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B 1801 : 2020
9 機械的特性
9.1 引張強さ
引張強さは,10.2で試験したとき,表1表3に示す最小引張強さ以上でなければならない。ただし,
継手リンク,オフセットリンク及びアタッチメント付きチェーンには適用しない。
なお,1列チェーンの最小動的強度を,参考として附属書JCに示す。
9.2 チェーン長さの許容差
チェーン長さの基準長さに対する許容差は,10.3によって測定したとき,表4の規定に適合しなければ
ならない。ただし,チェーンの基準長さは,チェーンピッチの基準寸法(p)×リンク数で算出した値とす
る。
なお,アタッチメント付きチェーンの長さの許容差は,参考値である。
表4−チェーン長さの許容差
区分 長さの許容差
%
アタッチメントなし +0.15
0
アタッチメント付き +0.25
(参考) −0.05
9.3 部品の表面硬さ
チェーンの各部品の表面硬さは,10.4によって試験したとき,表5の表面硬さのいずれかに適合しなけ
ればならない。
表5−表面硬さ
部品名 各試験方法による表面硬さ
HV HRC HRA HR30N
ピン 450以上 45以上 73以上 64以上
ブシュ 450以上 45以上 73以上 64以上
ローラ 390以上 40以上 70以上 59以上
10 試験方法
10.1 寸法測定
チェーン各部の寸法(チェーン長さを除く。)は,JIS B 7507に規定するノギス,JIS B 7502に規定する
マイクロメータ又はこれらと同等の精度が得られる測定器を用いて測定する。
10.2 引張強さ試験
10.2.1 装置
引張強さ試験に用いる装置は,次による。
a) 試験機 JIS B 7721で校正された引張試験機。
b) 試験片取付具 図3に示すようにチェーンに引張力を加えたときに,全てのリンクにねじれ,曲げな
どを生じさせない取付具。
――――― [JIS B 1801 pdf 11] ―――――
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10.2.2 測定手順
測定手順は,次による。
a) 試験片を,図3に示すように有効部分が5リンク以上になるように10.2.1 b) に規定する試験片取付具
に取り付ける。ただし,有効部分は両端の試験片取付具の間にあり,試験片取付具に取り付けられた
リンクを除いた部分とする。
b) 試験は,10.2.1 a) に規定する試験機を用いて試験片が破断に至るまで徐々に引っ張り,試験中の最大
張力を測定する。ただし,破断が有効部分以外で生じた試験片の測定値は,採用してはならない。
図3−試験片取付けの例
10.3 チェーン長さの測定
チェーン長さの測定は,次による。
a) 基準長さ
基準長さは,次による。
1) ピッチが19.05 mm以下のチェーンの場合は,610 mm以上。
2) ピッチが25.40 mm以上のチェーンの場合は,1 220 mm以上。
b) 試験機 チェーン長さ測定用のチェーンが全長にわたって水平に支持できるもので,チェーンの一端
を固定でき,また,他端に測定張力がかけられる図4に示すような試験機とする。
c) 測定張力 測定張力は,表1表3による。
なお,多列チェーンの測定張力は,表1表3に示す測定張力の列数倍とする。ただし,呼び番号
が56B,64B及び72Bの3列チェーンの場合の測定張力は,次による。
1) 56Bの3列チェーンの場合の測定張力は,20 000 Nとする。
2) 64Bの3列チェーンの場合の測定張力は,27 000 Nとする。
3) 72Bの3列チェーンの場合の測定張力は,33 500 Nとする。
d) 測定手順 b) に規定する試験機を用いて,塗油前のチェーンにc) に規定する測定張力を加えてチェー
ン長さを測定する。手順としては,基準長さとの相対差を測定できる測定器を用いてチェーン長さを
――――― [JIS B 1801 pdf 12] ―――――
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求める方法が一般的であるが,リニアスケールなどを用いてチェーン長さを直接測定してもよい。
図4−試験機の例
10.4 表面硬さ試験
硬さの試験方法は,次による。
a) ビッカース硬さは,JIS Z 2244に規定する試験方法によって測定する。
b) ロックウェル硬さは,JIS Z 2245に規定する試験方法によって測定する。
11 検査
チェーンの寸法及び機械的特性は,合理的な抜取検査方式を用いて箇条10の試験を行い,箇条8及び箇
条9に適合していることを確認する。
12 製品の呼び方
チェーン及びリンクの呼び方は,次による。
a) チェーンの呼び方は,例1の1) に示すように呼び番号,列数,外リンクの形式を表す記号及びリンク
の総数の順番とする。ただし,列数が1列の場合は列数を省略してもよい[例1の2) を参照]。
なお,リンクの総数が奇数の場合には,端部を表す形状をリンクの総数の後に括弧を付けて明記す
る[例1の3) を参照]。
例1 チェーンの場合
1) 100−2 CP 96L
リンクの総数
外リンクの形式を表す記号(割りピン形)
列数
呼び番号
2) 35 RP 160L
3) 24B CP 81L(OL付き)
b) リンクの呼び方は,例2に示すように呼び番号,列数,継手リンクの形式を表す記号及びリンクの名
称の順番とする。
――――― [JIS B 1801 pdf 13] ―――――
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例2 リンクの場合
120−2 CP CL
リンクの名称(継手リンク)
継手リンクの形式を表す記号(割りピン形)
列数
呼び番号
13 表示
13.1 製品の表示
チェーンの外プレートに次の事項を表示する。ただし,呼び番号25のチェーンは除く。
a) 製造業者名,商標又はその略号
b) 呼び番号(A系HE級チェーンは,“HE”の表記の代わりに製造業者がカタログなどの表記に基づい
て,独自の記号を表示してもよい。)
13.2 包装の表示
チェーンの包装には,次の事項を表示する。
a) 製造業者名,商標又はその略号
b) 呼び番号
c) 列数
d) 外リンクの形式名(リベット形,割りピン形又はクリップ形の別)又は外リンクの記号(リベット形
の場合は,形式名又は記号RPを省略してもよい。)
e) リンクの総数
――――― [JIS B 1801 pdf 14] ―――――
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附属書JA
(参考)
スプロケット
JA.1 種類
スプロケットの種類は,形状によって区分し,図JA.1による。
a) 平板形 b) 片ハブ形 c) 両ハブ形 d) ハブ分離形
(A形) (B形) (C形) (D形)
図JA.1−スプロケットの種類
JA.2 量記号
この附属書で用いる量記号は,次による。
a0 : 歯底円弧の中心
a0' : 歯底円弧の中心
b : 歯先円弧の中心
b1 : 内リンク内幅(mm)
ba : 面取り幅(mm)
bf1 : 歯幅(mm)
bf2 : 2列の歯幅(mm)
bf3 : 3列の歯幅(mm)
bfn : n列の全歯幅(mm)
c : 歯元円弧の中心
d0 : ピッチ円直径(mm)
d1 : ローラ外径(mm)
da : 歯先円直径(mm)
db : 軸穴径(mm)
dc : 歯底距離(mm)
df : 歯底円直径(mm)
dg : 最大ハブ直径及び最大溝直径(mm)
dR : 測定ピン外径(mm)
E : 歯元円弧半径(mm)
――――― [JIS B 1801 pdf 15] ―――――
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JIS B 1801:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 606:2015(MOD)
JIS B 1801:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.220 : フレキシブル駆動及び動力伝達 > 21.220.30 : チェーン駆動及びその部品
JIS B 1801:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB1812:2019
- チェーン,スプロケット及び附属品―用語
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法