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B 9716 : 2019 (ISO 14120 : 2015)
−試験対象の固定方法
−衝撃の方向及び発射体の衝突位置
−試験結果
結果は,試験対象に対してだけ有効であることを明記することが望ましい。特定の用途でのガードの使
用の判断は,機械の設計者による。
――――― [JIS B 9716 pdf 31] ―――――
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B 9716 : 2019 (ISO 14120 : 2015)
附属書C
(参考)
ガードの機械的試験のための振り子試験方法の例
C.1 一般的な情報
この附属書に示す方法は任意であるが,使用する場合は,次に従わなければならない。
ガードは,一般的に二つの機能を果たす。人が危険区域へ接近することを防ぐこと及び機械の部品(例
えば,ワークピース)を防護区域の中に封じ込めることである。この附属書は,両方の場合についての指
針を提供する。
この附属書の指針は,衝撃の危険源が存在するときにだけ関係する。
この附属書は,ガードの機械的試験に関する基本的な情報を提供するとともに,危険区域の内側から放
出される部品又はワークピースによる衝撃のリスク,及び保護された危険区域の外側からの人体による衝
撃のリスクを最小化するために使用するガードの試験方法の例を示す。この附属書は,機械のガード全体,
例えば,保護フェンス,及びガードの材料に適用する。
この試験方法は,放出される機械の部品又は材料による高速の衝撃より,むしろ,低速での衝撃(例え
ば,人,機械の可動部分による接触)を模擬した軟質及び硬質の振り子についての指針を提供する。
C.2 振り子試験
C.2.1 一般
振り子試験方法は,防護された危険区域の外側及び危険区域の内側からの衝撃に対するガードの耐性を
試験するために使用することができる。
この試験方法は,“物体(body)”の衝撃に基づいている。“物体(body)”は,人体(軟質の物体)又は
機械の部分(硬質の物体)であり,重力の影響で落下し,人体又は機械の部分とガードとの接触を模擬す
るものである。
この試験方法は,垂直に取り付けられたガードを対象に開発された。しかし,試験用の負荷の適用が使
用上予見可能な負荷(例えば,落下する物体)と同等である場合,水平に取り付けられたガード(例えば,
カバーの形態のガード)にも適用できる。
C.2.2 試験装置
C.2.2.1 一般
試験対象は,予見可能な用途に従った試験装置に取り付けなければならない。
具体的な数値基準が存在しない場合,試験対象は,2本の支柱の間の試験装置に取り付けなければなら
ない。支柱の間の試験対象の幅は,1 000 mm以上でなければならない。支柱は,堅固な基礎に固定しなけ
ればならない。振り子は,床面又はそれに相当する面を基準にしたガード全体の高さの2/3の位置,ただ
し,1 600 mmを超えない位置で,衝撃が試験対象に加わるように調整する。
試験装置は,振り子の支点の摩擦が無視できるように設計しなければならない。
図C.1参照。
――――― [JIS B 9716 pdf 32] ―――――
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B 9716 : 2019 (ISO 14120 : 2015)
H ガードの高さ
h 振り下ろし高さ
a 衝撃が加わる高さ。1 600 mmを超えてはならない。
図C.1−振り子試験の原理
注記 特定のエネルギーの値を求めるための計算をC.2.5に示す。
C.2.2.2 試験対象
試験装置は,軟質又は硬質の振り子,要求された衝突速度まで振り子を加速する手段及び試験対象の支
持で構成される。
C.2.3 試験の衝突エネルギー
試験の衝突エネルギーは,対象とする機械自体に依存し,エネルギーの基本式によって計算しなければ
ならない。
E 1 m v2 (C.1)
2
ここに, E : エネルギー(J)又は(Nm)
m : 振り子の質量(kg)
v : 振り子の速度(m/s)
又は
E m g h (C.2)
ここに, m : 振り子の質量(kg)
g : 9.81 m/s2(定数)
h : 振り下ろし高さ(m)
注記 算出されたエネルギーは,衝突直前のエネルギーを表す。
C.2.4 試験中のガードの支持
試験は,ガード及び/又はその材料のサンプルを用いて行わなければならない。ガードの支持は,機械
――――― [JIS B 9716 pdf 33] ―――――
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B 9716 : 2019 (ISO 14120 : 2015)
におけるガードの取付けと同等でなければならない。ガードの材料を試験する場合,サンプルはフレーム
に取り付ける。フレームは,十分な剛性をもつものでなければならない。サンプルは,ガードで材料を使
用するときと同等の方法で取り付けなければならない。
C.2.5 試験方法
C.2.5.1 危険区域の外側からの衝撃に対するガードの耐性
防護された危険区域の外側からの衝撃に対するガードの耐性の基準となる値は,防護された区域の外側
から少なくとも全質量90 kgの人体が無意識にガードに衝突することを模擬することが望ましい。人の速
度は,少なくとも1.6 m/sに設定することが望ましい。C.2.3のエネルギーの式によって,結果として少な
くともE=115 Jの衝突エネルギーとなる。
注記1 JIS B 9715参照。
注記2 算出されたエネルギーは,衝突直前のエネルギーを表す。
C.2.5.2 危険区域の内側からの衝撃に対するガードの耐性−硬質振り子
硬質振り子は,ガードとの接触が予見される機械の部分に相当する円筒形又は球形の物体が望ましい。
これは,鋼鉄のような剛性材料で作成され,予見可能な衝撃に相当する質量をもつことが望ましい。衝突
領域は1か所に集中していることが望ましい(図C.2参照)。円筒及び球の長さ及び/又は直径は必要な質
量に依存する。
図C.2−衝撃領域を示す硬質振り子のサンプル
C.2.6 結果及び試験報告書
C.2.6.1 結果
試験の後に,ガード又は材料に発見された損傷を評価することが望ましい。
損傷は,次で構成され得る。
a) 変形及び/又は膨らみ(ひびのない恒久的な変形)
b) 浅いひび(片面だけに見えるもの)
c) 貫通したひび(表面から裏面まで貫通したもの)
d) 貫通(硬質又は軟質振り子が材料を貫通すること)
e) のぞき窓又は充材の固定部分からの外れ
f) ガードの支持からの外れ
次の全てを満たす場合,試験に適合したことになる。
− 変形又はひびが,危害を回避するために指定された値を超えていない。
――――― [JIS B 9716 pdf 34] ―――――
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B 9716 : 2019 (ISO 14120 : 2015)
− 貫通箇所がない。
− 上記のe)及びf)が見られない。
C.2.6.2 試験報告書
試験報告書には,少なくとも次の情報を記載することが望ましい。
− 試験の日付,場所及び試験事業者又は試験機関の名称
− 機械製造業者及び型式
− 試験対象の外観,材質及び寸法
− 試験対象の固定方法
− 衝撃の方向及び振り子の衝突位置
− 試験結果
結果は,試験対象に対してだけ有効であることを明記することが望ましい。特定の用途でのガードの使
用の判断は,機械の設計者による。
――――― [JIS B 9716 pdf 35] ―――――
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JIS B 9716:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14120:2015(IDT)
JIS B 9716:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS B 9716:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9700:2013
- 機械類の安全性―設計のための一般原則―リスクアセスメント及びリスク低減
- JISB9709-1:2001
- 機械類の安全性―機械類から放出される危険物質による健康へのリスクの低減―第1部:機械類製造者のための原則及び仕様
- JISB9710:2019
- 機械類の安全性―ガードと共同するインターロック装置―設計及び選択のための原則
- JISB9715:2013
- 機械類の安全性―人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め
- JISB9718:2013
- 機械類の安全性―危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項