JIS B 7525-1:2018 浮ひょう―第1部:密度浮ひょう | ページ 3

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b) 密度浮ひょうの誤差試験は,よく洗浄した容器に試験液を入れ,かくはんし,気泡の上昇が止まり,
液面が静止した後に行う。
c) 試験液の表面張力が附属書Aの表面張力の標準分類の中位より高い場合には,試験の間,試験液の液
面を常に清浄にする。
d) 密度浮ひょうの誤差試験は,試験液の温度を室温に近い温度に保って行う。
e) 密度標準器は,国家計量標準又は国際単位系(SI)に対してトレーサビリティを確保しなければなら
ない。
f) 密度標準器に比重浮ひょうを用いる場合,比重から密度へ換算する。ただし,標準とした水の温度が
4 ℃の比重の場合,比重から密度へ換算したときの数値の差が誤差に対して非常に小さいため,比重
の値を密度の値としてもよい。
15.3.3 温度補正
誤差試験を行う密度浮ひょうに,密度標準器と異なる標準温度が表記されている場合は,密度標準器の
補正値は,次の式によって求め,密度標準器の示度に補正値を加える。
c=0.000 025d(t0−t)
ここに, c : 補正値(g/cm3)
d : 密度標準器の示度(g/cm3)
t0 : 密度標準器の標準温度(℃)
t : 誤差試験を行う密度浮ひょうの標準温度(℃)

15.4 衡量法

15.4.1 試験方法
密度が校正された試験液(例えば,純水,トリデカン)に密度浮ひょうを沈め,密度浮ひょうが試験液
から受ける浮力を測定して,試験を行う目盛線の誤差を求める。
15.4.2 衡量法で誤差を求める方法
衡量法による目盛線の誤差試験は,a)又はb)による。
a) 試験液よりも軽い密度を表す目盛線の誤差(E)は,次の式(1)によって求める。
ρ πDT'
WA 1− +
Δ g
E=R− (δ−ρ)+ρ 1[{+α(t−t0 )}] (1)
ρ ρ πDT
WA 1− −(WLW−ω) 1− +
Δ Δ g
ここに, E : 衡量法によって求めた誤差(g/cm3)
R : 誤差試験を行う目盛線の表す密度(g/cm3)
WA : 密度浮ひょうの空気中測定時の質量(g)
WLW : 密度浮ひょうにおもり(ω)を付けたときの液中測定時の質量
(g)
ω : 密度浮ひょうを試験液中に沈めるためのおもりの液中測定時
の質量(g)
ρ : 空気密度(g/cm3)
Δ : 分銅密度(g/cm3)
D : 密度浮ひょうけい部の直径(cm)
T : 試験液の表面張力(mN/m)
T' : 被測定液体の表面張力(mN/m)
g : 重力加速度(cm/s2)
δ : 試験液の密度(g/cm3)
α : ガラスの体膨張係数(℃−1)

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t : 試験液の液温(℃)
t0 : 密度浮ひょうの標準温度(℃)
b) 試験液よりも重い密度を表す目盛線の誤差(E)は,次の式によって求める。
ρ πDT'
WA 1− +
Δ g
E=R− (δ−ρ)+ρ 1[{+α(t−t0 )}]
ρ πDT
WA−WL 1− +
Δ g
ここに, WL : 密度浮ひょうの液中測定時の質量(g)
15.4.3 試験の条件
試験の条件は,次による。
a) トレーサビリティが確保された分銅,温度計,長さ計,湿度計及び気圧計を用いて試験を行う。
なお,温度計,湿度計及び気圧計を用いて周囲空気の密度を求める場合,JIS B 7616:2013の附属書
A(重錘形圧力天びんの発生圧力値の計算に必要な特性値)を参考にしてもよい。
b) 試験を行う前に密度浮ひょうを酒精(エチルアルコール)又はエチルエーテルで洗浄した後,その密
度浮ひょうの表面の温度を試験液の温度に近い温度にしてから試験を行う。
c) 試験実施中に大気圧が急激に変動するような状況下では,試験は行わない。

16 材料及び構造試験

  材料及び構造試験は,次による。
a) ガラス材料の膨張試験 密度浮ひょうの材料に使用しているガラスが箇条10のa)の規定に適合する
かどうかの試験は,熱膨張試験装置を使用してその密度浮ひょうの材料に使用しているガラスの線膨
張係数を測定し,その線膨張係数に3を乗じて体膨張係数を算出して行う。
b) 構造試験
1) 重量付加物及び目盛紙 密度浮ひょうを70 ℃(又は70 ℃以上の高温で使用する場合は,その使用
温度)より僅かに高い温度に保った試験槽の中に1時間横倒しにして放置し,その密度浮ひょうの
表面を通常の温度に戻した後,室温に近い温度の液体に浮かべて静止させ,傾きが生じるかどうか
を目視によって確認する。また,目盛紙の脱色又はゆがみを目視で確認する。
2) 目盛紙 密度浮ひょうを手のひらで上下に軽く振動を与えて,その目盛紙がけい部に密着している
かどうか又は離脱するおそれがあるかどうかについて確認する。

17 表示

  密度浮ひょうには,次の事項を容易に消えない方法で,読みやすく,かつ,明瞭に表示しなければなら
ない。
a) 目盛の単位。例えば,“kg/m3”
b) 標準温度。例えば,“20 ℃”
c) 表面張力。次のいずれかによる。
1) 特定の表面張力,例えば,“55 mN/m”
2) “表A.1”に定義する標準分類。例えば,“Low S. T”
3) 密度浮ひょうが特定の液体中での使用のために調整されている場合には,その液体名称。
d) 視定の方法。例えば,“水平面視定”又は“上縁視定”

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e) 製造事業者名又はその略号
f) 製造番号。その最初の2桁の数字は,製造年を示してもよい。例えば,“170001”
g) シリーズ番号。例えば,“L50”
注記 “生産国名”(例えば,“made in Japan”)など,使用者への情報提供となる表示をしてもよい。

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附属書A
(規定)
密度浮ひょうに関する表面張力の標準分類
A.1 表面張力の標準分類
密度範囲の最小値に関係する密度浮ひょうの調整のための表面張力は,表A.1による。
表A.1に示す表面張力の標準分類は,調整及び証明のための正確な基準を与えるものとして,又は指示
されている液体中での測定において適切な確かさの達成を可能とするものとして,密度浮ひょうの技術的
使用のために採用する。ただし,そのような表面張力が密度浮ひょうの中にmN/mで表記され,その液体
の形式について引用ができる場合は,これらの表面張力の採用は密度浮ひょうの調整のための基礎として
他の表面張力の使用を妨げない[箇条17のc)参照]。
水溶液(1 300 kg/m3又は1.3 g/cm3よりも大きな密度の酢酸水溶液及び硝酸水溶液を除く。)の表面が,
例えば,オーバフローによってきれいにできる場合は,その表面張力は,約75 mN/mに増加する。
表A.1−表面張力の標準分類
標準分類 密度 g/cm3 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 標準分類に適する流体の例
kg/m3 g/cm3 kg/m3 0 20 40 60 80
表面張力 mN/m
低位 600 0.6 15 16 17 18 19 一般的な有機溶剤(エーテル,石油
(Low S.T) 700 0.7 20 21 22 23 24 蒸留液,コールタール及び蒸留液を
800 0.8 25 26 27 28 29 含む。)。あらゆるタイプのオイル。
900 0.9 30 31 32 33 34 低分子量の有機物の水溶液。
1 0001 300 1.001.30 35 液面を清浄にしてない酢酸水溶液a)
及び重油。
中位 600940 0.600.94 低位の標準分類に同じ 液面を特に清浄にしてない低分子量
(Medium 960 0.96 35 の有機溶剤の水溶液[エタノール及
S.T) 970 0.97 40 びメタノールの水溶液を含むが,酢
980 0.98 45 酸水溶液a)は除く。]。
990 0.99 50
1 0002 000 1.002.00 55 液面を特に清浄にしているかいない
かにかかわらず,密度が1 300 kg/m3
又は1.3 g/cm3を超える硝酸水溶液。
高位 1 0002 000 1.002.00 75 次のものを除いて,特に液面を清浄
(High S.T) にした水溶液。
a) 密度が1 300 kg/m3又は1.3 g/cm3
を超える硝酸水溶液
b) 酢酸水溶液a)
注a) 酢酸水溶液は,表面張力が極めて変わりやすい。

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附属書B
(参考)
密度浮ひょうのけい部の直径
B.1 けい部の直径
密度浮ひょうを製作するときの指針として,けい部の直径を参考として表B.1に示す。
表B.1−推奨するけい部の直径
公称範囲の上限 シリーズ シリーズ シリーズ
L20,L50,L50SP M50,M100,M50SP S50,S50SP
kg/m3 g/cm3 mm mm mm
600 0.6 6.6 7.1 6.4
700 0.7 6.1 6.6 5.9
800 0.8 5.7 6.2 5.5
900 0.9 5.4 5.8 5.2
1000 1.0 5.1 5.5 4.9
1100 1.1 4.9 5.3 4.7
1200 1.2 4.7 5.0 4.5
1300 1.3 4.5 4.8 4.3
1400 1.4 4.3 4.7 4.2
1500 1.5 4.2 4.5 4.0 a)
1600 1.6 4.0 a) 4.4 4.0 a)
1700 1.7 4.0 a) 4.2 4.0 a)
1800 1.8 4.0 a) 4.1 4.0 a)
1900 1.9 4.0 a) 4.0 a) 4.0 a)
注a) 4.0 mmは,箇条14のd)において許容されるけい部の最小径である。

――――― [JIS B 7525-1 pdf 15] ―――――

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JIS B 7525-1:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 649-1:1981(MOD)

JIS B 7525-1:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7525-1:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8103:2019
計測用語