ ”と公差付き形体の
始まりから終わりまでを示す文字記号(ラテン文字の大文字)とで指示する(図23参照)。区間記号
は,公差記入枠の上又は下に示す。公差付き形体の始まり及び終わりの位置は,図23のように引出線
に文字記号を付けて示す。
なお,公差付き形体の始まり又は終わりが外殻形体の境界(エッジ)でない場合は,細い実線の補
足幾何形状でその位置を示す。
図23−区間記号による指示例
c) 限定した領域の大きさ及び位置の寸法表記は,省略してもよい。ただし,設計モデルの製品データ品
質が,十分に管理できている場合に限る。

6.2 特定の位置への指示方法

  幾何公差をある特定の位置に指示する場合は,TEDによって位置を特定した補足幾何形状に指示線を結
び付けて示す(図24参照)。

――――― [JIS B 0060-5 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS B 0060-5:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 0060-5:2020の関連規格と引用規格一覧