この規格ページの目次
4
B 7533 : 2015
4.3 名称
てこ式ダイヤルゲージの構成を図2に示す。この規格では,図2に示す主要部の名称を使用する。
1 あり板
2 切換えレバー(測定方向切換え用)
3 測定子
4 測定先端子
5 外枠
6 目盛板
7 目盛
8 長針
指針
9 短針
10 本体
11 測定子固定部
(摩擦力保持機構,ラチェット機構など)
12 ステム
(ねじ込み,あり溝タイプなど)
図2−てこ式ダイヤルゲージの主要部の名称
4.4 ステム及びあり板の形状及び寸法
てこ式ダイヤルゲージは,スタンドなどへ容易に取り付けられる手段をもっており,取付け手段の例と
してねじ込みステム[図3 a)]及びあり溝ステム[図3 b)]がある。
固定するステムの直径は,6 mm及び8 mmで,ステム径部分の寸法許容差はh8,公差を適用する長さ
L3は12 mm以上でなければならない(図3及び表2参照)。
ステムを本体に固定するあり板の位置は,製造業者が決める(あり板の寸法は,図4参照。)。
単位 mm
a) ねじ込みステム b) あり溝ステム
図3−固定用ステムの例 図4−あり板の寸法
――――― [JIS B 7533 pdf 6] ―――――
5
B 7533 : 2015
4.5 目盛及び長針
目盛板には目量及びその単位を記載しなければならない。目盛のレイアウト例を図5に示す(目量0.01
mm,0.002 mm及び0.001 mm)。静止位置において,長針は,測定開始の位置より少なくとも5目盛以上
戻った位置になければならない。この測定開始位置は,通常,目盛板の12時又は6時の位置である。長針
は,測定範囲の開始位置から少なくとも1回転し,更に最終位置までに5目盛以上動かなければならない。
測定範囲の前をプリ・スパン,フル回転後をポスト・スパンと呼ぶ。プリ・スパン及びポスト・スパンは,
てこ式ダイヤルゲージの測定範囲に含めない。
注記1 目盛線の幅及び長針先端の幅は,等しいことが望ましい。
注記2 長針先端の幅は,目盛の間を読むことを考慮して,1目盛の幅の20 %以下が望ましい。
例1 例2 例3 例4
図5−目盛のレイアウト例
4.6 短針
短針を備える場合,長針が各回転の測定開始位置(12時又は6時)にあるときに,短針は,長針の回転
数に相当する短針目盛線に対して,目盛線間隔の±25 %以内の位置になければならない。
4.7 長針回転方向
てこ式ダイヤルゲージの測定子の運動方向と長針の回転方向との関係は,表1による。
表1−測定子の運動方向と長針の回転方向との関係
種類 回転方向
縦形 測定子を目盛板に向かって後方から前方に向けて作動させたとき,長針は時計回りとする。
横形 測定子を目盛板に向かって右側から左側に向けて作動させたとき,長針は時計回りとする。
垂直形 測定子をねじ込みステム取付け側からその反対方向に作動させたとき,長針は時計回りとする。
上記と反対方向に作動させたときの,長針回転方向は問わない。
4.8 測定子
4.8.1 一般
測定子は,交換可能でなければならない。
測定先端子は,球状で硬く耐摩耗性のある面をもち,測定に影響を与える凸凹のない形状及び表面に仕
上げられていなければならない。
測定子の長さは,測定器の精度維持に不可欠な部分である。測定子を取り替えるとき,使用者はもとの
長さと同じ取替え用測定子を用いなければならない。
――――― [JIS B 7533 pdf 7] ―――――
6
B 7533 : 2015
4.8.2 摩擦保持力
てこ式ダイヤルゲージの測定子は,広範囲な位置に動かすことができ,かつ,セットできるように,摩
擦又はラチェット機構によって固定する。
摩擦又はラチェット機構による保持力は,測定子がどのような位置にあっても,また,本体のいかなる
姿勢においても,測定に差し支えないように,測定力より十分に大きくなければならない。
注記 測定に差し支えない保持力(摩擦力)とは,測定先端子にかかる力で,通常28 Nである。
4.8.3 調整範囲
てこ式ダイヤルゲージには,図6に示すように,−90°0°,0°+90°の範囲のいかなる位置にも
測定子をセットできる調整機構(固定機構)を備えていなければならない。
図6−調整範囲
4.9 ゼロ点調整
てこ式ダイヤルゲージは,ゼロ点合わせのできる手段をもっていなければならない。その手段として,
目盛板に連動させた外枠を回転可能にする場合は,容易に調整可能な構造とする。一般に,摩擦保持構造
をもつ外枠を用いる。
4.10 製造業者(又は供給業者)による設計仕様
製造業者(又は供給業者)は,少なくとも4.11の設計仕様を明示しなければならない。
――――― [JIS B 7533 pdf 8] ―――――
7
B 7533 : 2015
4.11 主要部の設計仕様
主要部の設計仕様は,図7及び表2による。
a) 縦形(標準形) b) 横形(水平形) c) 垂直形
図7−寸法図
表2−設計仕様
単位 mm
種類 縦形(標準形),横形(水平形),垂直形,その他 −
外径 全高さ H
寸法 全幅 W
全体の厚さ(全幅と異なる場合) T1
本体の厚さ T2
測定子の長さ(測定先端子中心から回転中心まで)L1
測定子の長さ(測定先端子中心から本体の肩まで)L2
測定先端子の球径 φd1
外枠の直径(全幅と異なる場合) φD
ステムの直径 φd2
例 : φ6h8,φ8h8
ステムの最小長さ L3
測定範囲 例 : 0.8 −
目量 例 : 0.01 −
切替レバー あり,なし −
――――― [JIS B 7533 pdf 9] ―――――
8
B 7533 : 2015
5 性能
5.1 最大許容誤差及び許容限界
製造業者(又は供給業者)は,表3に示すてこ式ダイヤルゲージの仕様に対して,最大許容誤差(MPE)
及び許容限界(MPL)を指定しなければならない。てこ式ダイヤルゲージの性能は製造業者(又は供給業
者)による指定がない限り,測定範囲内のいかなる位置及びいかなる姿勢でも,測定子の両可動方向にお
いて,表3に示す戻り誤差,繰返し精密度,指示誤差のMPE及び測定力のMPLを満たさなければならな
い。
表3−性能(MPE/MPL)
目量(mm) 0.001/0.002 0.01
回転数 1回転 多回転 1回転 多回転
測定範囲(mm) 0.3 0.5 0.5を超え 1.0
0.3 を超え を超え 0.5 1.0以下 を超え
以下 0.5 0.6 以下 1.6
L1≦35 a)35以下 以下 以下
指示誤差(m) 全測定範囲行き 4 6 7 6 9 10 16
(MPE) 1回転 − 5 − − − 10
10目盛 2 2 5 5 5 5
戻り誤差(μm) (MPEH) 3 4 4 4 5 5
繰返し精密度(μm) (MPER) 1 1 3 3 3 3
測定力(N) 最大 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
(MPL) 最小 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01
注a) 測定子の長さを表す。
5.2 測定力
測定力は,最大測定力及び最小測定力を示さなければならない。MPLは,附属書Eに基づいてもよい。
測定力は,JIS B 0642の7.5.5(計測特性のための両側MPL関数)に基づかなければならない。
――――― [JIS B 7533 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS B 7533:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9493:2010(MOD)
JIS B 7533:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 7533:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB0642:2010
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―測定器の一般的な概念及び要求事項
- JISB0680:2007
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
- JISZ8103:2019
- 計測用語