JIS B 7533:2015 てこ式ダイヤルゲージ | ページ 4

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附属書D
(参考)
移動ゼロ点性能評価法(データ処理による性能評価法)
てこ式ダイヤルゲージは,任意の基準点を用いて比較測定を行うことが多い。したがって,全測定範囲
行き指示誤差を求めるには,基準点を全測定範囲内において順次変えて測定し,指示誤差のばらつく領域
を求めることになるが,これは膨大な測定データが必要となる。そこで,固定ゼロ点法によって求めた指
示誤差曲線上で,基準点を最大指示誤差又は最小指示誤差を得る測定点に移動させるデータ処理によって,
指示誤差がばらつくと想定する領域を求めることができる。この方法をデータ処理における移動ゼロ点性
能評価法という。
また,特定の測定範囲における指示誤差も,その範囲内のデータ処理によって,求めることができる(図
D.1図D.3参照)。
図D.1−固定ゼロ点法によって測定して得られた指示誤差曲線例
<対象機種>
・目量 0.01 mm ・測定範囲 1.5 mm
・1回転の測定長さ 0.5 mm ・回転数 3回転
図D.1は固定ゼロ点法によって得られた指示誤差曲線で,最大の指示誤差はA点,最小の指示誤差はB
点の箇所である。
注記 指示誤差曲線は複雑さを避けるため,行き方向だけ表示している。

――――― [JIS B 7533 pdf 16] ―――――

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図D.2−基準点をA点及びB点へ移動した場合の指示誤差曲線例
図D.2は,図D.1のような指示誤差特性を示したてこ式ダイヤルゲージについて,基準点をA点及びB
点に移動させ測定したときの指示誤差曲線である。この図から任意の点に基準点を移動させて測定した場
合の指示誤差のばらつきは,e(μm)の範囲内にあり,よって求める全測定範囲行き指示誤差はe(μm)
となる。
図D.3−固定ゼロ点法の指示誤差曲線から移動ゼロ点法の指示誤差を求める曲線例
図D.1の固定ゼロ点法の指示誤差曲線から,移動ゼロ点法の全測定範囲行き指示誤差を求めるには,図
D.3の最大指示誤差A点と最小指示誤差B点との差を求めることによって,図D.2の基準点を任意に移動
させて求めたものと同じe(μm)の値が得られる。
1回転指示誤差についても,その区間において同様にして求めることができる(E1は,測定長0.51.0 mm
における1回転指示誤差を示す。)。

――――― [JIS B 7533 pdf 17] ―――――

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附属書E
(参考)
設計及び性能の仕様表示例
次の表示例は,カタログ,パンフレットなどによって,製造業者などから使用者に製品情報を提供する
ときの一例を示している。これらの項目は,一般に寸法図及び一覧表として示す場合が多い。
品 名 :
製 品 概 要 :
設計仕様
タ イ プ :
外 形 寸 法
全高さ(H) : mm 全幅(W) : mm
全体の厚さ(T1) : mm 本体の厚さ(T2) : mm
測定子の長さ(測定先端子中心から回転中心まで)(L1) : mm
測定子の長さ(測定先端子中心から本体の肩まで)(L2) : mm
測定先端子の球径(φd1) : mm 外枠の直径(φD)(全幅と異なる場合) : mm
ステムの直径(φd2) : mm ステムの最小長さ(L3) : mm
測定範囲 : mm
目量 : mm
性能の仕様
戻り誤差(MPEH) : μm 繰返し精密度(MPER) : μm
指示誤差(MPE)
全測定範囲行き : μm
10目盛 : μm
1回転(多回転の場合) : μm
測定力(MPL)
最 大 : N 最 小 : N
会社名
日付又は版数など

――――― [JIS B 7533 pdf 18] ―――――

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附属書F
(参考)
使用上の注意
F.1 一般
てこ式ダイヤルゲージの使用に当たり,次の点に注意する。
a) てこ式ダイヤルゲージは,自身の測定力によって影響されることのない剛性のある取付具で保持する。
b) てこ式ダイヤルゲージは,通常指示器スタンドに取り付け,表面が平面な基準面に静止保持し,被測
定物を指示器に当てて測定する。基準面の表面が平面でない場合は,測定結果の内容を評価するとき,
基準面の平行度を考慮する必要がある。
c) 指示器スタンドを使用する場合,てこ式ダイヤルゲージの測定先端子とスタンドの保持部との位置は,
できるだけ近く保たなければならない。
d) 測定中の姿勢変化は測定値に影響を与えるため,注意が必要である。
e) 校正を行う場合に使用する基準器は,国家標準にトレーサブルな基準器を使用しなければならない。
F.2 測定子の長さ
測定子の長さは,測定の入力と出力との伝達比に影響するため,測定値にも影響を及ぼす。測定子を交
換するときは,同じ長さのものを使用しなければならない。
F.3 取付角度による補正
測定に当たっては,測定方向が測定子の中心線に直角になるようにして保持する。
直角でない場合には,次の式によって補正しなければならない(図F.1及び表F.1参照)。
変位量=指針の移動量×cos α
表F.1−取付角度による補正
角度(α) cos α
5° 0.996
10° 0.985
15° 0.966
30° 0.866
45° 0.707
60° 0.500
a : 変位量
図F.1−取付角度αの影響

――――― [JIS B 7533 pdf 19] ―――――

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附属書G
(参考)
GPSマトリックス
G.1 一般
GPSマトリックスの詳細は,ISO/TR 14638を参照。
G.2 標準の概要及びその利用についての情報
この規格は,てこ式ダイヤルゲージの最も重要な設計仕様及び計測性能について記載する。
これらの設計仕様は,互換性に影響する項目である。
G.3 GPSマトリックスにおける位置付け
この規格は,一般的なGPS規格であり,図G.1に示す。GPSマトリックスにおける寸法,距離,データ
ムに無関係な線の形状,データムに関係する線の形状,データムに無関係な表面の形状,データムに関係
する表面の形状,姿勢,位置,円周振れ及び全振れに関係する規格チエーンのリンク番号5に関係する基
本規格である。
GPS共通規格
GPS基本規格マトリックス
リンク番号 1 2 3 4 5 6
寸法 X
距離 X
半径
角度
G データムに無関係な線の形状 X
PS データムに関係する線の形状 X
データムに無関係な表面の形状 X

理 データムに関係する表面の形状 X
規 姿勢 X

位置 X
円周振れ X
全振れ X
データム
粗さ曲線
うねり曲線
断面曲線
表面欠陥
エッジ
注記 リンク番号の意味は,次による。
リンク番号1 : 製品の文書指示−コード化 リンク番号4 : 部品の偏差の評価−公差限界との比較
リンク番号2 : 公差の定義−理論的定義及び数値リンク番号5 : 測定器の要求事項
リンク番号6 : 測定に関わる要求事項−測定標準
リンク番号3 : 実形体の定義−特性又はパラメータ
図G.1−GPSマトリックス

――――― [JIS B 7533 pdf 20] ―――――

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JIS B 7533:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9493:2010(MOD)

JIS B 7533:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7533:2015の関連規格と引用規格一覧