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B 7912-5 : 2016
uISO-TS-Z=sZ (31)
標準試験手順の計算例を,附属書Bに示す。
6.4 統計的検定
6.4.1 一般
統計的検定は,標準試験手順だけに適用する。
測定結果の評価のために,試験結果として得た三角形の座標の標準偏差を用い,統計的検定を行わなけ
ればならない。
検定のための設問は,次とする(表3参照)。
a) 計算で得られた標準偏差sは,製造業者が示している値,又は事前に決めた別の値σ0より小さいか,
若しくは等しいか。
b) 二つの異なったサンプルから求めた標準偏差s及びs~は,それぞれのサンプルの自由度 じだと
仮定したとき,同じ母集団に属しているか。
標準偏差s及びs~は,次のいずれかから得ることができる。
1) 異なる観測者による同じ機器を用いて測定を行った二つの測定サンプル
2) 異なる時間帯に同じ機器を用いて測定を行った二つの測定サンプル
3) 異なる機器によって測定を行った二つの測定サンプル
次の検定においては,信頼水準(1−α)を0.95とし,この規格の測定手順に従い,x, y座標測定での自
由度は 堀姿 51,高さz座標測定での自由度は 22とする。
表3−統計的検定
問 帰無仮説 対立仮説
a) σ≦σ0 σ>σ0
σ=σ~ σ≠σ~
b)
注記 帰無仮説ではサンプル測定の結果算出した標準偏差をもたらす
母集団の統計量を検証するためσをsの代わりに用いる。
6.4.2 問a)
観測して得た標準偏差sが,次の条件を満たすなら,製造業者が表明するか又は他の方法で,あらかじ
め決められた母集団の標準偏差σ0より小さいか等しいという帰無仮説は棄却することができない。
x及びyに対して zに対して
2 2
χ ( )
XY χ ( Z)
1 α 1α
s≦ σ0 s≦ σ0 (32)
XY Z
2 2
χ0.95 (51) χ0.95 (22)
s≦ σ0 s≦ σ0 (33)
51 22
χ02.95 51
68.67 χ02.95 22
33.29 (34)
68.67 33.29
s≦ σ0 s≦ σ0 (35)
51 22
s≦ σ01.16 s≦ σ01.24 (36)
そうでなければ,帰無仮説は棄却される。
――――― [JIS B 7912-5 pdf 11] ―――――
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6.4.3 問b)
二つの異なったサンプルから求められた標準偏差(s及びs~)が,同じ母集団に属するかどうかを検定
する。次の条件を満たすなら,対応する帰無仮説 σ~
σ は棄却することができない。
x及びyに対して zに対して
2 2
1 s 1 s
≦ ~ 2 ≦ F1 α/2 (
XY,XY ) (37)
≦ ~ 2 ≦ F1 α/ 2 ( Z, Z )
,
F1 α/ 2 (
XY )
XY s F1 α/2 ( Z, Z )
s
2 2
1 s 1 s
≦ ~ 2 ≦ F0.975 (51,51) ≦ ~ 2 ≦ F0.975 ( 22,22) (38)
F0.957 (51,51)
s F0.975 ( 22,22)
s
1.74
F0.975 (51,51) 2.36
F0.975 (22,22) (39)
2 2
s s
0.57 ≦ ~ 2 ≦ 1.74 (40)
0.42 ≦ ~ 2 ≦ 2.36
s s
そうでなければ,帰無仮説は棄却される。
2
測定回数が異なる場合には,その自由度に対応する χ1α , Fα2
1 , t 1α 2などの値を採用しなけ
ればならない。それらの値は,JIS B 7912-1又は統計の参考書から得られる。
注記 自由度51に対するχ2分布及びF分布の値は,掲載されている数値表がないため,計算によっ
て求めた値である。
6.5 合成標準不確かさの評価(タイプA及びタイプB)
必要に応じ測定結果の信頼性評価のため,バジェット表を作成し,合成標準不確かさを評価することが
できる。
トータルステーションを用いて行う測定の不確かさの要因(影響量)の代表例を,表4に示す。
表4−トータルステーションの測定の不確かさ
不確かさ要因(影響の量) 記号 評価 分布
I. 測定の結果
x,y及びz座標値の標準偏差 uISO-TS タイプA 正規分布
II. トータルステーション関連の要因
距離に関するカタログ表記 ur-ts タイプB 正規分布又は製造業者の指定による。
水平角に関するカタログ表記 uφ-ts タイプB 正規分布又は製造業者の指定による。
高度角に関するカタログ表記 uθ-ts タイプB 正規分布又は製造業者の指定による。
最小桁表示(丸めによる不確かさ)udisp タイプB 一様分布
III. 機器の設置に関する要因
三脚のひねり(JIS B 7911) utrd タイプB 一様分布
三脚の高さ安定度(JIS B 7911) uhs タイプB 一様分布
IV. 大気に関する要因
気温 utemp タイプB 正規分布
気圧 uprs タイプB 正規分布
湿度 urh タイプB 正規分布
極座標における不確かさ表示は,次のように表せる。
ur ur2 ts 2
utemp 2
uprs 2
urh (41)
u 2
u2 tsutrd (42)
――――― [JIS B 7912-5 pdf 12] ―――――
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2 2
uθ uθ ts
uhs (43)
影響要因の中で距離及び角度に直接的に影響を及ぼすものについての極座標における不確かさ表示は,
次のようにまとめて表せる。
2 2 2 2
ux uy cos θ ur r sin θ uθr cos θ u (44)
2
uz2 sin θ ur r cos θ uθ (45)
ここに,rは斜距離,θは高度角を表す。
合成標準不確かさは,式(46) 及び式(47) によって求める。
uxy ux2
uISO-TS-XY uy2 2
udisp (46)
2
uz uISO uz2
-TS Z-
2
udisp (47)
拡張不確かさは,包含係数k=2として,式(48) 及び式(49) によって求める。
Ux,y=2×uxy (48)
Uz=2×uz (49)
バジェット表の例を,附属書Cに示す。
――――― [JIS B 7912-5 pdf 13] ―――――
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B 7912-5 : 2016
附属書A
(参考)
簡易試験手順の例
注記1 各例の計算は,最初から最後まで最大桁数で行っているが,中間の値及び最終結果は丸めた
値として示している。
注記2 計算結果として採用する数値を太字とし,単位記号を付記した。付記した単位記号も太字に
なっているが,これは見やすさを考えたためで,一般的なルールではない。
A.1 測定
測定条件は,次のとおりである。
観測者 日測 太郎
天候 晴れ
気温29 ℃
気圧1 006 hPa
使用機種及び機番 NN xxx 630401
測定日 2010-07-08
測定結果を,表A.1に示す。
表A.1−測定結果
番号 機械点(T) 測点(S) セット 望遠鏡 x座標/m y座標/m z座標/m
i j k
1 1 1 1 正 6.979 4.886 9.934
2 2 59.617 25.117 6.763
3 1 2 反 6.979 4.886 9.933
4 2 59.619 25.117 6.762
5 1 1 正 6.978 4.885 9.934
6 2 59.618 25.116 6.764
7 1 2 反 6.979 4.885 9.934
8 2 59.620 25.116 6.762
9 2 1 1 正 8.344 −47.323 12.767
10 2 1.214 8.619 9.596
11 1 2 反 8.346 −47.322 12.764
12 2 1.213 8.619 9.596
13 1 1 正 8.344 −47.323 12.767
14 2 1.213 8.619 9.596
15 1 2 反 8.345 −47.324 12.766
16 2 1.213 8.619 9.596
A.2 計算結果
A.2.1 x,y座標
式(1)による。
――――― [JIS B 7912-5 pdf 14] ―――――
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B 7912-5 : 2016
l1,1 =56.392 0 l2,1 =56.394 5
l1,2 =56.393 8 l2,2 =56.393 9
l1,3 =56.393 8 l2,3 =56.394 7
l1,4 =56.394 8 l2,4 =56.395 8
次に式(2)による。
L=56.394 2
次に式(3)による。
r1,1 = −0.002 2 r2,1 = 0.000 4
r1,2 = −0.000 3 r2,2 = −0.000 2
r1,3 = −0.000 3 r2,3 = 0.000 5
r1,4 = 0.000 6 r2,4 = 0.001 6
最後に式(4)による。
dxy=0.002 2 m
A.2.2 z座標
式(5)による。
dz,1,1 = −3.171 dz,2,1 = −3.171
dz,1,2 = −3.171 dz,2,2 = −3.168
dz,1,3 = −3.170 dz,2,3 = −3.171
dz,1,4 = −3.172 dz,2,4 = −3.170
式(6)による。
az=−3.170 5
次に式(7)による。
rz,1,1 = −0.000 5 rz,2,1 = −0.000 5
rz,1,2 = −0.000 5 rz,2,2 = 0.002 5
rz,1,3 = −0.000 5 rz,2,3 = −0.000 5
rz,1,4 = −0.001 5 rz,2,4 = 0.001 5
最後に式(8)による。
dz=0.002 5 m
――――― [JIS B 7912-5 pdf 15] ―――――
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JIS B 7912-5:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 17123-5:2012(MOD)
JIS B 7912-5:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.180 : 光学及び光学的測定 > 17.180.30 : 光学測定機器
JIS B 7912-5:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8101-1:2015
- 統計―用語及び記号―第1部:一般統計用語及び確率で用いられる用語
- JISZ8103:2019
- 計測用語