JIS B 8446-3:2016 生活支援ロボットの安全要求事項―第3部:倒立振子制御式搭乗型ロボット | ページ 4

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5.10.4.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.10.4.2(本質的安全設計)による。
5.10.4.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.10.4.3(安全防護及び付加保護方策)によるほか,必要に応じて,次の方策を適用しなけ
ればならない。
a) 積載物をロボットに固定する器具(ボルト,ラッチなど)に対応した部分(ねじ穴,フック,ステー
など)を備える。
b) ロボットが積載物を保持するための把持具を備え,かつ,その把持具によって積載物を保持する機能
を採用する
注記1 JIS B 8445の5.10.4.3のa) に対応する方策は,上記のa) 及びb) に規定している。
注記2 JIS B 8445の5.10.4.3のa) の方策における,ユーザ,オペレータ及び/又は安全管理者への
要求事項は,この規格の5.10.4.4に含まれている。
5.10.4.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.10.4.4(使用上の情報)による。
5.10.4.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.10.4.5(検証及び妥当性確認)による。ただし,積載物が定格最大質量のとき又は走行速
度が定格最大速度のときが試験における最も不利な条件でない場合には,製造業者は最も厳しい条件で試
験を実施する。
5.10.5 衝突時の不安定性
JIS B 8445の5.10.5(衝突時の不安定性)による。
5.10.6 搭乗型ロボットの乗降時の不安定性
JIS B 8445の5.10.7(搭乗型ロボットの乗降時の不安定性)による。ただし,使用上の情報として,乗
車可能になったことをユーザに知らせる表示を備えなければならない。
5.10.7 安全関連障害物との衝突
5.10.7.1 一般
JIS B 8445の5.10.8.1(一般)による。
5.10.7.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.10.8.2(本質的安全設計)によるほか,ロボットが最高速度及び最大質量(積載物の質量
を含む。)で誤って第三者に衝突した場合であっても,リスクが受容できる程度のロボットの最高速度及び
最大質量を採用するか,又はロボットの最高速度を表3の領域Aに制限しなければならない。

――――― [JIS B 8446-3 pdf 16] ―――――

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表3−ロボットの安全性分類
単位 km/h
領域 速度
A 6以下
B 6を超え 9以下
C 9を超え(20以下)
注記1 領域Aにあるロボットは,最高速度が低く,人との衝突時にも許容範囲を超えるリス
クを発生しない本質的に安全なロボットである。一方,領域B及び領域Cのロボット
は,衝突時に許容範囲を超えるリスクを発生する可能性がある。
注記2 領域Aと領域Bとの境界は,第三者又は周囲の物体と一次衝突した場合のリスクにつ
いて,保護具を装備しないユーザのAIS1以下の確率が75 %以上となることを基準と
している。一次衝突によるユーザの頭部傷害レベルHIC(15)が274以下の場合,こ
の基準を満たすことができる。速度は,成人相当のダミーがロボットに搭乗した状態
で平らな壁に衝突した場合のHIC(15)の実験値に基づいており,基準を満たす速度
の目安として用いることができる。保護具を装備しているユーザに限定できる場合は,
保護具を付けた状態でのユーザのHIC(15)が274以下となる速度を領域Aとしても
よい。
注記3 領域Bと領域Cとの境界は,AIS2以下の確率が75 %以上となることを基準としてい
る。一次衝突によるユーザのHIC(15)が485以下の場合,この基準を満たすことが
できる。速度は,注記2と同様にして得られたHIC(15)の実験値に基づいており,
基準を満たす速度の目安として用いることができる。
注記4 注記2及び注記3におけるダミーへの衝突時の頭部傷害レベルHIC(15)及びAISの
発生確率は,米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が公開している次の文書のうち,
“III. PROPOSED DUMMIES, INJURY CRITERIA, AND OTHER CHANGES”の“B.
Proposed Injury Criteria”にある“Table III-2 :Prasad/Mertz HIC15 Probability Risk Values*
for 6-Year-Old Dummy”を元に算出したものである。
PROPOSED AMENDMENT TO FMVSS No 213 FRONTAL TEST PROCEDURE
(http://icsw.nhtsa.gov/cars/rules/rulings/CPSupgrade/CPSRevise/PRE/)
5.10.7.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.10.8.3(安全防護及び付加保護方策)によるほか,次の方策を適用しなければならない。
a) ユーザと第三者との一次衝突及び押し潰しの傷害値が表3の領域Aと同程度となるように設計する。
b) 通常使用時に表3の領域B及び領域Cにあるロボットは,衝突時において運動量が領域Aとなるよ
うに制御しなければならない。この場合,ロボットに必要とされる制御機能及びその要求パフォーマ
ンスレベルは,表4による。
c) 人の一次衝突及び押し潰しの傷害値が表3の領域Aと同程度となるように,衝突時のロボットの駆動
力の供給停止,又は接触力を低減する動作若しくは動作停止を行わなければならない。
5.10.7.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.10.8.4(使用上の情報)によるほか,一次衝突の結果,安全関連障害物が転倒し,床など
に対する二次衝突を起こす可能性がある。この衝突が受容できない場合は,警告文をユーザマニュアルに
記載しなければならない。
5.10.7.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.10.8.5(検証及び妥当性確認)によるほか,ロボットが最高速度及び最大質量(積載物の
質量を含む。)で第三者と一次衝突した場合のリスクについて,AIS1以下の確率が75 %以上となることを
確認する。

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最高速度の検証は,次による。
− 試験方法 製造業者が意図する使用条件及び負荷において,平たん(坦)路を最高速度で走行させる。
− 判定基準 平たん(坦)路で仕様上の最高速度が1 km/hを超えることなく,かつ,最高速度試験区間
の平均速度が0.5 km/hを超過しないことを確認する。さらに,必要に応じて,ユーザへの最高速度超
過のアラートの発動及び/又は最高速度超過時に減速による回避機能が発動されていることを確認す
る。
妥当性確認の方法の例を,D.4に示す。
注記 AIS(Abbreviated Injury Scale)の定義は,Assoc. for the Advancement of Automotive Medicine (AAM),
Abbreviated Injury Scale (AIS) 2005-Update 2008を参照。
5.10.8 人とロボットとの相互作用中の危険な物理的接触
JIS B 8445の5.10.9(人とロボットとの相互作用中の危険な物理的接触)による。

5.11 耐久性不足による危険源

5.11.1 一般
JIS B 8445の5.11.1(一般)による。
5.11.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.11.2(本質的安全設計)による。
5.11.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.11.3(安全防護及び付加保護方策)によるが,ロボットのライフサイクルを監視し,保
守時間又は寿命末期に達したとき,それ以上の使用から保護するために停止する方策も含む。
注記 JIS B 8445の5.11.3のd) に対応する方策は,この規格の5.11.3及び5.11.4のb) に規定してい
る。
5.11.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.11.4(使用上の情報)によるほか,必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) ロボットに充電池が使用される場合は,耐用年限及び/又は充放電回数の目安をユーザマニュアルに
記載しなければならない。
注記 耐用年限,充放電回数などの目安は,充電池の特性及び代表的な使用条件を考慮して定める
ことが望ましい。
b) 定期的に行う性能の確認内容,並びに交換が必要な消耗部品の使用限度及び/又は交換頻度に関する
情報及び管理方法をユーザマニュアルに記載しなければならない。
また,必要に応じて,ロボットのライフサイクルを監視し,保守時間又は寿命末期に達したとき,その
旨を通知してもよい。
5.11.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.11.5(検証及び妥当性確認)によるほか,通常使用において,破壊が即座に受容できな
いリスクとなるロボットの部分がある場合は,その部分の強度及び耐久性は,次のいずれかの方法によっ
て検証しなければならない。
a) 最大負荷と安全率とを考慮した設計書の点検
b) 強度・耐久性試験
衝撃力が加わる機械要素の破壊が即座に受容できないリスクとなる場合は,その機械要素について,耐
久性試験を行うのがよい。また,耐久性試験の条件(負荷,時間,回数など)は,日常的な点検,定期的
な検査及び保守の間隔を考慮して設定することが望ましい。

――――― [JIS B 8446-3 pdf 18] ―――――

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注記 検証及び妥当性確認の方法の例を,D.3に示す。

5.12 動いている部品との接触による危険源

5.12.1 一般
JIS B 8445の5.13.1(一般)によるが,車輪と足との接触を考慮しなければならない。ただし,足ひ(轢)
きによるリスクが受容されるロボットの場合は,この危険源を考慮しなくてもよい。
5.12.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.13.2(本質的安全設計)によるが,車輪はユーザの足が接触できない位置に配置しなけ
ればならない。
5.12.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.13.3(安全防護及び付加保護方策)による。
5.12.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.13.4(使用上の情報)によるが,ユーザ及び第三者の足を車輪の下に近付けないように
する注意事項をユーザマニュアルに明記しなければならない。
5.12.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.13.5(検証及び妥当性確認)による。

5.13 人がロボットに気付かないことによる危険源

5.13.1 一般
JIS B 8445の5.14.1(一般)によるほか,運転中のロボットは,次の情報を第三者に認知させるのがよ
い。
− ロボットが危険な状態であること
− ロボットの存在
注記 特に後退する場合は,ユーザが第三者を認識することが困難な場合があるため,第三者がロボ
ットの存在を認知するために配慮することが望ましい。
5.13.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.14.2(本質的安全設計)に対応する方策は,この規格の5.13.4のa) 及びb) による。
5.13.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.14.3(安全防護及び付加保護方策)によるが,後退するときに,第三者がロボットの存
在を認知することが困難な場合は,受容可能なリスクとなる速度に制限しなければならない。
なお,JIS B 8445の5.14.3のa) 及びb) に対応する方策は,この規格の5.14.4のb) 及びa) による。
5.13.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.14.4(使用上の情報)によるほか,ロボットの存在に対する注意を喚起するために,必
要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) ロボットに目立つ外観をもたせる。
注記1 外観を目立たせるために,警告灯又はその他の光学装置を用いてもよい。
b) 有害な騒音レベルにまで達しない,それと分かる音を発する。
注記2 音響発生器によって,音を発してもよい。
c) 後退する場合は,聴覚信号及び視覚信号によって周囲に警告しなければならない。
注記3 環境などによって,第三者が聴覚信号を聞き取れない場合があるため,視覚信号による警
告も有効である。

――――― [JIS B 8446-3 pdf 19] ―――――

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5.13.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.14.5(検証及び妥当性確認)による。

5.14 危険な環境条件

5.14.1 一般
JIS B 8445の5.15.1(一般)によるほか,次による。
a) ロボットはその意図する使用に応じて,JIS C 0920の定める保護等級を満たすように設計しなければ
ならない。
b) ロボットが直射日光にさら(晒)される場合,ロボット表面及び内部の温度上昇,紫外線による表示
及び部材の劣化などによるリスクを考慮しなければならない。
5.14.2 本質的安全設計
JIS B 8445の5.15.2(本質的安全設計)による。
5.14.3 安全防護及び付加保護方策
JIS B 8445の5.15.3(安全防護及び付加保護方策)によるが,必要に応じて,次の方策を適用しなけれ
ばならない。
a) ダストの検知及びダストが受容できないレベルに達する前に保護停止を実行する。
b) 雪・氷・冷気条件の能動的検知,及び雪・氷の堆積量が受容できないレベルに達する前に保護停止を
実行する。
c) 保守のための定期的な運転休止又は停止を確実にする安全防護機能(これには一般に,点検,及び清
掃又は部品交換を含む。)を備える。運転休止の間隔は,例えば,腐食,砂,ダスト又は雪の堆積によ
って受容できないリスクレベルに到達するまでに要する時間に基づいて決定しなければならない。
注記 JIS B 8445の5.15.3のb),g) 及びh) に対応する方策は,この規格の5.14.3のa) c),及びこ
の規格の5.14.4のa) c) に規定している。
5.14.4 使用上の情報
JIS B 8445の5.15.4(使用上の情報)によるほか,必要に応じて,次の方策のうち一つ以上を適用しな
ければならない。
a) 5.14.3のa) に規定した保護停止が実行されたとき,必要な方策を講じるようにユーザに通知する。
b) 5.14.3のb) に規定した保護停止が実行されたとき,その理由をユーザに通知する。
c) 5.14.3のc) に規定した運転休止が実行されたとき,運転休止の目的をユーザに通知する。
5.14.5 検証及び妥当性確認
JIS B 8445の5.15.5(検証及び妥当性確認)による。

5.15 電気火災による危険源

5.15.1 一般
ロボットは,次を考慮して設計しなければならない。
a) ロボットは,単一故障又は合理的に予見可能な誤使用において,火災を発生してはならない。
b) 電池は,長時間の充電及び充電回路の単一故障状態においても,爆発及び火災を発生してはならない。
電池交換が可能なロボットは,電池交換に関連する合理的に予見可能な誤使用においても,火災を発
生してはならない。
ロボット本体に電気的に接続される全ての部分について,電気安全に関わる規格のいずれかに適合する
ことで,電気火災による危険源からの保護を実現してもよい。
いずれかの電気安全に関わる規格に適合しない場合,電気火災による危険源からの保護のために,5.15.2

――――― [JIS B 8446-3 pdf 20] ―――――

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JIS B 8446-3:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8446-3:2016の関連規格と引用規格一覧