JIS B 4142:2021 ダイヤモンド/CBN工具―安全性要求事項 | ページ 5

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B 4142 : 2021
記号説明
1 クランプピース
2 クランププレート
3 金属基板
4 セグメント
5 接合部
図5−セグメント形切断ホイールの曲げ検査装置
図5のように荷重を加え,接合部から距離LFでクランプピースに負荷した荷重Fを記録する。
接合部に作用する曲げモーメントMbは,荷重F及び距離LFから,次の式によって計算する。
FLF
Mb 3

(pdf 一覧ページ番号 )

                               10
接合部における曲げ応力σbは,曲げモーメントMb,セグメントの接合部の長さLv及び金属基板の厚さ
Eから,次の式によって計算する。
3
6 Mb 10
b 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                               Lv E
接合部における曲げ応力σbが,次の値を満たさなければならない。
− 機械ガイド切断用(湿式) : σb=150 N/mm2
− 機械ガイド切断用(乾式) : σb=225 N/mm2
− 手持式切断用(湿式又は乾式) : σb=225 N/mm2
片側溶接の切断ホイールに対しては,曲げ荷重を反溶接側に加える。
両側溶接又は焼結の切断ホイールに対しては,荷重方向を規定しないが,セグメントを一つおきに試験
し,反転して残りのセグメントを試験することによって,曲げ荷重を切断ホイールの両側に加える。
最小曲げ応力を加えた後,7.2.1.1に規定する外観検査を行う。
7.2.1.4 非精密用切断ホイールの張力検査方法
張力とは,金属基板の応力を意味する。非精密用切断ホイールの必要な張力の確認は,中立点の位置を
測定することによって行う(図6参照)。スロットがない場合,ダイヤルゲージを金属基板の外径にできる

――――― [JIS B 4142 pdf 21] ―――――

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だけ近い接触点で固定する。スロットがある場合,ダイヤルゲージをスロット近傍で固定する。6.5.5で指
定する最小角度90°よりも小さい位置にあるセグメントから,160°以上の位置にあるセグメントまで荷
重Fを加えていく。荷重Fは,中立点以外でダイヤルゲージを変位させるのに十分な任意の大きさでよ
い。ダイヤルゲージの針が振れない位置Aが中立点である。中立点とダイヤルゲージの位置Bとの間の角
度αを測定し,角度αが90°160°の範囲であれば,合格とする。
図6−張力の測定方法の模式図
7.2.2 研削·切断ホイールの試験方法
7.2.2.1 破壊回転試験
研削·切断ホイールを,適切な試験装置の主軸に取り付け,破壊回転周速度(最小値)まで回転速度を
増加し遠心力を加える。破壊回転周速度(最小値)を加え,と粒層の破壊又は変形がない場合,試験に合
格とする。破壊回転試験に使用した研削·切断ホイールは,全て廃棄しなければならない。
7.2.2.2 破壊試験
7.2.2.2.1 セグメント形切断ホイール
試験は,7.2.1.3と同様の方法で行う。ただし,加える荷重は,セグメント又は接合部の破壊が起こるま
で増加する。最大曲げモーメントMbmaxは,最大荷重Fmaxから式(1)に従って計算する。これから破壊曲げ
応力σbBは,次の式による。
3
6 Mbmax 10
bB 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                 Lv E
破壊曲げ応力が,6.5.2に規定する曲げ応力σbを満たさなければならない。破壊が,接合面でなくと粒層
内で起きた場合,曲げ応力の計算において,セグメントの接合部の長さLv及び基板の厚さEは,セグメン
トの長さL2及びと粒層の幅Tに置き換える。
7.2.2.2.2 一体形リム切断ホイール
試験は,直線のフロントエッジをもつクランプピースによってと粒層リムの深さXまでつかみ,リムの
破壊が起こるまで荷重Fを加えて行う(図7参照)。最大曲げモーメントMbmaxは,最大荷重Fmaxから式
(1)に従って計算する。最大曲げモーメントが,6.5.3に規定する曲げモーメントMbを満たさなければなら
ない。

――――― [JIS B 4142 pdf 22] ―――――

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記号説明
1 クランプピース
2 クランププレート
3 金属基板
4 リム
5 接合部
図7−一体形リム切断ホイールの曲げ試験装置

7.3 ワイヤソーの検査及び試験方法

7.3.1 一般
ワイヤソーの6.6への適合を評価するために,次の検査及び試験を実施する。
a) 被覆されているワイヤソー(表14の区分14)に対する検査及び試験は,次による。
− 7.3.2.1による外観検査
− 7.3.3.1による支持ケーブルの破断試験
− 7.3.3.2によるジョイント部の引張試験
− 7.3.3.3によるビーズの固定強度試験
b) 被覆されていないワイヤソー(表14の区分5)に対する検査及び試験は,次による。
− 7.3.2.1による外観検査
− 7.3.3.1による支持ケーブルの破断試験
− 7.3.3.2によるジョイント部の引張試験
− 7.3.3.4によるビーズの穴径試験
− 7.3.3.5によるプレスリング試験
7.3.2 ワイヤソーの検査方法
7.3.2.1 外観検査
ワイヤソーの外観検査は,6.6.2.2に規定した欠陥の有無を確認する。外観検査は,訓練され,当該業務
に任命された要員が行う。

――――― [JIS B 4142 pdf 23] ―――――

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7.3.3 ワイヤソーの試験方法
7.3.3.1 支持ケーブルの破断試験
支持ケーブルに使用するワイヤロープは,表15に示すワイヤロープの破断荷重の値まで引張試験をし
なければならない。この値まで試験して,ワイヤロープが破断しない場合,支持ケーブルの強度は検証さ
れる。なお,破断試験は,JIS G 3535の11.2.2(耐久試験)によることが望ましい。
ワイヤロープ供給者による適切なワイヤロープであるとの試験証明がある場合,この試験は省いてもよ
い。
7.3.3.2 ジョイント部の引張試験
ワイヤソーの製造業者が取り付けたジョイントスリーブは,6.6.2.5のa) に規定するワイヤロープの破
断荷重の25 %の値まで引張試験をしなければならない。この値まで試験して,ジョイントスリーブの抜け
又はジョイント部の損傷が見られない場合,ジョイント部の固定強度は検証される。
7.3.3.3 ビーズの固定強度試験
ビーズの固定強度(せん断力)は,走行方向に対抗するせん断力として6.6.2.5のb) に規定するワイヤ
ロープの破断強度の1/12の値まで引張試験をしなければならない。この値まで試験して,ビーズの抜け又
は固定部の損傷が見られない場合,ビーズの固定強度は検証される。
7.3.3.4 ビーズの穴径試験
被覆されていないワイヤソー(表14の区分5)の場合,6.6.2.6に規定する要求事項を満たさなければな
らない。
7.3.3.5 プレスリング試験
被覆されていないワイヤソー(表14の区分5)の場合,ワイヤソーの製造業者によって取り付けられた
プレスリングは,6.6.2.6に規定する要求事項を満たさなければならない。
7.3.4 試験の実施方法
試験は,次のとおり実施する。
− 外観検査は,全数実施する。
− 支持ケーブルの破断試験は,供給単位当たり2試験を実施する。ただし,ワイヤロープ供給者による
適切なワイヤロープであるとの試験証明がある場合,この試験は省いてもよい。
− ジョイント部の引張試験の実施は,製造業者の判断による。
− ビーズの固定強度試験の実施は,製造業者の判断による。
− ビーズの穴径試験の実施は,製造業者の判断による。
− プレスリング試験の実施は,製造業者の判断による。

7.4 軸付ホイールの検査及び試験方法

7.4.1 一般
6.7に規定する要求事項への適合を評価するために,次の検査及び試験を実施する。

――――― [JIS B 4142 pdf 24] ―――――

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− 7.4.2.1による外観検査
− 7.4.2.2による軸径検査
− 7.4.3による破壊回転試験
7.4.2 軸付ホイールの検査方法
7.4.2.1 外観検査
外観検査においては,ひび,割れ,欠け,及びその他使用に不具合な欠陥がないことを確認する。外観
検査は,訓練され,当該業務に任命された要員が行う。
7.4.2.2 軸径検査
軸径は,マイクロメータ又は同等の装置によって測定する。
7.4.3 軸付ホイールの破壊回転試験
軸付ホイールを適切な試験装置の主軸に取り付け,破壊回転周速度(最小値)まで回転速度を増加し,
遠心力を加える。破壊回転周速度(最小値)を加え,と粒層の破壊又は変形がない場合,試験に合格とす
る。この試験を実施する際,スピンドルからのオーバーハング長さ(表D.1及び表D.2参照)は,L0=0で
行う。破壊回転試験に使用した軸付ホイールは,全て廃棄しなければならない。
適切な試験装置がない場合には,6.7.3.2に規定する安全係数を用いて,最高回転速度を計算してもよい
(D.3参照)。

7.5 その他の非精密用ダイヤモンド/CBN工具の検査及び試験方法

7.5.1 一般
6.8の要求事項への適合を評価するために,次の検査及び試験を実施する。
− 7.5.2.1による外観検査
− 7.5.2.2による回転検査
− 7.5.2.3による穴径及び軸径許容差の検査
− 7.5.3.1による破壊回転試験
− 7.5.3.2によるセグメント皿形ホイールのせん断強度試験
7.5.2 その他の非精密用ダイヤモンド/CBN工具の検査方法
7.5.2.1 外観検査
その他の非精密用ダイヤモンド/CBN工具の外観検査は,ひび,割れ,欠け,及びその他使用に不具合
な欠陥がないことを確認する。外観検査は,訓練され,当該業務に任命された要員が行う。
7.5.2.2 回転検査
その他の非精密用ダイヤモンド/CBN工具の回転検査において,研削·切断ホイールは適切な装置に取
り付け,表18及び表19に規定する最高使用周速度又は推奨最高使用周速度まで,連続的に遠心力による
負荷をかける。最高使用周速度又は推奨最高使用周速度を,5秒以上保持する。負荷を加えた後,7.5.2.1に
規定する外観検査を行う。

――――― [JIS B 4142 pdf 25] ―――――

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