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の補機(循環ポンプ・かくはん機など)によって二次冷却液
媒体に加えられる熱流の和である。]
補正項 次の式によって求める。
KA (ta−tm) (6)
ここに, K : 周囲大気から二次冷却液媒体に侵入する熱流の熱通過率
A : 周囲大気に接している蒸発器外表面積
ta : 周囲大気温度
tm : 図4の二次冷却液媒体を強制循環させている蒸発器では,そ
れの出入口温度の平均値。図5の二次冷却液媒体をかくはん
機でかくはんしている蒸発器では,それの出口温度。
Pa : 補機の軸入力
ただし,電動機が冷却媒体回路内に組み込まれている場合
には電動機入力とする。
式(6)の補正項 1項KA (ta−tm) は,周囲大気から二次冷却液媒体に侵入する熱流である。
したがって,周囲大気から配管,バルブ,補機などの外壁を通じて冷媒に直接熱が侵入する場合に
は,この第1項KA (ta−tm) を正味冷凍能力に算入してはならない。
図4 二次冷却液媒体強制循環式蒸発器 図5 二次冷却液媒体かくはん式蒸発器
(1.2) 熱量計法 熱量計法では,定常の運転条件を保持するために,次のいずれかの加熱源によって,蒸
発器の通常の熱負荷と置き換えて試験を行う。
(a) 水蒸気加熱法 水蒸気加熱法は,二次冷却液媒体の加熱源として,水蒸気を用いる試験方法である。
図6のように,二次冷却液媒体槽内に挿入したコイルに水蒸気を通過させ,凝縮する水蒸気量を測
定し,正味冷凍能力を次の式によって算定する。
滿 qmw (hw1−hw2) + (7)
ここに, qmw : 水蒸気コイル出口における凝縮した水の質量流量
hw1 : 水蒸気コイル入口における水蒸気の比エンタルピー
hw2 : 水蒸気コイル出口における凝縮した水の比エンタルピー
侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
水蒸気コイルは,その途中で凝縮水が停滞して氷結しないように下りこう配を付け,またコイル
出口の凝縮水温度は1060℃で流出するように調節する。
なお,水蒸気コイル入口の水蒸気をわずかに過熱した状態にするために,気水分離器で水蒸気中
の凝縮水を分離した後,水蒸気を適当な方法でわずかに過熱させてからコイルに流入させることが
――――― [JIS B 8608 pdf 6] ―――――
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望ましい。
(b) 温水加熱法 温水加熱法は,二次冷却液媒体の加熱源として,温水を用いる試験方法である。
図6のように,二次冷却液媒体槽内に挿入したコイルに温水を通過させ,温水の質量流量と出入
口温度差から,正味冷凍能力を次の式によって算定する。
滿 qmwcw (8)
ここに, qmw : 温水コイルを通過する温水質量流量
cw : 温水の比熱
温水コイル出入口における温水の温度差
侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
温水コイル出口の温水の温度は,1060℃で流出するように調節する。
また,温水を他のブラインに置き換えて試験してもよい。
図6 水蒸気又は温水による熱量計
(c) 電気加熱法 電気加熱法は,二次冷却液媒体の加熱源として,電気加熱器を用いる試験方法で,正
味冷凍能力は次の式によって算定する。
滿 Ph+ (9)
ここに, Ph : 電気加熱器の供給電力
侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
(2) 被冷却ガス媒体法
(2.1) 蒸発器熱平衡法 この試験方法は,蒸発器の加熱源としてガス又は空気を用いる。図7又は図8の
漏れがない被冷却ガス媒体測定回路における媒体の質量流量,温度,湿度及び圧力の状態量から,
正味冷凍能力は次のいずれかによって算定する。
(2.1.1) ガス媒体法 ガスの比エンタルピーから算定するガス媒体法(図7参照)は
滿 qm1h1− (qm2h2+qm1iqh1iq+qmso1hso1) + (10)
として求めるか又は質量保存則qm1=qm2+qm1iq+qmso1を用いて
滿 qm2 (h1−h2) +qm1iq (h1−h1iq) +qmso1 (h1−hso1) + (11)
として求める。
ここに, qm1, qm2 : それぞれ,測定回路の入口と出口におけるガス冷却媒体
の質量流量
h1, h2 : それぞれ,測定回路の入口と出口におけるガス冷却媒体
の比エンタルピー
qm1iq, qmso1 : それぞれ,蒸発器表面で液相又は固相に変化するガス冷
――――― [JIS B 8608 pdf 7] ―――――
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却媒体の単位時間当たりの質量
h1iq, hso1 : それぞれ,液相及び固相におけるガス冷却媒体の比エン
タルピー
侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
測定点間に送風機がある場合には,式(6)の補正値 機による付加熱量を算入しなければな
らない。ガスの流量は,JIS Z 8762によって測定する。
(2.1.2) 空気媒体法 乾き空気1kg当たりの湿り空気の比エンタルピーから算定する空気媒体法(図8参照)
は
(a) 蒸発器表面で水蒸気の凝縮及び着霜がある場合
滿 qmdry (h1−h2) − (qm1iqh1iq+qmso1hso1) + (12)
として求める。
(b) 蒸発器表面で着霜がない場合
滿 qmdry (h1−h2) − (qm1iqh1iq) +
=qmdry [(h1−h2) − (x1−x2) 1iq] + (13)
として求める。
ここに, qmdry : それぞれ,測定回路を流れる湿り空気中の乾き空気の質
量流量
h1, h2 : それぞれ,測定回路の入口及び出口における,冷却媒体
の乾き空気1kg当たりの湿り空気の比エンタルピー
qm1iq, qmso1 : それぞれ,蒸発器表面で結露した凝縮水又は着霜の単位
時間当たりの質量
h1iq, hso1 : それぞれ,凝縮水及び霜の比エンタルピー
x1, x2 : それぞれ,測定回路の入口及び出口における空気の絶対
湿度で,湿り空気中に含まれる水蒸気量と乾き空気量と
の質量比[kg/kg(乾き空気)]
侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
測定点間に送風機がある場合には,式(6)の補正値 機による付加熱量を算入しなければな
らない。空気の流量は,JIS Z 8762によって測定する。
図7 被冷却ガス媒体測定回路
図8 被冷却空気媒体測定回路
――――― [JIS B 8608 pdf 8] ―――――
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(2.2) 熱量計法 この試験方法は5.1.2(1.2)における二次冷却液媒体に代えて,ガス又は空気を被冷却媒体
として用いる。試験は,定常の運転条件を保持するために水蒸気,温水又は電気加熱器による加熱
源によって,蒸発器の通常の熱負荷と置き換えて行う。
正味冷凍能力は,次の式によって算定する。
qm1iq (hw1−hw2) + (14)
ここに, 熱量計への加熱源及び加湿器・ファンなど補機による全入力
の合計
Hw1 : 被冷却媒体の湿度保持のために熱量計に入る水,液化ガス又
は蒸気の比エンタルピー
Hw2 : 熱量計を出る凝縮した水又は液化ガスの比エンタルピー
qm1iq : 熱量計内の蒸発器で単位時間当たりに凝縮した水若しくは
液化ガスの質量,又は加湿器の蒸発質量
熱量計への侵入熱による補正項[式(6)によって算定する。]
5.1.3 有効冷凍能力 5.1.2の測定法による冷却媒体回路出入口における2測定点間の正味冷凍能力から,
式(5)(14)の補正値 び配管,バルブ,補機などの外壁を通じて直接冷媒に侵入する熱流を差し引いた
冷凍能力が有効冷凍能力である。
5.2 間接法による冷凍能力試験方法
5.2.1 総合冷凍能力 総合冷凍能力を,次によって求める。
(1) 校正圧縮機法 圧縮機の生産者によって行われた圧縮機単体の冷凍能力試験の結果から,冷凍装置の
運転条件に対応した蒸発温度と凝縮温度のもとでの総合冷凍能力を算定する。
単段容積式の圧縮機単体の冷凍能力の測定は,JIS B 8606による。
(2) 冷凍装置総合熱平衡法 冷凍装置総合熱平衡法による試験は,直接法による冷凍能力試験の確認を目
的として行う。
直接膨張式蒸発器と蒸発しない媒体で冷却される凝縮器とをもった冷凍装置の熱平衡(図9参照)
から,総合冷凍能力を次の式によって算定する。
h1−h6
Φ0= (15)
(P−ΦII−ΦIV )
h2−h1
又は
囿 囿 P
ここに, h1, h2 : それぞれ,圧縮機の入口及び出口における冷媒の比エンタ
ルピー
h6 : 膨張弁入口における冷媒の比エンタルピー
凝縮器入口と過冷却器出口との間において,冷媒から冷却
媒体及び周囲大気に放出される熱流[式(2)から導かれる次
の式によって算定する]
qmwcw (17)
ここに, qmw : 凝縮器における冷媒質量流量
cw : 冷却水の比熱
凝縮器出入口における冷却水温度差
凝縮器からの漏れ熱量[式(3)によって算定する。]
図9のように過冷却器をもつ場合には,過冷却器及び凝縮器と過冷却器との間の配管において,冷
媒から放出される熱流を える。ここに,過冷却器の入口と出口との間において,冷媒から冷却
媒体及び周囲大気に放出される熱流は,凝縮器と同様に求める。
また,凝縮器と過冷却器との間の冷媒液管路から,周囲大気に放出される熱流は式(21)によって求
――――― [JIS B 8608 pdf 9] ―――――
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める。
圧縮機シリンダが水ジャケット又は中間冷却器などの補助機器をもつ場合に,それらにおいて放
出される熱流
qmwcw (18)
ここに, qmw : 水ジャケット又は中間冷却器における冷却媒体質量流量
cw : 冷却媒体の比熱
冷却媒体の出入口間の温度差
圧縮機吐出し口から凝縮器入口までの吐出管路において放出される熱流
qm (h2−h3) (19)
ここに, qm : 式(2)による冷媒質量流量
h2 : 圧縮機吐出し口における冷媒の比エンタルピー
h3 : 凝縮器入口における冷媒の比エンタルピー
囿 圧縮機本体から放出される熱流
囿 KA (tm−ta) (20)
ここに, A : 圧縮機本体表面積
tm : 圧縮機本体表面の平均温度
ta : 周囲大気温度
K : 圧縮機本体表面から周囲大気に放出される熱流の熱通過率
[式(4)によって算定する。]
囿 過冷却器出口から膨張弁入口までの液管路において放出される熱流
囿 qm (h5−h6) (21)
ここに, h5 : 過冷却器出口における冷媒の比エンタルピー
h6 : 膨張弁入口における冷媒の比エンタルピー
P : 開放形圧縮機では,特性の校正された電動機の消費電力との比較から算定した圧縮機消費動力(ベ
ルト駆動法では,駆動効率0.950.97とする。),密閉形及び半密閉形の圧縮機では,電動機端子にお
ける供給電力
図9 冷凍装置における熱流
6. 消費電力試験方法 消費電力試験は,冷凍装置に使われている圧縮機及び補助機器の電動機などの消
費電力を,指定された定常状態のもとで測定する。
7. 試験結果の判定と表示
――――― [JIS B 8608 pdf 10] ―――――
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JIS B 8608:1994の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/DIS 916-1.2:1992(MOD)
JIS B 8608:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.200 : 冷蔵技術
JIS B 8608:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8606:1998
- 冷媒用圧縮機の試験方法
- JISB8606:2021
- 冷媒用圧縮機の試験方法
- JISC1102:1981
- 指示電気計器
- JISZ8762:1995
- 絞り機構による流量測定方法