JIS B 1585-1:2017 滑り軸受―つば付き及びつばなし薄肉半割り軸受―第1部:公差,設計及び検査方法 | ページ 2

4
B 1585-1 : 2017
ばならない。
薄肉半割り軸受は,自由状態では可とう(撓)性があるので,その外径は直接測定することはできない。
これに代えて,その周長を特定の測定設備を用いて測定する。周長は,測定ブロックの内周の長さと合せ
面にかけられる測定力による減少量とを考慮したクラッシュから求める(箇条7参照)。
表2に示すクラッシュの公差は,機械加工した合せ面をもつ薄肉半割り軸受に適用する。材料及びハウ
ジングの設計が変わると適正なしめしろも変わるので,表2には公差だけを示した。

5.2 薄肉半割り軸受の肉厚,内径及び粗さパラメータ

  薄肉半割り軸受の肉厚呼び寸法の推奨値を表2に示す。肉厚の詳細については,公差だけを示した。電
気めっき層をもつ又はもたない薄肉半割り軸受の肉厚の公差並びに軸受背面及び滑り面の粗さパラメータ
については,表2に示す。
薄肉半割り軸受の肉厚の公差は,軸受内面の最終機械加工をする場合(機械加工面)と電気めっきをし
てその後の機械加工をしない場合(電気めっき面)とでは異なる。
薄肉半割り軸受の外径に関して,僅かな表面の変形は,多数の発生でなければ差し支えない。ただし,
肉厚の測定に際しては,その箇所は避けなければならない。
固定された状態にある軸受の内径は,圧入によって弾性的に拡大したハウジングの内径から薄肉半割り
軸受の肉厚の2倍にあたる寸法を減じて求める。
注記 用途によっては,偏心内面をもつ,すなわち,薄肉半割り軸受の肉厚が中央部から合せ面に向
かって一様に減少したつば付き又はつばなし薄肉半割り軸受が使用されることがある(図3及
び図4参照)。
偏心量eBは,ラジアル平面内における軸受外面の中心x1と軸受内面の中心x2との距離によって定めら
れる。eBは,明確な寸法としては決められない。偏心量は,合せ面から垂直方向にa1の距離において測定
した具体的な肉厚の減少量uに支配される。図面上では,a1は通常合せ面からの角度α2が約25°となる位
置に図示する。偏心量の決定方法は,受渡当事者間の協定による。
図3−薄肉半割り軸受の偏心内面

――――― [JIS B 1585-1 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
B 1585-1 : 2017
1 中央部
2 合せ面
図4−異なる角度における肉厚の例
角度αにおける肉厚の許容寸法は,式(1)及び式(2)によって求める。
1 sin
s,3act
sα, BL uBL (1)
1 sin2
1 sin
s,3act
sα, UL uUL (2)
1 sin2
αsの下限値
ここに, sα, BL :
3sの実測値
s3, act :
BL uの下限値
u :
αsの上限値
sα, UL :
UL uの上限値
u :

5.3 薄肉半割り軸受の幅,つば間寸法,つば径及びつば厚

  薄肉半割り軸受の幅及びつば間寸法の呼び寸法は,用途によって左右される。幅と内径との比B1(B2)/Di
は,通常0.5以下である。薄肉半割り軸受の幅の公差を,表2に示す。つば径は,軸のスラスト面の外径
よりも小さく,かつ,ハウジングブロックの径よりも小さくなければならない。
ほとんどの場合,つば厚は薄肉半割り軸受の肉厚と一致しており,通常,圧力を支える側のつば厚につ
いてだけ公差を定める。これは,上側及び下側薄肉半割り軸受のつばがおおよそ同じ厚さとなることを確
保するためである。このとき,位置決めつめに対するつばの位置を定める。
上側薄肉半割り軸受及び下側薄肉半割り軸受が同じ設計の場合,一方の薄肉半割り軸受の二つのつばは,
通常,表2に示す公差の範囲内で同じ厚さにしなければならない。このとき,つば厚は,軸受幅とつば間
寸法とから求められる。しかし,受渡当事者間の協定によって,他の公差でもよい(箇条8参照)。

5.4 自由張り

  自由張りは,ライニングの材料,厚さ及びその物理的特性,軸受裏金の材料及びその特性,並びに使用
温度に影響される。これらの特徴についてはこの規格では規定しないので,自由張りを規定することはで
きない。自由張りは,どのような場合でも正の値でなければならない。内燃機関で通常の条件で運転した
後においても,再使用するのに十分な自由張りが残っていなければならない。実際の自由張り寸法は,受

――――― [JIS B 1585-1 pdf 7] ―――――

6
B 1585-1 : 2017
渡当事者間の協定による。
往復動機械用の薄肉半割り軸受は,通常,0.2 mm3 mmの自由張りをもつ。非常に大径の薄肉半割り
軸受の場合,自由張りは大きくなってもよいが,薄肉半割り軸受をハウジングに組付け可能な大きさでな
ければならない。

――――― [JIS B 1585-1 pdf 8] ―――――

                                         表2−つば付き及びつばなし薄肉半割り軸受の寸法,公差及び許容差
ハウジン 肉厚 公差及び許容差a) 粗さパラメータb) )
グ内径 mm μm
肉厚 つば厚d) 薄肉半割り軸受の幅 つば径 つば間寸 ハウジン クラッシ 軸受背面 滑り面
mm mm 法 グの幅 ュe)
dH s3 s3 sfl B1 B2 Dfl B3 bH h Ra Ra
呼び寸法 電気めっ 電気めっ つばなし 一体つば 組立つば
の推奨値 き層なし き層ありf) 付き 付きg)
1.5
1.75 0 0 0 0 +0.05 −0.02
50以下 0.008 −a) ±1 0.03 0.8 0.8
2 −0.05 −0.3 −0.05 −0.12 0 −0.07
2.5
1.75
50を超え 2 0 0 0 0 +0.05 −0.02
0.008 0.012 ±1 0.035 0.8 0.8
80以下 2.5 −0.05 −0.3 −0.05 −0.12 0 −0.07
3
2
80を超え 2.5 0 0 0 0 +0.07 −0.02
0.01 0.015 ±1 0.04 0.8 0.8
120以下 3 −0.05 −0.3 −0.07 −0.12 0 −0.07
3.5
3
120を超え 3.5 0 0 0 0 +0.07 −0.02
0.015 0.022 ±1.5 0.045 1.2 0.8
160以下 4 −0.05 −0.4 −0.07 −0.2 0 −0.1
5
3.5
160を超え 0 0 0 0 +0.07 −0.02
4 0.015 0.022 ±1.5 0.05 1.2 0.8
200以下 −0.05 −0.4 −0.12 −0.2 0 −0.1
5
4
200を超え 0 0 0 0 +0.07 −0.02
5 0.02 0.03 ±1.5 0.055 1.2 0.8
250以下 −0.05 −0.4 −0.12 −0.2 0 −0.1
B1
6
585-
1 : 2017
6

――――― [JIS B 1585-1 pdf 9] ―――――

                                                                                                                                              B1
6
表2−つば付き及びつばなし薄肉半割り軸受の寸法,公差及び許容差(続き)
58
ハウジン 肉厚 公差及び許容差a) 粗さパラメータb) )
5-
1
グ内径 mm μm
: 2
肉厚 つば厚d) 薄肉半割り軸受の幅 つば径 つば間寸 ハウジン クラッシ 軸受背面 滑り面
01
mm mm 法 グの幅 ュe)
7
dH s3 s3 sfl B1 B2 Dfl B3 bH h Ra Ra
呼び寸法 電気めっ 電気めっ つばなし 一体つば 組立つば
の推奨値 き層なし き層ありf) 付き 付きg)
5
250を超え 0
6 0.02 0.03 − − − − − − 0.06 1.6 1.2
315以下 −0.5
8
6
315を超え 0
8 0.025 0.035 − − − − − − 0.07 1.6 1.2
400以下 −0.5
10
8
400を超え 0
10 0.03 0.04 − − − − − − 0.07 1.6 1.2
500以下 −0.5
12
注a) 受渡当事者間の協定によって,他の公差及び許容差でもよい。
b) IS B 0633に規定する粗さパラメータ
c) 電気めっき層をもつ軸受の粗さパラメータ測定は,測定装置の触針が軟らかい層を貫いてしまうので,信頼性に欠ける可能性がある。
d) 圧力を支持する側の値
e) 箇条7及び図18,図19を参照。電気めっき層をもち,電気めっき後の合せ面の加工をしない軸受のクラッシュについては,この表の公差に0.01 mmを加える。
f) 大径の薄肉半割り軸受の場合,後加工が必要な厚い電気めっき層を使用することが多い。その場合,電気めっき層なしの滑り面の公差を適用する。
g) 8.1及び8.2に示す方法で測定する。

――――― [JIS B 1585-1 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS B 1585-1:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3548-1:2014(MOD)

JIS B 1585-1:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 1585-1:2017の関連規格と引用規格一覧