JIS B 7735:2010 ビッカース硬さ試験―基準片の校正 | ページ 2

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B 7735 : 2010
注記 6点以上の測定を行った場合は,測定点数を明示することが望ましい。
f) くぼみ測定の安定性及び偏りについては,定期的に管理を行う。

7 基準片の硬さの均一性

  基準片の硬さの均一性は,次による。
a) 均一性は,使用面を代表する5点の硬さ測定値のばらつきの範囲から,次の式によって求める。
H5 H1
R 100
H
ここに, R : 均一性(%)
H : 硬さの測定値の平均値(HV)で,次の式によって求める。
H1 H2 H3 H4 H5
H
5
ここに, H1,H2,······,H5 : 5点の硬さ測定値(HV)
H1b) 均一性の許容値は,表5及び表6による。
表5−基準片の硬さ均一性の許容値(くぼみの対角線長さ≧20 μm)
単位 %
基準片の硬さ 硬さ記号
HV0.01からHV0.1まで HV0.2からHV5まで HV5からHV100まで
≦225HV 8又は1 μm a) 6 4
>225HV 4 2
注a) 150HV以下は,硬さの16 %又はくぼみの対角線長さで1 μmのいずれか大きい値。
表6−基準片の硬さの均一性の許容値(くぼみの対角線長さ<20 μm)
単位 %
硬さ記号
HV0.01からHV0.02まで HV0.02からHV0.05まで HV0.05からHV0.1まで HV0.1からHV100まで
18 16 13 12
基準片の硬さは,900HV以下とする。

8 表示

  基準片に関する表示は,次による。
a) 表示は,次の事項を基準片の使用面の使用範囲以外及び裏面以外の部分に行う。
なお,基準片側面のすべての記号は,試験面を上向きにしたときに正立するように表示する。
1) 製造業者名又はその略号
2) 基準片の製造番号
3) 使用面の使用範囲以外には試験面を特定するマーク又は基準片の厚さ
4) 硬さの平均値,硬さ記号及び均一性
5) 校正機関名又はその略号
6) 校正年若しくはその略号又は西暦年の下2けたの数字
b) 基準片に添付する成績票には,次の事項を記載する。

――――― [JIS B 7735 pdf 6] ―――――

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1) この規格に適合している情報
2) 基準片を特定する情報
3) 校正年月日
4) 硬さの平均値及び均一性
注記 平均値については,不確かさを表示することが望ましい。
なお,基準値の信頼限界を,表JA.4に示す。
5) 基準くぼみの対角線長さ測定結果の平均値とその位置を示すことが望ましい。

9 基準片の硬さ値の有効性

  基準片の硬さ値は,校正時の試験力による値だけが有効である。また,校正の有効期間は,5年以内が
望ましい。ただし,アルミニウム合金及び銅合金を材料とする基準片については,校正の有効期限が23
年に減ぜられる場合がある。

――――― [JIS B 7735 pdf 7] ―――――

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附属書A
(参考)
硬さ基準片の硬さ平均値の不確かさ
硬さ試験の不確かさは,試験にかかわる諸条件が複雑に関与するため,また参照値の確立の困難な条件
から正確に見積もることは難しい。ここでは,硬さ試験の不確かさに関与する校正用試験機の直接検証,
間接検証の項目を想定し,計算事例を示す。
A.1 硬さ値校正用試験機の直接検証
A.1.1 試験力の校正
JIS B 7725の附属書B参照。
A.1.2 くぼみ計測装置の校正
JIS B 7725の附属書B参照。
A.1.3 圧子の検証
JIS B 7725の附属書B参照。
A.1.4 試験動作(負荷条件)の検証
JIS B 7725の附属書B参照。
A.2 硬さ値校正用試験機の間接検証
注記 この附属書では,“CRM(認証標準物質)”は,“硬さ基準片”を同義であるとする。
硬さ値校正用試験機の総合的な性能は,1次標準硬さ基準片を用いた間接検証によって検査される。そ
の際には,繰返し性及び実際の硬さ値からの硬さ値校正用試験機の偏差が決定される。
一方,間接検証の結果を利用して,硬さ値校正用試験機の不確かさは,式(A.1)によって求める。
uCM u2 CRM-P u2 CRM-D
u2 xCRM1- u2 ms (A.1)
ここに, uCRM-P : 1次標準硬さ基準片の校正証明書のk=1の場合から求めた
校正の標準不確かさ
uxCRM-1 : 硬さ値校正用試験機の繰返し性に起因する標準不確かさ
uCRM-D : ドリフトに起因する最終校正以降の1次標準硬さ基準片の
硬さ値の不確かさ
ums : 硬さ値校正用試験機の分解能に起因する不確かさ
計算例
1次標準硬さ基準片 400.1 HV 30
1次標準硬さ基準片の測定不確かさ(k=1) uCRM-P=±2.5 HV
1次標準硬さ基準片の経時変動 uCRM-D=0
硬さ試験機の分解能 δms=0.1 μm

――――― [JIS B 7735 pdf 8] ―――――

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表A.1−間接検証の測定結果
No. くぼみ対角線長さ d 硬さ値 H
mm HV
1 0.373 4(最大値) 399.0(最小値)
2 0.373 0 399.9
3 0.372 5(最小値) 400.9(最大値)
4 0.372 8 400.3
5 0.372 9 400.3
平均値 0.372 92 400.1
標準偏差 sxCRM-1 0.000 33 0.70
測定の標準不確かさ uxCRM-1 0.000 17 0.36
t sxCRM1-
uxCRM1- .036 (A.2)
n
[n=5の場合,t=1.141)]
注1) 正規分布における±σの外側累積確率0.317に対応する自由度4のときのスチューデントのt値。
表A.2−測定の不確かさの明細表
量 推定値 標準不確かさ 確率分布 感度係数 不確かさの寄与
Xi xi u(xi) ci ui(H)
uCRM-P 400.1 HV 30 2.5 HV 正規分布 1.0 2.5 HV
uxCRM-1 0 HV 0.36 HV 正規分布 1.0 0.36 HV
ums 0 HV 0.1 μm= 方形又は長方形 2145.8 a) 0.21 HV
0.000 1 mm 分布
uCRM-D 0 HV 0 HV 三角分布 1.0 0 HV
合成不確かさuCM 2.53 HV
注a) 感度係数は,式(A.3)による。
ci HV d 2Hd (A.3)
この計算例では,H=400.1 HV及びd=0.372 92 mmを用いた。
A.3 硬さ基準片の校正の不確かさ
硬さ基準片の校正の不確かさは,式(A.4)によって求められる。
uCRM u2 CM u2 xCRM-2
(A.4)
ここに, uCRM : 硬さ基準片の校正の不確かさ
uxCRM-2 : 硬さ基準片の硬さ分布の不均一性に起因する標準不確かさ
uCM : 硬さ値校正用試験機の不確かさ[式(A.1)を参照]

――――― [JIS B 7735 pdf 9] ―――――

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計算例
表A.3−硬さ基準片の不均一性の推定
No. くぼみ対角線長さ d 硬さ値 H
mm HV
1 0.373 6(最大値) 398.6(最小値)
2 0.373 1 399.6
3 0.372 3(最小値) 401.4(最大値)
4 0.372 5 400.9
5 0.373 1 399.6
平均値 0.372 92 400.0
標準偏差 sxCRM-2 0.000 52 1.12
硬さ基準片の不均一性に起因する標準不確かさ
t sxCRM2-
uxCRM2- (A.5)
n
ここに,n=5のときt=1.14である。したがって,
CRM
ux 2- .057 HV
表A.4−硬さ基準片の校正の不確かさ
硬さ基準片の 硬さ基準片の 硬さ値校正用試 硬さ基準片の
硬さ値 不均一性 験機の不確かさ 校正の不確かさ
HCRM uxCRM-2 uCM UCRM
HV HV HV HV
400.0 0.57 2.53 5.20
ここに,
2 2
UCRM 2 u CM uxCRM-2 (A.6)

――――― [JIS B 7735 pdf 10] ―――――

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JIS B 7735:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6507-3:2005(MOD)

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