JIS B 0642:2010 製品の幾何特性仕様(GPS)―測定器の一般的な概念及び要求事項

JIS B 0642:2010 規格概要

この規格 B0642は、一般的な測定器,例えば,マイクロメータ,ダイヤルゲージ,ノギス,ハイトゲージ,ブロックゲージの一般要求事項,用語,定義,設計特性及び計測特性について規定。

JISB0642 規格全文情報

規格番号
JIS B0642 
規格名称
製品の幾何特性仕様(GPS)―測定器の一般的な概念及び要求事項
規格名称英語訳
Geometrical product specifications (GPS) -- General concepts and requirements for GPS measuring equipment
制定年月日
2010年9月21日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 14978:2006(MOD)
国際規格分類

ICS

17.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2010-09-21 制定日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS B 0642:2010 PDF [39]
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pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 略号・・・・[10]
  •  5 (測定器の)設計特性・・・・[11]
  •  5.1 一般・・・・[11]
  •  5.2 指示測定器における一般的な設計特性・・・・[11]
  •  5.3 実量器における一般的な設計特性・・・・[12]
  •  6 (測定器の)計測特性・・・・[12]
  •  6.1 一般・・・・[12]
  •  6.2 計測特性の識別,定義及び選択・・・・[13]
  •  6.3 指示測定器における一般的な計測特性・・・・[14]
  •  6.4 実量器-一般的な計測特性・・・・[16]
  •  7 計測特性の表示方法及び規定方法・・・・[17]
  •  7.1 一般・・・・[17]
  •  7.2 特性曲線の表示-固定ゼロ及び浮動ゼロ・・・・[17]
  •  7.3 統計的な計測特性の表示・・・・[19]
  •  7.4 一つの値をもつ計測特性の規定方法・・・・[20]
  •  7.5 測定範囲内で定義された計測特性の規定方法・・・・[20]
  •  7.6 二次元又は三次元の範囲で定義された計測特性の規定方法・・・・[24]
  •  8 計測特性の校正・・・・[25]
  •  8.1 測定器の製造業者・・・・[25]
  •  8.2 測定器の使用者・・・・[25]
  •  9 表示・・・・[25]
  •  附属書A(参考)測定器の製品規格の一般要求事項及びその手引・・・・[26]
  •  附属書B(参考)測定器の要求事項の仕様書・・・・[28]
  •  附属書C(参考)GPSマトリックスとの関係・・・・[30]
  •  附属書JA(参考)浮動ゼロの表現方法・・・・[32]
  •  附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[35]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 0642 pdf 1] ―――――

B 0642 : 2010

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本機械学会(JSME)及び財団法
人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS B 0642 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                                JIS
B 0642 : 2010

製品の幾何特性仕様(GPS)−測定器の一般的な概念及び要求事項

Geometrical product specifications (GPS)- General concepts and requirements for GPS measuring equipment

序文

  この規格は,2006年に第1版として発行されたISO 14978を基とし,JISとして最大許容誤差の具体的
な数値を規定するなど,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,製品の幾何特性仕様(GPS)の一つで,GPS基本規格に属し,すべての幾何特性の規格チ
ェーンのリンク番号5及び6に関係している。この規格と他のGPS規格との関連については,附属書C
を参照。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。また,附属書JAは対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,一般的な測定器,例えば,マイクロメータ,ダイヤルゲージ,ノギス,ハイトゲージ及び
ブロックゲージの一般要求事項,用語,定義,設計特性及び計測特性について規定し,関連する規格に対
して一般的な基礎となる。ただし,更に複雑な測定器についても適用することができる。この規格は,測
定器の規格の開発及び規格の内容を決定するときの手引でもある。
また,この規格は,製造業者(供給者)と使用者(顧客)との間の相互伝達を容易にし,測定器の仕様
を明確にすることを目的としている。さらに,校正,工作物測定などの,企業内での品質保証の測定プロ
セスで使用される測定器の特性を決定し,選択するための手引にもなる。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 14978:2006,Geometrical product specifications (GPS)−General concepts and requirements for
GPS measuring equipment(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0021 製品の幾何特性仕様(GPS)−幾何公差表示方式−形状,姿勢,位置及び振れの公差表示
方式
注記 対応国際規格 : ISO 1101,Geometrical Product Specifications (GPS)−Geometrical tolerancing−

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2
B 0642 : 2010
Tolerances of form, orientation, location and run-out(MOD)
JIS B 0022 幾何公差のためのデータム
注記 対応国際規格 : ISO 5459,Technical drawings−Geometrical tolerancing−Datums and datum-
systems for geometrical tolerances(MOD)
JIS B 0641-1 製品の幾何特性仕様(GPS)−製品及び測定装置の測定による検査−第1部 : 仕様に対
する合否判定基準
注記 対応国際規格 : ISO 14253-1,Geometrical Product Specifications (GPS)−Inspection by
measurement of workpieces and measuring equipment−Part 1: Decision rules for proving
conformance or non-conformance with specifications(IDT)
JIS B 0680 製品の幾何特性仕様(GPS)−製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
注記 対応国際規格 : ISO 1,Geometrical Product Specifications (GPS)−Standard reference temperature
for geometrical product specification and verification(IDT)
JIS Z 8103 計測用語

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0641-1及びJIS Z 8103によるほか,次による。
3.1
測定器,ME(measuring equipment)
指定され,定義された測定を行う測定プロセスを実行するために必要となる装置,標準器及び/若しく
は補助装置,又はこれらの組合せ。
注記 この定義には,例えば,指示測定器(3.2)及び実量器(3.3)を含む。
3.2
指示測定器(indicating measuring instrument)
測定量の値を指示する測定器。
注記1 表示は,アナログ又はデジタルである。
注記2 一つ以上の測定量が同時に表示可能である。
注記3 指示測定器には,記録が可能なものもある。
例1 アナログの機械式ダイヤルゲージ
例2 デジタルノギス
例3 マイクロメータ
3.3
実量器(material measure)
ある量の既知の値を恒常的に再現する器具。
例1 ブロックゲージ
例2 ボールプレート
例3 アングルブロック
例4 限界ゲージ(例えば,すきまゲージ)
例5 表面粗さ標準片
例6 巻き尺
注記1 実量器は,測定器の概念に含まれる。

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B 0642 : 2010
注記2 例は,長さの例を示す。
3.4
単一特性の測定器(mono-characteristic measuring equipment)
一つの計測特性によって特徴付けた測定器。
注記1 単一特性の測定器は,この規格で実際の複数特性の測定器の場合と対比させた単純化した理
論的な概念である。
注記2 特に不確かさを評価する場合は,簡略化のために複数特性の測定器(3.5)を“ブラックボッ
クス”とみなすことで,単一特性の測定器であると仮定する。
3.5
複数特性の測定器(multi-characteristic measuring equipment)
二つ以上の計測特性によって特徴付けた測定器。
注記 すべての測定器は,複数特性である(3.4の注記2参照)。
3.6
測定プロセス(measurement process)
測定を実現するために関係する作業,作用及び資源の集合。
注記1 この用語は,測定器の校正及び測定物の測定のための一般的な用語として用いる。
注記2 資源には,人も含む。
3.7
測定器の限定的使用(intended use)
測定器を制限して使用する測定プロセス。
注記 限定的使用では,校正に必要な計測要求の数を減らすことができる。
3.8
測定器の校正(calibration)
特定した条件の下で,測定器若しくは測定システムによって表示された量,又は実量器若しくは標準物
質によって示された量と標準によって実現した値との関係を確定する一連の操作。
注記1 校正の結果は,指示値の測定量への変換,又は補正の必要性について決定する。
注記2 校正は,影響量の作用のような他の計測上の性質を決定する。
注記3 校正の結果は,校正証明書又は校正報告書に記録する。
3.9
計測特性の校正(calibration of a metrological characteristic)
個々の条件で,計測上の特性値と標準によって実現した値との対応関係を確定するための一連の操作。
注記 例えば,外側マイクロメータの測定面の平面度及び平行度のように,測定器による測定結果と
適合するために数学的,又は幾何学的な変換を必要とする量として計測特性を定義し,校正す
る。
3.10
測定器の総合的な校正(global calibration)
測定器のすべての計測特性の校正。
注記1 総合的な校正は,その測定器の限定的使用が校正のときに未知の場合,又は新しい測定器の
提供に関連して設定された仕様の検証のための受入検査に使用できる。
注記2 企業の計測システムの日常操作においては,総合的な校正は,通常必要はない(3.11参照)。

――――― [JIS B 0642 pdf 5] ―――――

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JIS B 0642:2010の引用国際規格 ISO 一覧

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