JIS B 8572-2:2011 燃料油メーター 取引又は証明用 第2部:小型車載燃料油メーター | ページ 3

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− デジタル表示の体積表示機構の場合には,その体積表示機構の目量の200倍以上とする。
c) 最小測定量は,計量システムの使用条件を満足しなければならない。例外的な場合を除き,計量シス
テムはこの最小測定量より少ない測定量で使用してはならない。
d) 計量システムの最小測定量は,その計量システムを構成する各要素(メーターなど)のうち最も大き
な最小測定量より小さくなってはならない。
4.3.4 計量システムの流量範囲は,構成要素の各々の流量範囲に入っていなければならない。
4.3.5 流量範囲は,計量システムの使用条件を満足しなければならない。計量の最初及び最後並びに計量
の中断中を除いて,流量は,使用最小流量(Qmin)と使用最大流量(Qmax)との間に入るように設計しな
ければならない。
4.3.6 設計上,これらのシステムの使用最大流量(Qmax)と使用最小流量(Qmin)との比は,4以上でな
ければならない。ただし,使用最小流量(Qmin)が8 L/min未満である場合は,8 L/minとしてよい。
4.3.7 同一の計量システム内に二つ以上のメーターが並列に取り付けられているときは,各々のメーター
の流量範囲及び特にそれらの流量の和は,計量システムが4.3.14.3.6の規定に適合しているかどうかを
確かめる上で考慮することが必要である。

4.4 検定公差及び有意な誤り

4.4.1  検定公差は,±0.5 %とする。ただし,次の2 L未満の測定量の場合は,該当する検定公差を適用
する。
− 測定量1 L以上2 L未満に対しては検定公差(ただし,測定量は2 Lとする。)
− 測定量0.4 L以上1 L未満に対しては検定公差の2倍の値
− 測定量0.4 L未満に対しては検定公差の4倍の値
注記 1 Lでの測定の場合は,測定量2 L及び検定公差0.5 %が適用され,10 mLの体積が許容値と
なる。
4.4.2 −10 ℃未満の計量液体に対する検定公差は,4.4.1の検定公差の値の2倍とする。
4.4.3 最小許容体積偏差(Emin)は,次の式によって求める。
1
Emin 2 Vmin A
100
ここに, Vmin : 最小測定量
A : 検定公差(%)
4.4.4 次の二つの値のうちの大きい方の値よりも大きい値を,有意な誤りとみなす。
− 検定公差の絶対値の1/5
− 計量システムの最小許容体積偏差(Emin)

4.5 検定公差及び最小許容体積偏差に適用される条件

  二つ以上の種類の燃料油を計量するように意図された計量システムの検定公差及び最小許容体積偏差は,
全ての計量対象の燃料油又は試験液に適用する。

4.6 換算装置

  基準条件における体積へ換算するための換算装置(その全構成要素及び付加計器を含む。)が計量システ
ムから分離して試験するとき,その換算装置による換算表示の器差は,検定公差を適用する。

4.7 計算器

  計算器に適用される計量値における器差及び有意な誤りは,計量システムから分離して試験するとき,

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検定公差の1/10以内でなければならない。ただし,この検定公差の1/10に相当する体積は,その計算器
を内蔵することを目的とする計量システムの目量の1/2未満であってはならない。

4.8 表示

4.8.1  計量値は,体積で表示し,立方センチメートル,ミリリットル,立方デシメートル,リットル又は
立方メートルの単位で表示しなければならない。単位の名称又は単位記号は,計量値の近くに表示しなけ
ればならない。
なお,これ以外の単位であっても,関係法令によって使用が認められる場合は,その認められる範囲内
で使用することができる。
4.8.2 計量システムは,計量条件における体積表示機構を備えていなければならない。ただし,換算装置
を備えているとき,その計量システムは,基準条件における体積表示機構を備えていなければならない。
計量条件における体積表示機構に適用される規定は,基準条件における体積表示機構にも適用する。
注記 換算装置を備えている計量システムは,試験用として計量条件での体積表示が必要となる。
4.8.3 計量システムは,同一の計量の一次表示を行う複数の表示機構をもってよいが,全ての表示機構は,
この規格の要件に適合していなければならない。
4.8.4 同一の計量の一次表示を複数の表示機構によって表示する計量システムは,複数の表示機構に入力
される計量値の信号のうち少なくとも一つがアナログの信号であるときは,その複数の表示機構によって
表示される一次表示の差は相互に検定公差以下でなければならない。複数の表示機構に入力される全ての
計量値の信号がデジタルの信号であるときは,その複数の表示機構によって表示される計量値の差は相互
に目量以下でなければならない。
4.8.5 次のいずれかの場合は,複数の計量システムを同一の表示機構で共用することができる。
− 同時に二つ以上の計量システムの使用が不可能である。
− 指定された計量システムの表示がその計量システムの明確な認識力を備えており,顧客が簡単な操作
で指定した計量システムの表示を得ることができる。

4.9 空気又は蒸気(ベーパー)の除去

4.9.1  一般要件
計量システムは,通常動作中,空気の流入又は蒸気(ベーパー)の発生がメーター上流側の燃料油内に
生じないように構成・設置されていなければならない。この要件を満たすことができないおそれがあると
きには,燃料油中に含まれている空気又は蒸気(ベーパー)がメーターに入る前に正確に除去することが
できる空気分離器を計量システムに組み込まなければならない。
なお,燃料油がメーターに流入する前の流路部分に負圧が生じない状態で使用すべき旨の表記があるも
のは,空気分離器を備えなくてもよい。
空気分離器は,燃料油の供給条件に適切なものを用い,かつ,計量結果上に出る空気又は蒸気(ベーパ
ー)の影響が次の値を超えないように配置されていなければならない。
a) 粘度1 mPa・s以下の燃料油に対し,計量体積の0.5 %
b) 粘度1 mPa・sを超える燃料油に対し,計量体積の1.0 %
ただし,この影響量は最小測定量の1 %より小さい必要はない。
a) 及びb) に規定する計量値は,次の器差の差を適用する。
− 空気又は蒸気(ベーパー)を混入したときの器差
− 空気又は蒸気(ベーパー)を混入しないときの器差
4.9.2 瞬間的であってもポンプの入口側の圧力が,大気圧又は燃料油の飽和蒸気圧のいずれかの圧力以下

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に低下するおそれのあるときには,空気分離器を備えていなければならない。
ポンプの入口側での燃料油の圧力が常に大気圧及び燃料油の飽和蒸気圧よりも高いが,最小測定量の
1 %よりも大きな影響量を生むガスの形成が起こり得るときには,空気分離器が要求される。
ポンプの入口側での燃料油の圧力が常に大気圧及び燃料油の飽和蒸気圧よりも高く,かつ,使用条件に
かかわらず最小測定量の1 %よりも大きな影響量を生むいかなるガスの形成をも生じないか,又はガスが
メーターの上流側に入ることができない場合には,空気分離器は要求しない。
空気分離器がメーターの位置からより低い位置に設置されている場合,二つの構成要素間の配管内が空
になることを防止するため,必要に応じて圧力制限装置を備えた逆止弁を組み込まなければならない。
空気分離器とメーターとの間の燃料油の流れによって引き起こされる圧力損失は,可能な限り小さくし
なければならない。
4.9.3 メーターの上流側の配管の中に,幾つかの高所点をもっているときには,一つ以上の手動又は自動
のガス排出装置を備えることが望ましい。
4.9.4 粘性燃料油
燃料油の粘度が増大すると,空気分離器の効力が減少するため,20 ℃において20 mPa・sより大きい粘
度をもつ燃料油に対しては4.9.2の規定にかかわらず,空気分離器を省いてもよい。
この場合には,空気の入り込みを避けるための設備を設けることが必要である。ポンプは,その入口圧
が常に大気圧より大きいように配置しなければならない。
その状態を常に満足させることができないときは,入口圧が大気圧以下に下がった時点で,自動的に燃
料油の流れを停止するものでなければならない。
圧力の減少下にあっても配管の継ぎ目を通して空気が入らないことを保証する装置が付けられる又は計
量システムが空気又は蒸気(ベーパー)の分離発生がないように造られている場合は,これらの設備は必
要ない。
4.9.5 ガスの放出
空気分離器のガス放出管には,空気分離器の動作を妨げる手動調整弁を付けてはならない。ただし,安
全目的のために付ける場合は,弁が閉止したときに閉止していることを明示しなければならない。さらに,
弁の閉止によって自動的に計量を止める構造であることが望ましい。
4.9.6 対渦流装置
計量システムの供給タンクが,通常は完全に空となることが意図的に設計された構造である場合は,そ
の計量システムに空気分離器が備わっていない限り,そのタンク出口には対渦流装置を備えなければなら
ない。
4.9.7 空気分離器の一般要求
4.9.7.1 空気分離器内で分離されたガスは,自動的に排出されなければならない。ただし,メーターに空
気又は蒸気(ベーパー)が入るおそれのある場合に,自動的に燃料油の流れを止めるか,又は4.9.1の規
定を満足するくらい十分に小流量にする装置を備えているときは,自動排出は必要ない。流れを止める場
合,空気又は蒸気(ベーパー)が自動又は手動で除去されない限り次の計量が可能になってはならない。
4.9.7.2 空気分離器の動作限界は,次によって決定する。
− 一つ又はそれ以上の燃料油の使用最大流量(Qmax)
− 空気分離器の正常動作に適合する(燃料油の流れを伴わない)最大圧力及び[使用最大流量(Qmax)
でポンプ運転時,燃料油の流れを伴い,ガスの混入がない]最小圧力
− 設計上の最小測定量

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4.9.8 空気分離器の特別要求
4.9.8.1 計量システム内に備えられる空気分離器は,次の試験条件下で燃料油中に混入する空気又は蒸気
(ベーパー)の除去を確実に行うものでなければならない。
a) 空気又は蒸気(ベーパー)の混入なしに,計量システムをその使用最大流量及び最小圧力で運転する。
b) その後,計量システムが作動する限り,空気又は蒸気(ベーパー)を混入,又は生成させる。
空気分離器の使用最大流量(Qmax)が20 m3/h以下として設計されている場合には,燃料油に対する空気
又は蒸気(ベーパー)の体積比は,次の範囲とする[これらの比率算定における空気又は蒸気(ベーパー)
の体積は,大気圧で測定する。]。
− 粘度1 mPa・s以下の燃料油に対し20 %以内
− 粘度1 mPa・sを超える燃料油に対し10 %以内
空気分離器の使用最大流量(Qmax)が20 m3/hを超えるように設計されている場合には,燃料油に対する
空気又は蒸気(ベーパー)の体積比は30 %までの比率とする。
その比率は,メーターが最小流量を超える状態で動作しているときだけ考慮する。
さらに,自動ガス放出装置をもつ場合は,これらの空気分離器に定められている最大圧力で正しく動作
を継続しなければならない。

4.10 トランスファーポイント

4.10.1 計量システムには,トランスファーポイントをメーターの下流側に置かなければならない。
4.10.2 計量システムは,充満ホースシステムでなければならない。
4.10.3 ホースには,硬質配管を含めてもよい。
4.10.4 トランスファーポイントが排出ラインに設置される閉止装置からなる計量システムにおいて,排出
ラインが開放端の場合には,この開放端にできる限り近づけて閉止装置を設けなければならない。

4.11 計量システム内燃料油の完全充満

4.11.1 メーター及びメーターとトランスファーポイントとの間の配管は,計量中及び計量停止中,燃料油
の充満が保たれなければならない。
4.11.2 ホースの開放端には,計量停止中にホースが空になるのを防止する装置がなければならない。
閉止弁がこの装置の下流にあるときは,これらの間にある空間の体積は,できるだけ小さく,かつ,全
ての場合,最小許容体積偏差より小さくなければならない。

4.12 分岐配管及びう(迂)回配管

4.12.1 メーターの下流側で燃料油の流路を変える手段が備えてあってはならない。ただし,二つ以上の排
出口が常置され,意図した受け口以外への流路変更ができないか,又は流路変更されたことが容易に判断
でき,同時又は交互に流路変更するものである場合はこの限りでない。
注記 容易に判断できる手段には,例えば,物理的な障壁,目に見える弁,又はどの分配口が使用中
なのか明らかにする表示,必要ならば説明表示などがある。
手動操作式排出口は,計量システムを空にするために利用できる。ただし,計量システムの通常動作中,
これらの排出口からの燃料油の通過を防がなければならない。
4.12.2 複数のノズルをもつ計量システムでは,流路を選択する弁の下流側直近の充満ホースまでの硬質配
管に逆止弁を設置しなければならない。さらに,この選択弁はどの位置にあっても充満ホースまでの配管
への空ホースとして作動する放出ホースを接続することが可能であってはならない。
4.12.3 複数の燃料油を搭載している場合,計量システムの配管は,可能な限り燃料油が計量システム内で
混合されないように設計されていなければならない。

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4.12.4 計量システムは,通常の使用状態において,メーターをう(迂)回させる接続が可能であってはな
らない。

4.13 タンク

4.13.1 タンクは,一つ又はそれ以上の室からできていてもよい。
4.13.2 タンクが2以上の室からなるとき,各室は,個々に(手動又は自動の)閉止装置を各排出管に備え
ていなければならない。

4.14 制御装置

4.14.1 ポンプを備えた計量システムにおいて,メーターが過大な流量となる危険がある場合,流量の制限
装置を設けなければならない。この装置は,メーターの下流に設置しなければならない。制限装置の流量
は,容易に変更できないことが望ましい。
4.14.2 多方向弁の制御装置の様々な位置は,簡単に目視でき,ノッチ,止め具又はその他固定装置で位置
決めしていなければならない。この要件の逸脱は,複数の制御装置の隣接位置が90°以上の角度を成して
いる場合には許容される。

4.15 各種設備

4.15.1 フィルタが設置されている場合,そのフィルタは計量システム又はその構成部品の精度を損なった
り又は動作を妨げたりしてはならない。
4.15.2 蒸気回収装置が設置されている場合,その蒸気回収装置は計量システム又はその構成部品の精度を
損なったり又は動作を妨げたりしてはならない。

4.16 封印及び表記銘板

4.16.1 総則
封印は,容易に実施可能でなければならない。
封印は,計量精度に影響を与える操作に対し,他のいかなる方法でも実質的に保護することができない
計量システムの全ての部分に適用する。
計量結果の決定に関与する設定値(特に補正及び換算の設定値)を変える部分は,封印しなければなら
ない。
検定証印などが付される銘板は,計量システムのきょう(筐)体の見やすい箇所に貼付しなければなら
ない。これは,計量システムの表記銘板と組み合わせてもよい。
4.16.2 電子封印装置
4.16.2.1 計量結果の決定に関与する設定値へのアクセスは,次の電子封印装置を使用してもよい。ただし,
設定値の変更におけるアクセスカバー保護付きスイッチ,設定スイッチなどへの機械的封印装置を備えて
いなければならない。
− パスワード
− 特殊装置(ハードキーなど)
注記 パスワードだけの使用は,許可されない。
4.16.2.2 パスワードは,変更可能なものでなければならない。

4.17 周辺装置の影響

  メーターは,補助装置又は補助装置を介さないで周辺装置が接続されたとき,正常に動作を継続し,そ
の計量機能に影響を受けるものであってはならない。

――――― [JIS B 8572-2 pdf 15] ―――――

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JIS B 8572-2:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R117-1:2007(MOD)

JIS B 8572-2:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8572-2:2011の関連規格と引用規格一覧