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さらに,最大アシスト力を出力できるよう,次に規定する事項を考慮する。
− アシスト力制限の設定が可能であれば,あらかじめアシスト力制限を最も緩和する設定を行う。
− ロボットの軸の角度によって最大アシスト力が異なる場合は,最大アシスト力を出力可能な角度で実
施する。
− 最大アシスト力を連続して出力可能な試験用のモードを用いる。
注記1 ロボットの最大アシスト力の下限は,体幹角度が前屈50°(例えば,股関節角度が屈曲75°
かつ膝関節角度が屈曲25°)のときに,ロボット自体を挙上するために必要なトルクとして
規定している。ロボットの出力がこの下限を超えるとき,ロボットはユーザの体幹の伸展動
作をアシストできる。
注記2 過大なアシスト力にあらがうことが傷害に至るかどうかは,アシスト力が筋・けん(腱)・じ
ん(靭)帯,又は関節に対して仕事をしたかどうかに依存するため,瞬間的なピーク値の評
価は妥当ではないと考えられる。このことから,ロボットの最大アシスト力を,2 sの連続出
力が可能な値として評価することとした。また,最大発揮力を超えるアシスト力が,0.2 s程
度を超えて継続した場合,人は防御反応を示して脱力することが期待できるため,ロボット
が最大アシスト力を連続出力する時間2 sは,評価に用いるのに十分な時間といえる[JIS B
8446-2の5.16.1.1の注記2及びJIS B 8446-2の5.16.1.5のa)参照]。
注記3 一般に,ロボットのアシスト力は,仕事をしない静止状態で最大となる。静止状態で評価す
る最大アシスト力と,運動状態(持ち上げ及び持ち下げ動作)におけるアシスト力とは大き
く異なる可能性がある。また,ロボットのアシスト力に角度依存性がある場合,アシスト力
の最大値は,角度ごとに大きく異なる可能性がある。C.3に従って算出するアシスト力指標
は,これらの影響を考慮した指標となっている。
8.3 アシスト力指標
Lower Hold Raise
ロボットのアシスト力指標 AFC1000 , AFC1000 及び AFC1000 は,C.3に従って算出し,正でなければなら
ない。
適合性は,計算又は試験によって評価する。
注記1 アシスト力指標は,A.4に規定する基準動作を行ったときに,ロボットが出力するアシスト
力の指標であり,8.2で評価する最大アシスト力とは値が大きく異なる可能性がある。
注記2 アシスト力指標の試験方法の例を,附属書Bに示す。
8.4 腰部圧縮力低減指標
Lower Hold Raise
ロボットの腰部圧縮力低減指標 LCR1000 , LCR1000 及び LCR1000 は,C.4に従って算出し,正でなければ
ならない。
適合性は,計算又は試験によって評価する。
注記1 腰部圧縮力低減指標は,A.4に規定する基準動作を行ったときに,ロボットがユーザの腰部
圧縮力をどの程度低減するかを表している。
注記2 腰部圧縮力低減指標の試験方法の例を,附属書Bに示す。
9 ユーザマニュアル及び宣伝用の文書
9.1 一般
ロボットのユーザマニュアルには,JIS B 8446-2の8.1,8.3及びこの規格の9.29.14に規定する事項を
記載しなければならない。
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ロボットの宣伝用の文書には,9.29.4,9.7,9.8,9.10,9.12及び9.14に規定する事項を記載しなけれ
ばならない。
注記1 宣伝用の文書とは,リーフレット,パンフレット,カタログ,ホームページなどをいう。
注記2 ユーザマニュアルの記載例は,附属書Dに示す。
9.2 用途
ロボットの用途を記載しなければならない。
注記1 ロボットによってアシストされたユーザの動作(運動補助,姿勢保持及び/又は物体操作)
によって実現されるタスクを,ロボットの用途と考えてよい。
注記2 ロボットの用途によって,要求される環境及び洗浄液に対する耐性が異なる(7.6参照)。
注記3 ロボットの用途は,ロボットの意図する使用に含まれる。ロボットの意図する使用の決定は,
リスクアセスメントを行うために必要となる(箇条5参照)。
9.3 種類及び方式
次の事項について,ロボットの種類及び方式を記載しなければならない。各事項において分類外の場合
は,必要に応じて,製造業者が定める名称を記載してもよいが,この規格の分類外であることを明記しな
ければならない。
− 装着部位
− 駆動方式(4.2)
− 動力源の方式(4.3)
− 入力方式(4.4)
9.4 最大アシスト力
8.2に従って評価したロボットの最大アシスト力を,N・m単位で記載しなければならない。内部動力源
式のロボットの場合は,エネルギーを通常使用における最大まで充した動力源を用いて評価した値を記
載しなければならない。有効数字2桁となるように丸めてもよい。
9.5 アシスト力指標
Lower Lower Hold Raise Raise
C.3に従って算出したロボットのアシスト力指標 AFC1000,AFC 200,AFC1000 ,AFC1000 及び AFC200
を,
N・m単位で記載しなければならない。有効数字2桁となるように丸めてもよい。一部の基準動作だけをア
シストするロボットの場合は,アシストしない基準動作に対応するアシスト力指標について,該当しない
ことを明記しなければならない。
ロボットのアシスト力指標の算出に用いた,製造業者の想定するロボットの代表的なユーザの身長及び
体重,基準動作並びに評価方法(計算又は試験)を記載しなければならない。
アシスト力指標を補足するために,基準動作時にロボットが出力するアシスト力をグラフで示してもよ
い。ただし,縦軸にはC.3に規定するψを用い,横軸には時間を用いる。誤解を生じない場合には,横軸
に角度(体幹角度又は股関節角度)を用いてもよい。
Lower Lower
注記 例えば,持ち上げ時のアシストだけを意図するロボットの場合は, AFC1000 , AFC200 及び
Hold
AFC1000について,該当しないことを明記する。
9.6 腰部圧縮力低減指標
Lower Lower Hold Raise Raise
C.4に従って算出したロボットの腰部圧縮力低減指標 LCR1000,LCR 200,LCR 1000 ,LCR 1000 及び LCR 200
を,N単位で記載しなければならない。有効数字2桁となるように丸めてもよい。一部の基準動作だけを
アシストするロボットの場合は,アシストしない基準動作に対応する腰部圧縮力低減指標について,該当
しないことを明記しなければならない。
――――― [JIS B 8456-1 pdf 17] ―――――
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ロボットの腰部圧縮力低減指標の算出に用いた,製造業者の想定するロボットの代表的なユーザの身長
及び体重,基準動作並びに評価方法(計算又は試験)を記載しなければならない。
腰部圧縮力低減指標を補足するために,基準動作時の腰部圧縮力の低減度合いをグラフで示してもよい。
ただし,縦軸にはC.4に規定するψを用い,横軸には時間を用いる。誤解を生じない場合には,横軸に角
度(体幹角度又は股関節角度)を用いてもよい。
Lower Lower
注記 例えば,持ち上げ時のアシストだけを意図するロボットの場合は, LCR 1000 , LCR 200及び
Hold
LCR1000について,該当しないことを明記する。
9.7 定格使用回数又は定格使用時間
内部動力源式のロボット及び使用前に充したエネルギーを本体に供給し,使用中に再充しない動力
源を用いる外部動力源式のロボットの場合,ユーザマニュアルに記載された動力源それぞれについて,定
格使用回数又は定格使用時間を記載しなければならない。
定格使用回数及び定格使用時間はあくまで目安であり,使われ方によっては,実際の使用時間が大きく
異なることを記載してもよい。
その他の外部動力源式のロボットの場合は,該当しないことを明記しなければならない。
9.8 質量
a) 動力源内蔵式のロボット ロボット本体の質量及び内蔵する動力源の質量の和を記載しなければなら
ない。記載された質量が,動力源の質量を含むことを記載してもよい。
b) 動力源交換式のロボット ロボット本体の質量及び動力源の質量を,それぞれ記載しなければならな
い。大容量の動力源など,複数の動力源がある場合は,その質量を記載しなければならない。
c) 外部動力源式のロボット ロボット本体の質量及び外部動力伝導線の質量を,それぞれ記載しなけれ
ばならない。
注記 通常使用のためにロボットに取り付けられる附属品(動力源及び外部動力伝導線を除く。)は,
ロボット本体に含まれると考える。
9.9 偏心距離
次のように算出したロボットの偏心距離を記載しなければならない。
− ロボットの偏心距離は,ロボットの重心位置及び製造業者の想定する代表的なユーザの重心位置に基
づいて算出する。
− ロボットの重心位置は,製造業者から提供された3D CADなどのデータに基づいて計算した値を用い
てもよい。
− 製造業者の想定する代表的なユーザの重心位置は,最大突出半径の算出に用いるユーザの重心位置と
一致していなければならない(6.5参照)。
− ロボットの重心位置は,通常使用のためにロボットに取り付けられる附属品(動力源又は外部動力伝
導線を含む。)を含めて算出しなければならない。
− 外部動力源式のロボットの場合,外部動力伝導線を,本体の出口付近に巻き取った状態での重心位置
を算出しなければならない。
− 算出に用いる外部動力伝導線の長さは製造業者が指定してもよいが,質量の評価に用いる外部動力伝
導線の長さと一致していなければならない(6.4参照)。
注記1 ロボットの偏心距離が大きい場合は,ロボットはユーザの運動能力又はバランス能力を阻害
するおそれがある。
注記2 ロボットの偏心距離は,ユーザが作業中に操作する物体まで含めた重量バランスを考慮して
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設計される場合がある。
注記3 外部動力伝導線を下に垂らす構造のロボットであれば,外部動力伝導線が重力によって引っ
張られる影響を考慮して,評価に用いる外部動力伝導線の長さを定めることが望ましい。製
造業者の指定がない場合は,1.5 mを用いてもよい。
9.10 最大突出半径及び外形寸法
6.5に従って評価したロボットの最大突出半径を記載しなければならない。また,ユーザマニュアルには,
ロボットの上面外形図上に,ロボットの最大突出半径,左右幅及び前後幅を図示しなければならない。
9.11 可動範囲
ロボットの各軸の可動範囲を,ロボットの外形図上に図示しなければならない。
9.12 安全関連部のパフォーマンスレベル
7.3及び/又は7.4の安全関連部に関する要求事項を適用する場合は,その安全関連部の情報及びそれが
満たすJIS B 9705-1に規定するパフォーマンスレベルを記載しなければならない。
9.13 使用上の情報
ユーザマニュアルに,次の事項に関する注意文を記載しなければならない。
− 過剰な連続使用によって,筋肉痛,筋力の低下などが生じる可能性があること。
− 腰部への負荷を低減するが,全ての腰痛を予防するものではないこと。
7.2のb)を適用する場合,ユーザマニュアルに,次の事項を記載しなければならない。
− アシスト力制限下での最大アシスト力
− アシスト力制限の設定方法
− アシスト力制限を誤った場合に備えた注意又は警告
− 誤動作,故障などによって,アシスト力制限が働かなくなった場合に備えた注意又は警告
外部動力源式のロボットにおいて,外部動力伝導線にユーザが足を引っ掛けることで,ユーザが転倒す
るリスクが残留リスクとなる場合は,警告文を記載しなければならない。
9.14 特別な資格及び法令上の手続
ロボットの使用に当たって,ユーザマニュアルによる情報の提供,製造業者による教育などを超えて,
特別な資格又は法令上の手続が必要となる場合は,その情報を記載しなければならない。
例 タンク所有者登録,高圧ガス製造事業届などがある。
10 本体上の表示
ロボットの本体上の表示は,JIS B 8446-2の8.1及び8.2によるほか,この規格の7.2のb)を適用する場
合,危険なアシスト力が生じることに対する注意又は警告を,本体に表示しなければならない。
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附属書A
(規定)
アシスト力指標及び腰部圧縮力低減指標の計算又は試験に用いる条件
A.1 要旨
この附属書は,8.3及び9.5の要求事項に用いられるアシスト力指標,並びに8.4及び9.6の要求事項に
用いられる腰部圧縮力低減指標を計算又は試験するために必要な条件を規定する。
A.2 ユーザ人体モデル
製造業者の想定するロボットの代表的なユーザの身長,体重を100 %としたとき,ユーザ人体モデル各
部の寸法と質量との比率は,図A.1を満たさなければならない。図A.1に記載のない寸法及び質量は,製
造業者が定めてよい。
腰部z軸方向の圧縮力,及び腰部y軸周りのモーメントは,腰部負荷計測点において計測する。腰部負
荷計測点の構造は,腰部負荷計測点だけに,少なくともその点より上部の質量による負荷が掛かる構造と
する。
能動軸は,膝関節軸及び股関節軸だけとする。腕及び手のモデルを肩関節軸に取り付けてもよいが,そ
の場合は,腕及び手は動作中に鉛直下方向を向いているようにし,質量は片方の腕及び手について7.4 %
とする。
密度は一様を仮定してもよい。
注記1 寸法の比率は,国立研究開発法人産業技術総合研究所の成人男性骨格形状データ[7]に基づいている。同形状デ
ータにおいて,股関節軸からL5/S1脊椎円板の距離は,身長の約83/1 610(約5.2 %)である。そのため,腰
部負荷計測点は,ユーザ人体モデルの上半身に位置している。
注記2 腕及び手は,あらゆる姿勢において鉛直下方向を向いていることを仮定し,肩関節軸に質量を集中している。
注記3 質量の比率は,JIS T 0601-1 [8]の図A.19(人体質量分布の例)に従っている。
図A.1−ユーザ人体モデルの寸法及び質量の比率
A.3 ロボットモデル
ロボットのモデルは,動力源のモデル,ユーザ人体モデルへの装着方法,ユーザ人体モデルからの入力
――――― [JIS B 8456-1 pdf 20] ―――――
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JIS B 8456-1:2017の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS B 8456-1:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9961:2008
- 機械類の安全性―安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISK5600-5-11:2014
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第11節:耐洗浄性