JIS B 7613:2015 家庭用はかり―一般用体重計,乳幼児用体重計及び調理用はかり | ページ 3

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なお,器差(E)は,次の式によって算出する。
E=I−Q
ここに, I : 5回の計量値の平均値
Q : 真の値
7.1.5 アナログ指示値の読み
アナログ指示値の読みは,次による。
a) 指示を零点に設定するときの指針の幅の中心を零点とする。
b) 計量値の読みは,指針の幅の中心が示す位置を計量値の読みとする。

7.2 試験方法

7.2.1  誤差試験
誤差試験は,はかりを標準状態に2時間以上保持した後に,7.1.4によって行う。
7.2.2 零復帰度試験
零復帰度試験は,載せ台部に荷重を負荷していない状態の計量値と,その後,ひょう量に相当する荷重
を負荷し,直ちに載せ台部から全ての荷重を取り除いた状態の計量値との変化を調べる。
ただし,零点を表示しないはかりは,この試験を省略することができる。
7.2.3 風袋引き後の器差試験
風袋引き後の器差試験は,任意の風袋量を用い,風袋引き装置を作動させた後,7.1.4によって行う。
注記 特に正味量において計量範囲が減少する減算式風袋引き装置の場合,7.1.4によるひょう量付近
の荷重は,その風袋量を考慮して,載せ台部への荷重の合計が,ひょう量を超えないように選
定する。
7.2.4 傾斜影響性試験
傾斜影響性試験は,ひょう量に相当する荷重を水平な状態から前後及び左右にそれぞれ1.5度傾けて負
荷した状態で載せ台部の中央に負荷したときの計量値をそれぞれ5回求め,それぞれの場合の求めた計量
値の平均を計量値とし,水平な状態で載せ台部の中央に負荷したときの計量値との差を求める。
7.2.5 耐久性試験
耐久性試験は,ひょう量の約50 %に相当する荷重を,約0.06 m/sの速さで,一般用体重計は3 000回,
乳幼児用体重計は1 000回,調理用はかりは5 000回繰り返し負荷した後に7.2.1によって求めた器差と,
耐久性試験を行う前に7.2.1によって求めた器差との差を求める。
7.2.6 耐衝撃性試験
7.2.6.1 一般
耐衝撃性試験は,次の落下による衝撃をはかりに加えた後,目視によって損傷の有無を調べるとともに,
7.2.1によって試験する。
7.2.6.2 一般的なこん(梱)包に対する試験
通常の輸送に用いるこん(梱)包状態が直方体[直方体に近い形状の箱形2) の形状を含む。]のはかり
は,次による(図3参照)。
注2) 直方体には正立方体も含み,直方体の八つの角を落とした14面体及び四つのりょうを落とした
10面体などを含む。
a) コンクリートなどの堅ろうな面に約40 cmの高さから自由落下させる。
b) 試験を行う回数は,直方体のそれぞれの6面,直方体の縦,横及び高さに相当する3りょう並びに直
方体のいずれかの1角(角がないものは直方体の角に相当する部分)の合計10回とする。

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単位 cm
a) 面 b) りょう c) 角
図3−耐衝撃性試験A
7.2.6.3 特殊なこん(梱)包に対する試験
通常の輸送に用いるこん(梱)包状態が直方体(直方体に近い形状の箱形の形状を含む。)以外のはかり
は,次による(図4参照)。
a) 柱形はかり(表示装置と載せ台部との間が支柱などで取り付けられている一体形)は,コンクリート
などの堅ろうな面で表示装置の反対側のつま面と下面とが接するりょうを約10 cm持ち上げて落下さ
せる。
b) 柱形以外のはかりは,落下によって破損が起きにくいりょうを柱形はかりに準じて約10 cm持ち上げ
て落下させる。
単位 cm
図4−耐衝撃性試験B
7.2.7 耐振動性試験
耐振動性試験は,通常の輸送に用いるこん(梱)包状態で,振幅2 mm,毎分1 000回の単振動を上下,
左右及び前後にそれぞれ10分間加えた後,目視によって欠陥の有無を調べるとともに,7.2.1によって試
験する。
7.2.8 繰返し性試験
繰返し性試験は,任意の同一質量を5回計量し,その計量値の最大値と最小値との差を求める。ただし,
7.2.1の誤差試験の結果から繰返し性を求めてもよい。
7.2.9 安定性試験
安定性試験は,次による。
a) 乳幼児用体重計は,載せ台部の中心から左及び右に約7 cmの位置に,ひょう量に相当する荷重を負荷
して行う。
b) 一般用体重計及び調理用はかりは,載せ台部の中心から前,後,左及び右の外縁までの長さの1/2の

――――― [JIS B 7613 pdf 12] ―――――

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位置に,ひょう量に相当する荷重を負荷して行う。
7.2.10 作動に電源を必要とするはかりの性能試験
性能試験は,B.4によって行わなければならない。

8 検査

8.1 検査の種類及び検査項目

  はかりの検査は,型式検査及び受渡検査とし,それぞれ表3の項目について行い,箇条5及び箇条6の
規定に適合しなければならない。
なお,型式検査及び受渡検査における許容差は,表2の値とする。

8.2 型式検査及び受渡検査

  はかりの検査は,次による。
a) 型式検査 ある型式について,設計上規定された性能全般に関する規定の条項(表3の○印)を満足
しているかどうかを量産開始前に判定する検査のことをいい,型式ごとに必ず行わなければならない。
b) 受渡検査 受渡検査とは,既に型式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする
場合,必要と認められる規格の条項(表3の○印)を満足しているかどうかを判定する検査のことを
いう。全数検査を行うことが望ましいが,合理的な抜取検査方式を用いてもよい。ここで,輸入事業
者がはかりを輸入して販売する場合は,一般的には,外国製造事業者と輸入事業者との受渡当事者間
の協定によって抜取検査方式を定める。
注記 抜取検査方式には,JIS Z 9015-1:2006(計数値検査に対する抜取検査手順−第1部 : ロット
ごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式)などがある。

8.3 製造事業者及び輸入事業者の遵守事項

  製造事業者及び輸入事業者は,次の事項を遵守しなければならない。
a) 共通事項
− 検査は,自社,二者(受渡当事者間の相手)及び第三者のいずれで実施してもよいが,適合,不適
合の最終判断は,自社で行わなければならない。
− 試験結果及び適合又は不適合の判定結果を示す検査成績書などの検査記録は,少なくとも3年間は
保存しなければならない。附属書Eに検査成績書の一例を示す。
b) 製造事業者
− 型式検査は,量産を開始する前に8.2 a)に適合していることを確認しなければならない。検査を行
う型式の区分は,製造事業者が決定することができる。ただし,受渡当事者間で決定するときは,
この限りではない。
− 受渡検査は,出荷する前に各項目が適合していることを確認し,出荷しなければならない。
c) 輸入事業者
− 型式検査は,量産の開始若しくは輸入の指示又は受入れを行う前に8.2 a)に適合していることを確
認しなければならない。検査を行う型式の区分は,輸入事業者が決定する。ただし,輸入事業者が,
製造事業者の決定した型式に問題がないと判断できれば,この限りではない。
− 受渡検査は,輸入した製品が各項目に適合していることを確認し,受け入れなければならない。た
だし,販売前までに各項目に適合することが確認できていればこの限りではない。
− 型式検査及び受渡検査の確認は,いずれも製造事業者が検査した結果である検査成績書などの検査
記録の確認でもよい。

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表3−検査の項目
項目 型式検査 受渡検査 この規格の試験
方法の箇条
(1) 誤差特性 ○ ○ 7.2.1
(2) 零復帰度 ○a) ○a) 7.2.2
(3) 風袋引き後の器差 ○ − 7.2.3
(4) 傾斜影響性 ○ − 7.2.4
(5) 耐久性 ○ − 7.2.5
(6) 耐衝撃性 ○ − 7.2.6
(7) 耐振動性 ○ − 7.2.7
(8) 繰返し性 ○ − 7.2.8
(9) 安定性 ○ − 7.2.9
(10) 温度変動 ○ − B.4.2
(11) 湿度変動 ○ − B.4.3
(12) 電源電圧変動及び/又は ○ − B.4.4又はB.4.1
電池消耗
(13) 瞬時停電の影響 △ − B.4.5
(14) バーストの影響 △ − B.4.6
(15) 静電気放電の影響 △ − B.4.7
(16) 放射電磁場に対する免性 △ − B.4.8
(17) 構造 ○ − −
△印は,検査しなくてもよい。
注a) 零表示のないはかりは省略できる。

9 製品の名称

  はかりの名称は,種類別に表4による。ただし,明らかにその種類が分かる名称の場合には,他の名称
でもよい。
表4−製品の名称
種類 製品の名称
一般用体重計 体重計又はヘルスメーター
乳幼児用体重計 乳幼児用体重計又はベビースケール
調理用はかり 調理用はかり又は料理はかり

10 表示

10.1 製品の表示

  見やすい箇所に誤字及び脱字がなく,また,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならな
い。
なお,分離形の場合は,載せ台部に表示する。ただし,載せ台部に加えて載せ台部以外の部分に表示し
てもよい。
a) 国内で製造されている場合は,製造事業者名又はその略号。海外で製造されている場合は,そのはか
りを輸入した輸入事業者名又はその略号。
なお,販売事業者名は表示してもよいが,製造事業者名又はその略号及び輸入事業者名又はその略
号と識別ができなければならない。
例1 国内で製造されている場合

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製造事業者 : 株式会社○○
例2 海外で製造されている場合
− 輸入事業者 : 株式会社○○
− 輸入元 : 株式会社○○
例3 販売事業者名を表示したい場合
輸入事業者 : 株式会社○○ 販売事業者 : 株式会社○○
b) 製品の名称及び型式。ただし,製品の形状からはかりの種類が明らかに分かる場合は,製品の名称の
表示を省略することができる。
c) 製造番号(器物番号を含む。ロット番号でもよい。)
d) 製造年
なお,c) の最初の1桁目又は2桁目を西暦の下1桁又は2桁としてもよい。この場合,取扱説明書
に製造年の表示ルールを表示しなければならない。
例 2015年製造の場合のロット番号 15abcdef又は5abcdef
e) 計量範囲及び目量。計量範囲の下限値が0の場合,計量範囲は,ひょう量(最大計量)のみ表示して
もよい。また,目量は,最小表示と表示してもよい。
ひょう量及び計量の下限値を明らかにするとともに,計量範囲によって目量が異なる場合は,計量
範囲ごとの目量を明らかにする。
例1 計量の下限値 0 kg,ひょう量135 kg,全範囲にわたって目量100 gの場合
計量範囲 0135 kg 目量 100 g
例2 計量の下限値5 g,ひょう量3 000 g,全範囲にわたって目量1 gの場合
計量範囲 53 000 g 目量 1 g
例3 計量の下限値 5 kg,ひょう量135 kg,計量範囲によって目量100 g(5100 kg),目量500 g
(100 kg超え)と異なる場合
計量範囲 5135 g
計量範囲 5100 kg 100 kg超え
目量 100 g 500 g
f) 最大風袋引き量(ひょう量と異なる場合)。ただし,プリセット風袋引き装置の場合は除く。
g) 作動に電源を必要とするはかりは,次のいずれかの表示
− 電池の種類及び個数(電池を使用する場合)
− 定格電圧(ACアダプタを使用する場合)
− 電池の種類及び個数並びに定格電圧(電池及びACアダプタを使用する場合)
h) 分離形であって,表示装置を特定する必要がある場合は,表示装置の器物番号若しくは型式又は表示
装置を特定する記号
i) この規格への適合表明を行う場合は,規格番号(JIS B 7613)
j) 消費者相談窓口に関する事項は,窓口の連絡先(少なくとも電話番号を表示する。)
k) 質量の計量単位以外の計量単位を表示する場合は,その計量単位は目安(計算,推計などを含む。)で
ある旨を表記する。
l) 手動操作で目量の切替えができるはかりであって,それらの目量のうち目安表示がある場合は,目安
である旨

――――― [JIS B 7613 pdf 15] ―――――

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