JIS B 7729:2005 エリクセン試験機

JIS B 7729:2005 規格概要

この規格 B7729は、厚さ0.1~2mm及び幅90mm以上の金属薄板のエリクセン値を測定する試験機について規定。

JISB7729 規格全文情報

規格番号
JIS B7729 
規格名称
エリクセン試験機
規格名称英語訳
Erichsen cupping testers
制定年月日
1952年2月12日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 20482:2003(MOD)
国際規格分類

ICS

77.040.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1952-02-12 制定日, 1955-02-01 確認日, 1958-01-31 確認日, 1960-12-18 確認日, 1961-07-01 改正日, 1964-10-01 確認日, 1967-12-01 確認日, 1971-01-01 確認日, 1973-10-01 改正日, 1976-03-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-02-01 確認日, 1989-03-01 確認日, 1995-02-01 改正日, 2000-06-20 確認日, 2005-03-20 改正日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS B 7729:2005 PDF [12]
                                                                                   B 7729 : 2005

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本試験機工業会
(JTM)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があ
り,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS B 7729:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 20482:2003,Metallic materials-Sheet
and strip-Erichsen cuping testを基礎として用いた。
JIS B 7729には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)試験及び検査
附属書2(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 7729 pdf 1] ―――――

B 7729 : 2005

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 記号及び定義・・・・[1]
  •  5. 原理・・・・[3]
  •  6. 試験機の構造及び標準試験に用いるジグの形状,寸法及び仕上げ程度・・・・[3]
  •  7. 表示・・・・[4]
  •  附属書1(参考)試験及び検査・・・・[5]
  •  附属書2(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS B 7729 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 7729 : 2005

エリクセン試験機

Erichsen cupping testers

序文

 この規格は,2003年に発行されたISO 20482,Metallic materials-Sheet and strip-Erichsen cuping testを
翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて附属書2(参考)に示す。

1. 適用範囲

 この規格は,厚さ0.12 mm,及び幅90 mm以上の金属薄板のエリクセン値を測定する試
験機について規定する。また,より厚い材料及び幅の狭い試験片については,表1に示す特定の寸法のジ
グが規定されており,添字で区別する。
備考1. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 20482:2003,Metallic materials-Sheet and strip-Erichsen cupping test (MOD)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0031 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状の図示方法
JIS B 1501 玉軸受用鋼球
JIS Z 2247 エリクセン試験方法

3. 定義

3.1   貫通き裂 試験片の全厚みを貫通し,また,その長さの一部を光が通過する幅のき裂である。

4. 記号及び定義

 主要部の名称,記号及び単位は,表1による。また,対応するエリクセン値記号は,
標準試験用に定められている。より厚い材料,又はより薄い材料で,より狭い試験片に対しては,寸法d2
をその記号に加える。

――――― [JIS B 7729 pdf 3] ―――――

2
B 7729 : 2005
表1 記号及び定義
単位 mm
試験片及びジグ寸法,並びにエリクセン値記号
記号 定義
標準試験 より厚い,又は狭い試験片での試験
IE エリクセン値記号 IE IE40 IE21 IE11
a 試験片の厚み 0.1以上 2を超え 0.1以上 0.1以上
2以下 3以下 2以下 1以下
b 試験片の幅又は直径 90 90 55以上 30以上
90未満 55未満
d1 パンチ端の球状の直径 20±0.05 20±0.05 15±0.02 8±0.02
d2 ダイスの内径 27±0.05 40±0.05 21±0.02 11±0.02
d3 しわ押さえの内径 33±0.1 33±0.1 18±0.1 10±0.1
d4 ダイスの外径 55±0.1 70±0.1 55±0.1 55±0.1
d5 しわ押さえの外径 55±0.1 70±0.1 55±0.1 55±0.1
R1 ダイスの外側かどの丸み半径及び
0.75±0.1 1.0±0.1 0.75±0.1 0.75±0.1
しわ押さえの外側かどの丸み半径
R2 ダイスの内側かどの丸み半径 0.75±0.05 2.0±0.05 0.75±0.05 0.75±0.05
h1 ダイスの内側円筒部長さ 3.0±0.1 6.0±0.1 3.0±0.1 3.0±0.1
h 試験中のくぼみの深さ − − − −
b
ダイス
d4
d2
R1 R2
試験片
試験片接触面
E
h
I
R1
a
h1
エリクセン
しわ押え
d1
パンチ
d3
d5
備考 試験片の幅又は直径が90mmで,JIS Z 2247に規定する公差範囲内のものについては,標準試験ジグで試験し
てもよいこととする。

――――― [JIS B 7729 pdf 4] ―――――

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B 7729 : 2005

5. 原理

 この試験機では,しわ押さえとダイスとの間に固定された試験片に貫通き裂が発生するまで,
球状端のパンチを押し付けることによりくぼみを形成させる。そのくぼみの測定深さは,パンチの移動量
に基づく試験結果である。

6. 試験機の構造及び標準試験に用いるジグの形状,寸法及び仕上げ程度

 試験機の構造及び標準試験に
用いるジグの形状,寸法及び仕上げ程度は,次による。
a) 試験機は,表1に示した寸法及び許容差をもつダイス,パンチ及びしわ押さえを備えていなければな
らない。
b) 試験機は,試験の間,貫通き裂が生じる瞬間を確認するために,試験片の外観を観察できるものでな
ければならない。ただし,貫通き裂が外観観察以外の方法により確認できる機能をもつ試験機につい
ては,外観を観察しなくてもよい。
備考 一般に,破裂の開始時には試験片の耐荷重の降下又は雑音が認められる。
c) 試験機は,パンチの移動量を0.01 mm単位で測定できるエリクセン値指示装置を備えていなければな
らない。
d) ダイス,しわ押さえ及びパンチは,次のようにする。
1) ダイスは,内径27±0.05 mm,内径円筒部長さ3±0.1 mm,外径55±0.1 mmとし,試験片に接する
面は,750 HV30以上の硬さに焼入れ・焼戻しを行う。また,その面の内かどには0.75±0.05 mm,
外かどには0.75±0.1 mmの丸みを付ける。
2) しわ押さえは,内径33±0.1 mm,外径55±0.1 mmとし,試験片に接する面は,750 HV30以上の硬
さに焼入れ・焼戻しを行う。また,その面の外かどには0.75±0.1 mmの丸みを付ける。
3) ダイス,しわ押さえ及びパンチは,試験の間,感知できるほど変形しないように,十分な剛性をも
たなければならない。
e) パンチは,試験中,回転してはならない。
f) パンチの表面は,球状で鏡面とする。表面粗さ平均(Ra)は,JIS B 0031によって,0.4 下でなけ
ればならない。
g) パンチ先端球面の中心及びダイスの中心軸の片寄りは,パンチの移動する範囲で0.10 mmを超えては
ならない。また,エリクセン値指示装置が零を示す位置で,パンチ先端は,しわ押さえの試験片に接
する面から,0.02 mmを超える出入りがあってはならない。
h) しわ押さえ及びダイスの試験片と接触する面は,平面であり,かつ,パンチの移動軸に対して垂直で
なければならない。
ダイスの構造は,固定されたしわ押さえに対して,平行度を自動的に保たれる機構を設けなければ
ならない。
備考 平行度を自動的に保たれる機構を有していない試験機を使用した場合は,必ず記録して報告す
る。
なお,5年以内にこの規定に合致するよう移行することが望ましい。
i) 試験機は,試験中,約10 kNの一定保持力で試験片を確実に把持しなければならない。
j) パンチの移動量の測定は,パンチ先端が試験片に接触してから行う。
k) 表1で規定するパンチの代わりに,外径20±0.015 mmの鋼又は超硬合金の球をはめ込み使用しても
よいが,その球の真球度,表面の粗さ及び硬さの下限は,JIS B 1501の呼び25/32並級に相当するもの
とする。また,試験中,パンチの球面以外の部分が試験片に触れない構造でなければならない。

――――― [JIS B 7729 pdf 5] ―――――

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JIS B 7729:2005の引用国際規格 ISO 一覧

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