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B 0642 : 2010
3.11
測定器の作業関連校正(task-related calibration)
限定的使用に対する測定の不確かさに影響する計測特性だけの校正。
注記1 通常,測定器の作業関連校正は,限定的使用に対する測定の不確かさに大きく影響する計測
特性だけの校正を含む。
注記2 測定器の作業関連校正は,総合的な校正とは別に,より経済的な手順で実施し,特定の不確
かさ要因に使用するために最適化した情報を供給するよう計画する。
3.12
(測定器の)計測特性,MC(metrological characteristic)
測定結果に影響する測定器の特性。
注記1 計測特性は,直接,不確かさに影響する(箇条6参照)。
注記2 計測特性は,数値で表し,測定器の測定結果の単位とは異なる単位で評価する場合がある。
注記3 測定器は,通常,幾つかの計測特性をもつ。
注記4 計測特性が校正の対象となる場合がある(3.10及び3.11参照)。
3.13
(測定器の)設計特性,DC(design characteristic)
測定に直接影響しない測定器の特性。
注記 設計特性は,例えば,互換性,目盛線及びデジタル表示の読取りやすさ,耐摩耗性などに影響
する(箇条5参照)。
3.14
(測定器の)計測要求,MR(metrological requirement)
計測特性に対する要求。
注記1 計測要求は,測定する製品/形体の仕様要求から作成するか,又は一般的な原則によって決
定する。
注記2 計測要求は,最大許容誤差(MPE,3.21参照),又は許容限界(MPL,3.20参照)として表
記する。
注記3 測定器は,各計測特性に対して,通常,幾つかの計測要求をもつ。
3.15
(測定器の)設計要求,DR(design requirement)
設計特性に対する要求。
注記1 設計要求は,測定器の限定的使用から作成するか,又は一般的な原則及び与えられた規格に
よって決定する。
注記2 設計要求は,寸法形状,材料要件,入出力条件などによって与える(箇条5参照)。
3.16
(測定器の)(指示)誤差[error (of indication)]
測定器の指示値から対応する入力量としての真の値を差し引いた値。
真の値は,決定できないため,実際には取決めによる真の値を用いる。
注記1 この概念は,主として測定器が参照標準と比較する場合に適用する。
注記2 実量器の指示値は,それに値付けされた値である。
――――― [JIS B 0642 pdf 6] ―――――
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B 0642 : 2010
3.17
実計測特性値(value of the actual metrological characteristic)
校正によって求めた計測特性の値。
3.18
計測特性の誤差(偏差)[error (deviation value) f a metrological characteristic]
実際の計測特性を表した誤差値。実際の値から特性の理想値を差し引いた値。
注記1 計測特性の誤差は,実際の測定器の測定結果以外のほかの単位で評価してもよい。
注記2 この用語は,複数特性の測定器に使用する。
3.19
(単一特性測定器の)最大許容誤差(maximum permissible errors)
単一特性測定器の仕様,規定などによって許容する誤差の最大値。
7.5及び図9図11に示す。
注記1 この用語は,単一計測特性の測定器だけに適用する。
注記2 この用語及び定義は,一般に測定器の仕様に適用しない。また,複数特性の測定器の計測特
性の概念でもない。この用語の代わりに,3.20又は3.21を使用する。
3.20
計測特性の許容限界,MPL(permissible limits of a metrological characteristic)
測定器の仕様,規定などによって許容する特性値の限界値。
計測特性及びMPL関数については,7.5.5及び図12に示す。
注記 MPLは,一つの値若しくは幾つかの値の,集合又は関数である(MPL関数)。
3.21
計測特性の最大許容誤差,MPE(maximum permissible errors of a metrological characteristic)
測定器の仕様,規定などによって許容する計測特性の誤差の最大値。
計測特性及びMPE関数については,7.5及び図9図11に示す。
注記 MPEは,一つの値若しくは幾つかの値の,集合又は関数である(MPE関数)。
3.22
(単一特性測定器の)繰返し性(repeatability)
単一特性測定器を用いて,同じ条件下で同一の測定量を繰返し測定したとき,ほぼ同等の指示値を示す
測定器の能力。
注記1 条件には,次のものを含む。
− 観測者による変動の最小化
− 同一の測定手順
− 同一の観測者
− 同一の条件下で用いる同一の測定器
− 同一の場所
− 短時間での繰返し
注記2 繰返し性は,指示値の分散を用いて定量的に表すことができる。
注記3 この用語及び定義は,一般に測定器の仕様に適用しない。また,複数特性の測定器の計測特
性の概念でもない。この用語の代わりに,3.23を使用する。
――――― [JIS B 0642 pdf 7] ―――――
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B 0642 : 2010
3.23
計測特性の繰返し性(repeatability of a metrological characteristic)
同一条件下の繰返し測定で,その計測特性の値がほぼ同様の値を与える測定器の能力。
注記1 この定義は,単一特性測定器の繰返し性(3.22参照)と同じである。
注記2 繰返し性は,指示の特性値の分散を用いて定量的に表すことができる。
3.24
ヒステリシス(hysteresis)
測定器の指示における,先の物理的な刺激の向きに依存する特性。
注記 例えば,ヒステリシスは,刺激の方向が変化した後の移動した距離に依存することもある。
3.25
識別能(しきい値)[discrimination (threshold)]
測定器の応答における,検出可能な変化を生じない物理的刺激の最大値。
注記 例えば,識別能は,(内部又は外部の)ノイズ又は摩擦に依存する。これは刺激の値にも依存す
る。
3.26
(表示装置の)分解能(resolution of a displaying device)
表示装置における,識別可能な最小の指示値間の差。
注記1 この定義は,記録装置にも適用する。
注記2 6.3.2.3を参照。
注記3 デジタル表示装置において,分解能は,デジタルステップと等しい。
3.27
デジタルステップ(digital step)
デジタル表示装置において,変化し得る最小けた(桁)。
3.28
アナログスケール(analogue scale)
図1及び図2を参照。
――――― [JIS B 0642 pdf 8] ―――――
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B 0642 : 2010
a 目(3.28.1)
b 目量(3.28.2) : この例では0.1 cm。
c 目幅(3.28.3) : この例では0.1 cm。
d 目盛長さ(3.28.4) : この例では7 cm。
e 目盛範囲(3.28.6) : この例では07 cm。
目盛スパン(3.28.7) : この例では7 cm。
f 刻印された目盛の単位 : この例ではcm。
g 指標(3.28.8)
h 目盛面(3.28.9)
i 目盛数字(3.28.10) : この例では0,1,···,7。
j 目盛線(3.28.11)
図1−アナログ直線目盛に関する用語
a 目(3.28.1)
b 目量(3.28.2) : この例では0.01 mm。
c 目幅(3.28.3) : この例では0.9 mm。
d 目盛長さ(3.28.5) : この例では約90 mm。
e 目盛範囲(3.28.6) : この例では01 mm。
目盛スパン(3.28.7) : この例では1 mm。
f 刻印された目盛の単位 : この例では0.01 mm。
g 指標(3.28.8)
h 目盛面(3.28.9)
i 目盛数字(3.28.10) : この例では2組ある。
j 目盛線(3.28.11)
図2−アナログ円形目盛に関する用語
3.28.1
目(scale division)
二つの隣り合う目盛線の各々の間の部分。
注記 例えば,二つの隣り合う目盛線間の空間。
3.28.2
目量(scale interval)
目盛に表示された単位で,二つの隣り合う目盛線間に相当する量。
3.28.3
目幅(scale spacing)
――――― [JIS B 0642 pdf 9] ―――――
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B 0642 : 2010
二つの隣り合う目盛線間の距離。
注記 例えば,二つの隣り合う目盛線間の物理的な距離。
3.28.4
アナログ直線目盛の目盛長さ(scale length)
最初の目盛線から最後の目盛線までの間の物理的な長さ。
3.28.5
アナログ円形目盛の目盛長さ(scale length)
すべての最短目盛線の中心を通る円の物理的な円周長さ。
3.28.6
目盛範囲(scale range)
指示の両限界に挟まれた範囲。
注記 目盛範囲の最小値は,必ずしもゼロではない。例えば,内側マイクロメータでは,5 mmから
開始するものもある。
3.28.7
目盛スパン(scale span)
目盛範囲の両限界間の差。
3.28.8
指標(index)
針,矢などの形状の実体をもち,目盛に対する位置によって,指示値を決定できる表示装置の固定又は
可動部分。指針。
3.28.9
目盛面(face dial)
目盛のある物理的な面。
3.28.10
目盛数字(scale numbering)
目盛線によって連結し,順序よく並んだ数値の組合せ。
3.28.11
目盛線(scale mark)
目盛を構成する線。
3.29
固定ゼロ(fixed zero)
指示誤差がゼロになるように固定した基準点(固定基準点)を基準として,指示誤差を表す方法。
固定基準点とは,ある一点での指示誤差をゼロとしたときの点。
3.30
浮動ゼロ(floating zero)
指示誤差がゼロになるように基準点(浮動基準点)を動かして,指示誤差を表す方法。
浮動基準点とは,指示誤差がゼロになるように測定範囲内で動かした任意の一点。
3.31
固定ゼロ誤差(fixed zero error)
固定基準点に対する指示誤差で,ある一点での指示誤差をゼロとしたときの,他の点での指示誤差。
――――― [JIS B 0642 pdf 10] ―――――
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JIS B 0642:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14978:2006(MOD)
JIS B 0642:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 0642:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0021:1998
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式
- JISB0022:1984
- 幾何公差のためのデータム
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB0680:2007
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
- JISZ8103:2019
- 計測用語