JIS B 7920:2000 湿度計―試験方法

JIS B 7920:2000 規格概要

この規格 B7920は、湿度計の校正方法及び性能試験方法について規定。

JISB7920 規格全文情報

規格番号
JIS B7920 
規格名称
湿度計―試験方法
規格名称英語訳
Hygrometers -- Test method
制定年月日
1994年3月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

17.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1994-03-01 制定日, 2000-07-20 改正日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS B 7920:2000 PDF [17]
B 7920 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格
協会 (JSA) /社団法人日本計量機器工業連合会 (JMIF) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによってJIS B 7920 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 7920 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 7920 : 2000

湿度計−試験方法

Hygrometers−Test method

1. 適用範囲 この規格は,湿度計(1)の校正方法及び性能試験方法について規定する。
注(1) センサ単体など,それだけでは湿度計として使用できないものは除く。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8103 計測用語
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
JIS Z 8806 湿度−測定方法
JIS Z 9325 校正機関及び試験所の能力に関する一般要求事項
備考 ISO/IEC Guide 25 : 1990, General requirements for the competence of calibration and testing
laboratoriesが,この規格と一致している。
OIML R 121 : 1996, The scale of relative humidity of air certified against saturated salt solutions
Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM) : 1993 issued by BIPM, IEC, IFCC,
ISO, IUPAC, IUPAP and OIML
3. 定義 この規格に用いる主な用語の定義は,JIS Z 8103及びJIS Z 8806によるほか,次による。
a) 試験槽 被試験湿度計の試験を行うために必要な環境条件を実現する槽。
b) 飽和槽 水蒸気で飽和した空気を作りだす槽。
4. 湿度計の種類 湿度計の種類は,次による。
a) 光学式露点計(2)(以下,単に露点計ともいう。)
b) 通風乾湿計(2)
c) 電子式湿度計(2)
d) 熱伝導率式湿度計(2)
e) 毛髪湿度計(2)
f) その他の湿度計(3)
注(2) IS Z 8806による。
(3) 上記湿度計の校正及び試験に準拠した方法を適用できる湿度計。
5. 試験に必要な環境及び設備
5.1 試験場所の環境 試験を行う場所の環境は,次の条件を満たさなければならない。

――――― [JIS B 7920 pdf 2] ―――――

2
B 7920 : 2000
a) 試験は,JIS Z 8703に定める標準状態の気圧及び常温の室内で行う。湿度及びその他の環境因子(4)に
ついては,湿度計及び試験に用いる機器の性能に支障を及ぼさないように措置する。
b) 気圧又は気温が急激に変化する状況では,試験を行わない。
注(4) その他の環境因子とは,気流,放射,湿度計測に悪影響を与える気体,エーロゾル,じんあい
(塵埃),煙霧,雨,細菌,振動など,試験結果に影響を与える素因とする。
5.2 試験に用いる装置及び測定器 試験に用いる装置及び測定器は,次による。
a) 湿度発生装置 一定湿度の湿潤空気を発生させる装置。
b) 湿度計 4.に示す湿度計で,湿度発生装置内の湿度を測定する湿度計。
c) 温度計 湿度発生装置の飽和槽と試験槽の温度,及び試験場所の気温を測定する温度計。
d) 圧力計 湿度発生装置の飽和槽と試験槽の圧力,及び気圧を測定する圧力計。
e) 流量計 分流法による湿度発生装置の空気の流量を測定する流量計。
f) 風速計 試験槽内及び試験を行う場所の空気の流速を測定する風速計。
5.3 湿潤空気の発生方法 試験に用いる湿潤空気は,次のいずれかの方法によって発生させる。
備考 この規格で用いる記号は次による。
ps : 飽和槽内の圧力 (Pa)
pt : 試験槽内の圧力 (Pa)
ts : 飽和槽内の温度 (℃)
tt : 試験槽内の温度 (℃)
es (t) : 温度tにおける飽和水蒸気圧 (Pa)
f (p, t) : 圧力p,温度tにおける増加補正係数
Uw : 相対湿度 (%)
td : 露点 (℃)
qw : 飽和槽に流入する乾燥空気の流量
qd : 飽和槽を通らない乾燥空気の流量
柿 飽和槽に流入する乾燥空気の流量と乾燥空気の全流量との比
柿 qw/ (qw+qd)
u (X) : 量Xの標準不確かさ
ur (X) : 量Xの相対標準不確かさ ur (X) =u (X) /X
(es'/es)| t : 温度tにおける飽和蒸気圧式の導関数と飽和蒸気圧の比 (K−1)
1 des (t)
(es /' es |) t =

es (t) t
t
5.3.1 二圧力法 水蒸気で飽和された飽和槽内の加圧空気を,圧力膨張弁を介して試験槽へ送る。飽和槽
内と試験槽内の温度が等しければ,試験槽内の相対湿度は飽和槽内圧力に対する試験槽内圧力の百分率か
ら求められるので,試験槽の設定圧力に対して飽和槽内の圧力を調節して所定の湿度の空気を発生させる
(図1参照)。

――――― [JIS B 7920 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
B 7920 : 2000
図1 二圧力法の原理
a) 湿度値の求め方 飽和槽内の空気が飽和状態にあること,両槽内の温度及び圧力が設定値の付近で安
定していること,及び試験槽に水滴が入っていないことを確認し,両槽内の圧力の値から式(1)によっ
て試験槽内の相対湿度を求める。
pt f ( ps , t) pt
Uw 100 ≒ 100 (%) (1)
ps f ( pt , t) ps
飽和槽内と試験槽内の温度が等しいことを条件としているので,圧力のほかに両槽内の温度を測定
して等しいことを確認する必要がある。
なお,増加補正係数fは,飽和水蒸気圧に及ぼす空気の影響に対する補正係数で,温度20℃におい
て圧力100kPaでは1.004,圧力1MPaでは1.031であるが,高精度を要求しない場合は,f (ps, t) ≒f (pt,
t) として取り扱える。
b) 湿度値の不確かさ 5.3.3b)に示す。
備考1. 圧力膨張弁及びその下流部分は,気体の断熱膨張によって冷却され,結露することがあるの
で,保温・加熱が必要である。飽和を完全にするために,飽和槽の前に前置飽和槽を設ける
ことがある。
2. 圧力は,温度に比べて短時間に変化させることができるので,二圧力法は,相対湿度目盛の
校正に用いる温度制御を行わない大容量の発生装置や,簡易な湿度発生装置に用いられるほ
か,温度測定を行って高精度な湿度発生装置に用いることもできる。
5.3.2 二温度法 試験槽より低い温度において水蒸気で飽和された飽和槽内の空気を,試験槽へ送る。両
槽内の圧力が等しければ,試験槽内の相対湿度は飽和槽内の温度における飽和水蒸気圧と試験槽内の温度
における飽和水蒸気圧の百分率で求められるので,試験槽の設定温度に対して飽和槽の温度を調節して,
所定の湿度の空気を発生させる(図2参照)。

――――― [JIS B 7920 pdf 4] ―――――

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B 7920 : 2000
図2 二温度法の原理
a) 湿度値の求め方 飽和槽内の空気が飽和状態にあること,両槽内の温度及び圧力が設定値の付近で安
定していること,及び試験槽に水滴が入っていないことを確認し,両槽内の温度の値から,式(2)によ
って試験槽内の相対湿度を求める。
es (ts )
f ( p, ts ) es (ts )
Uw 100 ≒ 100 (%) (2)
es (tt )
f ( p, tt ) es (tt )
飽和槽内と試験槽内との圧力が等しいことを条件としているので,温度のほかに両槽内の圧力を測
定して差の小さいことを確認する必要がある。
なお,増加補正係数fは,飽和水蒸気圧に及ぼす空気の影響に対する補正係数で,圧力100kPaにお
いて温度20℃で1.004であり,温度依存性は小さいので,通常はf (ptts) ≒f (p, tt) として取り扱える。
b) 湿度値の不確かさ 5.3.3b)に示す。
備考 二温度法は,圧力容器を要せず,試験槽から出る空気を飽和槽に戻す循環型とすることによっ
て,飽和を完全にすることができる。また,増加補正係数の影響が小さいことが特長である。
高精度な湿度発生装置に用いることができ,特に発生空気の露点が飽和槽温度にほぼ等しくな
ることから,露点計の校正に用いられる。
5.3.3 二圧力・二温度法 二圧力法と二温度法とを併用する方法で,圧力又は温度の範囲に制限がある場
合に,併用することで湿度の範囲を拡張することができる。
a) 湿度値の求め方 飽和槽内の空気が飽和状態にあること,両槽内の温度及び圧力が設定値の付近で安
定していること,及び試験槽に水滴が入っていないことを確認し,両槽内の温度及び圧力を測定して,
式(3)によって試験槽内の相対湿度を求める。
pt ) s (ts )
f ( ps , ts ・
Uw 100 (%) (3)
ps ) s (tt )
f ( pt , tt ・
なお,増加補正係数fは,飽和水蒸気圧に及ぼす空気の影響に対する補正係数で,温度20℃におい
て,圧力100kPa,200kPa,400kPa,1MPaでは,それぞれ1.004,1.007,1.013,1.031である。
試験槽内の露点は,式(4)によって求める。飽和蒸気圧式及び増加補正係数を含む式を,露点につい
て逆に解く必要がある。霜点を求める場合は,氷の飽和蒸気圧式及び増加補正係数を用いる。二圧力
法及び二温度法の場合も,それぞれ温度及び圧力を測定することによって,式(4)で露点が求められる。
pt
f ( pt , td ) es (td ) = (4)
f ( ps , ts ) s (ts )
ps
露点計の校正を行う場合には,ptの値は,厳密には試験槽の圧力の代わりに露点計センサ部の圧力
の値を用いる必要がある。

――――― [JIS B 7920 pdf 5] ―――――

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