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6.2 輪郭曲線の縦方向成分の校正 深さ用標準片を測定して輪郭曲線の深さを求め,輪郭曲線の縦方向
成分の指示誤差を求める。
備考 深さ用標準片が利用できない場合には,ブロックゲージを用いてもよい。プロックゲージを使
うときは,高さの差(段差)の不確かさに注意する。
図1 深さ用標準片(タイプA2)の例
図2 間隔用標準片(タイプC)の例
――――― [JIS B 0670 pdf 6] ―――――
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図3 傾斜オプチカルフラット及び測定方法の例
図4 粗さ用標準片(タイプD)及び測定方法の例
6.3 輪郭曲線の横方向成分の校正 間隔用標準片を測定してPSm(輪郭曲線要素の平均長さ)を求め,
輪郭曲線の横方向成分の指示誤差を求める。
6.4 座標系の校正 傾斜オプチカルフラットを測定して次の値を求める。
− 最小二乗法によって求めた角度(単位 : “°”)
− 最小二乗直線を差し引いた後のPt(断面曲線の最大断面高さ)
これによって,縦軸と横軸からなる座標系の誤差(送り速度の変動,スケールの非直線性など)を求め
――――― [JIS B 0670 pdf 7] ―――――
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ることができる。
座標用標準片を測定し,最小二乗法で当てはめた呼び形状を差し引いた後にPtを求めることによって座
標系の誤差を確認することができる。
参考 最小二乗直線とは最小二乗法によって当てはめた直線をいう。
6.5 触針式表面粗さ測定機の総合点検 粗さ用標準片によって次の値を求める。
− 算術平均粗さ,Ra
− 最大高さ粗さ,Rz
これによって,触針式表面粗さ測定機の総合点検を行うことができる。
7. 校正
7.1 校正の準備 校正を行う前に,触針式表面粗さ測定機が,製造業者の取扱説明書に述べられている
とおり正しく作動するかどうかを点検する。触針先端の状態についても,製造業者の指示書に従って点検
する。
触針式表面粗さ測定機の校正は,次の事項に沿って行わなければならない。
− 残差曲線を評価する。
− 深さ用標準片の平面(上面)を基準案内面とできる限り平行になるように調整する。その他の標
準片でも同様の調整を行う。例えば,粗さ用標準片では,評価長さ全長にわたって測定断面曲線
のほぼ中央を連ねた直線が,プローブの測定範囲の10%以内で,かつ,10
標準片を調整する。
− 校正には,測定対象面の表面粗さと同程度の粗さ用標準片を使用する。
− 常にプローブの測定(縦方向)範囲の中央付近で測定を行う。
− 要求される測定の不確かさに対して,十分な数の測定を各標準片について行う(8.参照)。測定場
所による標準片の均一性,測定手順の一貫性及び触針式表面粗さ測定機の繰返し性が完全ではな
いために,通常,繰返し測定が必要である。
− 標準片の測定条件は,それを校正したときの測定条件に適合していなければならない。
− 標準片の校正に用いた当てはめ手法(最小二乗法,最小領域法など)を用いなければならない。
7.2 残差曲線の評価 オプチカルフラット面を測定して残差曲線を求め,断面曲線パラメータPt及びPq
(断面曲線の二乗平均平方根高さ)を計算する。校正は,個々に要求された測定条件に一致させて行う。
例えば,粗さ用標準片を測定するとき,カットオフ波長 0.8mm,カットオフ比300 : 1及び評価長さ4mm
を使用する。測定値Ra及びRzを測定機の校正証明書に記載する。
7.3 輪郭曲線の縦方向成分の校正
7.3.1 目的 探さ用標準片の溝を測定し,断面曲線から該当する校正証明書に記載された値に対する差を
求める。
7.3.2 手順 標準片が校正された測定領域内で溝の輪郭曲線を測定し(図1参照),深さ用標準片に添付
された校正手順に従って溝の深さを求める。深さ用標準片の校正証明書に記載された値に対する測定値の
平均の差を求め,記録する。
深さ用標準片が利用できない場合には,代わりにオプチカルフラット上に二つのブロックゲーシを並列
に密着させる。両方のブロックゲージを通るように測定し,輪郭曲線から高さの差を求める。ブロックゲ
ージの校正証明書に記載された値から計算した高さの差に対する測定値の差を求め,記録する。
7.4 輪郭曲線の横方向成分の校正
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7.4.1 目的 間隔用標準片を測定し,校正証明書に記載された横方向のパラメータに対する測定値の差を
求める。
7.4.2 手順 間隔用標準片を,測定面全体に分布する位置で測定を行う。測定方法の例を図2に示す。断
面曲線パラメータPSmの平均値を計算し,校正証明書に記載された値に対する差を求め,記録する。
7.5 座標系の校正
7.5.1 目的 傾斜オプチカルフラット,球又は台形プリズムを測定し,最小二乗法によって当てはめた呼
び形状からの偏差を用いてPtを求める。
7.5.2 手順 標準片が傾斜オプチカルフラットの場合 : 校正証明書に記載された測定長さと呼びの傾斜角
度を用い,傾斜オプチカルフラットを測定する。測定は,測定の方法に示すように,測定面全体に分布す
る位置で行わなければならない(図3参照)。最小二乗直線を差し引いた後,Pt及び最小二乗法によって
求めた角度の平均値を計算し記録する。
標準片が球又は半球の場合 : 座標用標準片を測定し,最小二乗法によって当てはめた呼び形状を差し引
いた後,Ptを計算し記録する。
標準片が台形プリズムの場合 : 校正証明書に記載された測定長さを用い,測定面全体に分布する位置で
座標用標準片を測定する。最小二乗法によって当てはめた呼び形状を差し引いた後,Ptを計算し記録する。
備考 球及び台形プリズムが,座標用標準片として一般によく使われる。
7.6 触針式表面粗さ測定機の総合点検
7.6.1 目的 粗さ用標準片を測定し,校正証明書に記載された粗さパラメータに対する差を求める。
7.6.2 手順 粗さ用標準片を,測定面上で分布する位置で測定する。図4に測定方法の例を示す。各粗さ
パラメータの平均値を計算し,校正証明書に記載された値に対する差を記録する。
8. 測定の不確かさ
8.1 標準片の校正証明書に基づく情報 標準片の校正証明書から,次の情報が得られる。
− 計測特性(必要に応じて,測定方法,フィルタのカットオフ値 び フィルタの形式,カッ
トオフ値の定義などを含む。)
− 用いた包含系数及び計測特性値の不確かさ(ISO/TS 14253-2参照),Uct
− 校正に用いた測定領域(測定ウィンド)における計測特性のばらつきの標準不確かさの推定値,
u1
− 標準不確かさの推定値u1をUctの計算にどのように含めたかの記述
8.2 標準片を用いた測定値の不確かさ 校正時に得られた測定値の不確かさをISO/TS 14253-2の方法に
従って推定する。
校正した計測特性の不確かさは,二つの成分u(q)とuaとからなる。
− u(q)は,測定値(実在する量)に関する標準不確かさの推定値である。
− uaは,ISO/TS 14253-2の方法に従って推定した測定機器の調整(計測特性の系統誤差の補正)に
関する不確かさである。
拡張不確かさUは,次の式で与えられる。
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U k uq ua kは包含係数である。
不確かさを計算するとき,標準片又は段差の表面は完全に均一とは限らないので,測定結果がばらつく
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ことに注意しなければならない。これは,不確かさの偶然誤差成分によるもので,標準不確かさの推定値
から計算される。標準片に起因するこの偶然誤差は,標準片の不確かさUに含まれるので,u(q)に加えては
ならない。分散分析 (ANOVA : Analysis of Variance) による例を附属書Cに示す。
GUMで認められた分散分析に代わる方法は,不確かさu(q)を経験によって推定するものである。
校正値の不確かさの計算に関するガイドは,ISO/TS 14253-2に記載されている。
9. 触針式表面粗さ測定機の校正証明書
校正証明書には,ISO 10012-1の要求項目及び次の項目を含め
なければならない。
− 触針式表面粗さ測定機の項目(製造業者,型式及び製造番号)
− 用いた標準片(識別番号)
− 校正手順書
− 一連の測定条件(例えば,測定範囲,送り速度,測定長さ,波長通過帯域,触針先端半径など)
− オプチカルフラットを用いた残差曲線の測定結果
− 深さ用標準片と間隔用標準片を用いた測定結果及び各計測特性値に対する差
− 傾斜オプチカルフラットを用いた測定結果及び最小二乗直線を差し引いた後のPt
− もし適用可能ならば,座標用標準片を用いた測定結果及び最小二乗法によって当てはめた呼び形
状を差し引いた後のPt
− 測定場所及び校正に影響する環境条件。この情報源には,測定機の製造業者及び標準片の供給者
からの説明書が含まれる。
− 測定の拡張不確かさ及びISO/TS 14253-2に従った不確かさの見積の文書
――――― [JIS B 0670 pdf 10] ―――――
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JIS B 0670:2002の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 12179:2000(MOD)
JIS B 0670:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.20 : 表面の特性
JIS B 0670:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0631:2000
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―モチーフパラメータ
- JISB0651:2001
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
- JISB0659-1:2002
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式;測定標準―第1部:標準片
- JISZ8103:2019
- 計測用語