JIS C 1513-1:2020 電気音響―オクターブバンド及び1/Nオクターブバンドフィルタ(分析器)―第1部:仕様 | ページ 8

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C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
G.2.4 分子の式は,式(13)の実効帯域幅の定義と類似している。更なる分析を,式(G.5)に示す。
Tend
0.1 ()/ m
Aftf
10 dt
Tstart
Ωend
1 0.1 寰

( )10 dΩ (G.5)

Ωstart
1 0.1 AΩ
() Be
( )10 dΩ
0
rΩ r
式(G.1)で求められるような指数掃引の場合,式(G.6)のようになる。
1
dt dΩ (G.6)

“Ωstart”は,非常に小さくゼロで近似可能であり,“Ωend”は,無限大で近似可能である。
G.2.5 これによって,式(G.7)が得られる。
Be
Lout Lin Aref10lg (G.7)
rTavg
次に,式(G.7)と式(G.2)とは組み合わせてもよい。
Tend Tstart Be
Lout Lin Aref10lg (G.8)
Tavg ln( fend / fstart )
これは,入力信号が指数掃引である場合,フィルタの実効帯域幅を時間平均出力レベルから得てもよい
ことを示している。
G.2.6 通過帯域において相対減衰量がゼロで,他の周波数において相対減衰量が無限大となる理想的なバ
ンドパスフィルタの場合,式(G.4)は,式(G.9)のように簡略化してもよい。
t2
1
Lout Lin Aref10lg dt
Tavg t
1 (G.9)
t t1
Lout Lin Aref10lg 2
Tavg
ここで,t1及びt2は,掃引周波数がそれぞれ帯域端周波数f1及びf2に等しい時間である。時間t1及びt2
は,式(G.1)及び式(G.2)から算出する。
t1 (1/) ln(
tstart r f1 / fstart )
(G.10)
t2 tstart r
(1/) ln(f2 / fstart )
G.2.7 式(G.2)と式(G.6)とを組み合わせることによって,式(G.5)は,式(G.11)のように簡略化してもよい。

――――― [JIS C 1513-1 pdf 36] ―――――

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C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
r f2
(1/) ln(/ f1 )
Lout Lin Aref10lg
Tavg
Tend ln(/
Tstart f2 f1 )
Lout Lin Aref10lg (G.11)
Tavg ln( fend / fstart )
Tend Tstart Br
Lout Lin Aref10lg
Tavg ln( fend / fstart )
ここで,Brは,5.11.3で規定する規準化基準実効帯域幅である。
G.2.8 式(G.8)及び式(G.11)は,“Be=Br”である場合に同一であって,フィルタが時間不変である場合,実
効帯域幅偏差の測定のために指数掃引を用いてもよい。
-10 1
0
10
20
,dB
30
A
40
50
60
70
2
80
fstart fend
Tavg 3
Tstart Tend
記号説明
1 相対減衰量ΔA(dB)
2 対数周波数軸
3 線形時間軸
注記 平均化時間Tavgの開始は,Tstartの前又は後であることが可能であり,平均化時間の終了は,Tendの前
又は後であることが可能である。
図G.1−指数掃引による対数周波数軸と線形時間軸との関係

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C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
附属書H
(参考)
フィルタ減衰時間の測定
H.1 一般
H.1.1 室内の残響時間を測定する場合,通常,結果は,オクターブバンド又は1/3オクターブバンドのよ
うに周波数帯域ごとに求められる。室内は,通常,広帯域音源によって励起し,バンドパスフィルタを通
過した応答を測定する。残響時間は,音源を停止した後,各フィルタの出力信号レベルの減衰から求める。
H.1.2 残響時間が長い室内の場合,この規格の要求事項を満たすフィルタ設計であるなら,測定結果は,
その設計の影響をほとんど受けない。ただし,残響時間が短い室内の場合,フィルタ設計によって測定結
果に著しく影響を及ぼす可能性がある。フィルタのインパルス応答は,測定可能な最短残響時間の限界値
を決定する。この限界値は,フィルタ減衰時間に相当する。
H.1.3 フィルタ減衰時間は,フィルタを直接に電気信号によって励起したときの減衰時間を測定すること
によって求める。
H.2 フィルタ減衰時間の測定
H.2.1 残響時間を測定できる機器
H.2.1.1 残響時間を測定できる機能がフィルタ又はフィルタセットをもつ機器に含まれる場合,この機能
をフィルタ減衰時間の測定に用いるのが望ましい。フィルタ又はフィルタセットの製造業者が,残響時間
の測定のために追加の機器の使用を推奨する場合,この機器をフィルタ減衰時間の測定のために用いるの
が望ましい。
H.2.1.2 基準レベルレンジを用いる。フィルタへの入力信号は,フィルタに過負荷をかけることなく,直
線動作範囲の下限よりも40 dB以上大きい信号であることが望ましい。残響時間の測定範囲は,使用可能
な最小の時間分解能に設定する。測定は,複数回繰り返す。得られた平均値を,フィルタ減衰時間とみな
す。
H.2.2 残響時間を測定できない機器
H.2.2.1 残響時間を測定できる機能がフィルタ又はフィルタセットをもつ機器に含まれない場合,フィル
タ減衰時間は,H.2.2.2及びH.2.2.3の手順で測定するのが望ましい。
H.2.2.2 基準レベルレンジを用いることが望ましい。フィルタへの入力信号は,フィルタに過負荷をかけ
ることなく,直線動作範囲の下限より40 dB以上大きいピンクノイズ又はホワイトノイズであることが望
ましい。時間平均定常出力信号レベル(L0)を求める。入力信号をオフし,出力信号レベル[L(t)]を時間
と共に記録する。レベル測定のための平均化時間は,結果に影響を与えないように十分に短くすることが
望ましい。デシベル毎秒(dB/s)で表したレベル減衰率(R)は,出力信号レベルがL0より5 dB小さいレ
ベルと25 dB小さいレベルとの間の回帰直線の傾きを最小二乗法によって求めることが望ましい。減衰率
は,負の値と想定している。フィルタ減衰時間(Td)は,式(H.1)で求める。
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Td (H.1)
R

――――― [JIS C 1513-1 pdf 38] ―――――

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C 1513-1 : 2020 (IEC 61260-1 : 2014)
H.2.2.3 測定は,複数回繰り返すことが望ましい。得られた平均値を,フィルタ減衰時間とみなすことが
望ましい。減衰率は,より多くの測定の減衰をアンサンブル平均し,回帰直線の傾きを最小二乗法で求め
るのが望ましい。
注記 回帰直線の式は,参考文献[5]参照。
参考文献
[1] IEC 61260-2:2017,Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-band filters−Part 2: Pattern-
evaluation tests
[2] IEC 61260-3:2016,Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave-band filters−Part 3: Periodic tests
[3] CISPR 16-1-1:2010,Specification for radio disturbance and immunity measuring apparatus and methods−
Part 1-1: Radio disturbance and immunity measuring apparatus−Measuring apparatus
[4] CISPR 22:2008,Information technology equipment−Radio disturbance characteristics−Limits and methods
of measurement
[5] Bjor, O.-H., Evaluation of Decay Curves for Determination of Reverberation Time and Non-Linearity, Acta
Acustica united with Acoustica, Vol. 90 (2004), pp. 788-789.

JIS C 1513-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61260-1:2014(IDT)

JIS C 1513-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 1513-1:2020の関連規格と引用規格一覧