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B 7603 : 2019
表9−検査の種類及び検査項目
項目 型式検査 受渡検査
全てのホッパー 計量性能試験 A.3.1,A.3.2,A.7
実量試験,非自動(静的) ○ ○
スケールに対す 計量試験
る要件 起動時間 A.3.3 ○ −
ゼロ点設定 A.3.4 ○ ○
追加機能試験 平衡安定性 A.4.1 ○ ○
複数の表示装置 A.4.2 ○ ○
自動運転における調整 A.4.3 ○ ○
構成部品等の保護 A.4.4 ○ ○
計量結果の表示 A.4.5 ○ ○
停電時の積算値の保持 A.4.6 ○ −
DC電源の電圧変動 A.4.7 ○ −
インタロック A.4.8 ○ ○
性能試験 影響因子 静的温度 A.5.3.1 ○ −
試験 ゼロ点の温度影響 A.5.3.2 ○ −
高温高湿(定常状態) A.5.3.3 ○ −
主電源電圧変動 A.5.3.4A.5.3.7 ○ −
電気式ホッパー 妨害試験 瞬時停電 A.5.4.1 ○ −
スケールに対す バースト A.5.4.2 ○ −
る追加要件 サージ A.5.4.3 ○ −
静電気放電 A.5.4.4 ○ −
電磁界 A.5.4.5 ○ −
車両EMC A.5.4.6 ○ −
スパン安定性試験 A.6 ○ −
9.1 型式検査
9.1.1 一般要件
型式検査は,設計又は設計変更後のはかりが箇条5箇条7の規定に適合するかどうかを型式ごとに評
価するための検査である。
型式検査は,シミュレーション試験に適した形で提出された標準的な型式を代表する1台以上のホッパ
ースケールに対して実施しなければならない。影響因子は,ホッパースケールに適用するいかなる計量プ
ロセスに対してもその測定結果の変化を明らかにするような方法で,シミュレーション試験中に付加しな
ければならない。検査は,9.1.1.1に規定した試験から構成しなければならない。
9.1.1.1 適合性
ホッパースケールが,次の規定に適合することを確認するための試験を実施しなければならない。
− 箇条5の計量要件
− 箇条6の技術要件
− 箇条7の電気式ホッパースケールに対する追加要件
A.3.1.2の一体型検証方法に従って静的計量に用いるホッパースケールは,6.2.6の要件に準拠しなければ
ならない。
6.9の規定に従ったホッパースケールの計量特性及び9.1.3の規定に従ったホッパースケールのモジュー
ルに対する評価方法の仕様について検査しなければならない。
――――― [JIS B 7603 pdf 31] ―――――
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9.1.1.2 実量試験
実量試験は,A.3.1.1の個別型検証方法又はA.3.1.2の一体型検証方法のいずれかに従って実施しなけれ
ばならない。
実量試験を実施するために用いる管理はかりは,8.1.2の要件に準拠しなければならない。
9.1.1.3 シミュレーション試験
影響量は,全てのホッパースケールについては5.7の規定,また,電気式ホッパースケールには箇条7
の追加規定に従って,そのホッパースケールに適用するいかなる計量プロセスに対してもその測定結果の
変化を明らかにするような方法で,シミュレーション試験中に付加しなければならない。
9.1.2 精度等級の決定
精度等級0.2,0.5,1又は2は,この規格に規定する計量要件への適合によって決定する。
9.1.3 モジュール
製造業者は,次のような場合には,検査においてモジュールに対する個別の試験を適用してもよい。
a) ホッパースケールを全体として試験することが困難又は不可能な場合
b) モジュールが,完成されたはかりに組み込まれる個別のユニットとして製造され及び/又は市場に出
される場合
c) 既にこの規格に適合している型式に新たなモジュールを含めることで新たな型式として評価する場合
d) 一つのモジュールが,複数のはかりに使用されることを意図している場合(特に,ロードセル,指示
計及びデータ記憶装置)
9.1.4 誤差の配分
ホッパースケール又はシステムのモジュールを個別に試験する必要のある場合,次の要件を適用する。
個別に試験したモジュールに適用する誤差の限界値は,完成されたはかりの最大許容誤差に対する誤差
配分pi,又は完成されたはかりの表示値の許容変動に等しい。あらゆるモジュールに対する誤差配分は,
そのモジュールを組み込んだ完成されたはかりにおける精度等級と同一の精度等級ととらえなければなら
ない。
誤差配分piは,次の式を満足しなければならない。
p12+p22+p32+...≦1
誤差配分piは,そのモジュールの製造業者が選び,次の条件を考慮して,適切な試験によって検証しな
ければならない。
a) 純粋なデジタル機器では,piは0に等しくてよい。
b) 計量部モジュールでは,piは1に等しくてよい。
c) その他の全てのモジュール(デジタルロードセルを含む。)では,複数のモジュールが疑わしい影響の
一因である場合,誤差配分は0.3以上0.8以下でなければならない。
信頼できる技術的手法に従って設計及び製造された機械的構造物については,誤差配分pi=0.5を試験な
しに適用してもよい。例えば,てこが同一材料で製作されていて一連のてこが二つの対称面(縦方向及び
横方向)をもっている場合である。
ロードセル又はその他の主要な構成部品の計量特性がJIS B 7612-1若しくはJIS B 7612-2又は適用され
るその他の規格の要件に基づいて既に試験された場合,型式検査のために,その結果を使用してもよい。
9.2 受渡検査
9.2.1 一般要件
受渡検査は,既に型式検査に合格した型式の個々の製品が,該当する性能及び機能の規定に適合するか
――――― [JIS B 7603 pdf 32] ―――――
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どうかを判定するための検査である。
ホッパースケールを正常動作条件で動作させたときのあらゆる製品が,箇条5(5.7を除く。)及び箇条6
の要件に準拠することを検証するために試験しなければならない。
試験は,ホッパースケールを完全に組み立て(附属書JEを参照),意図した使用位置に固定して,現場
で実施しなければならない。ホッパースケールは,試験目的であっても,通常の計量動作目的であっても,
その計量動作が同一であるように設置しなければならない。
9.2.2 動作試験
ホッパースケールは,自動運転の通常モードで,A.3.1.1に規定した個別型検証方法又はA.3.1.2に規定
した一体型検証方法のいずれかに従って,試験しなければならない。
A.3.1.2の一体型検証方法に従って静的計量に用いるホッパースケールは,6.2.6の要件に準拠しなければ
ならない。
9.2.3 適合性
ホッパースケールは,次の要件に適合しなければならない。
a) 5.2.1又は5.2.2の最大許容誤差への適合
b) インタロック,表示装置,記録装置などの全ての装置の正しい機能
c) 計量に関連する範囲内での,構成する材料及び設計
9.2.4 表記及び安全保護
ホッパースケールの安全保護及び表記は,6.3及び6.9の規定に適合しなければならない。
9.2.5 精度等級の適用
精度等級の要件は,5.2.1の最大許容誤差に従って適用しなければならない。
6.9に従って表記した精度等級が,型式検査で決定した精度等級に等しいことを検証する。
型式検査で決定された精度等級は,使用した荷重が著しく不安定な場合又は異なる寸法である場合には,
受渡検査時に達成できないことがある。この場合,5.2.1又は5.2.2,及び6.9の規定に従って,型式検査時
より低い精度等級を表記しなければならない。型式検査の段階で決定した精度等級よりも高い精度等級の
表記は認められない。
――――― [JIS B 7603 pdf 33] ―――――
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附属書A
(規定)
ホッパースケールの試験手順
A.1 一般試験要件
A.1.1 電源
各試験に対して別に指定されていなければ,ホッパースケールは製造業者が規定した予熱時間以上通電
し,試験中は通電したままにしておかなければならない。
A.1.2 ゼロ点設定
ホッパースケールのゼロ点は,試験の開始前に設定し,有意な誤りが生じた場合のリセットを除いて,
試験中いかなる場合においても再設定してはならない。自動ゼロ点設定装置又はゼロトラッキング装置の
動作は,各試験に規定するとおりでなければならない。
A.1.3 温度
温度(A.5.3.1及びA.5.3.2)試験及び高温高湿(定常状態)(A.5.3.3)試験を除いて,試験は,安定した
周囲温度,別に指定されていなければ,通常の室温で実施しなければならない。試験中に記録された最大
温度差が,ホッパースケールの使用温度範囲の1/5を超えないとき,及び温度の変化率が1時間当たり5 ℃
を超えないときに,温度は安定しているとみなす。また,ホッパースケールに結露が生じないようにしな
ければならない。
A.1.4 回復
ホッパースケールは,それぞれの試験の後,続いて行う試験の前に十分に回復させる。
A.1.5 予備負荷
ホッパースケールは,起動時間(A.3.3)の試験及びゼロ点表示の温度影響(A.5.3.2)の試験を除き,そ
れぞれの計量試験の前には,ひょう量まで1回予備負荷をかけなければならない。
A.1.6 試験標準(8.1.2)
A.1.6.1 管理はかり
実量試験は,8.1.2の要件を満たす管理はかりを使用しなければならない。必要な場合,8.1.2.3の要件を
満たす標準分銅を使ってデジタル表示の丸め誤差を評価することができる。
A.1.6.2 丸め誤差評価のための標準分銅の使用
A.1.6.2.1 丸める前の誤差評価のための一般的方法
管理目量(d)のデジタル表示をもつホッパースケールにおいて,目量の間を補間する,つまり,丸める
前のホッパースケールの計量値を決定するために,次のように表示の切換点が用いられる。
ある荷重(L)において,表示値(I)を記録する。ホッパースケールの表示値が明らかに1目量(1d)
増加して(I+d)になるまで,例えば,0.1目量(0.1d)の追加分銅を順次載せていく。荷重受け部に載せ
た追加分銅の合計値(ΔL : 追加荷重)によって,丸める前の計量値(P)を次の式によって算出する。
P=I+0.5d−ΔL
丸める前の誤差(E)は,
E=P−L=I+0.5d−ΔL−L
例 1 kgの管理目量(d)をもつホッパースケールに100 kgを載せると,100 kgを表示する。続いて
0.1 kgの分銅を順次加えていき,0.3 kgの追加荷重で表示が100 kgから101 kgに変化したとする。
――――― [JIS B 7603 pdf 34] ―――――
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上の式にこの結果を代入すると,
P=(100+0.5−0.3) g=100.2 kg
このように,丸める前の計量値は100.2 kgであり,その誤差は,+0.2 kgとなる。
E=(100.2−100) g=+0.2 kg
A.1.6.2.2 ゼロ点の誤差の補正
ゼロ点における誤差(E0)及び荷重(L)における誤差(E)をA.1.6.2.1の方法で測定する。
丸める前の補正された誤差(Ec)は,次の式で表される。
Ec=E−E0
例 A.1.6.2.1の例に対して,ゼロ点での誤差がE0=+0.4 kgであるならば,補正された誤差は,次の
式で表される。
Ec=+0.2 kg−(+0.4 kg)=−0.2 kg
A.2 検査工程
A.2.1 型式検査(9.1)
A.3A.6に規定する全ての試験を,箇条8の手順によって型式検査に適用する。ホッパースケールを一
体型管理はかりとして使用しない場合,A.3.1.2は適用しなくてよい。
A.2.2 受渡検査(9.2)
起動時間(A.3.3)の試験を除くA.3の試験を,受渡検査に適用する。使用する試験荷重は,8.1.1 e) に
適合しなければならない。
A.3 計量性能試験
A.3.1 実量試験の試験要件
実量試験は,a) c)に規定する材料,試験荷重,要件及び方法によって実施しなければならない。
a) 9.1(型式検査)
b) 9.2(受渡検査)
c) .3.1.1又はA.3.1.2(A.3.2.1の実量試験手順を用いる。)
A.3.1.1 個別型検証方法(8.1.2及びA.7.2.3)
A.3.1.1.0A 一般
ホッパースケールで計量する前又は後のいずれかで材料を計量するために個別型管理はかりを使用する。
A.3.1.1.1 誤差の計算(8.1.6)
誤差を計算する場合,管理表示装置の目量及び試験荷重の細分化の数を考慮しなければならない。
個別型管理はかりの表示値を観測して記録する。自動計量における誤差は,8.1.4 a) に規定する個別管
理はかりによって決定した試験荷重の取決めによる真の質量と8.1.5 a) に規定する主積算表示装置の質量
表示との差とする。
この誤差は,5.2.1に規定する自動計量における最大許容誤差との比較に使用する値である。
A.3.1.2 一体型検証方法(8.1.2及びA.7.2.1)
自動動作中に試験目的で自動計量動作を中断するために,自動計量プログラムの一部である試験停止プ
ログラムを使うことによって,実量試験荷重の静的計量に一体型管理はかりを使用する。
A.3.1.2.1 管理はかりの性能試験
一体型管理はかりに対する試験は,型式検査又は受渡検査時に,ホッパースケールを試験する場所にお
――――― [JIS B 7603 pdf 35] ―――――
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JIS B 7603:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 107-1:2007(MOD)
JIS B 7603:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7603:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8103:2019
- 計測用語