この規格ページの目次
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2) ピストン・シリンダの温度の不確かさ
3) 圧力基準高さの不確かさ
4) 圧力媒体の密度の不確かさ
5) 圧力媒体の表面張力の不確かさ
6) 重錘形圧力天びんの動作感度による不確かさ
7) 周囲圧力の不確かさ
8) ピストンの鉛直度の不確かさ
9) 発生圧力のばらつきによる不確かさ
10) その他の不確かさ
次に示すような項目について影響があるとされる場合には,適宜,不確かさに算入する。
− ピストン・シリンダの磁化による不確かさ
− ピストンの回転による不確かさ
− ピストンに加わる振動の影響による不確かさ
− 重錘にあたる風の影響による不確かさ
5.11.3 不確かさの大きさ
不確かさの大きさは,次による。
a) 5.11.2のa),b) 及びc) ごとに不確かさを評価,決定する。各要因の不確かさは,比較試験の結果,
製造業者などからの入手,あらかじめ行われた評価による推定などによって得る。また,合成標準不
確かさへの寄与率が小さい要因は省略することができる。
重錘形圧力天びんによる発生圧力pの合成標準不確かさucは,次の式(2)で算出される。
2 2 2
uc uA uM uother
(pdf 一覧ページ番号 )
p A M p
ここに, A,uA : 発生圧力における有効断面積及びその標準不確かさ
M,uM : ピストン,重錘皿及び重錘の質量の総和及びその標
準不確かさ
uother : その他使用上の標準不確かさ
拡張不確かさは,合成標準不確かさに包含係数kを乗じることで得られる。包含係数は,拡張不確
かさが信頼の水準約95 %に対応する区間となるように決定する。
なお,有効自由度が十分に大きい場合には,k=2を採用する。
注記 包含係数kの算出については,ISO/IEC Guide 98-3の附属書Gを参照。
b) グループごとの標準不確かさの二乗の比率は,全体の標準不確かさの二乗に対する百分率として次の
比率となることが望ましい。
1) 重錘質量にA.5で計算した目標値を使用する場合
− 有効断面積 80 %
− その他使用上 20 %
2) 重錘質量に測定値を使用する場合
− 有効断面積 80 %
− 重錘質量 5 %
− その他使用上 15 %
――――― [JIS B 7610 pdf 11] ―――――
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c) 精度等級とグループごとの不確かさとの関係は,次による。
1) 重錘質量にA.5で計算した目標値を使用する場合の精度等級とグループごとの不確かさとの関係を,
表8に示す。
表8−重錘質量に目標値を使用する場合の精度等級と不確かさとの関係
相対合成 有効断面積の その他使用上の
標準不確かさ 決定に関わる 相対標準不確かさ
精度等級
相対標準不確かさ
uc/p(%) uA/A(%) uother/p(%)
0.01級 0.003 5 0.003 1 0.001 57
0.02級 0.007 0 0.006 3 0.003 1
0.05級 0.017 5 0.015 7 0.007 8
0.1級 0.035 0.031 0.015 7
0.2級 0.070 0.063 0.031
2) 重錘質量に測定値を使用する場合の精度等級とグループごとの不確かさとの関係を,表9に示す。
表9−重錘質量に測定値を使用する場合の精度等級と不確かさとの関係
相対合成 有効断面積の 重錘質量の その他使用上の
標準不確かさ 決定に関わる 決定に関わる 相対標準不確かさ
精度等級
相対標準不確かさ 相対標準不確かさ
uc/p(%) uA/A(%) uM/M(%) uother/p(%)
0.01級 0.005 0 0.004 5 0.001 12 0.001 94
0.02級 0.010 0 0.008 9 0.002 2 0.003 9
0.05級 0.025 0.022 0.005 6 0.009 7
0.1級 0.050 0.045 0.011 2 0.019 4
0.2級 0.100 0.089 0.022 0.039
6 技術上の要求事項
6.1 環境条件
重錘形圧力天びんは,次の環境条件で使用する。ただし,環境条件が次と異なる場合,製造業者は明示
しなければならない。
温度 15 ℃35 ℃
相対湿度 30 %80 %
6.2 重錘形圧力天びんの状態
ピストン・シリンダ,重錘皿及び重錘には,機能及び性能に影響する腐食,きずなどの損傷があっては
ならない。
6.3 温度測定
重錘形圧力天びんには,ピストン・シリンダの温度が評価可能な温度計が取り付けてあるか,又は取り
付けが可能でなければならない。
6.4 圧力基準高さ
重錘形圧力天びんには,圧力基準高さを表示するか,又は取扱説明書によって明確にしておかなくては
ならない。
――――― [JIS B 7610 pdf 12] ―――――
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6.5 ピストンの高さ位置
重錘形圧力天びんには,ピストンの作動範囲内でピストンの高さ位置を検出する手段を備えていなけれ
ばならない。また,この検出手段は,主測定範囲の下限において,表2の発生圧力の最大許容誤差の10 %
に等しい圧力変化を検出するのに十分なものでなければならない。
6.6 水準調整
重錘形圧力天びんには,ピストンの鉛直度を調整し,表示するために,精度等級0.01級は1.5 mrad以内,
精度等級0.02級0.2級は3 mrad以内に,角度調整が可能な水準調整機能及び表示機能を備えていなけれ
ばならない。
6.7 ピストンと重錘皿との相互位置
重錘皿をピストンに固定している場合には,重錘皿は,ピストンの中心軸に対し直角になるよう固定し
ていなければならない。その直角度は,製造業者の仕様がある場合はその値,又は6.6の精度等級に応じ
た値を満たすものでなければならない。
6.8 重錘
重錘は,次による。
a) 重錘の質量値の合計は,測定範囲の上限に達するのに十分でなければならない。
b) 重錘の質量は,特別な場合を除き,数列 (1, 2, 5)×10n(nは整数)の呼称圧力に対応した値でなけれ
ばならない。ただし,最小圧力を得るための第1重錘の質量値は,数列に対応した値でなくてもよい。
c) 一つの重錘形圧力天びんについて,表示値が同じ重錘は,第1重錘を除き,同一の形状及び寸法でな
ければならない。
d) 重錘は,重錘の中心軸が同一に調心するように重錘皿の上に積み重ねられ,容易に加除できるもので
なければならない。
e) 重錘は,腐食,きずなどに耐える材料を用いるか,又は表面処理を施したものでなければならない。
また,通常の使用条件下において質量の変化が,表5の重錘質量の目標値に対する最大許容誤差に対
して無視できる材料でなければならない。
f) 精度等級0.01級及び0.02級の重錘形圧力天びんに用いる重錘は,非磁性の材料を用いなければならな
い。
注記 重錘の要件は,表10に示した分銅の精度等級に対する要件[JIS B 7609の箇条8(構造),
箇条9(材質),箇条10(磁性),箇条11(密度)及び箇条12(表面粗さ条件)]を参照。
表10−重錘形圧力天びんの精度等級と分銅の精度等級との関係
精度等級 分銅の精度等級
0.01級 F2級
0.02級 M1級
0.05級 M1級
0.1級 M2級
0.2級 M3級
6.9 ピストン・シリンダの材料
ピストン・シリンダの材料は,ピストン・シリンダの形状,容積及び有効断面積において長期安定性が
保てるものを使用する。また,製造業者は,材料の特性及び品質に関する情報を提供しなければならない。
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6.10 ベルジャー
絶対圧力発生用の重錘形圧力天びんには,周囲圧力を大気圧から隔離するベルジャーが取り付けてある
か,又は取り付けが可能でなければならない。
6.11 ベルジャー内の圧力測定
絶対圧力発生用の重錘形圧力天びんには,ベルジャー内の絶対圧力が評価可能な真空計が取り付けてあ
るか,又は取り付けが可能でなければならない。
7 表示
7.1 重錘形圧力天びん
重錘形圧力天びんには,次の事項を表示しなければならない。
a) 名称
b) 製造業者名又はその商標
c) 製造番号及び形式記号
d) 製造年(又は整備改造年)
e) 精度等級
f) 測定範囲(必要に応じて,ゲージ圧力の測定か又は絶対圧力の測定かを明示する。)
g) 標準状態又は指定の使用条件で必要な情報(例えば,重力加速度,温度,媒体,周囲空気の密度など)
注記 名称は,“重錘形圧力天びん”を表示することが望ましい。
7.2 ピストン・シリンダ
ピストン(ピストンが重錘皿に固定されている場合には重錘皿)及びシリンダには,次の事項を表示し
なければならない。
a) 固有の製造番号又は識別記号(シリンダへの表示は,省略することができる。)
b) ピストン(ピストンが重錘皿に固定されている場合には重錘皿)には,重錘質量をA.5で計算した目
標値に調整する場合,標準状態又は指定の使用条件の下での呼称圧力,重錘の質量値によって圧力値
を計算する場合,必要に応じて呼称質量
7.3 重錘
重錘には,次の事項を表示しなければならない。
a) 重錘固有の製造番号又は識別記号
b) 重錘質量が,特定のピストン・シリンダに合わせて調整されている場合には,その製造番号又は識別
記号
c) 重錘質量をA.5で計算した目標値に調整する場合,標準状態又は指定の使用条件の下での呼称圧力,
重錘の質量値によって圧力値を計算する場合,必要に応じて呼称質量
8 試験方法
重錘形圧力天びんの性能を評価するための試験方法は,附属書Aによる。
9 関係文書
9.1 取扱説明書
重錘形圧力天びんの取扱説明書には,次の内容を記載しなければならない。
a) 輸送,保管,組立,使用及び維持に関する詳細な指示(ピストン・シリンダが発生圧力に影響を及ぼ
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す程度に磁化しているかを調べる方法,また,必要な場合は,消磁する方法を含む。)
b) 発生圧力の算出に使用する関係計算式(必要な場合,温度係数,圧力変形係数などを含む。)
c) 標準状態又は指定の使用条件
9.2 試験報告書
重錘形圧力天びんの試験報告書には,次の内容を記載しなければならない。
a) 試験における状態又は条件(標準状態又は指定の使用条件を含む。)
b) 重錘形圧力天びんの発生圧力値及びその拡張不確かさ
c) 必要な場合,重錘形圧力天びんの発生圧力の算出に必要なパラメータの校正値及びその不確かさ(例
えば,重錘の質量値,ピストン・シリンダの温度,周囲圧力など)
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JIS B 7610:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R110:1994(MOD)
JIS B 7610:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7610:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8103:2019
- 計測用語