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B 9917-3 : 2009
考文献 [1],[13] を参照することが望ましい。
B.3.3 粗大粒子の測定方法
B.3.3.1 一般
粗大粒子の測定方法は,2種類に分類される。異なる測定方法を用いた場合に測定結果を比較すること
ができない,つまり,異なる測定方法の間で測定値に相関関係が得られない場合がある。幾つかの測定方
法によって得られた粗大粒子の粒径測定に関して,次に要約する。
a) 捕集して測定する方法
1) フィルタによる捕集粒子の顕微鏡測定 (B.3.3.2.1) は,受渡当事者間の合意によって,粒径を基に測
定し報告する。
2) カスケードインパクタによる捕集粒子の顕微鏡測定 [B.3.3.2.2 a) ] は,顕微鏡観察者の報告する幾何
学的粒径に基づいた粒径を使用して報告する。
3) カスケードインパクタによる捕集粒子の質量測定 [B.3.3.2.2 b) ] は,空気動力学径に基づいた粒径を
使用して報告する。
b) 浮遊状態で測定する方法
1) 粒子計数器の中で光散乱式粒子計数器による測定 (B.3.3.3.2) は,光散乱相当径に基づいた粒径とし
て報告する。
2) タイムオブフライト(飛行時間形)粒径測定器による粒径測定 (B.3.3.3.3) は,空気動力学径に基づ
いた粒径として報告する。
B.3.3.2 粒子捕集による粗大粒子の測定
B.3.3.2.1 フィルタによる捕集粒子の顕微鏡による測定
メンブレンフィルタとフィルタホルダ,又は事前に組み立てられたエアロゾルサンプリング装置の選定
には,孔径が0.8 μm程度のメンブレンフィルタを使用することが望ましい。フィルタホルダにはラべルを
付けて,フィルタホルダの設置場所を識別する。サンプリング装置の排気口は真空源に接続し,所定の試
料空気流量で吸引する。粗大粒子の濃度を測定する場所が一方向流の領域内に位置している場合は,フィ
ルタホルダ又はエアロゾルサンプリング装置の吸引口で等速吸引となるように流量を確保することが望ま
しく,吸引口は流れに沿って設置することが望ましい。
非一方向流クリーンルームでは,フィルタホルダ又はエアロゾルサンプリング装置の吸引口は,垂直上
方に向けることが望ましい。クラス6(JIS B 9920参照)以上の清浄環境として使用されるクリーンルー
ムについては,試料空気体積は0.28 m3より少なくならないことが望ましい。クラス6より清浄度の低い
環境として使用されるクリーンルームについては,試料空気体積が0.028 m3より少なくならないことが望
ましい。
メンブレンフィルタホルダ又はエアロゾルモニタのカバーを外して,清浄な場所に設置する。受渡当事
者間の合意によって決められたサンプリングポイントで試料空気を捕集する。メンブレンフィルタに空気
を吸引するために可搬タイプの真空ポンプを使用する場合,ポンプの排気はクリーンルームの外に排出す
るか,適切なフィルタによって清浄化することが望ましい。粒子を捕集した後,フィルタホルダ又はエア
ロゾルのサンプリング装置にカバーをする。フィルタホルダは試料の捕集から分析までの時間は,フィル
タ面が常に水平に維持されて,かつ,振動又は衝撃が加わることがないように輸送することが望ましい。
そして,フィルタ表面に存在している粒子を計数する(参考文献 [4] 参照)。
光学顕微鏡法による測定を,附属書JBに示す。
――――― [JIS B 9917-3 pdf 21] ―――――
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B.3.3.2.2 カスケードインパクタによる粒子捕集及び測定
カスケードインパクタの場合,試料空気流はオリフィス径がステージごとに細くなる直列のノズルを通
過する。分級可能な粒径よりも大きな粒子は,最も大きなオリフィスの直下に沈着し,それより小さな粒
子は,インパクタの連続したステージのいずれかに沈着する。粗大粒子の捕集には,2種類のカスケード
インパクタを使用することができる。
タイプ1は,捕集後のひょう量,又は顕微鏡観察のために取り外し可能なプレート上に粒子がたい(堆)
積する。このタイプのカスケードインパクタは,一般に0.000 47 m3/s (28.3 L/min) 以上の捕集流量で使用
する。
タイプ2は,ピエゾバランス式インパクタ(水晶振動子による圧電式微量天びんで構成された質量セン
サ)でセンサ上に粒子が沈着し,この質量センサがインパクタの各段に収集された粒子の質量をひょう量
する。タイプ2は,一般により少ない捕集流量で使用する。
a) タイプ1のカスケードインパクタの場合は,測定を実施する前に,各捕集ステージの初期の自重を測
定し記録するか,各段の単位面積当たりの初期の粒子数を計数する。10分間以上の捕集後に,インパ
クタを密封した状態にして評価装置(天びん又は顕微鏡)に移送する。移送後に各捕集ステージを取
り出し,たい(堆)積した粒子の数,又は粒子の重さを測定し記録する。粗大粒子の濃度は,該当ス
テージに沈着した粒子の総質量,又は総粒子数をインパクタ装置の総試料流量で除した値として定義
される。
b) タイプ2のカスケードインパクタの場合は,捕集と同時に粒子質量のデータが取られる。ステージご
とに微量天びんセンサは,質量変化を表示するように設定することができるので,通常は試料の捕集
を始める前に初期の自重を計る必要はない。タイプ1のカスケードインパクタのように,各ステージ
は取り外しが可能で,個々の粒子数の計数には光学顕微鏡を用い,粒子の成分には電子顕微鏡を用い
て測定することができる。試料流量は0.000 39 m3/s (23.4 L/min) に調整し,また試料捕集時間はクリ
ーンゾーンのクラスによって,10分から数時間に設定する。インパクタ装置はあらかじめ選定された
サンプリングポイントに設置して作動させる。捕集時間が終了したら,インパクタ装置を他のポイン
トに移動させて,別の測定を実施することができる。粗大粒子の濃度は,インパクタの適切なステー
ジに沈着した粒子の総質量,又は総粒子数をインパクタ装置の総試料流量で除した値として定義され
る。
B.3.3.3 粒子を捕集しない粗大粒子の測定
B.3.3.3.1 一般
光学的な測定手法を用いることによって,粗大粒子を空気中から捕集することなしに浮遊状態で測定す
ることができる。光学的な原理による粒子計数器は,所定の流量で試料空気を装置内に導入し,光学的相
当粒子径又は空気力学的粒子径によって測定結果を報告する。
B.3.3.3.2 粒子計数器による測定
粒子計数器を用いた粗大粒子測定の手順は,例外を除きB.1に示した浮遊粒子の計数のための手順と同
じである。その例外は測定粒径範囲に関するもので,粗大粒子の計数に関するデータだけが必要であるの
で,ここで用いられる粒子計数器は,粒径1 μmより小さい粒子を検出できる感度をもつ必要はない。粒
子計数器が測定場所で,サンプリングチューブを使用せずに直接空気を捕集できるように注意すべきであ
る。やむを得ずサンプリングチューブを使用する場合でも,粒子計数器までの長さが1 mを超えるサンプ
リングチューブは使用しないほうがよい。粒子計数器は試料流量0.000 47 m3/s (28.3 L/min) の能力をもち,
かつ,一方向流の領域では,等速吸引に適した吸引口の大きさを備えていることが望ましい。非一方向流
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の領域では,粒子計数器は吸引口を垂直上方に向けて配置し,また吸引口の直径は30 mmを下回らないこ
とが望ましい。
粒子計数器の粒径範囲は,粗大粒子だけが検出されるように設定する。また,粗大粒子より小さい粒径
の個数濃度が,同時計数損失を発生するほど高くないことを確かめるために,5 μm未満の任意の一粒径に
おけるデータを記録することが望ましい(JIS B 9920の表1参照)。粗大粒子の個数濃度測定に影響するよ
うな粗大粒子より小さい粒子の個数濃度は,使用する粒子計数器が規定する最大個数濃度の50 %を超えな
いことが望ましい。
B.3.3.3.3 タイムオブフライト(飛行時間形)粒径測定器による粒子径の測定
粗大粒子の大きさは,タイムオブフライト(飛行時間形)粒径測定器によって測定することができる。
試料空気は装置内に吸引されて,ノズルを通って低圧の測定領域へ導かれることで膨張し加速される。試
料空気中のすべての粒子が測定領域内の風速に等しくなるように加速されるが,粒子の加速度は粒子の質
量に反比例する。測定点における空気の速度と粒子の速度との関係から,粒子の空気動力学径を求めるこ
とができる。測定対象環境と装置内の測定領域との間の圧力差を知ることで,風速を直接計算することが
できる。粒子の速度は,2本のレーザビーム間の粒子の飛行時間を測定することで求められる。タイムオ
ブフライト(飛行時間形)粒径測定器は,10 %以上の粒径分解能をもち,粒径20 μmまでの粒子の空気動
力学径を測定できることが望ましい。試料サンプリングの手順は,粗大粒子を測定するために粒子計数器
を用いる場合に必要とするものと同じである。さらに,この装置を用いて報告される粒径範囲の正しさを
証明するためにも,粒子計数器と同じ手順で使用する。
B.3.4 粗大粒子の計数の手順
選定した測定装置のサンプリングプローブを設置する。各サンプリングポイントで,少なくとも20個の
粗大粒子を捕集するのに必要な試料空気体積をサンプリングし,測定を実施することが望ましい。受渡当
事者間の合意によって選定した粒径範囲について,M表示の濃度を計算し,収集したデータを報告する。
粗大粒子の濃度の安定性に関する情報が必要な場合は,受渡当事者間の合意によって選定した場所及び時
間間隔で,3回以上の測定を行うことが望ましい。
B.3.5 試験報告書
受渡当事者間の合意によって,クリーンルームのクラス分類,又は試験のために,箇条5による次の情
報及びデータを記録することが望ましい。
a) 測定の目的 : クラス分類,M表示の決定,又はモニタリングのための試験
b) クリーンルームの清浄度クラス
c) 占有状態
d) 各サンプリングの場所
e) クラス分類,又は試験のためのサンプリング手順計画
f) 測定装置が出力する粒子の大きさの定義
g) 測定装置の吸引体積流量及び実効試料流量(測定対象となる試料流量)
h) 粗大粒子の粒径範囲及び報告される各粒径範囲についての計数値
i) 使用した各測定装置の形式,及びその校正状態
j) 粗大粒子濃度の安定性(要求に応じて)
k) 測定に関連したその他のデータ
――――― [JIS B 9917-3 pdf 23] ―――――
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B.4 風速試験
B.4.1 概要
この試験の目的は,クリーンルームの風速とその均一性,及び給気流量を測定することである。風速分
布の測定は,一方向流のクリーンルーム及びクリーンゾーンにおいて必要であり,給気流量の測定は非一
方向流のクリーンルームにおいて必要である。給気流量の測定は,単位時間当たりに供給される総給気流
量を評価するために実施するものであり,この値は同時に,換気回数(単位時間当たりの空気の入替率)
の測定にも使用できる。給気流量の測定は,最終フィルタの下流側又は給気ダクト内で行う。空気流量は
風速と面積との積であることから,両方法ともに既知の面積を通過する空気の速度の測定に依存する。測
定の手順の選択は,受渡当事者間で合意することが望ましい。この試験は,規定の3種類の占有状態のい
ずれにおいても実施できる。
B.4.2 一方向流のクリーンルームにおける試験手順
B.4.2.1 概要
一方向流クリーンルームでは,風速分布がクリーンルームの性能を決定する。この測定は,最終フィル
タ面の近くか,室内に供給される気流に対して垂直な測定面を定義し,それを面積の等しいセルに格子分
割した各セルの中央で風速を測定することで実現できる(参考文献 [15] 参照)。
B.4.2.2 給気の風速
風速は,フィルタ面から約150 mm300 mmの距離で測定することを推奨する。測定点の数は,クリー
ンルームの給気流量を決定するのに十分な点数とし,平方メートル (m2) で表した測定面の面積の10倍の
平方根に等しいことが望ましいが,いかなる場合も4点未満とならないよう決定する。少なくとも一点は,
フィルタ出口又はファンフィルタユニット (FFU) について測定することを推奨する。一方向流に対する外
乱の影響を排除するために,カーテンを使用してもよい。
各点における測定時間は,繰り返しデータを読み取れるだけの十分なものであることが望ましい。複数
の場所について,風速の時間的な平均値を記録することを推奨する。
B.4.2.3 クリーンルーム内での風速の均一性
最終フィルタ面から約150 mm300 mmの位置に測定面を設定し,風速の均一性を測定する。測定面の
格子分割の方法は,受渡当事者間の合意によって規定することが望ましい。
生産機器及び作業台が設置されている場合は,気流の大きな変動を発生する場合がある。したがって,
風速の均一性の測定は,これら障害物の近くに位置する点では行わないことが望ましい。
測定データは,クリーンルーム自体の特性を示さないことがある。速度の均一性,すなわち速度の分布
の判定において考慮すべきデータは,受渡当事者間で合意することが望ましい。
各点における測定時間は,繰り返しデータを読み取れるだけの十分なものであることが望ましい。
B.4.2.4 フィルタ面風速によって測定する給気流量
B.4.2.2に示す操作モードに従って実施した風速の検査結果は,次のように総給気流量の計算に使用する
ことができる。
Q UC AC (B.1)
ここに, Q : 総空気流量
UC : 各セル中央における風速
AC : 各セルの面積(施設の面積を測定点数で除した値として規定
される)
――――― [JIS B 9917-3 pdf 24] ―――――
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B.4.2.5 ダクト内の給気流量の測定
ダクト内の給気流量は,風速測定による方法のほか,JIS Z 8762-1JIS Z 8762-4[19][22]に規定している
オリフィス流量計,べンチュリ計のような,直接流量を測定する方法で測定してもよい。
長方形のダクトに対してマノメータ付ピトー管又は風速計(熱式又はベーン式)を使用する場合,ダク
トの測定面を等面積のセルに分割し,次に風速を各セルの中央で測定することが望ましい。ダクト断面内
のセルの数は,例えば9又は16など,受渡当事者間の合意によって決定することが望ましい。ダクト内の
給気流量は,B.4.2.4に記載しているものと同じようにして評価することが望ましい。円形ダクトにピトー
管を用いて給気流量を測定する場合は,特にEN 12599[10] (JIS B 8330[29]) に記述のある手順によって決定
してもよい。
B.4.3 非一方向流のクリーンルームの試験手順
B.4.3.1 概要
給気流量及び換気回数(単位時間当たりの空気の入替率)は,最も重要な条件である。場合によっては,
各給気口からの供給流量を求めるために,個々の給気口の風速を測定することが必要である[15]。
B.4.3.2 給気口での給気流量の測定
給気口での流量測定を行う場合,噴流及び気流の局部的な乱れの影響を避けるために,各最終フィルタ
又はディフューザ(吹出口)から供給されるすべての空気を捕そく(捉)するフードの使用を推奨する。
給気流量は,フード付き流量計を使用して測定するか,又はフード内を通過する風速に有効面積を乗じる。
フードの開口部は,完全にフィルタ又は給気口を覆うように設置し,フード面は(天井などの)平らな面
に密着させて,空気のリークによる誤差を避けることが望ましい。フード付き流量計を採用した場合,各
最終フィルタ又はディフューザでの給気流量は,フードの出口で直接流量として測定される。
B.4.3.3 フィルタ面風速からの給気流量の計算
フードを使用しない場合,給気流量の評価は,各最終フィルタの下流で風速計を使用して行ってよい。
この給気流量は,風速に給気口の面積を乗じて求める。一方向流に対する外乱の影響を排除するために,
カーテンを使用してもよい。
測定点の数及び給気流量の計算については,それぞれB.4.2.3及びB.4.2.4を参照する。
測定断面を等面積のセルに分割することができない場合は,各セル中央における風速をそのセルの面積
で重み付き平均して給気流量を評価してもよい。
B.4.3.4 ダクト内の給気流量
ダクト内の給気流量は,B.4.2.5に記載するものと同じ方法で求めることが望ましい。
B.4.4 気流試験に用いる測定器
気流試験に用いる測定器の仕様をC.4に示す。風速を測定するためには,超音波式,熱式,ベーン式の
風速計又は同等品を使用することができる。
給気流量を測定するためには,オリフィス流量計,ベンチュリ計,ピトー管とマノメータの組合せ加算
平均形ピトー管,又は同等品を使用することができる。
風速の測定は,局部的な風速のばらつきに影響を受けない測定器を用いて実施することが望ましい。例
えば,選定したセルが小さく,かつ,補足的な測定点を含む場合は,熱式風速計を使用することができる。
一方,局部的な速度のばらつきがある領域で平均速度を測定する場合は,十分に大きなベーン式風速計を
使用することができる。
使用する測定器は,有効期間中の校正証明書を備えていることが望ましい。
――――― [JIS B 9917-3 pdf 25] ―――――
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JIS B 9917-3:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14644-3:2005(MOD)
JIS B 9917-3:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.35 : クリーンルーム及び関連する制御環境
JIS B 9917-3:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9921:2010
- 光散乱式気中粒子計数器―校正方法及び検証方法
- JISZ8122:2000
- コンタミネーションコントロール用語