JIS B 7603:2019 ホッパースケール | ページ 8

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いて実施する。
一体型管理はかりの計量性能は,実量試験の前に,実量試験の誤差を求めるために次のように決定して
よい。
試験荷重をゼロ点から順次ひょう量まで載せ,同様にゼロ点まで試験荷重を降ろす。初期固有誤差を測
定する場合には,少なくとも10の異なった試験荷重を選定し,他の計量試験の場合には,少なくとも五つ
を選定しなければならない。実量試験で使用するホッパースケールの公称荷重の誤差を決定できるように,
選定する試験荷重はひょう量(Max)と最小測定量(Min)とを含まなければならない。
A.1.6.1に規定する精度要件を得ることが必要であれば,A.1.6.2の手順を使って,それぞれの試験荷重に
おける誤差を求める。分銅の載せ降ろしをする際には,荷重は徐々に増加又は減少させなければならない。
管理はかりの表示の誤差を記録し,実量試験の誤差を求める場合にはこれを補正しなければならない。
A.3.1.2.2 代替物を用いた計量試験(8.1.2.4)
この試験は,受渡検査中に,ホッパースケールの使用場所でA.3.1.2.1を考慮に入れて実施しなければな
らない。
8.1.2.4に従って,代替物の許容数を決定する。
代替を行う質量付近における繰返し性誤差を,荷重受け部に荷重を3回載せることで確認する。
ゼロ点を確認し,標準分銅を最大個数載せる。
A.1.6.2によって誤差を測定した後,分銅を降ろして表示をゼロ点に戻す。
誤差の測定に使用したのと同じ表示の切換点に達するまで,分銅の代わりに代替物を載せる。はかりの
ひょう量に達するまで,この手順を繰り返す。
逆の手順で負荷を取り除きゼロにする。すなわち,分銅を取り除いて,表示の切換点を決定する。分銅
を再度載せ,同じ切換点に達するまで代替物を取り除く。無負荷表示になるまでこの手順を繰り返す。
類似で等価な手順があればそれを適用してもよい。
A.3.1.2.3 動作試験中の自動計量の中断
動作試験中の自動計量の中断は,次による。
a) 空にする前の中断(自動総量計量)では,計量ホッパーに材料を投入してホッパースケールが自動的
に総量値を処理した後に,自動運転は試験停止プログラムによって中断しなければならない。
b) ) に次いでホッパースケール及び補助装置が完全に安定した後,材料投入後の管理表示装置の表示値
を,観測し,記録する。必要な場合,標準分銅を用いて目量の間を補間してもよい。管理表示装置の
表示値は,A.3.1.2.1で決定した(増加する荷重に対する)誤差によって補正しなければならない。
c) 空にした後の中断(自動風袋計量)では,計量ホッパーから材料を排出して,ホッパースケールが自
動的に風袋量を処理した後に,自動運転は試験プログラムによって中断しなければならない。
d) ) に次いでホッパースケールが完全に安定した後,材料排出後の管理表示装置の表示値を,観測し,
記録する。管理表示装置の表示値は,A.3.1.2.1で決定した(減少する荷重に対する)誤差によって補
正しなければならない。
A.3.1.2.4 誤差の計算(8.1.6)
誤差を計算するとき,管理表示装置の目量及び試験荷重の細分化の数を影響を考慮する必要がある。
自動計量の誤差は,A.3.1.2.5に規定する試験荷重の取決めによる真の質量とA.3.1.2.6に規定する積算質
量表示から得られる値との差でなければならない。
この誤差は,5.2.1に規定する自動計量における最大許容誤差との比較に使用する値である。

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A.3.1.2.5 試験荷重の取決めによる真の質量[8.1.4 b)]
静止状態において得られる管理表示装置の表示値又は標準分銅を用いて得られる質量値を記録し,積算
する。各計量サイクルにおける正味量は,A.3.1.2.3のb) とd) とで得た値の差であり,積算試験荷重の取
決めによる真の質量は各計量サイクルにおける正味量の合計値である。
A.3.1.2.6 積算質量表示[8.1.5 b)]
主積算表示装置において自動的に得られた値を記録し,積算する。通常,積算表示装置は,自動的に正
味量を計算する。自動的に正味量を計算しない場合,各計量サイクルに対して,正味量はA.3.1.2.3のa) と
c) とで得た値の差である。
A.3.1.2.7 気密統合型ホッパースケール(8.1.3及びA.7.2.2)
ホッパースケールが気密統合システム内に設置される場合,動いている材料の質量が計量結果に影響を
与え得る空気の乱流を発生させる。そのようなホッパースケールを正常な使用状態で試験するために,自
動運転は,少なくとも一つの荷重受け部が自動運転で排出できるように,連続計量サイクル中に中断され
てはならない。この場合,A.3.1.2.3のa) 若しくはc) に従って観測し記録された表示値か,又は自動計量
中にホッパースケールによって表示される正味量が,試験荷重として排出された質量を決めるために使わ
れる。
A.3.2 試験手順
A.3.2.1 実量試験の試験手順(8.1及びA.7)
A.3.2.1.1 一般
実量試験手順は,次による。
a) ホッパースケールが使用状態にあるときに通常使用している周辺機器も含めて,自動計量システムを
始動する。
b) 正常な動作状態を確保するために,計量システムを5サイクル(又は必要ならそれ以上)作動させる。
A.3.2.1.2 積算値の計量試験
試験手順は,次による。
a) 自動計量システムを中断し,部分積算表示装置の表示値を記録する。
b) 8.1.1に規定する試験荷重及び試験計量回数を自動計量する。
c) 自動計量システムを中断し,部分積算表示装置の表示値を記録する。
d) 処理した材料をA.3.1.1又はA.3.1.2のいずれかの検証方法に従って管理はかり(一体型又は個別型)
で計量する。
e) 始動時[a)]及び停止時[c)]の表示値の差から,計量値を決定する。
f) e) で決定した計量値とd) の管理はかりを使って決定した材料の質量値との差から,誤差を決定する。
g) 各試験荷重の誤差が,表2に規定する最大許容誤差以内であることを確認する。
A.3.2.1.3 所定量の計量試験
試験手順は,次による。
a) 自動計量システムを中断し,所定量を設定する。
b) 8.1.1に規定する試験荷重を自動計量する。
c) 処理した材料をA.3.1.1又はA.3.1.2のいずれかの検証方法に従って管理はかり(一体型又は個別型)
で計量する。
d) ) で設定した所定量とc) の管理はかりを使って決定した材料の質量値との差から,誤差を決定する。
e) 8.1.1に規定する試験計量回数について,b)からd)を繰返し,さらに,8.1.1に規定する別の試験荷重

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において,b)からd)を繰返して各試験荷重の誤差を算出する。
f) 各試験荷重の誤差が,表3に規定する最大許容誤差以内であることを確認する。
A.3.2.2 非自動(静的)計量試験の試験手順
試験手順は,次による。
a) 積算表示装置に計量値がでることを確認する。
b) ゼロ点を確認し,分銅を載せて計量値を確認する。
c) 試験荷重は,8.2.1 c)による。
d) 試験回数は,8.2.1 d)による。
e) 各試験荷重の誤差が,表4に規定する最大許容誤差以内であることを確認する。
A.3.3 起動時間(7.2.5)
この試験は,ホッパースケールの電源を投入した後の時間において,計量性能が維持されていることを
確認するためのものである。安定した表示が得られるまで自動運転が禁止されていることを確認し,ゼロ
点及びスパンの誤差が以下の基準に適合しているかを確認する。ゼロトラッキング装置及び自動ゼロ点設
定装置は,ゼロ点設定が全ての自動計量サイクルの一部として作動しない場合は,作動させてはならない。
ゼロ点設定が全ての自動計量サイクルの一部として作動する場合は,ゼロトラッキング装置及び自動ゼロ
点設定装置は試験の一部として作動させるか又はシミュレートしなければならない。
注記 各排出後に風袋計量を行わないはかりについては,ゼロ点変動の誤差を計算する必要はない。
計量性能が運転の最初の30分間維持されていることが確認できる他の試験方法を使用してもよい。
起動時間試験は,非自動(静的)運転で実施しなければならない。ひょう量に近い一つの静止荷重を用
いなければならない。
a) 試験の前に8時間以上,ホッパースケールを電源から切り離しておく。
b) ホッパースケールを電源に再接続し,表示値を見ながら電源スイッチを入れる。
c) 表示が安定する(7.2.2)まで自動計量が始動できないことを確認する。
d) 表示の安定後にゼロ点設定が自動的に行われない場合,ホッパースケールをゼロ点に設定する。
e) .1.6.2.1の方法でゼロ点の誤差を決定し,最初のこの誤差をE0I(初期のゼロ点設定の誤差)とする。
また,以降このステップを繰り返す場合は,ゼロ点の誤差はE0(ゼロ点設定の誤差)とする。
f) ひょう量に近い静止荷重を載せる。A.1.6.2.1及びA.1.6.2.2の方法で誤差を決定する。
g) 次の確認を行う。
− ゼロ点の誤差E0Iが,積算目量の1/4(±0.25dt)を超えない(6.8.1)。
− スパンの誤差が,表5に規定した最大許容誤差を超えない。
h) 5分後,15分後及び30分後にe) 及びf) を繰り返す。
i) 各時間経過後に,次の確認を行う。
− ゼロ点の誤差E0−E0Iは,積算目量の1/4(0.25dt)×piを超えない。
− スパンの誤差は,表5に規定した最大許容誤差を超えない。
A.3.4 ゼロ点設定(6.8)
A.3.4.1 ゼロ点設定モード
ゼロ点設定範囲の試験及びゼロ点設定精度の試験は,一つのゼロ点設定装置に対して実施すればよい。
ゼロ点設定が自動計量サイクルの一部として動作する場合は,そのゼロ点設定装置について試験を実施し
なければならない。自動ゼロ点設定装置を試験するためには,ゼロ点設定装置が自動計量サイクルの動作
の一部として適切に動作し,試験する前には自動計量サイクルを止めることができるようにする必要があ

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る。
ゼロ点設定範囲及びゼロ点設定精度は,ホッパースケールの自動動作を中断した後,A.3.4.2及びA.3.4.3
に規定するように非自動(静的)運転中に荷重受け部に荷重を載せて試験しなければならない。
A.3.4.2 ゼロ点設定範囲
A.3.4.2.1 初期ゼロ点設定
初期ゼロ点設定範囲は,正の部分と負の部分との和である。荷重受け部の構成部品が容易に取り除けな
い場合は,初期ゼロ点設定範囲は,正の部分だけを考慮する必要がある。
a) 正の範囲 計量ホッパーが空の状態で,ホッパースケールをゼロに設定する。荷重受け部に試験荷重
を載せ,ホッパースケールの電源をオフにした後,オンにする。荷重受け部に試験荷重を載せ,はか
りの電源の再投入を,ゼロに設定ができなくなるまで繰り返す。ゼロに設定できる最大の荷重が,初
期ゼロ点設定範囲の正の部分である。
b) 負の範囲 負の範囲は,次による。
1) 計量ホッパーが空の状態で,ホッパースケールをゼロに設定する。そして,荷重受け部の重要でな
い全ての構成部品を取り外す。この時点で,ホッパースケールの電源をオフにしてオンにすること
によってゼロに設定できれば,取り外した構成部品の質量は,初期ゼロ点設定範囲の負の部分とし
て用いられる。
2) 荷重受け部の構成部品を取り外して,ホッパースケールをゼロに設定できなければ,ホッパースケ
ールが再びゼロを表示するまで,ホッパースケールの検出部(例えば,荷重受け部を支える部品の
上)のどこかに分銅を加える。
3) 次に分銅を取り除いていく。各分銅を取り除いた後に,ホッパースケールの電源をオフにして,オ
ンにする。電源の再投入によって,ホッパースケールがゼロに設定できる間にホッパースケールの
検出部から取り除くことができる分銅の最大値が,初期ゼロ点設定範囲の負の部分である。
4) 荷重受け部の構成部品が容易に取り外せない場合は,3) に進む前に,正の部分の試験結果から計算
することができる初期ゼロ点設定範囲の許容可能な負の部分より大きい試験荷重を加えて,一時的
に再校正してよい。試験後は,通常の使用状態においてホッパースケールの再校正を行う。
初期ゼロ点設定範囲の負の部分を,これらの方法で試験することができない場合は,初期ゼロ点設定範
囲の正の部分だけを考慮すればよい。
A.3.4.2.2 非自動ゼロ点設定及び半自動ゼロ点設定
この試験は,A.3.4.2.1と同様の手順によって行う。ただし,ゼロ点設定は,ホッパースケールの電源を
再投入することなく,ゼロ点設定装置を作動することによって行う。
A.3.4.3 ゼロ点設定の精度
ゼロ点設定の精度は,次による。
a) ホッパースケールをゼロ点に設定する。
b) 荷重受け部に追加分銅を順次載せ,表示がゼロから1積算目量(1dt)変化する追加荷重を測定する。
c) .1.6.2.1によってゼロ点における誤差を計算する。
A.3.4.4 ゼロ点設定の管理(6.8.3)
この試験は,プログラム可能な自動ゼロ点設定装置を備えたホッパースケールにだけ適用し,全ての自
動計量サイクルの一部として自動ゼロ点設定装置が動作するホッパースケール,又は各排出後に風袋計量
を行うホッパースケールには,実施しなくてよい。自動ゼロ点設定装置によるゼロ点の誤差が積算目量の
1/2(0.5dt)以下であることを確認するため,次の方法を適用する。

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a) 6.8.3に従って製造業者が規定した最大許容時間間隔に設定する。
b) はかりが自動的にゼロ点設定できるようにする。
c) ) で設定した最大許容ゼロ点設定時間間隔に近い間隔,ただし,次の自動ゼロ点設定装置が作動する
前に,A.3.4.3の試験をゼロ点の設定をすることなしに実施する。
d) ) 及びc) は,ホッパースケールの電源を投入した後,ホッパースケールが作動可能となった直後に,
すなわち,通常の起動時間の直後にも実施しなければならない。
A.4 追加機能性
A.4.1 平衡安定性試験(6.2.10)
1回の動作で手動によって平衡状態を崩し(例えば,試験スイッチの作動によって),印字,ゼロ点設定
又は他の機能の指令をできるだけ早く出す。
印字の場合は,印字の5秒後に表示値を読み取る。二つの隣接した値しか表示しない場合,表示は安定
しているとみなされ,表示されたいずれか一つの値が印字された値でなければならない。
ゼロ点設定の場合は,A.3.4.3に従って精度を確認する。
この試験は,5回繰り返さなければならない。
継続的な妨害中は,平衡安定性を必要とする機能(例えば,印字又はゼロ点設定装置)が実行できない
ことを確認する。
A.4.2 複数の表示装置(5.6)
試験中,同一荷重に対して同一目量をもつ二つの装置の表示の差は,次のとおりであることを確認する。
− デジタル表示装置については,ゼロ
− アナログ指示装置については,その荷重に対する最大許容誤差以下
A.4.3 自動運転における調整(6.2.7)
自動計量動作中,運転調整又は表示装置のリセットが不可能であることを確認する。
A.4.4 構成部品及びプリセット制御の保護(6.3)
許可を受けていない調整,又は構成部品,インタフェース,ソフトウェア装置及びプリセット制御のリ
セットは,あらゆるアクセスも自動的に明らかにならなければ行えないことを確認する。
A.4.5 計量結果の表示(6.4)
計量結果の表示に対して,次のことを確認する。
− 自動運転中は,主積算表示装置をゼロ点に設定できない。
− 自動運転が終了したときに,積算値が自動的に記録されない限り,部分積算表示装置をゼロ点に設定
できない。試験は,表示装置を停止して,部分積算表示装置のゼロ点設定を試みることで行う。
− 自動運転が中断された場合,合計値の自動表示を行う。
− 安定平衡基準(6.2.10)の規定が満たされていない場合は,印字しない。
A.4.6 主電源停電後の積算表示値の保持(7.2.7)
主積算表示装置がΣmin以上の積算値を表示している間に,ホッパースケールの主電源をオフにする。積
算値が少なくとも24時間保持されることを確認する。
A.4.7 DC主電源電圧又は電池電源の変動(7.2.8)
ホッパースケールの動作が停止するか,又は質量値を表示しなくなるまで,電源電圧を低下させる。こ
のようにしてホッパースケールが動作しなくなる前に,誤動作又は有意な誤りが生じないことを確認する。
また,その際の電圧値を測定し,製造業者が規定した最低動作電圧値と比較する。

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JIS B 7603:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R 107-1:2007(MOD)

JIS B 7603:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7603:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8103:2019
計測用語