JIS B 7001:2018 時計―試験方法 | ページ 3

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囲では,電池の内部抵抗相当分の抵抗を直列に付加して試験を行う。
6.3 確認項目
機能試験における確認項目は,次による。
a) 時刻機能 止まり,置回り,指示違いなどの運転状態。
b) 操作機能 巻真の引出し・押込み,ぜんまいの巻上げ,針回し,ボタン・スイッチの操作,緩急針・
調整ねじの操作,回転ベゼルの回転などの操作機能。
c) 表示機能 秒針の動きむら,電子表示の表示状態,表示の切替りなどの表示部の状態。
d) 付加機能 付加装置のうち,カレンダー装置,アラーム装置,報時装置の予備時間測定装置の確認項
目は,次による。
1) カレンダーの作動時刻,カレンダーの切替り,早送り装置の作動などのカレンダー装置の機能。
2) アラームのセットに対する作動状態,アラームのセット・リセット・鳴止めの操作,アラームセッ
ト可能な範囲,アラーム音の鳴り状態などのアラーム装置の機能。
3) 打数,報時音の鳴り状態,夜間鳴止め機能などの報時装置の機能。
4) スタート,ストップ,リセットなどの作動状態,クロノグラフ秒針のスタートの飛び,リセットし
たときの針の位置などの時間測定装置の機能。

7 基本精度試験

7.1   一般
基本精度試験は,時計の精度の調整状態を試験し,その特性値を求める。
7.2 試験方法
試験は,時計を23 ℃±2 ℃で静置し,歩度又は日差を,次のとおり測定する。
a) ウオッチは文字板上及び6時上の2姿勢,クロックは正規姿勢で測定する。ただし,水晶式のウオッ
チは任意の1姿勢とする。
b) ぜんまい式の時計の歩度測定は,始動してから10分間以後に行う。
7.3 特性値
特性値は,歩度,日差及び平均日差とし,次によって求める。
なお,時計に対する要求事項によって,いずれかを選択する。
a) 歩度は,7.2によって測定した歩度の値とする。
b) 日差は,7.2によって測定した日差の値とする。
c) 平均日差は,日差の算術平均値とする。

8 精度の安定性試験

8.1   一般
精度の安定性試験は,時計の精度の経時的変化又は変動を試験し,その特性値を求める。
8.2 試験方法
試験は,次による。
a) 歩度,日差又は平均日差を測定する。
b) 時計に対する要求事項によって,期間及び条件を定めて運転する。
c) 歩度,日差又は平均日差を測定する。
日較差,日差平均偏差及び日差最大偏差の測定のときはa)の測定を,定めた期間連続して行う。

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8.3 特性値
特性値は,経時変化(復元差)S,ドリフトD,日較差V,日差平均偏差 D,日差最大偏差
d Dd max とし,
それぞれ,式(1)式(5)によって算出する。時計に対する要求事項によって特性値を選択する。
S Mj Mi (1)
j
M Mi
D (2)
τ
V Mi 1 Mi (3)
n
1
Dd Mi M (4)
ni
Dd maxMi M の最大値 (5)
ここに, M : iある日測定した歩度(s/d)又は日差(s)若しくは平均日差(s)
M :
j Mを測定してから
i 後に,
Mと同一の条件で測定した歩
i
度(s/d)又は日差(s)若しくは平均日差(s)
Mと
i
Mとの測定間隔(日数)
j
M :
i 1 Mを測定した翌日に,
i Mと同一の条件で測定した歩度(s/d)
i
又は日差(s)
Mi : 規定した期間連続して測定した歩度(s/d)又は日差(s)
M : Mi の算術平均値(s/d)又は(s)
n : 測定した M i の数

9 温度変化に対する精度試験

9.1   一般
温度変化に対する精度試験は,温度変化が時計の精度に及ぼす影響を試験し,その特性値を求める。
9.2 試験方法
試験は,温度8 ℃,23 ℃及び38 ℃で,歩度又は日差を測定する。
試験温度の許容差は,水晶式ウオッチを測定する場合は±0.5 ℃,水晶式ウオッチ以外の時計を測定す
る場合は±1 ℃とする。
9.3 特性値
ET,温度係数
特性値は,高温及び低温での歩度又は日差 M,温度誤差
T T及び二次温度誤差STとし,式
C
(6)式(9)によって算出する。時計の温度特性及び時計に対する要求事項によって,特性値を選択する。
MT M38 及び M T M8 (6)
TE M38 M23 及びTE M23 M8 (7)
M38 M23 M23 M8
TC 及びTC
15 15
M38 M8
又は TC (8)
30
M38 M8
TS M23 (9)
2

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ここに, M : 38 温度38 ℃で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
M : 23 温度23 ℃で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
M :
8 温度8 ℃で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
注記 二次温度誤差は主にてんぷ式の時計の温度特性の直線性を表すために用いる。

10 姿勢変化に対する精度試験

10.1 一般
姿勢変化に対する精度試験は,姿勢の変化が時計の精度に及ぼす影響を試験し,特性値を求める。
なお,時計の姿勢の定義及び表し方は,附属書Aによる。
10.2 試験方法
試験は,文字板上,文字板下,3時上,6時上,9時上又は12時上の姿勢で,歩度又は日差を測定する。
ただし,姿勢は,時計に対する要求事項によって必要なものを選択する。
10.3 特性値
特性値は,姿勢差P,姿勢平均偏差 P,姿勢最大偏差
V PV max 及び垂直水平の差 Pとし,式(10)式(13)
HV
によって算出する。時計に対する要求事項によって,特性値を選択する。
P MPj MPi (10)
n
1
PV MPi MP (11)
n i1
PV maxMPi MP の最大値 (12)
PHV MPV MPH (13)
ここに, Pi ある姿勢で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
M :
M :
Pj M以外の姿勢で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
Pi
M :
P
Mの算術平均値(s/d)又は(s)
Pi
n : Mの数
Pi
M : PV 垂直姿勢で測定した歩度(s/d)又は日差(s)
M : PH 水平姿勢で測定した歩度(s/d)又は日差(s)

11 電源電圧変化に対する精度試験

11.1 一般
電源電圧変化に対する精度試験は,電源電圧の変化が時計の精度に及ぼす影響を試験し,特性値を求め
る。
11.2 試験方法
試験は,定格電圧より10 %高い電圧で運転したとき,及び定格電圧より10 %低い電圧で運転したとき
の歩度又は日差を,それぞれ測定する。
11.3 特性値
特性値は,電圧誤差V及び電圧係数
E Vとし,式(14)及び式(15)によって算出する。時計に対する要求事
C
項によって,いずれかの特性値を選択する。
VE MVH MVL (14)

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MVH MVL
VC (15)
VH VL
ここに, MVH : 定格電圧より10 %高い電圧で運転したときの,歩度(s/d)
又は日差(s)
M : VL定格電圧より10 %低い電圧で運転したときの,歩度(s/d)
又は日差(s)
V :
H 定格電圧より10 %高い電圧(V)
V :
L 定格電圧より10 %低い電圧(V)

12 ぜんまいトルク変化に対する精度試験

12.1 一般
ぜんまいトルク変化に対する精度試験は,ぜんまいがほどけていくときの駆動トルクの変化が時計の精
度に及ぼす影響を試験し,特性値を求める。
12.2 試験方法
試験は,ぜんまいを完全に巻き上げたとき,及び呼び巻き日数に相当する時間運転3)した後の歩度を,
それぞれ測定する。
注3) 2日巻き以上のものは,試験時間を短縮するため,ぜんまいを相当量巻き戻して測定してもよ
い。
12.3 特性値
特性値は,ぜんまいトルク誤差 EIとし,式(16)によって算出する。
IE MW MO (16)
ここに, M : W 呼び巻き日数に相当する時間運転した後,又はぜんまい
を巻き戻した後の歩度(s/d)
M : Oぜんまいを完全に巻き上げたときの歩度(s/d)

13 アラーム精度試験

13.1 一般
アラーム精度試験は,アラームを設定した時刻に対して,アラームが作動する時刻の正確さを試験する。
13.2 試験方法
試験は,次による。
a) 機械表示式の時計は,3時,6時,9時及び12時の4か所で試験を行う。
1) 試験を行う時刻にアラームを設定する。
2) 3時,9時及び12時は,手動で針回しを行い,アラームが作動する時刻を確認する。
3) 6時は,時計を運転して,アラームが作動する時刻を確認する。
b) 電子表示式の時計は,任意の時刻にアラームを設定し,時計を運転して,アラームが作動する時刻を
確認する。

14 報時精度試験

14.1 一般
報時精度試験は,報時時刻の正確さを試験する。

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14.2 試験方法
試験は,次による。
a) 機械表示式の時計は,3時,6時,9時及び12時の4か所で試験を行う。
1) 正時打ちは,時計を運転して,報時時刻を確認する。
2) 半打ち(30分ごとに報時)及び四所打ち(15分ごとに報時)は,正時打ち後そのまま運転して,報
時時刻を確認する。
b) 電子表示式の時計は,時計を運転して,任意の報時時刻を確認する。

15 電波時計の受信感度試験

15.1 一般
電波時計の受信感度試験は,標準電波を受信する機能をもつ時計に適用し,電波時計の受信可能な電界
強度を試験する。
15.2 試験方法
試験は,次による。受信感度は,製品別に設定した検査規準に基づき確認する。
a) 受信感度試験に影響を与えない遮蔽効果をもつ試験室内に標準電波の送信装置を設置する。
b) 時計を測定台に電波受信の指向性が最良となる方向に設置する。
c) 信号発生器とタイムコード発生器とで生成された疑似信号を,最小受信電界強度で出力する。
d) 受信終了後にタイムコード発生器の時刻と一致していることを確認する。

16 耐温度試験

16.1 一般
耐温度試験は,時計の耐温度性(耐熱性,耐寒性及び耐温度変化性)を試験する。
16.2 耐熱試験
耐熱試験は,次による。
a) 室温で,歩度及び指示差を測定する。
b) ウオッチは50 ℃±1 ℃又は60 ℃±1 ℃,クロックは50 ℃±1 ℃の温度で,24時間運転する。
ウオッチの試験温度は,ウオッチに対する要求事項によって選択する。
c) 次いで,この温度で指示差を測定し,時計の運転状態及び機能について,目視での確認及び規定の操
作を行う。
d) 室温に戻して,歩度を測定する。
16.3 耐寒試験
耐寒試験は,次による。
a) 室温で,歩度及び指示差を測定する。
b) 0 ℃±1 ℃,−5 ℃±1 ℃又は−10 ℃±1 ℃の温度で,24時間時計を運転する。
試験温度は,時計に対する要求事項によって選択する。
c) この温度で指示差を測定し,時計の運転状態及び機能について,目視での確認及び規定の操作を行う。
d) 室温に戻して,歩度を測定する。
16.4 熱衝撃試験
熱衝撃試験は,次による。
a) 室温で,歩度及び指示差を測定する。

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